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第31話 虚弱聖女と『白き聖女』
白き聖女。
初めて聞く言葉のはず。なのに、心臓が一瞬だけリズムを乱した気がした。
だけどそんな違和感は、湧き上がった疑問によって、あっさりと上書きされてしまった。
「あ、あのっ……白き聖女、だなんて……私に白い要素はないんですけど……」
そう言いながら、長い黒髪を指で摘まむ。
私の特徴的な色と言えば、この黒髪ぐらい。それなら、黒き聖女になるはずだけど。
私の返答を聞いて小さく噴き出されたレイ様を、ルヴィスさんが軽く睨んで諫める。
それを見たレイ様は慌てて咳払いをすると、姿勢を正された。
「君の容姿ではなく、いつもラメンテと一緒にいるから、そう呼ばれているようだ」
「え? ラメンテと一緒にいるから?」
私とラメンテの視線が、ほぼ同時に合った。ラメンテも初めて知ったのだろう。
確かに、ラメンテは真っ白だ。
そんな彼と常に行動を共にしていたら、そう呼ばれるのも理解できなくはない。
ラメンテは嬉しそうに私の頬を鼻先で撫でた。
「つまり、僕とセレスティアルは、皆から、とっても仲良く見えてるってことだね?」
「そうです」
頷いたのはティッカさん。両手を胸の前で組むと、瞳をうっとりと細める。
「セレスティアル様がラメンテ様に力を捧げるお姿は神々しく、まさに『白の聖女』と呼ぶに相応しいです。その後、力を捧げられたラメンテ様が土地を蘇らせる光景は神秘的で……我々人間が目にしても良いのかと畏怖するほどでした」
ティッカさんは私の付き添いのため、土地を蘇らせる現場に何度か立ち会っている。あのとき、大地が蘇る様子を目の当たりにし、涙を流していた彼女の姿は、今でも忘れられない。
でも白き聖女だなんて、少し恥ずかしいような……
私の気持ちが顔に表れてしまったのだろう。
ティッカさんは表情を和らげると、私に向かって軽く頭を下げた。
「『白き聖女』などと勝手に呼ばれ、ご不快かもしれませんが……どうかルミテリス王国の民たちがそう呼ぶことをお許し頂けないでしょうか。決して浮ついた気持ちではなく、ラメンテ様とセレスティアル様に深く感謝しているからこそ、自然と口にし出した呼び名なのです」
ここまで言われると、断るわけにはいかない。
「わ、分かりました。皆様のお気持ちとして……受け入れます」
まだ恥ずかしさが抜けきれず、声がうわずってしまったけれど、ティッカさんは嬉しそうに笑ってくれたのでホッとした。
白き聖女――
その響きが、また心臓のリズムを乱した気がした。
そのとき、
「俺だって、セレスティアルと一緒にいる時間が長いはずなのに、何でラメンテの方が仲が良いように見えているんだ?」
「え?」
少し不機嫌そうなレイ様の発言に、私とティッカさんの口から声が洩れた。ちなみにルヴィスさんは額に手を当て「おいおい……」と呆れ声を洩らしている。
だが僅かに唇を尖らせたレイ様は、場の空気など意に介さず、言葉を続ける。
「ラメンテが土地を蘇らせに言った際、俺もセレスティアルの傍に常にいたんだが。何故、それには誰も触れない?」
「触れない、と仰られましても……」
ティッカさんが非常に困惑している。
でもこの場で一番困惑しているのは、私だと思う。
ちなみにルヴィスさんは、頭を抱えて俯いたまま何も言わない。
気まずい雰囲気あることすら気づいていないラメンテが、ふふんっと鼻を鳴らすと、レイ様を挑発するように私に体をすり寄せた。
「だってセレスティアルは僕の聖女だもん。守護獣と聖女は常に一緒なんだから、白き聖女って呼ばれても仕方ないよ」
確かにそうだけど、場の空気を読んで、ラメンテ!
レイ様の眉間の皺が、一層深くなってるから!
最近のレイ様、こうやってよくラメンテと張り合うことが増えた気がする。もちろん強い絆で結ばれた二人だから、本格的な喧嘩に発展することはないけれど。
ラメンテに挑発され、レイ様は唇をますます尖らせた。しかし何かを思いついたのか、ハッと息を飲み、大きく見開いた瞳をラメンテに向けた。
「……ならラメンテ。お前の毛を赤くしないか?」
「え?」
金色の目を丸くするラメンテ。そんな彼に向かって身を乗り出し、赤い瞳を輝かせながらレイ様が続ける。
「そうだ! そうすればいい! お前が赤くなって、セレスティアルが『赤き聖女』って呼ばれたら、俺の分もカバー出来る!」
いや、カバーって何!?
