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政治家は人を利用して名前を売り、金を集める(F.ニーチェ)。
守銭奴とは金と椅子(地位)に異常な執着を持つ者で「穀潰し」とも呼ばれる。
しかし、なぜか『先生』とも呼ばれている。
『土屋政信』は某有名私立大学の法学部を卒業後、オペラ歌手(菅井秀憲)に憧れてその世界に飛び込む。
しかしあまりの狭き門で五年間音楽事務所に在籍の後、スッパリと諦めて就職情報誌を漁っていた。
するとあまり興味が無いが、「急募! 先生のカバン持ち募集」と云うキャチが目に付く。
どうせ『アルバイトのつもり』で履歴書を送る。
すると「面接したいと」の連絡が来る。
一応、面接場所に出向いて担当と話を交わすと、見事採用されてしまう。
そのアルバイト先は衆議院第一議員会館の財務副大臣『金井博康(元日弁連副会長・医師)』と云う政治家(先生)の事務所である。
この事務所には常時スタッフ(秘書)が三人居るが、先生の守銭奴的カリスマ性のため、スタッフは短いスパンで辞めてしまう。
少し長く仕える政信の面接担当の第1秘書(政策秘書)結城憲護(金井の甥)は先生から政信の秘書教育を命ぜられている。
政信は結城の鞄持ちとして少しづつ秘書に変貌して行く。
これは議員会館の「蜂の巣」から、蜜を求めて飛び立って行く闇の働き蜂達の実態を『元・国会議員秘書』が描いた作品である。
この作品は今話題の政治の世界を『映画脚本化』したものです。
楽しんでお読み頂けたらと幸いです。
尚、この作品は著作権を放棄したものではありません。
文字数 95,103
最終更新日 2025.12.09
登録日 2025.08.04
砂浜から日本兵の『穴の空いた鉄帽』が出てきた。
俺(日下勇作・クサカ ユウサク)は陸軍士官学校を経て、出身地の「第2師団仙台若松歩兵第29連隊」にて編制された。
階級は「陸軍少尉」である。
ジャワ島からの乗船時、「目的地」は知らされていなかった。
数日の航海の後、他の輸送船と合流、更に船は赤道近くを東進して行く。
船は急に敵の潜水艦から身を守る為、蛇行運航に入る。
暫くして突然、拡声器から、
「この船は、これからソロモン諸島ガダルカナル島に向かう」
の発令があった。
第一次総攻撃に於ける川口支隊の壊滅を経(へ)た、『ガ島奪還の第二陣』である。
俺は入隊当初から「死」は当然、覚悟していた。
暫くして拡声器から、
「総員、甲板に集合~!」
の号礼がかかる。
兵装を整え、急いで甲板に集合する兵士達。
全兵の士気は上がっていた。
第2師団長「丸山政男中将」の力強い訓示が始まる。
「これより、ガダルカナルの奪還作戦を開始する。七度(タビ)人として生まれ変わり、朝敵を誅(コロ)して国(天皇)に報(ムク)いんの例(タト)えあり。死しても百鬼(幽霊)と成り目的を敢行すべし!」
佐伯陸軍少佐の悲鳴の様な号礼が掛かる。
「全兵、皇居に向かって、奉げ~銃(ツツ)!」
揚陸後、突撃開始。
数十分、いや数分?
