21 / 281
第一章 外れスキル
21.取り合い
しおりを挟む
二日後俺はいつも通りに冒険者ギルドに行くとすでにギルド内にはベッドと待合椅子が用意されてあった。
「あっ、ケントくん今日からここで依頼をお願いします」
俺は受付に向かうとスターチスが待っていた。
「一応今聞いているだけで、四件の依頼が入っています」
「四件もですか?」
思ったよりも依頼数が入っており俺は驚いた。
「しかも全て新規ですしいつも通り時間は分けておきました」
待たせることになるためギルド側は事前に時間を分けておいたのだ。
一つの依頼に一時間となっているため半日で終わる計算だ。
「依頼以外の時間はどうしたらいいですか?」
「それならギルド内に希望者がいる時はその場でやって頂いても構いませんよ! Eランクになったので採取の勉強をしても構いませんし」
「勉強ですか?」
「ギルドの二階には本がいくつか用意してあるので私達に声をかけて貰えれば一階で読んで貰って構いません」
「多分本は読めないですが……」
ケトの知識からも本を読んだ経験がないため文字が読めない可能性があった。ステータスは日本語で書いてあるし、依頼もギルドのスタッフが読んでくれていた。
「文字はそこまで多くないから見るだけでも勉強になるわよ! 冒険者の方は誰も本を読まないからね」
元々識字率も高くないため、冒険者ギルドにある図鑑などの本は絵で見てわかる仕組みになっているらしい。
「じゃあ、一応薬草の本を持って――」
「じゃーん、実は準備してあります」
スターチスは事前に薬草の図鑑を準備していた。さすが仕事ができる人は行動が全て早い。
「ありがと――」
俺は本に手を伸ばすとスターチスは本を上に持ち上げた。
「えっ!?」
「交渉です! 本を渡すので私にもマッサージをお願いします」
「本ってギルドの物じゃ……」
準備が早いだけではなく頭も回る人だった。
「依頼金はしっかり払うわ! ただ休憩時間に予約しておきたいのよ」
「ああ、それなら構いませんよ」
俺の返事を聞くとすぐにスターチスは本を渡してきた。
「おお、ケントか! 今日昼にマッサージ――」
「その時間私が予約しました!」
途中でギルドマスターが声をかけてきたがしっかりスターチスが遮っていた。
「えっ、なんてことだ……」
スターチスと同時刻に休憩に入るギルドマスターは先にスターチスが予約をしていたことに落ち込みを隠せないでいた。
俺は改めてスターチスに逆らえないと認識した。
「おい、明日はどうだ! 明日は!」
必死なギルドマスターを見て、俺は一度スターチスの顔を見ると小さく頷いていた。
「明日なら大丈夫らしいですよ」
「おお、本当か! よし、今日も頑張ろう」
そう言ってギルドマスターは自分の持ち場に戻っていった。
「じゃあ、私も仕事に戻るから後でよろしくね!」
ギルドマスターを追いかけるようにスターチスも自身の持ち場に戻っていった。
裏ギルドマスターのスターチスは今日も裏ではしっかり仕切っていた。
「あっ、ケントくん今日からここで依頼をお願いします」
俺は受付に向かうとスターチスが待っていた。
「一応今聞いているだけで、四件の依頼が入っています」
「四件もですか?」
思ったよりも依頼数が入っており俺は驚いた。
「しかも全て新規ですしいつも通り時間は分けておきました」
待たせることになるためギルド側は事前に時間を分けておいたのだ。
一つの依頼に一時間となっているため半日で終わる計算だ。
「依頼以外の時間はどうしたらいいですか?」
「それならギルド内に希望者がいる時はその場でやって頂いても構いませんよ! Eランクになったので採取の勉強をしても構いませんし」
「勉強ですか?」
「ギルドの二階には本がいくつか用意してあるので私達に声をかけて貰えれば一階で読んで貰って構いません」
「多分本は読めないですが……」
ケトの知識からも本を読んだ経験がないため文字が読めない可能性があった。ステータスは日本語で書いてあるし、依頼もギルドのスタッフが読んでくれていた。
「文字はそこまで多くないから見るだけでも勉強になるわよ! 冒険者の方は誰も本を読まないからね」
元々識字率も高くないため、冒険者ギルドにある図鑑などの本は絵で見てわかる仕組みになっているらしい。
「じゃあ、一応薬草の本を持って――」
「じゃーん、実は準備してあります」
スターチスは事前に薬草の図鑑を準備していた。さすが仕事ができる人は行動が全て早い。
「ありがと――」
俺は本に手を伸ばすとスターチスは本を上に持ち上げた。
「えっ!?」
「交渉です! 本を渡すので私にもマッサージをお願いします」
「本ってギルドの物じゃ……」
準備が早いだけではなく頭も回る人だった。
「依頼金はしっかり払うわ! ただ休憩時間に予約しておきたいのよ」
「ああ、それなら構いませんよ」
俺の返事を聞くとすぐにスターチスは本を渡してきた。
「おお、ケントか! 今日昼にマッサージ――」
「その時間私が予約しました!」
途中でギルドマスターが声をかけてきたがしっかりスターチスが遮っていた。
「えっ、なんてことだ……」
スターチスと同時刻に休憩に入るギルドマスターは先にスターチスが予約をしていたことに落ち込みを隠せないでいた。
俺は改めてスターチスに逆らえないと認識した。