ポカンとしている私の横で、今度はラメンテの瞳が輝きだした。
「ほんとう、だ……思いもよらなかった、レイ!」
「だろ!? これで、俺たちも無駄な争いをしなくて済む!」
「名案すぎる! レイ、天才!!」
「はははっ! もっと褒めて良い――」
次の瞬間、レイ様の頭がテーブルに沈んだ。
もの凄い形相で睨み付けながら、レイ様の頭をテーブルに押しつけているのは、ルヴィスさん。
怖い。
凄く……こわい、で、す……
鋭利すぎる視線が、今度はラメンテに向けられた。
ラメンテの体が大きく震え、白い耳がペタリと垂れる。
「ラメンテ様は、これまでもこれからも、白いままでいてください」
「あ、うん……な、なんか……ご、ごめんね? る、ルヴィス……」
「分かって頂ければ結構です」
分かったというか、分からされたというか……
これで……一件落着でいいの、かな?
レイ様の頭を押しつけていたルヴィスさんの手が離れていく。うーんと呻き声をあげながらレイ様が頭を上げると、軽くルヴィスさんを睨み付け、大きく息を吐き出した。
場を仕切り直しにかかったのか、レイ様がラメンテに訊ねる。
「まあとにかく、だ。ラメンテとセレスティアルのおかげで、国土は回復した。確か、結界の修復も先日終わったんだったな、ラメンテ?」
「うん。だから今は、結界の拡大に力を使っているところ。だけど……」
「どうした? 何かあるのか?」
少し言葉尻を濁したことで、レイ様が怪訝そうにされた。ラメンテがキュウンとか細い声を漏らす。いつもはパタパタと揺れるモフモフ尻尾た力なく垂れた。
そんな彼の代わりに、私が説明を引き継いだ。
「あのっ……ラメンテが言うには、結界の拡大には思っていた以上に力がいるみたいで、中々進んでいないのです」
ラメンテが結界拡大に力を回しだしたのは、最近。
彼自身、初めて結界の拡大をするため、まさかこれほどまでに力を使うとは思っていなかったみたい。
下手すれば、結界を維持する力まで使い切ってしまう恐れがあるため、私の力を補充しつつ、慎重に行っているのだ。
私の説明を聞きながらラメンテは、
「ごめんね。そういう理由で、結界拡大に力をあまり使えていないんだ。セレスティアルに力を与えて貰う回数も決まってるから、出来ても一日一回。今日までに何度か結界拡大に力を使ったけど、大して何も変わっていないと思う……まだ確かめてないけどね」
と最後に付け加えた。
同じく、私もしょんぼりしてしまう。
しかしレイ様は優しく微笑まれた。ルヴィスさんも静かに首を横に振っている。
「慌てなくて良い。ゆっくりでいいんだ。誰だって初めては上手くいかなくて当然だ。無理をするのが一番良くないからな」
「そうです。ラメンテ様の力もセレスティアル様の力も、私たちにとっては未知なるもの。今まで通り慎重に行きましょう」
「ありがとうございます……」
「うん、ありがとう。レイ、ルヴィス」
二人の優しい励ましに、ラメンテの声が少し明るくなった。
レイ様の赤い瞳が私を見つめている。
その力強い輝きに目が逸らせない。
そうだ。
出来ないことに目を向けてばかりじゃ駄目。
レイ様が言っていた。
どんな時代にも問題や悩みがあり、解決のために力を尽くしてきたことを。
そして……解決できない問題はないのだと。
下に沈んでいた気持ちが、レイ様によって明るい場所へと引き上げられていく。
心が熱くなっていく。
そのとき、
「陛下っ!!」
部屋のドアが突然開かれ、護衛騎士が飛び込んできた。許可無く入ってきた騎士を叱責するため、ルヴィスさんが口を開く。が、レイ様がそれを手で制すると、厳しい視線を騎士に向けた。
固く緊迫した声が響く。
「何があった」
「そ、それが……」
騎士は大きく息を吸い込むと、少し声を震わせながら報告した。
「結界の向こうから、他国の人間がやってきたのです!」
「結界の外から、だと?」
レイ様が目を瞠った。
私も驚きのあまり、一瞬息が止まった。
もしかして私と同じように、クロラヴィア王国から追放され、命からがらここまで辿り着いた人?
