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聖女と魔王と魔女編
少年には刺激の強い日々
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side イリュー
美しすぎて人形みたいな寝顔がとても近い。とても離れて寝ていたはずが、触れることができるほどに近い。
「……男のうちに入ってないのは知ってるけど、それだってこれどうなんだ」
イリューは思わず口にしていた。そもそもの話、無理が過ぎる。
広くもないテントに未婚の男女が同衾である。しかも相手は女王様。バレたら問題がありすぎる。少なくともソランには闇討ちされるかもしれない。あの発言にあいつはマジだ。恐れを知らないとイリューとライルを驚愕させた。今もマジかと思う。
ソランにとって超えるべき男が、片や王族の生き残り。片や現在ほぼ国内全土を支配できそうな男である。
どちらも今は手出しを控えているという状況なので、ちゃっかり奪っていけそうな気はするがそれにしたって超えるハードルの高さときたら。
それなのに当の本人は身分なにそれと言いたげで、手が届きそうな気がするのが問題だ。
実際、故郷では貴族だからと政略結婚はほとんどないらしい。王族でも他国にいくことはほとんどなかった。なぜなら、加護がない国から嫁げないから。よくて愛人どまりでそれもめずらしい。
国家間の婚姻のばあいには神の承認が必要である。これは、加護を持たなければそれを超えられない。
その結果、王族は自由恋愛ということらしい。形質がほぼ継承され、薄まることもないということも影響している。
好きな人と一緒にいればいいじゃないという考えなので、根本的に異なる。
色々な人がその齟齬に気がついていないのがなぜなのか問いたい。あのさーとフィンレーが聞いてきてイリューも気がついたくらいではあるが。あの弟様も同じ年なはずなのになにを考えているかさっぱりわからなかった。
それはともかくのそのことにこの人が気づいていないのか、知っていて黙っているのかは半々だなとイリューは思う。時々すっごくすっとぼけたことをする。
あの、あれ? という素の顔は、妙に可愛く見えて困る。
寝顔もちょっと無防備で、綺麗だった。これを見たことがある男はほとんどいないに違いない。
バレたら本気で半殺しかもしれないなとイリューは一生黙っておくことに決めた。
「ふぃんれー? もうちょっとねてていいのよ?」
不意に聞こえた眠たげな声が柔らかい。
男枠でも子供枠でもない。
「弟じゃないですけど」
甘やかしていい弟なのか。イリューは苦々しくつぶやく。あこがれる人はなぜかイリューを弟扱いしたがる。
可愛くないわねぇと笑いながら、次には意地はっちゃってかわいいと言いだす。
男らしさとはまだ無縁で小さいというのは知っている。小柄というのは騎士には向いていない。文官を進められたのは適正もあってだとわかっていた。
それでも、兄のことを超えなければいけない。
長く見なかったから、というわけではない。
なぜだか、忘れていた。
燃えるような赤毛。兄に似ていると最初に思い出しそうなものを。失って、それさえも忘れてしまったように日々を続けた。
ある日、ふと、涙がこぼれて。
未だに持て余す。
「あなたは、勝手に死んだりしないでくださいね」
弟からの切実なお願いです。
残されてはどうしていいのかわからなくなった。いきなり後継ぎとかそんな話はどうでもよくて。
「いないのは、さびしい」
泣くべきときに泣けず、こんなにも引きずるなら忘れたままでよかったのに。
柔らかい赤毛にそっと触れて撫でる。
薄っすら目を開けて目を細めてんー? くすぐったいと寝ぼけた声をあげて。
きっと目覚めているはずなのにそういう嘘をついてくれる優しさが、胸に刺さる。本当にこうして人を落としていく。
無自覚なのがたちが悪い。
翌日からは町に立ち寄って宿をとることになった。
イリューの主張が受け入れられたというより、情報調達の意味合いが強い。それも、なぜか恋愛事の。
宿屋の下に食堂があるのはどこの町でも同じことのようだった。王都を出てどこかに泊るという経験も少なかったイリューにとっては慣れない場所である。
だが、ジニーにとっては慣れた場所のようで手慣れた様子で席を取り、注文をする。
顔をさらしたままのため、店内の視線を釘付けにしているのだが気にしたそぶりもない。街中でもそうだった。
「なに?」
「なんで、慣れてるんですか?」
「お忍びが趣味の兄がいてね。教えてもらった」
そう言って楽し気に最初に来た杯を傾けた。杯の中身は彼女には酒、イリューには水だった。
「にゃ」
足元の猫にも水を入れた皿を出してもらっている。そう、猫はそこにいた。
