離縁されましたので、王妃の紋章はただの飾りになります
朝の食卓で、パンを切りながら、王はわたくしを離宮へ移すと仰いました。侍女のロゼッタが身籠ったから、と。
わかりました。いつ発てばよろしいでしょう。
——ただ、皆さまおひとつだけご存じありませんの。
この国の王妃紋章は、装飾品ではございません。国庫と神殿と各領主の署名権を束ねる、血の魔術認証。わたくしの血に紐づいたそれは、他人が持てば、ただの銀の飾り。
引き継ぎの手引きは、九十六頁、書いて置いてまいりましたわ。読まれるかどうかは、存じませんけれど。
翌週から、国庫の支払いが、一件も通らなくなりました。
街道(地面。迂回はわずか数m)よりも
橋梁(構造物。迂回路まで数㎞)のほうが重要度は格段に上なんだが
この国の官僚はダメだろう
紋章って、要するに口座&銀行印よね。ヒロイン名義はまだ生きてる?
でなければ、しばらくは現金/現物での直接取引しかできないが
ロゼッタ、別に助けなくていいんじゃない?
何も知らなかったって、分不相応の立場を望んだのはロゼッタなんだし。権利だけ欲して、義務や責任も理解できないバカだっただけでしょうに。
こういうのは自業自得なので、一人で頑張ればいいと思う。寧ろ、ここからロゼッタが根性だすべき。
そもそも、侍女という恵まれた立場で、アホなことをする方が悪い。
新王には妃はいるのかな?
王妃不在期間の国庫は特例で単独発動可能とか?
もし新王妃がいたとしたら、またあの試練の儀式に挑ませるという事。
王妃って奴隷契約なのかな?あまりにも王妃の負担だけが大きすぎる。というか、あの儀式は国王も一緒にやらないと不公平でしょう。身を持って理解していないから、今回みたいな事が起きた。
早急にシステム解除して新制度にしないと。
で、新国王は前王妃の元に足繁く通うんだけど、新王妃がいたとしたら普通に嫌だと思うなぁ。
前国王の妃、新国王にとって伯母とはいえ血縁はない上に美しく、まだ30代の女盛り。
そこへ喜々として通うとか。
子供がいないのはまあ確かに問題だろうし、この短絡王が17年よく待ったな(単に何も考えてなかった可能性もあるけど…)とすら思うので、手順をきちんと踏んで、側妃として迎えたなら丸く収まったんではないかなあ〜と思いますね。いきなり侍女を孕ませて強権限持ちの王妃引き摺り下ろして国を混乱に落とした挙句自分の子供を身籠った女を見捨てて自分も王位剥奪されるって、ものすごい転落劇。
300年前の制度設計者は国の支払いが止まることで、軍人が働かなくなって治安が乱れ他国が攻めてくるリスクとか、経済的混乱でインフラ更新がストップするリスクとか、指数関数的に影響が出ると思うんだけどそこは把握してたのかな。
国王や王家だけが困るんなら良いけど、絶対死人出ますよね。直接的にも間接的にも。
わざと作った欠陥だったんだ…諸外国が知ったら小躍りするね…王妃さえ害すれば国家機能がフリーズして新王にしないと再起動できないんだから…
次から王妃だけ狙えばいいなんてイージーモードです。
侵略し放題ってもんでしょう。
この制度は早めに廃止することをお勧めします。
「王妃の仕事はドレスを選ぶこと」
仮にも王宮に勤めていた侍女が、王妃が日々何をしていたか知らないとかあるのか?
ニコニコ笑って綺麗なドレスを着るのが王妃のお仕事だなんて、平民ならまだしも貴族令嬢が言う事か。
貴族夫人にだって義務も責務もあるのに。
国王に見初められたという優越感と高揚感で、何も見えなくなっていたのか。
しかし王妃の儀式って苛烈過ぎないか?
血を垂らしながら三日三晩不眠不休で、気絶したら水ぶっかけて起こすとか。
今まで廃人になった王妃とか普通に居そう。
国庫が開かないレベルの緊急事態でも、戴冠の儀までに1年半かかるままですは流石に現実味がない。
諸侯や神殿が関わるにしたって、そこが承認しなかったら今度は民衆から諸侯や神殿が叩き潰されるでしょ。ありとあらゆる弊害が出て民衆が苦しむんだから。
あー、わたしも王妃あるいは国王の不在時はどうなっていたのかと思いました。
王が独身のまま即位した時。
王あるいは王妃が突発的に亡くなった場合など。
1つ間違えば国家を揺るがしかねないシステムを、国王自身が理解していないのも驚きだけれど。
まあ、実際問題、結婚17年で子宝に恵まれなかったなら(身籠ったことはあるらしいが)、後継問題は避けられなかったと思う。
むしろよく今まで放置出来ていたなと。
でも外で子供を作るにしても、側室か愛妾くらいで我慢しておけば良かったのに。
なんで王妃の座まで望んだのかしら。
側近達も知ってたなら止めなさいよ。
国王(と愛人)が愚かだった以上に、愚行を諌められなかった側近達や議会も無能。
国庫が開かないからと元王妃を呼び出しても、離婚してもう「王妃」じゃないから紋章は使えないと思うんだけど…、どうだろうか。
独裁権を恐れたのであればもっと別の非常時大権を用意にしておけばよかったのに…予算承認とか勅任官の任命とかに限定しておくべきでしたね。
国王の方の戦死の場合だって普通にあるだろうに…
新しい国ではこの故事を教訓にできるといいね。
まあ国王は戒厳令を敷き近衛を率いて武断で統治すべき非常事態ですね。
こんな制度的な隙を諸外国が逃すはずもないでしょう。
不思議なんですけど、この国って暗殺や病死や戦死などで王妃が突然亡くなることって今までなかったんでしょうか?
それともその度に王朝交代が起きてたの?だとしたらなんでそのような制度上の不備を残しているのでしょう?
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