「で、その人物は、隣国クロラヴィア王国の者か?」
レイ様も同じことを考えたのだろう。
しかし騎士は首を横に振り、動揺を押し殺しながら、訪問者の正体を告げた。
「いいえ……その者は自身についてこう告げました。ここから南にある『フェンレア王国』の人間である――と。そして……陛下との謁見を求めています」
フェンレア王国――
それは、私が生まれて初めて聞く国名だった。
初めて聞く言葉のはず。なのに、心臓が一瞬だけリズムを乱した気がした。
だけどそんな違和感は、湧き上がった疑問によって、あっさりと上書きされてしまった。
「あ、あのっ……白き聖女、だなんて……私に白い要素はないんですけど……」
そう言いながら、長い黒髪を指で摘まむ。
私の特徴的な色と言えば、この黒髪ぐらい。それなら、黒き聖女になるはずだけど。
私の返答を聞いて小さく噴き出されたレイ様を、ルヴィスさんが軽く睨んで諫める。
それを見たレイ様は慌てて咳払いをすると、姿勢を正された。
「君の容姿ではなく、いつもラメンテと一緒にいるから、そう呼ばれているようだ」
「え? ラメンテと一緒にいるから?」
私とラメンテの視線が、ほぼ同時に合った。ラメンテも初めて知ったのだろう。
確かに、ラメンテは真っ白だ。
そんな彼と常に行動を共にしていたら、そう呼ばれるのも理解できなくはない。
ラメンテは嬉しそうに私の頬を鼻先で撫でた。
「つまり、僕とセレスティアルは、皆から、とっても仲良く見えてるってことだね?」
「そうです」
頷いたのはティッカさん。両手を胸の前で組むと、瞳をうっとりと細める。
「セレスティアル様がラメンテ様に力を捧げるお姿は神々しく、まさに『白の聖女』と呼ぶに相応しいです。その後、力を捧げられたラメンテ様が土地を蘇らせる光景は神秘的で……我々人間が目にしても良いのかと畏怖するほどでした」
ティッカさんは私の付き添いのため、土地を蘇らせる現場に何度か立ち会っている。あのとき、大地が蘇る様子を目の当たりにし、涙を流していた彼女の姿は、今でも忘れられない。
でも白き聖女だなんて、少し恥ずかしいような……
私の気持ちが顔に表れてしまったのだろう。
ティッカさんは表情を和らげると、私に向かって軽く頭を下げた。
「『白き聖女』などと勝手に呼ばれ、ご不快かもしれませんが……どうかルミテリス王国の民たちがそう呼ぶことをお許し頂けないでしょうか。決して浮ついた気持ちではなく、ラメンテ様とセレスティアル様に深く感謝しているからこそ、自然と口にし出した呼び名なのです」
ここまで言われると、断るわけにはいかない。
「わ、分かりました。皆様のお気持ちとして……受け入れます」
まだ恥ずかしさが抜けきれず、声がうわずってしまったけれど、ティッカさんは嬉しそうに笑ってくれたのでホッとした。
白き聖女――
その響きが、また心臓のリズムを乱した気がした。
そのとき、
「俺だって、セレスティアルと一緒にいる時間が長いはずなのに、何でラメンテの方が仲が良いように見えているんだ?」
「え?」
少し不機嫌そうなレイ様の発言に、私とティッカさんの口から声が洩れた。ちなみにルヴィスさんは額に手を当て「おいおい……」と呆れ声を洩らしている。
だが僅かに唇を尖らせたレイ様は、場の空気など意に介さず、言葉を続ける。
「ラメンテが土地を蘇らせに言った際、俺もセレスティアルの傍に常にいたんだが。何故、それには誰も触れない?」
「触れない、と仰られましても……」
ティッカさんが非常に困惑している。
でもこの場で一番困惑しているのは、私だと思う。
ちなみにルヴィスさんは、頭を抱えて俯いたまま何も言わない。
気まずい雰囲気あることすら気づいていないラメンテが、ふふんっと鼻を鳴らすと、レイ様を挑発するように私に体をすり寄せた。
「だってセレスティアルは僕の聖女だもん。守護獣と聖女は常に一緒なんだから、白き聖女って呼ばれても仕方ないよ」
確かにそうだけど、場の空気を読んで、ラメンテ!
レイ様の眉間の皺が、一層深くなってるから!
最近のレイ様、こうやってよくラメンテと張り合うことが増えた気がする。もちろん強い絆で結ばれた二人だから、本格的な喧嘩に発展することはないけれど。
ラメンテに挑発され、レイ様は唇をますます尖らせた。しかし何かを思いついたのか、ハッと息を飲み、大きく見開いた瞳をラメンテに向けた。
「……ならラメンテ。お前の毛を赤くしないか?」
「え?」
金色の目を丸くするラメンテ。そんな彼に向かって身を乗り出し、赤い瞳を輝かせながらレイ様が続ける。
「そうだ! そうすればいい! お前が赤くなって、セレスティアルが『赤き聖女』って呼ばれたら、俺の分もカバー出来る!」
いや、カバーって何!?
