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今年は一緒に飛びません!
ちょいとばかり近況をば 3
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「あったあった。一馬さん、懐かしい写真が出てきたよ」
さっきから寝室のクローゼットをゴソゴソしていた優が声をかけてきた。森永とその嫁さんである奈緒さんに会って帰ってきてから、確かこの辺にあった筈なんだけどなと何かを探していたんだが、どうやらそれはアルバムだったらしい。
「いつのだ?」
「もちろん結婚した時の」
「ほうほう」
優は分厚いアルバムを何冊か抱えてベッドに上がると俺の横に落ち着いた。
「結婚式のだけじゃないだろ、これ」
「こっちは最初の航空祭の時に浅木さんが撮ってくれた写真からだったかな」
「なるほど、どれどれ……」
最初のページにはフライトスーツを着た俺と優が並んで写っている写真が貼りつけてあった。浅木さんが取材の合間に撮ってくれたスナップ写真だ。
「こうやって見ると優、お前あまり変わってないな」
「そう? 一馬さんはねえ……この辺りに一本だけ白髪がはえてきた」
そう言いながらコメカミの辺りの髪を摘まんで軽く引っ張った。
「嫁と子供達の尻に敷かれて苦労しているからな、これからどんどん増えるんじゃないか?」
「嘘ばっかり。こっちのことなんてお構いなしに好き勝手に飛び回って空を楽しんでいるくせに」
「そんなことないぞ、俺は空も飛ぶことも愛しているがそれ以上に嫁と子供を愛してる」
俺の横に腰を下ろしてアルバムを開いた優を胡坐をかいた足の間に引っ張り上げて座らせた。そして背後から抱き込むようにしながら写真を覗き込んだ。
「懐かしいな」
ページを進めていくと観艦式の時の写真や、浅木さん達に誘われて顔を出した取材クルー達の番組打ち上げの時の飲み会の写真などが貼られている。あの時に仲良くなった取材クルー達は今ではそこそこベテランになり色々な番組で活躍していたが、今でもたまに連絡を取り合って集まっていた。
「そう言えば浅木さんが私達の引っ越しに合わせてプライベートで押し掛けるって言ってたよ。どうしても間近でF-2の写真を撮りたいんだって」
「まだ撮っていなかったことの方が意外だな」
俺がアラート任務から外れてしばらくテストパイロットとして携わっていた新世代の戦闘機がいよいよ正式に配備されることになった。そしてそれに合わせて俺は青森の三沢へと配属されることになっている。俺が機種転換課程を受け転属希望をだしたこともあったのだが、飛ばし慣れた人間がいる方が良いだろうということでそちらでアラート任務に就くことになったのだ。
「報道関係者への公開には行ったんだよ。だけど、仕事と趣味は別物なんだって」
「その言い分にまったく説得力が無いのは何故なんだ」
相変わらずだなと笑いながらアルバムのページをめくる。
「しかし良かったのか? 青森とこっちじゃまったく環境が違うんだ、チビ達は転校、平気なのか? 俺が単身赴任でも良かったんだぞ?」
子供が小さい頃はそれほど気にもとめなかったが今では小学生になりそれぞれが自分達の交友関係を築いている。友達と離れ離れになるのはやはり可哀想だと思うのが親心ってやつだ。
「うちの子供達は一馬さんに似て楽天家だからその辺は全く気にしてないみたい。新しい友達が増えるって今からワクワクしてるよ。それに北海道のお爺ちゃんお婆ちゃんちに近くなるでしょ?」
「まあ近くはなるけどなあ……」
しかし優の実家は北海道だ、津軽海峡も挟んでいることだし近いと言ってもそうそう簡単に行ける距離ではない。
「それにね、パパを一人にしておいたらリンゴばっかり食べて飢えないか心配なんだって」
「なんだそりゃ、青森県民に喧嘩売ってるのか?」
「そうじゃなくてパパと一緒にいたいってこと」
子供達もパパを愛しちゃって大変なのよと優が笑う。
「それで奥さんである優の方はどうなんだ? あっちとの話はついたのか?」
「うん。首を長くしてお待ちしておりますだって」
「槇村さんは相変わらずの人気者だな」
これまでも優は東都テレビの系列局に出向という形で俺の地方への転勤について来てくれていた。お蔭でローカル単位でも顔が知られるようになり、今じゃ俺が言うのもなんだが相当な売れっ子さんだ。
次のページをめくったところで手が止まった。
そこにはウエディングドレスを着た優と正装の自分とが並んでいる写真があった。この時、既に優は長男を妊娠していて五ヶ月だった筈だがドレスのデザインが良かったのかまったく分からない。