帰らないんですかと訴えてみたが、ジニーも困ったように首を横に振っていた。帰ってほしいけど、帰ってくれないし、強制的に排除できる相手でもないと。
イリューはできるだけ、関わらないようにするほかなかった。お連れのような狼たちも大人しいのが不気味でもある。
ただそれは。
「なに?」
この人の妙な威圧感のせいかもしれない。イリューは小さくため息をついた。
「感じ悪いなぁ。なにその振り回されて迷惑ですって感じ」
「実際そのものですので。次は街道沿いに行きますか」
「そうだね。近道をしたりしなかったりしながら、行くよ」
行かないじゃないかとツッコミ待ちだろうか。イリューはいぶかし気に見るが、彼女は澄ました表情を崩さない。わずかに笑みらしきものがあるのでからかってきているのかもしれなかった。
食事をしている最中に酔っ払いに絡まれもしたが、焦るイリューをよそにジニーはあっさりといなしていた。
怒りだすようなこともなく、なんとなく酒をおごり情報を吐かせる手並みが鮮やかだ。
「兄ちゃんもてそうなのにわかんないのかい?」
「モテるんだけど、どうしてそうなのかわかんないし、気に入った子は手に入らないしでよくわかんない」
わからないが大盤振る舞いだ。イリューでもジニーが女性にモテるのはわかる。美醜、身分問わず優しいし、そこに下心がない。お姫様扱いは普通なのに、みな平等にしようとしているのもわかる。
誰かのものではない王子様といったところだ。
彼女の弟曰く、これが、彼女の好みだというのだから深淵だ。闇が深すぎる。
「振られたのか」
「お誘いしたけど、振られたね。全然、これっぽっちも揺らいでくれなかった。選んだのはほかの人」
「そりゃあ、お気の毒に」
「仕方ないよ」
そう言って肩をすくめている。
誤解させるように話はしているが、間違っても三角関係の話ではなかった。わかってて話しているのだろうが。
この酔客も王位簒奪が話の中心にあったとは思うまい。そう考えると殺し合いを始めなかったのが不思議と言えば不思議である。
「まあ、元気出せよ」
酔っ払いに慰められてもなと思うが、ジニーは適当に答えていた。
適当に相手をして、適当に情報収集して、ほどほどに撤収までが流れ作業のようでイリューはうっかり置いて行かれそうになる。
抵抗むなしく同室なのは本当にどうしようかと思いながら、イリューはさっさと寝ることにした。
「僕は、何も知りませんからね」
はっきりと明言して。
ジニーがいたずらがバレた妹のような顔をしていたのがちょっと面白かった。
美しすぎて人形みたいな寝顔がとても近い。とても離れて寝ていたはずが、触れることができるほどに近い。
「……男のうちに入ってないのは知ってるけど、それだってこれどうなんだ」
イリューは思わず口にしていた。そもそもの話、無理が過ぎる。
広くもないテントに未婚の男女が同衾である。しかも相手は女王様。バレたら問題がありすぎる。少なくともソランには闇討ちされるかもしれない。あの発言にあいつはマジだ。恐れを知らないとイリューとライルを驚愕させた。今もマジかと思う。
ソランにとって超えるべき男が、片や王族の生き残り。片や現在ほぼ国内全土を支配できそうな男である。
どちらも今は手出しを控えているという状況なので、ちゃっかり奪っていけそうな気はするがそれにしたって超えるハードルの高さときたら。
それなのに当の本人は身分なにそれと言いたげで、手が届きそうな気がするのが問題だ。
実際、故郷では貴族だからと政略結婚はほとんどないらしい。王族でも他国にいくことはほとんどなかった。なぜなら、加護がない国から嫁げないから。よくて愛人どまりでそれもめずらしい。
国家間の婚姻のばあいには神の承認が必要である。これは、加護を持たなければそれを超えられない。
その結果、王族は自由恋愛ということらしい。形質がほぼ継承され、薄まることもないということも影響している。
好きな人と一緒にいればいいじゃないという考えなので、根本的に異なる。
色々な人がその齟齬に気がついていないのがなぜなのか問いたい。あのさーとフィンレーが聞いてきてイリューも気がついたくらいではあるが。あの弟様も同じ年なはずなのになにを考えているかさっぱりわからなかった。
それはともかくのそのことにこの人が気づいていないのか、知っていて黙っているのかは半々だなとイリューは思う。時々すっごくすっとぼけたことをする。
あの、あれ? という素の顔は、妙に可愛く見えて困る。
寝顔もちょっと無防備で、綺麗だった。これを見たことがある男はほとんどいないに違いない。
バレたら本気で半殺しかもしれないなとイリューは一生黙っておくことに決めた。
「ふぃんれー? もうちょっとねてていいのよ?」
不意に聞こえた眠たげな声が柔らかい。
男枠でも子供枠でもない。
「弟じゃないですけど」
