虚弱体質で偽聖女だと追放された私は、隣国でモフモフ守護獣様の白き聖女になりました

・めぐめぐ・

文字の大きさ
30 / 44

第30話 虚弱聖女とひっつく

しおりを挟む
 ルミテリス王国は、ラメンテの力と皆の協力によって、蘇った。
 私がこの国に辿り着いたときは、緑が少なく寂れた土地は一変、緑豊かで肥沃な大地へと変貌を遂げた。

 いいえ。変貌ではなく、本来の姿を取り戻したと言うべきだろう。

 農作物が育たず、食べる物に困っていた地域は、ラメンテが直接訪問して土地を蘇らせた。

 可愛くてフワフワなマスコット的なラメンテが本来の姿にもどり、四足に力を込めながら力強く咆哮をあげると、無残にひび割れていた畑に蒔いた種が発芽し、大きく成長していった。
 瑞々しい緑色の中に立ち、太陽の光の照らされるラメンテの姿はとても神秘的で、畏怖の念が沸き上がったのを覚えている。
 穏やかで優しい彼が、世界再生を担って遣わされた守護獣様であることを再認識させられた。

 同時に、守護獣様の力は国の存続のために使うべきではないと言ったレイ様の考えに賛同せずにはいられなかった。

 この偉大なる力を一国が独占するなんて……あまりにもおこがましい。

 一方私はというと、変わらずラメンテに力を与え続けている。

 だけど、一度も疲れたことはない。
 力を与える回数が決められているとはいえ、それでも全然元気だ。クロラヴィア王国で供儀の度に倒れていたのは、一体何だったのかと首を傾げてしまう。

 供儀のことを思い出すと、キアラたちの顔が浮かび上がった。

 彼女たちは、大丈夫なのだろうか。
 それにラメンテが怯えるほど恐ろしい方法で守護獣シィ様に力を捧げているクロラヴィア王国が、この先も変わらず存続し続けられるのだろうか。

 胸の奥が重くなる。
 
 そんなときは、レイ様の言葉を思い出した。

 ルミテリス王国だけでなく、クロラヴィア王国も救うと仰ってくれた、力強い言葉を思い出すと、気持ちが少し軽くなった。

 だけど、私の指が彼の唇に触れたことも同時に思い出してしまうわけで……

 アレはただの事故。
 レイ様だって否定されなかった。

 その後何故か突然「好きだ」と言われて驚いたけれど、レイ様にとっては、おはようの挨拶みたいなもの。あの方は、人に好意を伝えることに躊躇しないから。

 事故と挨拶で、変に意識してしまう自分が恥ずかしくて仕方ない。

 今まで私が関わってきた異性は、オズベルト殿下と現神官長のフォルシル様ぐらい。
 だけどフォルシル様とは最低限の会話しかしなかったし、オズベルト殿下には、会うたびに嫌みや叱責をされていた。
 
 なので、レイ様のちょっとした優しさに勘違いしてしまいそうになるのは、仕方ない。

 仕方ない……んだけど……

「ううっ……」
「ど、どうかなさいましたか!? セレスティアル様!」

 突然頭を抱えてしまった私の耳に、ティッカさんの慌て声が聞こえてきた。心配そうに私を凝視しているティッカさんに、何もないことを慌てて告げる。

「ご、ごめんなさい! ちょっと過去のことを思い出してしまって……」
「そうでしたか。まだクロラヴィア王国での辛い日々が心の傷になっているのですね……」

 ティッカさんが、同情するように眉根を寄せた。

 勘違いさせてしまったけれど本当の理由を告げることも出来ず、私はあいまいな返事をして笑うことしか出来なかった。

 そのとき、

「セレスティアル、いる?」

 ドアの向こうから、ラメンテの声が聞こえてきた。
 ティッカさんに向かって頷くと、彼女はドアを開けてラメンテを迎え入れた。

 しかし部屋に入ってきたのは一人ではなかった。

「レイ様!」

 私は慌てて席を立った。
 ティッカさんも、二人の邪魔にならないようにドアの端に寄ると、深く頭を下げて出迎えた。

 出会った当初はレイ様に対して冷たい態度をとっていたティッカさんだが、今では深い尊敬をもってレイ様に接している。

 私も急いで頭を下げた。同時に、顔が熱くなっていく。

 さっきまで私の頭の中を占領していた人物が突然目の前に現れたせいで、混乱と恥ずかしさが体に表れてしまった。それを気づかれたくなくて、いつもよりも深く、長く、頭を下げる。

 だけどそれが逆効果だったみたい。
 レイ様の少し笑いを含んだ呆れ声が聞こえた。 

「何だ? 急に改まった態度をとって。顔を上げてくれ、セレスティアル」
「あ、はい……」

 少しでも顔の熱が引いて欲しいと思いつつ、ゆっくりと顔を上げると、すぐ目の前に、微笑みを浮かべたレイ様の姿が映った。

 生命力に満ちた赤い瞳の輝きが、私を見つめている。

 柔らかなぬくもりが私の指先に不意に蘇り、体温がみるみる上昇していく。特に、耳の辺りがカァァッと熱くなっていくのが分かった。

 微笑みを浮かべていたレイ様の表情が一転、険しいものへと変わった。心配そうに眉間に皺を寄せると私の両肩を掴み、ぐいっとご自身の顔を近づけた。

 ち、近すぎません!?

「セレスティアル? 顔が赤いが……もしかして体調が悪いのか?」
「い、いえ! そういうわけではっ!」

 慌てて首を横に振るが、レイ様は疑わしそうにこちらを一瞥すると、今度は私の手を握った。

「手は……冷たくないな。ならどうして顔が赤くなっているんだ?」
「も、もしかして……僕に力を与えすぎてるから? そのせいで、セレスティアルの体調が悪くなっちゃったの?」

 ラメンテ参戦。
 やめて! これ以上、私を病人にしないでー!

 レイ様の表情から、一刻も早く医者を、という台詞が読み取れた。ラメンテの尻尾もだらりと垂れ下がり、私たちの周りをグルグル回っている。

 このままじゃ、お医者様に無駄なお仕事をさせてしまうことになってしまう!

 でも、レイ様の唇が指に触れたことを思い出し、恥ずかしくて顔が赤くなっていますなんて、口が裂けても言えない。

 気まずい空気が流れる中、一筋の光が差し込んだ。

「陛下。どうやらセレスティアル様は、祖国で受けた仕打ちを思い出し、お辛く思われていたようです。お顔が赤くなっているのは、恐らくそのせいでしょう」

 そう説明するティッカさんに後光が差しているのが見えた気がした。ティッカさんの言葉を聞いたレイ様とラメンテは、

「そうか……過去のことだと割り切るのは難しいからな」
「色々苦しいことがあったって言ってたもんね……」

と呟きつつも、明らかに安堵した表情を見せた。

 ……ありがとう、ティッカさん。

 改めてティッカさんへのお礼を心の中で呟くと、私はレイ様とラメンテと一緒のテーブルについた。
 ティッカさんがお茶の準備をしてくださるのを横目で見ながら、私の膝の上にのったラメンテの背中を撫でる。

 柔らかで白い毛並みが、指先を滑っていく。今日も、ラメンテのモフモフ具合は最高だ。彼も撫でられて気持ちが良いのか、金色の瞳を細めて、私の首筋に少し湿った鼻先をすり寄せてきた。

「ふふっ、ラメンテ、くすぐったいわ」
「だってセレスティアル、温かくていい匂いがするから。大好きだもん」
「ありがとう、ラメンテ。私も大好きよ」

 彼の言葉に応えると、モフモフの尻尾が揺れた。
 お茶の準備をするティッカさんも表情を緩ませながら、私たちがじゃれ合う様子を見守っている。

 ほのぼのとした空気が部屋に流れる。

 ――ただ一人、眉間に皺を寄せながらこちらを見つめるレイ様以外は。

「ラメンテ、セレスティアルと近すぎるぞ。後言っておくが――」

 彼の赤い瞳が真っ直ぐ私を見据える。

「俺もセレスティアルが大好きだ」

 はい、きました。
 レイ様の今日のご挨拶が。

 ということで、

「レイ様も、ありがとうございます」

 彼からの挨拶を、感謝の気持ちをもって受け入れた。が、何故かレイ様の瞳から急速に光りが失われ、あ、うん……という歯切れの悪い返答をされた。

 私、何か悪いことを言ったのだろうか。
 不安に思いティッカさんをちらっと見ると、私の視線を感じ取った彼女は、苦笑いをしながら軽く首を横に振っていた。

 これは……気にするなってこと?
 判断に困る。

 そのとき、

「レイってさー、セレスティアルのことが好きって言っておきながら、僕みたいにひっつかないよね?」
「「……え?」」

 挑発するようなラメンテの発言に対し、ほぼ同時に声をあげたのは、私とレイ様。

 私たちの視線が交わり――レイ様の瞳が大きく見開かれたかと思うと、双眸を閉じ、

「……そうか。そういうこと、か……!」

 と何かに気づいたかのように声を出すと、椅子から腰を浮かせた。

 ラメンテの発言、それに対する反応、それらをつなげて出てきた先の展開予想に、全身の血がもの凄い速さで駆け巡るのが分かった。

 ま、まさか、レイ様。
 ラメンテみたいに、私にひっつこうと――

 しかし、レイ様が完全に立ち上がることはなかった。逆に上から押さえつけてきた第三者の手によって、頭をテーブルの上に押さえつけられてしまったからだ。

 こんなことが出来るのは、

「おい、お前、本当に反省してないな」

 レイ様の背後からヌッと現れたのは、目が据わったルヴィスさん。

 後頭部を押さえつける手に、いつもよりも力がこもっているように思えるのは、気のせいだろうか。
 レイ様を見下ろす瞳が、冷ややかを通して痛く感じるのは、気のせいだろうか。

 ルヴィスさんの本気を感じ取ったのか、レイ様は呻き声をあげると、急に大人しくなった。

 それを見たルヴィスさんは満足げに頷くと、レイ様から手を離した。先ほどの冷ややかさなどは無かったかのように穏やかな笑みを浮かべながら、私に一礼をする。

「ラメンテ様、セレスティアル様。先日も、土地の回復にお力を貸して頂き、ありがとうございました」
「お礼なんて言わなくていいよ。僕の役目だしね」
「わ、私だって大したことは……ただラメンテの傍にいて、力を与えていただけですし……」

 未だにお礼を言われると恐縮してしまう。
 そんな私たちの言葉を聞いたレイ様も顔を上げると、いつもの快活な様子で力強く言った。

「そんなことないぞ。二人のおかげで、ルミテリス王国は蘇った。土地は本来の豊かさを取り戻し、民たちの暮らしもすっかり安定したと報告を受けている。国を預かる者として、二人には改めて礼を言う。本当にありがとう」
「頭を上げて下さい! 私の力なんかが少しでもお役に立てたのなら……嬉しいです」

 私の力は、祖国では馬鹿にされていた力だ。

 でもここでは、たくさんの人々の暮らしを守ることができた。
 祖国では果たせなかった役目を、ここでは果たせた。

 それだけで充分。

 ルヴィスさんが「少し?」と呟き、片眉をあげた。

「少しどころか、皆がラメンテ様とセレスティアル様に感謝していますよ。それに知っていますか? あなた様が巷で何と呼ばれているのか」
「何と呼ばれているか……ですか?」

 怪訝そうに問うと、レイ様が面白くて堪らないと言わんばかりに口元を緩めた。

「『白き聖女』――そう呼ばれているそうだ」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

罰として醜い辺境伯との婚約を命じられましたが、むしろ望むところです! ~私が聖女と同じ力があるからと復縁を迫っても、もう遅い~

上下左右
恋愛
「貴様のような疫病神との婚約は破棄させてもらう!」  触れた魔道具を壊す体質のせいで、三度の婚約破棄を経験した公爵令嬢エリス。家族からも見限られ、罰として鬼将軍クラウス辺境伯への嫁入りを命じられてしまう。  しかしエリスは周囲の評価など意にも介さない。 「顔なんて目と鼻と口がついていれば十分」だと縁談を受け入れる。  だが実際に嫁いでみると、鬼将軍の顔は認識阻害の魔術によって醜くなっていただけで、魔術無力化の特性を持つエリスは、彼が本当は美しい青年だと見抜いていた。  一方、エリスの特異な体質に、元婚約者の伯爵が気づく。それは伝説の聖女と同じ力で、領地の繁栄を約束するものだった。  伯爵は自分から婚約を破棄したにも関わらず、その決定を覆すために復縁するための画策を始めるのだが・・・後悔してももう遅いと、ざまぁな展開に発展していくのだった  本作は不遇だった令嬢が、最恐将軍に溺愛されて、幸せになるまでのハッピーエンドの物語である ※※小説家になろうでも連載中※※