「やっぱり俺の嫁が一番綺麗だな」
「またそんなこと言って。お世辞を言っても何も出ないから」
「なんだよ、本当のことを言ってるだけじゃないか」
恥ずかしそうに俺の腕を叩く優を更に抱き寄せる。これまでに同僚達の結婚式にも呼ばれていたし何人もの花嫁さんを目にしてきたし、優の仕事関係で普段はお目にかかる機会なんて無い女優やアイドルを直に見てきたが優が一番だ。
「まあ我が儘を言うならこの時にあの眼鏡をかけてくれていたらもっと良かったんだが」
「それじゃあ何処かのお笑い芸人みたいじゃない」
最初に会った時の眼鏡のことを言われて優は呆れたように笑った。
「なにせ俺の大好きなオオスズメフクロウちゃんだからな。ああ、今の眼鏡もわりかし気に入っているぞ? あれほどじゃないが」
自宅に戻ると優はコンタクトを外して眼鏡をかけている。本人は目が疲れるからと言っているが本当のところは俺の為だと睨んでいるのだが真相はどうなんだろうな。
披露宴、新婚旅行、そしてページをめくっていくごとに優のお腹が大きくなっていくのを見て当時のことを思い出す。
「十年なんてあっという間だったなあ……」
「だよね。これからの十年もあっと言う間だよ、きっと」
「ところでだな、優」
「なに?」
俺の口調が変わったのが分かったのか警戒している顔でこっちを見上げてきた。
「新しい機体のお披露目は終わったんだがやはり防衛省と空自としてはきちんとした広報をしなくてはならないという話になっていてだな、是非とも槇村ちゃんに御同乗していただいて取材をお願いしたいという話になっているんたが」
それを聞いて優の目が真ん丸になった。
「え、ちょっと待って、あれ? あれのこと?」
「そう、あれだ」
ニッと笑うと慌てた様子で俺の膝から降りてこっちに体を向けた。
「でもでも、あれって一人乗りよね?!」
「正確には一人乗りとは言わずに単座機な。そうだが訓練機として複座機がある。それにいかがでしょうってやつだ。凄いな、一番乗りだぞ優」
「それにあれって最新鋭でしょ?! 機密とかそういうの無いの?」
「その点は撮った映像はこっちで検閲させてもらうだろうから心配は無い」
「それ、何かの冗談だよね?」
期待した顔をしているが槇村さん、残念なことに冗談ではないんだなぁ。
「まさか。明日には正式にそっちに通達が行くぞ? 優は低圧訓練にもパスしていることだしあとは乗るだけだ。きっと浅木さんが泣いて羨ましがるぞ。あ、今回はクジ引きは無しな、防衛省直々で槇村さん御指名だから諦めろ」
「まじか……」
いやあ楽しみだな~やっと俺の野望がかなうぞと笑ったら優はその場でガックリと突っ伏した。
さっきから寝室のクローゼットをゴソゴソしていた優が声をかけてきた。森永とその嫁さんである奈緒さんに会って帰ってきてから、確かこの辺にあった筈なんだけどなと何かを探していたんだが、どうやらそれはアルバムだったらしい。
「いつのだ?」
「もちろん結婚した時の」
「ほうほう」
優は分厚いアルバムを何冊か抱えてベッドに上がると俺の横に落ち着いた。
「結婚式のだけじゃないだろ、これ」
「こっちは最初の航空祭の時に浅木さんが撮ってくれた写真からだったかな」
「なるほど、どれどれ……」
最初のページにはフライトスーツを着た俺と優が並んで写っている写真が貼りつけてあった。浅木さんが取材の合間に撮ってくれたスナップ写真だ。
「こうやって見ると優、お前あまり変わってないな」
「そう? 一馬さんはねえ……この辺りに一本だけ白髪がはえてきた」
そう言いながらコメカミの辺りの髪を摘まんで軽く引っ張った。
「嫁と子供達の尻に敷かれて苦労しているからな、これからどんどん増えるんじゃないか?」
「嘘ばっかり。こっちのことなんてお構いなしに好き勝手に飛び回って空を楽しんでいるくせに」
「そんなことないぞ、俺は空も飛ぶことも愛しているがそれ以上に嫁と子供を愛してる」
俺の横に腰を下ろしてアルバムを開いた優を胡坐をかいた足の間に引っ張り上げて座らせた。そして背後から抱き込むようにしながら写真を覗き込んだ。
「懐かしいな」
ページを進めていくと観艦式の時の写真や、浅木さん達に誘われて顔を出した取材クルー達の番組打ち上げの時の飲み会の写真などが貼られている。あの時に仲良くなった取材クルー達は今ではそこそこベテランになり色々な番組で活躍していたが、今でもたまに連絡を取り合って集まっていた。
「そう言えば浅木さんが私達の引っ越しに合わせてプライベートで押し掛けるって言ってたよ。どうしても間近でF-2の写真を撮りたいんだって」
「まだ撮っていなかったことの方が意外だな」
俺がアラート任務から外れてしばらくテストパイロットとして携わっていた新世代の戦闘機がいよいよ正式に配備されることになった。そしてそれに合わせて俺は青森の三沢へと配属されることになっている。俺が機種転換課程を受け転属希望をだしたこともあったのだが、飛ばし慣れた人間がいる方が良いだろうということでそちらでアラート任務に就くことになったのだ。
「報道関係者への公開には行ったんだよ。だけど、仕事と趣味は別物なんだって」
「その言い分にまったく説得力が無いのは何故なんだ」
相変わらずだなと笑いながらアルバムのページをめくる。
「しかし良かったのか? 青森とこっちじゃまったく環境が違うんだ、チビ達は転校、平気なのか? 俺が単身赴任でも良かったんだぞ?」
子供が小さい頃はそれほど気にもとめなかったが今では小学生になりそれぞれが自分達の交友関係を築いている。友達と離れ離れになるのはやはり可哀想だと思うのが親心ってやつだ。
「うちの子供達は一馬さんに似て楽天家だからその辺は全く気にしてないみたい。新しい友達が増えるって今からワクワクしてるよ。それに北海道のお爺ちゃんお婆ちゃんちに近くなるでしょ?」
「まあ近くはなるけどなあ……」
しかし優の実家は北海道だ、津軽海峡も挟んでいることだし近いと言ってもそうそう簡単に行ける距離ではない。
「それにね、パパを一人にしておいたらリンゴばっかり食べて飢えないか心配なんだって」
「なんだそりゃ、青森県民に喧嘩売ってるのか?」
「そうじゃなくてパパと一緒にいたいってこと」
子供達もパパを愛しちゃって大変なのよと優が笑う。
「それで奥さんである優の方はどうなんだ? あっちとの話はついたのか?」
「うん。首を長くしてお待ちしておりますだって」
「槇村さんは相変わらずの人気者だな」
これまでも優は東都テレビの系列局に出向という形で俺の地方への転勤について来てくれていた。お蔭でローカル単位でも顔が知られるようになり、今じゃ俺が言うのもなんだが相当な売れっ子さんだ。
次のページをめくったところで手が止まった。
そこにはウエディングドレスを着た優と正装の自分とが並んでいる写真があった。この時、既に優は長男を妊娠していて五ヶ月だった筈だがドレスのデザインが良かったのかまったく分からない。
「やっぱり俺の嫁が一番綺麗だな」
「またそんなこと言って。お世辞を言っても何も出ないから」
「なんだよ、本当のことを言ってるだけじゃないか」
恥ずかしそうに俺の腕を叩く優を更に抱き寄せる。これまでに同僚達の結婚式にも呼ばれていたし何人もの花嫁さんを目にしてきたし、優の仕事関係で普段はお目にかかる機会なんて無い女優やアイドルを直に見てきたが優が一番だ。
「まあ我が儘を言うならこの時にあの眼鏡をかけてくれていたらもっと良かったんだが」
「それじゃあ何処かのお笑い芸人みたいじゃない」
最初に会った時の眼鏡のことを言われて優は呆れたように笑った。
「なにせ俺の大好きなオオスズメフクロウちゃんだからな。ああ、今の眼鏡もわりかし気に入っているぞ? あれほどじゃないが」
自宅に戻ると優はコンタクトを外して眼鏡をかけている。本人は目が疲れるからと言っているが本当のところは俺の為だと睨んでいるのだが真相はどうなんだろうな。
披露宴、新婚旅行、そしてページをめくっていくごとに優のお腹が大きくなっていくのを見て当時のことを思い出す。
「十年なんてあっという間だったなあ……」
「だよね。これからの十年もあっと言う間だよ、きっと」
「ところでだな、優」
「なに?」
俺の口調が変わったのが分かったのか警戒している顔でこっちを見上げてきた。
「新しい機体のお披露目は終わったんだがやはり防衛省と空自としてはきちんとした広報をしなくてはならないという話になっていてだな、是非とも槇村ちゃんに御同乗していただいて取材をお願いしたいという話になっているんたが」
それを聞いて優の目が真ん丸になった。
「え、ちょっと待って、あれ? あれのこと?」
「そう、あれだ」
ニッと笑うと慌てた様子で俺の膝から降りてこっちに体を向けた。
「でもでも、あれって一人乗りよね?!」
「正確には一人乗りとは言わずに単座機な。そうだが訓練機として複座機がある。それにいかがでしょうってやつだ。凄いな、一番乗りだぞ優」
「それにあれって最新鋭でしょ?! 機密とかそういうの無いの?」
「その点は撮った映像はこっちで検閲させてもらうだろうから心配は無い」
「それ、何かの冗談だよね?」
期待した顔をしているが槇村さん、残念なことに冗談ではないんだなぁ。
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