彼と私と空と雲

鏡野ゆう

文字の大きさ
8 / 38
先ずは美味しく御馳走さま♪

第七話 色々と押し掛けてきた模様

しおりを挟む
 いきなり見知らぬ番号から電話がかかってきたのは、ちょうど巡回の看護師さんが、部屋を出るか出ないかというときだった。音が出ないようにはしてあるものの、あのバイブ音って、静かな病室だと意外と耳につきやすいんだよね。慌てて枕の下に押し込み、看護師さんが部屋を出たところで引っ張り出す。

「……はい?」

 知らない電話番号だし、看護師さんに見つかったら叱られちゃうので、お布団に潜り込みながら、通話ボタンを押した。

槇村まきむらさんですよね?』
「……そうですが、どちら様ですか?」
葛城かつらぎです』

―― 葛城さん? 葛城さんってあの葛城さん? ――

 いま、私が病室に持ち込んでいるのは、プライベートの携帯電話。つまり、会社の名刺に書かれていた電話番号とは、違う番号の電話だ。なのにどうして葛城さんが、この携帯の番号にかけてこられたんだろう。そんな疑問もあるけれど、相手が知っている人だったので安堵する。間違い電話ならともかく、最近はテレビに出るようになったせいか、無言電話やイタズラ電話が増えてきて、どうしようかと悩んでいた時だったから。

「葛城さん? ああ、びっくりした。どうしてこの電話番号を御存知なんですか? お渡しした名刺には、この電話番号は書いてませんでしたよね?」
『あー、まあ、なんて言うか……』

 なんとも歯切れの悪い応答。まさか職場に問い合わせたとか? だけど、私の個人的な携帯電話の番号なんて、知っている人は限られている。人事課に問い合わせても教えてくれるとは思えない。……あ、まさか。

「もしかして、浅木あさきさんから聞き出したとか?!」
『……似たようなものですね』

 浅木さんてばあきれた! 昼ご飯の次は携帯電話の番号とか!! 人のプライベートな携帯電話の番号を、勝手に葛城さんに教えちゃうなんて、どうかしているよ!! 次にここに来た時に、しっかりと問いただしておかなくちゃ!! そんなことをブツブツつぶやいていると、電話の向こうから、葛城さんの遠慮がちな声が聞こえてきた。

『もしかして、取り込み中でしたか? この時間なら仕事も終わって、自宅におられるかと思っていたんですが』

 独り言のせいで誰かと一緒だと勘違いしたみたい。

「……実はいま、自宅じゃないんです」
『え? もしかして取材でどちらかに?』

 その質問に、ちょっとため息をつきたくなる。病院にいなかったらきっと、今頃はえーとなんだっけ、今度は海上自衛隊の、なんとかって護衛艦に乗っていたはずなんだよね。今頃はきっと浅木さん達、子供みたいにはしゃぎながら海の上だと思うと、ちょっと悔しいかもしれない。

「いえ……取材じゃなくてお休み中でして、その……」
『その?』
「これ、絶対に葛城さんのせいだと思いますよ?」
『……は?』

 自分のせいだと言われ、戸惑った口調で返事をしてくる。

『それってどういう?』
「だって、陸上自衛隊さんのところに取材に行って、怪我しちゃったんですもん。まさか本当に指名されるとは、思ってませんでしたよ、本当に推薦したんですか?」
『え……?! それって一体?』
「いま、病院なんです。私、一人暮らしで実家が遠方だから、しばらく泊まっていきなさいって言われて」

 怪我した時は、とにかく仕事を続けなきゃと思って大丈夫ですって言い張ったんだけど、担当としてついてくれていた自衛官の人が、それは大丈夫じゃありませんからと言って、問答無用で肩に担がれて運ばれちゃったんだよね。怪我人を運ぶというより荷物を運ぶみたいな雰囲気で、もう痛いより恥ずかしいが先にきちゃって、怪我どころの心境じゃなかった。いま思い返しても恥ずかしい。

『どこの病院なんですか? お見舞いにうかがいますよ』
「え、いえ、大したことないですから御心配なく。言葉のアヤで葛城さんのせいだって言いましたけど、これはどんくさい私自身のせいなので、気にしないでください」

 まさか真に受けるとは思ってなくて、軽い気持ちで言っただけなのに……。

『いえ、自衛隊の取材で怪我をされたんだったら、俺の責任でもありますからうかがいます。で、どこの病院?』
「いえいえ、申し訳ないですから、そんなことしないでください」
『槇村さん』
「はい?」
『おとなしく病院名を言ってください』

 急に葛城さんの声が一オクターブぐらい声が低くなった。


+++++


 次の日の朝、制服姿の葛城さんが本当に現れた。あの後、電話の押し問答は三十分ぐらい続いたんだよね。言わないと、今から陸自の連中に問い合わせをして、病院を探し出して早朝には奇襲攻撃かましますよ?とか言い出して。こっちは看護師さんがいつ戻ってくるかと、冷や冷やしながら話していたというのに、まったく葛城さんときたら。

「もう葛城さんってば、無茶苦茶ですよ、病院名を言わなければ襲撃するとか」
「そりゃ、槇村さんがおとなしく白状しないからでしょ」

 ベッドの横に椅子を引っ張ってきて座ると、かぶっていた制帽をテレビの上に置いた。朝の巡回で回ってきた看護師のお姉さんが、うっとりとした顔をして葛城さんを見ているのがちょっと笑える。そのうち詰め所のお姉さん達が、順番に顔を出すんじゃないかなあなんて思ったり。

「これ、お見舞いです。知り合いがケーキ屋をやっていて、ここのマフィンがおいしいって評判なんだそうです」

 どれが好きか分からないので、全種類二個ずつ買ってきましたと言いながら、可愛いラッピングがされた箱を私の膝の上に置くと、私の吊るされた足を心配そうな顔をして眺めた。

「折れたんですか? こんな重症だったとは思ってませんでした」
「違いますよ。ここの先生が大げさなだけなんです、靭帯がゴムみたいに伸びきっちゃっただけで、骨は折れてません。こう見えても、意外と体は頑丈なんですよ。ところで……今日はどうして制服なんですか?」

 お休みだから病院に来ると言い張ったんだと思っていたのに、意外な制服姿に驚いたというのが正直な気持ち。あと思いのほかカッコいいかもいれないと、チラッと思わないわけでもない。

「本省に用事がありまして」

 葛城さんの言葉に耳を疑う。まさか、お仕事に行く途中?!

「だったらこんなところで、油売っている場合じゃないじゃないですか!! 早く行かないと、叱られちゃいますよ?!」
「大丈夫ですよ。言われた時間には、あちらに到着しているように計算はしています」

 そんな呑気に笑っていて良いの?! 寄り道、しかも無関係な人間の病院にお見舞いなんて、しても問題ない職場?!

「でもでも、ここから防衛省までって、結構あるんじゃないですか?」
「移動手段はタクシーですよ、支払いは自腹になりますけどね。この格好で地下鉄になんか乗ったら、制服オタクの皆さんに囲まれちゃいます」
「……囲まれるんですか?」
「囲まれますよ。一昔前だと、肩身の狭い思いをしていたみたいなんですがね、最近は、ドラマや槇村さん達が取材したような番組で取り上げられるようになって、評判が良くなったと言いますか。以前から、一部のオタクさん達には人気ではあったんですが、最近は女子高生にも囲まれるようになったって話ですよ」
「女子高生……」

 私の目が不穏になったのに気がついたのか、慌てて言い添える。

「いや、俺は今のところ、女子高生に囲まれたことありませんけど」
「……女子高生じゃないですけど、女性には御希望通り囲まれそうですよ?」
「はい?」

 私の視線が、自分の後ろに向いているのに気がついた葛城さんは、それにつられるようにして後ろを振り返った。病室のドアのところで、何やら人だかりと言うか気配と言うか。

「なんですか、あれ」
「多分さっきいた看護師さんから、葛城さんのことを聞いて押し掛けてきたんだと思います」
「なにが?」
「えっと、年齢層は色々ですが、いわゆる“白衣の天使さん”?」
「なんで?」
「ですから制服人気?」

 ゲッという顔をすると、こちらに救いを求めるような表情を向けてくる。

「勘弁してくださいよ」
「知りませよ、ここに来たのは葛城さんでしょ? 私のせいじゃありません。あえて言うなら、自業自得ってやつじゃないですか?」
「ひどいな……」
「ここは頑張って、広報スマイルで乗り切るとか?」
「俺はパイロットであって、広報官じゃないんですよ」
「ガンバレ♪」

 ニッコリとカメラ前用スマイルを浮かべて見せると、葛城さんはこちらを軽くひとにらみして、ため息をついた。

「もしかして、ガクンの仕返しですか?」
「ああ、そうとも言いますね、うん。あと自転車の蛇行運転とか」
「まったく……後できちんとおつりは返しますよ」
「おつりなんて。私の方が、まだ仕返しする必要があるんじゃないですかね」
「そんなことありません。きちんとおつりを渡します」

 そうこうしているうちに、廊下にたむろっていた看護師さん達が、部屋に押し寄せてきた。うわあ、もしかして今日の出勤している人のほとんどが、ここに集まったんじゃないかなって感じ。皆さん、他の患者さん達はどうしたんですかって尋ねたい。

「もしかして、色々なお仕事のコーナーに出ておられた、航空自衛隊のパイロットさんですよね?」
「はあ……」

 アイドルですか?な感じでキャーキャー言われているのを眺めていると、なんとも愉快な気分になってくる。そんな私とは逆に、葛城さんはとにかく困惑している様子で、言われるがままに看護師さん達と並んで写真を撮られているし。途中で何度かこっちに視線を向けてきたのは、恐らく助けてくださいってことなんだろうけど、そんなのは都合よく丸っと無視して、お見舞いにもらったマフィンをかじりながら、ニヤニヤしつつ事の成り行きを見守った。

「今度、同僚の皆さんも誘って、合コンなんてどうですか?」

 そう口にしたのは、看護師の臼井うすいさん。ここの病院にやってきたばかりの看護師さんで、当然のことながら、男性の患者さん達に人気のある人。ただ、お婆ちゃん達にはあまり評判が良くないんだよね、なんでも、少しばかりはしたないんだとか。私からしたら、どの辺がどうはしたないのか良く分からないけど。

「合コンですか……」
「ええ。他の病院で働いている、知り合いの看護師仲間も呼びますから、いかがですか? 私が言うのもなんですが、美人ぞろいですよ?」
「お言葉は嬉しいんですけど、俺、カノジョ持ちなので」

 その言葉に臼井さんは、ちょっとガッカリした顔をした。もしかして葛城さんって、臼井さんのタイプだったのかな?

「しかもカノジョ、怒らせたら怖いんですよ」

 そう言った葛城さんの指が、何故かこちらをさしている。ん? なんで指がこっちを向いているのかな? 思わず後ろに誰かいる?と振り返ってみたけれど、そこにあるのは窓とカーテンと壁。んんー?

「槇村さんがカノジョさん?」
「はい、俺のカノジョです。そんなわけで、しばらく自分のカノジョが皆さんのお世話になるので、ヨロシクお願いします」

 はいぃぃぃ?!

「あの……」
「これからはちゃんと見舞いに来るから、すねないような、ゆう
「いや、あのですね」
「しばらく会えなくて、ちょっと欲求不満で超お怒りモードなんですよ。これから機嫌をとらなきゃいけないので、しばらく二人っきりにさせてもらえませんか?」

 葛城さんの言葉に、目玉が飛び出そうになる。だけど、年配の看護師さんはしたり顔で微笑むと、他の患者さんに迷惑がかかるから、あまり騒がないようにね?と念押しして、押し掛けていた看護師さん達を一人残らず病室から追い出した。そして最後にこちらを振り返って、親指を立ててGJして出て行った。いや、グッジョブじゃありませんから、師長さん!!
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

あなたがいなくなった後 〜シングルマザーになった途端、義弟から愛され始めました〜

瀬崎由美
恋愛
石橋優香は夫大輝との子供を出産したばかりの二十七歳の専業主婦。三歳歳上の大輝とは大学時代のサークルの先輩後輩で、卒業後に再会したのがキッカケで付き合い始めて結婚した。 まだ生後一か月の息子を手探りで育てて、寝不足の日々。朝、いつもと同じように仕事へと送り出した夫は職場での事故で帰らぬ人となる。乳児を抱えシングルマザーとなってしまった優香のことを支えてくれたのは、夫の弟である宏樹だった。二歳年上で公認会計士である宏樹は優香に変わって葬儀やその他を取り仕切ってくれ、事あるごとに家の様子を見にきて、二人のことを気に掛けてくれていた。 息子の為にと自立を考えた優香は、働きに出ることを考える。それを知った宏樹は自分の経営する会計事務所に勤めることを勧めてくれる。陽太が保育園に入れることができる月齢になって義弟のオフィスで働き始めてしばらく、宏樹の不在時に彼の元カノだと名乗る女性が訪れて来、宏樹へと復縁を迫ってくる。宏樹から断られて逆切れした元カノによって、彼が優香のことをずっと想い続けていたことを暴露されてしまう。 あっさりと認めた宏樹は、「今は兄貴の代役でもいい」そういって、優香の傍にいたいと願った。 夫とは真逆のタイプの宏樹だったが、優しく支えてくれるところは同じで…… 夫のことを想い続けるも、義弟のことも完全には拒絶することができない優香。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

処理中です...