甘やかしていい弟なのか。イリューは苦々しくつぶやく。あこがれる人はなぜかイリューを弟扱いしたがる。
可愛くないわねぇと笑いながら、次には意地はっちゃってかわいいと言いだす。
男らしさとはまだ無縁で小さいというのは知っている。小柄というのは騎士には向いていない。文官を進められたのは適正もあってだとわかっていた。
それでも、兄のことを超えなければいけない。
長く見なかったから、というわけではない。
なぜだか、忘れていた。
燃えるような赤毛。兄に似ていると最初に思い出しそうなものを。失って、それさえも忘れてしまったように日々を続けた。
ある日、ふと、涙がこぼれて。
未だに持て余す。
「あなたは、勝手に死んだりしないでくださいね」
弟からの切実なお願いです。
残されてはどうしていいのかわからなくなった。いきなり後継ぎとかそんな話はどうでもよくて。
「いないのは、さびしい」
泣くべきときに泣けず、こんなにも引きずるなら忘れたままでよかったのに。
柔らかい赤毛にそっと触れて撫でる。
薄っすら目を開けて目を細めてんー? くすぐったいと寝ぼけた声をあげて。
きっと目覚めているはずなのにそういう嘘をついてくれる優しさが、胸に刺さる。本当にこうして人を落としていく。
無自覚なのがたちが悪い。
翌日からは町に立ち寄って宿をとることになった。
イリューの主張が受け入れられたというより、情報調達の意味合いが強い。それも、なぜか恋愛事の。
宿屋の下に食堂があるのはどこの町でも同じことのようだった。王都を出てどこかに泊るという経験も少なかったイリューにとっては慣れない場所である。
だが、ジニーにとっては慣れた場所のようで手慣れた様子で席を取り、注文をする。
顔をさらしたままのため、店内の視線を釘付けにしているのだが気にしたそぶりもない。街中でもそうだった。
「なに?」
「なんで、慣れてるんですか?」
「お忍びが趣味の兄がいてね。教えてもらった」
そう言って楽し気に最初に来た杯を傾けた。杯の中身は彼女には酒、イリューには水だった。
「にゃ」
足元の猫にも水を入れた皿を出してもらっている。そう、猫はそこにいた。
帰らないんですかと訴えてみたが、ジニーも困ったように首を横に振っていた。帰ってほしいけど、帰ってくれないし、強制的に排除できる相手でもないと。
イリューはできるだけ、関わらないようにするほかなかった。お連れのような狼たちも大人しいのが不気味でもある。
ただそれは。
「なに?」
この人の妙な威圧感のせいかもしれない。イリューは小さくため息をついた。
「感じ悪いなぁ。なにその振り回されて迷惑ですって感じ」
「実際そのものですので。次は街道沿いに行きますか」
「そうだね。近道をしたりしなかったりしながら、行くよ」
行かないじゃないかとツッコミ待ちだろうか。イリューはいぶかし気に見るが、彼女は澄ました表情を崩さない。わずかに笑みらしきものがあるのでからかってきているのかもしれなかった。
食事をしている最中に酔っ払いに絡まれもしたが、焦るイリューをよそにジニーはあっさりといなしていた。
怒りだすようなこともなく、なんとなく酒をおごり情報を吐かせる手並みが鮮やかだ。
「兄ちゃんもてそうなのにわかんないのかい?」
「モテるんだけど、どうしてそうなのかわかんないし、気に入った子は手に入らないしでよくわかんない」
わからないが大盤振る舞いだ。イリューでもジニーが女性にモテるのはわかる。美醜、身分問わず優しいし、そこに下心がない。お姫様扱いは普通なのに、みな平等にしようとしているのもわかる。
誰かのものではない王子様といったところだ。
彼女の弟曰く、これが、彼女の好みだというのだから深淵だ。闇が深すぎる。
「振られたのか」
「お誘いしたけど、振られたね。全然、これっぽっちも揺らいでくれなかった。選んだのはほかの人」
「そりゃあ、お気の毒に」
「仕方ないよ」
そう言って肩をすくめている。
誤解させるように話はしているが、間違っても三角関係の話ではなかった。わかってて話しているのだろうが。
この酔客も王位簒奪が話の中心にあったとは思うまい。そう考えると殺し合いを始めなかったのが不思議と言えば不思議である。
「まあ、元気出せよ」
酔っ払いに慰められてもなと思うが、ジニーは適当に答えていた。
適当に相手をして、適当に情報収集して、ほどほどに撤収までが流れ作業のようでイリューはうっかり置いて行かれそうになる。
抵抗むなしく同室なのは本当にどうしようかと思いながら、イリューはさっさと寝ることにした。
「僕は、何も知りませんからね」
はっきりと明言して。
ジニーがいたずらがバレた妹のような顔をしていたのがちょっと面白かった。
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