ポカンとしている私の横で、今度はラメンテの瞳が輝きだした。
「ほんとう、だ……思いもよらなかった、レイ!」
「だろ!? これで、俺たちも無駄な争いをしなくて済む!」
「名案すぎる! レイ、天才!!」
「はははっ! もっと褒めて良い――」
次の瞬間、レイ様の頭がテーブルに沈んだ。
もの凄い形相で睨み付けながら、レイ様の頭をテーブルに押しつけているのは、ルヴィスさん。
怖い。
凄く……こわい、で、す……
鋭利すぎる視線が、今度はラメンテに向けられた。
ラメンテの体が大きく震え、白い耳がペタリと垂れる。
「ラメンテ様は、これまでもこれからも、白いままでいてください」
「あ、うん……な、なんか……ご、ごめんね? る、ルヴィス……」
「分かって頂ければ結構です」
分かったというか、分からされたというか……
これで……一件落着でいいの、かな?
レイ様の頭を押しつけていたルヴィスさんの手が離れていく。うーんと呻き声をあげながらレイ様が頭を上げると、軽くルヴィスさんを睨み付け、大きく息を吐き出した。
場を仕切り直しにかかったのか、レイ様がラメンテに訊ねる。
「まあとにかく、だ。ラメンテとセレスティアルのおかげで、国土は回復した。確か、結界の修復も先日終わったんだったな、ラメンテ?」
「うん。だから今は、結界の拡大に力を使っているところ。だけど……」
「どうした? 何かあるのか?」
少し言葉尻を濁したことで、レイ様が怪訝そうにされた。ラメンテがキュウンとか細い声を漏らす。いつもはパタパタと揺れるモフモフ尻尾た力なく垂れた。
そんな彼の代わりに、私が説明を引き継いだ。
「あのっ……ラメンテが言うには、結界の拡大には思っていた以上に力がいるみたいで、中々進んでいないのです」
ラメンテが結界拡大に力を回しだしたのは、最近。
彼自身、初めて結界の拡大をするため、まさかこれほどまでに力を使うとは思っていなかったみたい。
下手すれば、結界を維持する力まで使い切ってしまう恐れがあるため、私の力を補充しつつ、慎重に行っているのだ。
私の説明を聞きながらラメンテは、
「ごめんね。そういう理由で、結界拡大に力をあまり使えていないんだ。セレスティアルに力を与えて貰う回数も決まってるから、出来ても一日一回。今日までに何度か結界拡大に力を使ったけど、大して何も変わっていないと思う……まだ確かめてないけどね」
と最後に付け加えた。
同じく、私もしょんぼりしてしまう。
しかしレイ様は優しく微笑まれた。ルヴィスさんも静かに首を横に振っている。
「慌てなくて良い。ゆっくりでいいんだ。誰だって初めては上手くいかなくて当然だ。無理をするのが一番良くないからな」
「そうです。ラメンテ様の力もセレスティアル様の力も、私たちにとっては未知なるもの。今まで通り慎重に行きましょう」
「ありがとうございます……」
「うん、ありがとう。レイ、ルヴィス」
二人の優しい励ましに、ラメンテの声が少し明るくなった。
レイ様の赤い瞳が私を見つめている。
その力強い輝きに目が逸らせない。
そうだ。
出来ないことに目を向けてばかりじゃ駄目。
レイ様が言っていた。
どんな時代にも問題や悩みがあり、解決のために力を尽くしてきたことを。
そして……解決できない問題はないのだと。
下に沈んでいた気持ちが、レイ様によって明るい場所へと引き上げられていく。
心が熱くなっていく。
そのとき、
「陛下っ!!」
部屋のドアが突然開かれ、護衛騎士が飛び込んできた。許可無く入ってきた騎士を叱責するため、ルヴィスさんが口を開く。が、レイ様がそれを手で制すると、厳しい視線を騎士に向けた。
固く緊迫した声が響く。
「何があった」
「そ、それが……」
騎士は大きく息を吸い込むと、少し声を震わせながら報告した。
「結界の向こうから、他国の人間がやってきたのです!」
「結界の外から、だと?」
レイ様が目を瞠った。
私も驚きのあまり、一瞬息が止まった。
もしかして私と同じように、クロラヴィア王国から追放され、命からがらここまで辿り着いた人?
「で、その人物は、隣国クロラヴィア王国の者か?」
レイ様も同じことを考えたのだろう。
しかし騎士は首を横に振り、動揺を押し殺しながら、訪問者の正体を告げた。
「いいえ……その者は自身についてこう告げました。ここから南にある『フェンレア王国』の人間である――と。そして……陛下との謁見を求めています」
フェンレア王国――
それは、私が生まれて初めて聞く国名だった。
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