婚約破棄された堅物令嬢ですが、鬼の騎士団長の娘として宮廷の陰謀を暴くのに忙しいので、美貌のカストラート(実は王子)に溺愛される暇はありません

綾森れん
恋愛
「お前のような真面目くさった女はいらない。婚約は破棄させてもらう!」 婚約者だった公爵令息に冷酷に言い放たれたリラ・プリマヴェーラ。 だが、彼女の心にあったのは悲しみではなく―― 十年前の王族暗殺事件を調査したいという情熱だった。 伯爵令嬢であるリラは、鉄の掟を守る『鬼の騎士団長』の娘。 彼女には恋よりも何よりも優先すべき使命があった。それは、十年前に幼い王子が暗殺された事件の真相を暴き、父を、そして王国を陰謀から救うこと。 婚約破棄直後、彼女の前に現れたのは、天使の歌声を持つ美貌のカストラート(去勢歌手)、アルカンジェロだった。 彼が十年前の事件について密かに調べていることを、リラは知ってしまう。 真相を探るため、リラは彼を自分の音楽教師として迎え入れ、距離を縮めていく。 事件解決の協力者として彼と接するうち、リラは謎めいたアルカンジェロに危機を救われることになる。 しかし、リラは知らない。 アルカンジェロの正体が、十年前に暗殺されたはずの第三王子であることを。 そして彼にとってリラこそが、初恋の女性であることを。 彼は十年間、密かにリラを想い続けていたのだ。 王位を狙う者たちから身を隠すため、声楽の技術を駆使して、教会歌手として大聖堂で生き延びてきたアルカンジェロだったが、王家を巡る不穏な陰謀が静かに動き始めていた。 捜査に猪突猛進な堅物令嬢と、彼女を影から支え執着を見せる、カストラート歌手のふりをした王子。 宮廷の闇を切り裂く二人の恋と事件の行方は――? ※本作は、過去に投稿していた『真面目くさった女はいらないと婚約破棄された伯爵令嬢ですが、王太子様に求婚されました。実はかわいい彼の溺愛っぷりに困っています』の設定・キャラクター・構成を大幅に改稿し、新作として再構成したものです。 物語の結末やキャラクターの掘り下げを強化しておりますので、初めての方も、以前お読みいただいた方もお楽しみいただけます。

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

聖女の力を妹に奪われ魔獣の森に捨てられたけど、何故か懐いてきた白狼(実は呪われた皇帝陛下)のブラッシング係に任命されました

AK
恋愛
「--リリアナ、貴様との婚約は破棄する! そして妹の功績を盗んだ罪で、この国からの追放を命じる!」 公爵令嬢リリアナは、腹違いの妹・ミナの嘘によって「偽聖女」の汚名を着せられ、婚約者の第二王子からも、実の父からも絶縁されてしまう。 身一つで放り出されたのは、凶暴な魔獣が跋扈する北の禁足地『帰らずの魔の森』。 死を覚悟したリリアナが出会ったのは、伝説の魔獣フェンリル——ではなく、呪いによって巨大な白狼の姿になった隣国の皇帝・アジュラ四世だった! 人間には効果が薄いが、動物に対しては絶大な癒やし効果を発揮するリリアナの「聖女の力」。 彼女が何気なく白狼をブラッシングすると、苦しんでいた皇帝の呪いが解け始め……? 「余の呪いを解くどころか、極上の手触りで撫でてくるとは……。貴様、責任を取って余の専属ブラッシング係になれ」 こうしてリリアナは、冷徹と恐れられる氷の皇帝(中身はツンデレもふもふ)に拾われ、帝国で溺愛されることに。 豪華な離宮で美味しい食事に、最高のもふもふタイム。虐げられていた日々が嘘のような幸せスローライフが始まる。 一方、本物の聖女を追放してしまった祖国では、妹のミナが聖女の力を発揮できず、大地が枯れ、疫病が蔓延し始めていた。 元婚約者や父が慌ててミレイユを連れ戻そうとするが、時すでに遅し。 「私の主人は、この可愛い狼様(皇帝陛下)だけですので」 これは、すべてを奪われた令嬢が、最強のパートナーを得て幸せになり、自分を捨てた者たちを見返す逆転の物語。

捨てられた聖女、自棄になって誘拐されてみたら、なぜか皇太子に溺愛されています

h.h
恋愛
「偽物の聖女であるお前に用はない!」婚約者である王子は、隣に新しい聖女だという女を侍らせてリゼットを睨みつけた。呆然として何も言えず、着の身着のまま放り出されたリゼットは、その夜、謎の男に誘拐される。 自棄なって自ら誘拐犯の青年についていくことを決めたリゼットだったが。連れて行かれたのは、隣国の帝国だった。 しかもなぜか誘拐犯はやけに慕われていて、そのまま皇帝の元へ連れて行かれ━━? 「おかえりなさいませ、皇太子殿下」 「は? 皇太子? 誰が?」 「俺と婚約してほしいんだが」 「はい?」 なぜか皇太子に溺愛されることなったリゼットの運命は……。

聖女の力は「美味しいご飯」です!~追放されたお人好し令嬢、辺境でイケメン騎士団長ともふもふ達の胃袋掴み(物理)スローライフ始めます~

夏見ナイ
恋愛
侯爵令嬢リリアーナは、王太子に「地味で役立たず」と婚約破棄され、食糧難と魔物に脅かされる最果ての辺境へ追放される。しかし彼女には秘密があった。それは前世日本の記憶と、食べた者を癒し強化する【奇跡の料理】を作る力! 絶望的な状況でもお人好しなリリアーナは、得意の料理で人々を助け始める。温かいスープは病人を癒し、栄養満点のシチューは騎士を強くする。その噂は「氷の辺境伯」兼騎士団長アレクシスの耳にも届き…。 最初は警戒していた彼も、彼女の料理とひたむきな人柄に胃袋も心も掴まれ、不器用ながらも溺愛するように!? さらに、美味しい匂いに誘われたもふもふ聖獣たちも仲間入り! 追放令嬢が料理で辺境を豊かにし、冷徹騎士団長にもふもふ達にも愛され幸せを掴む、異世界クッキング&溺愛スローライフ! 王都への爽快ざまぁも?

「神に見捨てられた無能の職業は追放!」隣国で“優秀な女性”だと溺愛される

佐藤 美奈
恋愛
公爵令嬢アンナ・ローレンスはグランベル王国第一王子ダニエル・クロムハートに突然の婚約破棄を言い渡された。 その理由はアンナの職業にあった。職業至上主義の世界でアンナは無能と言われる職業を成人の儀で神に与えられた。その日からアンナは転落人生を歩むことになった。公爵家の家族に使用人はアンナに冷たい態度を取り始める。 アンナにはレイチェルという妹がいた。そのレイチェルの職業は神に選ばれた人しかなれない特別な職業と言われる聖女。アンナとレイチェルは才能を比較された。姉のアンナは能力が劣っていると言われて苦しい日常を送る。 そして幼馴染でもある婚約者のダニエルをレイチェルに取られて最終的には公爵家当主の父ジョセフによって公爵家を追放されてしまった。 貴族から平民に落とされたアンナは旅に出て違う国で新しい生活をスタートする。一方アンナが出て行った公爵家では様々な問題が発生する。実はアンナは一人で公爵家のあらゆる仕事をこなしていた。使用人たちはアンナに無能だからとぞんざいに扱って仕事を押し付けていた。

聖女だけど、偽物にされたので隣国を栄えさせて見返します

陽炎氷柱
恋愛
同級生に生活をめちゃくちゃにされた聖川心白(ひじりかわこはく)は、よりによってその張本人と一緒に異世界召喚されてしまう。 「聖女はどちらだ」と尋ねてきた偉そうな人に、我先にと名乗り出した同級生は心白に偽物の烙印を押した。そればかりか同級生は異世界に身一つで心白を追放し、暗殺まで仕掛けてくる。 命からがら逃げた心白は宮廷魔導士と名乗る男に助けられるが、彼は心白こそが本物の聖女だと言う。へえ、じゃあ私は同級生のためにあんな目に遭わされたの? そうして復讐を誓った心白は少しずつ力をつけていき…………なぜか隣国の王宮に居た。どうして。

処理中です...