「おい、明日はどうだ! 明日は!」
必死なギルドマスターを見て、俺は一度スターチスの顔を見ると小さく頷いていた。
「明日なら大丈夫らしいですよ」
「おお、本当か! よし、今日も頑張ろう」
そう言ってギルドマスターは自分の持ち場に戻っていった。
「じゃあ、私も仕事に戻るから後でよろしくね!」
ギルドマスターを追いかけるようにスターチスも自身の持ち場に戻っていった。
裏ギルドマスターのスターチスは今日も裏ではしっかり仕切っていた。
19
あなたにおすすめの小説
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
悪役令嬢の身代わりで追放された侍女、北の地で才能を開花させ「氷の公爵」を溶かす
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の罪は、万死に値する!」
公爵令嬢アリアンヌの罪をすべて被せられ、侍女リリアは婚約破棄の茶番劇のスケープゴートにされた。
忠誠を尽くした主人に裏切られ、誰にも信じてもらえず王都を追放される彼女に手を差し伸べたのは、彼女を最も蔑んでいたはずの「氷の公爵」クロードだった。
「君が犯人でないことは、最初から分かっていた」
冷徹な仮面の裏に隠された真実と、予想外の庇護。
彼の領地で、リリアは内に秘めた驚くべき才能を開花させていく。
一方、有能な「影」を失った王太子と悪役令嬢は、自滅の道を転がり落ちていく。
これは、地味な侍女が全てを覆し、世界一の愛を手に入れる、痛快な逆転シンデレラストーリー。
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
聖女の紋章 転生?少女は女神の加護と前世の知識で無双する わたしは聖女ではありません。公爵令嬢です!
幸之丞
ファンタジー
2023/11/22~11/23 女性向けホットランキング1位
2023/11/24 10:00 ファンタジーランキング1位 ありがとうございます。
「うわ~ 私を捨てないでー!」
声を出して私を捨てようとする父さんに叫ぼうとしました・・・
でも私は意識がはっきりしているけれど、体はまだ、生れて1週間くらいしか経っていないので
「ばぶ ばぶうう ばぶ だああ」
くらいにしか聞こえていないのね?
と思っていたけど ササッと 捨てられてしまいました~
誰か拾って~
私は、陽菜。数ヶ月前まで、日本で女子高生をしていました。
将来の為に良い大学に入学しようと塾にいっています。
塾の帰り道、車の事故に巻き込まれて、気づいてみたら何故か新しいお母さんのお腹の中。隣には姉妹もいる。そう双子なの。
私達が生まれたその後、私は魔力が少ないから、伯爵の娘として恥ずかしいとかで、捨てられた・・・
↑ここ冒頭
けれども、公爵家に拾われた。ああ 良かった・・・
そしてこれから私は捨てられないように、前世の記憶を使って知識チートで家族のため、公爵領にする人のために領地を豊かにします。
「この子ちょっとおかしいこと言ってるぞ」 と言われても、必殺 「女神様のお告げです。昨夜夢にでてきました」で大丈夫。
だって私には、愛と豊穣の女神様に愛されている証、聖女の紋章があるのです。
この物語は、魔法と剣の世界で主人公のエルーシアは魔法チートと知識チートで領地を豊かにするためにスライムや古竜と仲良くなって、お力をちょっと借りたりもします。
果たして、エルーシアは捨てられた本当の理由を知ることが出来るのか?
さあ! 物語が始まります。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
散々利用されてから勇者パーティーを追い出された…が、元勇者パーティーは僕の本当の能力を知らない。
アノマロカリス
ファンタジー
僕こと…ディスト・ランゼウスは、経験値を倍増させてパーティーの成長を急成長させるスキルを持っていた。
それにあやかった剣士ディランは、僕と共にパーティーを集めて成長して行き…数々の魔王軍の配下を討伐して行き、なんと勇者の称号を得る事になった。
するとディランは、勇者の称号を得てからというもの…態度が横柄になり、更にはパーティーメンバー達も調子付いて行った。
それからと言うもの、調子付いた勇者ディランとパーティーメンバー達は、レベルの上がらないサポート役の僕を邪険にし始めていき…
遂には、役立たずは不要と言って僕を追い出したのだった。
……とまぁ、ここまでは良くある話。
僕が抜けた勇者ディランとパーティーメンバー達は、その後も活躍し続けていき…
遂には、大魔王ドゥルガディスが収める魔大陸を攻略すると言う話になっていた。
「おやおや…もう魔大陸に上陸すると言う話になったのか、ならば…そろそろ僕の本来のスキルを発動するとしますか!」
それから数日後に、ディランとパーティーメンバー達が魔大陸に侵攻し始めたという話を聞いた。
なので、それと同時に…僕の本来のスキルを発動すると…?
2月11日にHOTランキング男性向けで1位になりました。
皆様お陰です、有り難う御座います。
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる