婚約破棄されたけど、どうして王子が泣きながら戻ってくるんですか?

「――よって、リリアーヌ・アルフェン嬢との婚約は、ここに破棄とする!」

 華やかな夜会の真っ最中。
 王子の口から堂々と告げられたその言葉に、場は静まり返った。

「……あ、そうなんですね」

 私はにこやかにワイングラスを口元に運ぶ。周囲の貴族たちがどよめく中、口をぽかんと開けたままの王子に、私は笑顔でさらに一言添えた。

「で? 次のご予定は?」

「……は?」
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