猛突進後、胸と頭に貫通銃創を受け、俺は『鉄帽の魂』と変わった。
この作品は戦後八十年、幽霊兵と再生した兵士達がこの小さな島で如何に戦い、『一万一千名もの兵士の撤収』を支えたかを『若松歩兵第29連隊日下勇作少尉(享年二二歳)の魂』を通して描く小説です。
参 考
死者19,200人
内、戦闘による死者8,500人
*餓死・戦病死10,700人
転進兵(撤退兵)10,652人
※この作品は、著作権を放棄したものではありません。
文字数 42,877
最終更新日 2025.11.18
登録日 2025.11.02
『ジャワの極楽、ビルマの地獄、死んでも帰れぬニューギニア』
昭和十九年(1944)~昭和二十年(1945)
投入兵(157,000人)・終戦時の生存者(13,000人)死亡率92% 戦死者の80%は『餓死・病死』。
-壊れた兵隊(抜粋)-
洞窟の中に蝶が二羽舞っている。
寄り添う二体の軍服を着た遺骨。
遺骨の前には飯盒の蓋が。
蓋の中には小さな骨(人骨)の欠片が残されていた。
上官は言った。
「此処で遭った事は全て忘れろ。もし仮に内地に戻る事が出来ても、絶対に思い出すな。俺達は鬼畜ではない。『人間』だからな」
この小説は読み流す作品ではありません。
戦後80年。アナタの父や叔父達の遺骨が軍服を着たまま『この不条理の島』に眠っているのです。
不条理の対象・・・それは今の日本なのです。
※ この作品は著作権を放棄したものではありません。
文字数 68,032
最終更新日 2025.09.30
登録日 2025.08.12
この新聞(ドラマ)は松澤病院の診療書庫の屑カゴに捨てて有りました。
古い新聞のコラム欄にはこんな記事が書いてあります。
東京裁判中、昭和22(1947)年、都立松澤病院(精神病院)に幽閉されてしまったA級戦犯『大川周明』氏。
彼はこの病院に幽閉中、何を思ってどの様に生活・行動をして居たのか。
そしてこのコラム記事は、なぜ屑籠に捨てられたのか。・・・分かりません。
面白そうなので僕は拾って来ました。
戦後八十年の追悼作品
日本は360万人もの同胞を犠牲にし、原子爆弾を二発も落とされて太平洋戦争に大敗しました。
敗戦国の焦土は雑草だらけでありました。
2年経ち、3年経ち、5年経ち、松澤病院の「雑草の花壇」は一面のタンポポの花が咲き、蟻達が群れています。
『大川周明』は皆様、ご周知の通りだと思います。東京裁判中、東條英機の頭を平手で叩いた御仁です。
そして「巣鴨プリズン」から出てから『松澤病院』に幽閉(病名・梅毒性脳障害)された事も、ご周知の通りでありましょう。
しかし、院内で療養中(静養中)の事は分かりますか?
多分、・・「一切、口外無用」であり、人格や存在までも、連合軍勝利! 終戦と云う事で、マッカーサーの赤い短靴で踏み潰され削除(抹消)されてしまったのでありましょう。
私はこの辺に「5キロの照明(スポット)」を当ててみたのであります。
多分、彼(周明)が存命なら「よく、書いてくれた!」と感謝感涙してくれる筈です。
『A級戦犯(思想犯)周明』の、その後を「ベース」とし、そこに『六人の戦争病(精神病)疾患者達』をコラボさせて創作してみました。
最後に周明を入れて『七人の患者』が、マッカーサー元帥に直訴状を『提訴』し、そしてその後、また「病院」に戻されるまでの、とんでも無い不条理の「フィクションコメディー小説」であります。
周明氏もそうですが、周りを囲む「六人の患者達」の意気込み等の「描き方」をご覧、ご評価頂けたら嬉しいです。
何しろメインが大川周明氏(拓殖大学教授・法政大学教授大陸部部長)です。
多分に評価される事は覚悟しています。
しかしこのドラマの裏に隠れるものは周明氏の親友の石原莞爾氏の著作『最終戦争論』なのであります。
それを理解しお読み頂けたら幸いです。
尚、作品は著作権を放棄したものではありません。
文字数 103,382
最終更新日 2025.09.23
登録日 2025.08.15
本物のエピソードをアナタに。
日本の三大スラム(ドヤ街)と言うと『東京の山谷』、「大阪の西成(あいりん地区)』、『横浜の寿町』を指します。
そこは体臭(小便臭)の香る街だった。
その街の一角にサインボード(店看板)の割れた一軒のコンビニが在る。
店の名前は『アミーゴ(友達)』。
おもに、日雇い労務者・路上生活者・ブルーテントの住人・生活保護受給者達が利用する店である。
彼等から見ると、そこは唯一の寛げる健康的な店であった。
-余談-
スラムはどの国にもあります。
是非、『日本のスラム街(ドヤ街)を本編化(映画化)してカンヌ映画祭に持って行きたいものです』。
よく小説を真似する方がおります。
しかし、この作品はあくまでも私のドキュメンタリー作品に成ります。
この作品は著作権を放棄したものではありません。
文字数 114,559
最終更新日 2025.08.03
登録日 2025.07.27
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