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父の救援を、止めたくない。
でも、このままでは自分たちの領地が冬を越せない。
伯爵令嬢エリシア、17歳。
飢えに苦しむ隣領ハルディンへ救援を続ける父を、彼女は誇りに思っていた。
けれど、祖父が遺した書斎で帳簿を開いたことで知ってしまう。
領地には、この冬を越すためのお金が足りない。
救援を止めれば、困っている人を見捨てることになる。
けれど続ければ、自分たちの領民まで苦しむかもしれない。
どちらも諦めたくないエリシアは、帳簿だけで答えを出すのではなく、自分の目で確かめることにした。
倉庫へ行って在庫を数え、荷車を見て、職人や商人に話を聞く。
そこで知るのは、帳簿の数字だけでは分からない現実だった。
売りたい人がいても、買う人がいるとは限らない。
物があっても、運べるとは限らない。
善意があっても、それだけでは続かない。
失敗し、迷い、ときには大人たちに止められながら、エリシアは一つずつ学んでいく。
剣も魔法も、特別な力もない。
あるのは、帳簿と現場と、人の声。
17歳の伯爵令嬢が、領地経営を一から学びながら、人と領地をつなぎ直していく物語。
文字数 69,168
最終更新日 2026.10.14
登録日 2026.09.29
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