中国BYD、なぜスバルの象徴=水平対向エンジン開発・実用化に成功?真の目的

 また、高級車ブランドとしての価値を打ち出すためという目的もあるのではないでしょうか。“ポルシェのような高級スポーツカーに採用されているエンジンを搭載する、非常に高度なメカニズムを持った車です”とアピールする目的もあるでしょう。実際にBYDのプロモーションビデオでも、エンジンが精緻に動作している様子などを強調しています」

それほど業界に衝撃を与える出来事ではない?

 では、BYDが水平対向エンジン開発して実用化にいたったというのは、自動車業界にとっては衝撃的なことなのか。

「BYDはEVメーカーというイメージが強いですが、もともとは電池メーカーだった同社が、2003年に破綻した国営自動車メーカーを買収して自動車産業に参入したという経緯があります。なのでEV専業のシャオミ(小米)などと異なり、エンジン車の技術をもともと持っています。また、水平対向エンジンはピストンが水平方向に動くので潤滑油をエンジン内にまんべんなく行き渡らせるのが難しいことや、エンジンの組み立てに手間がかかるといった技術的な難しさはあるものの、普通にエンジンを作れる会社であれば、スバルやポルシェなどのエンジンを研究すれば開発はできるでしょう。ですので、BYDが水平対向エンジンを製造すること自体は、それほど業界に衝撃を与える出来事ではないと感じます」(鶴原氏)

(文=BUSINESS JOURNAL編集部、協力=鶴原吉郎/オートインサイト代表)