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王宮の大広間は、豪華な舞踏会の最中だった。
煌びやかなシャンデリアの光が床を照らし、貴族たちは笑顔で談笑している。
その中央で――
「リリア・エヴァンス!」
第一王子アルベルトの鋭い声が響いた。
会場中の視線が一斉に集まる。
「私は今日、この場でお前との婚約を破棄する!」
文字数 13,934
最終更新日 2026.07.09
登録日 2026.07.09
王都でも名の知れた侯爵家――レイヴェルト家の長女、エレノアは、その日、自室で静かに紅茶を飲んでいた。
本来なら、婚約者である第二王子アシュレイとの婚約披露会の準備で忙しい時期だった。
だが屋敷の空気は妙にざわついている。
使用人たちは目を合わせようとせず、廊下を歩けばひそひそ声が聞こえる。
「……何かあったのかしら」
嫌な胸騒ぎがした。
文字数 15,829
最終更新日 2026.05.22
登録日 2026.05.22
王城の大広間が、静まり返っていた。
誰もが息を呑み、視線を集める先――そこには、第一王子レオンハルト殿下と、その婚約者である私、リリアーナが立っている。
「リリアーナ・エヴァンズ。君との婚約を破棄する」
冷え切った声だった。
まるで氷を削ったような、感情のない声音。
周囲からざわめきが広がる。
けれど私は驚かなかった。
だって、この日が来ることはずっと前から分かっていたから。
文字数 14,273
最終更新日 2026.05.20
登録日 2026.05.20
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