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第66.5話〜作者?視点〜
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「可愛かったわね、エリザベス様」
「うん。可憐だったね、エリザベス様」
隣に寄り添って座り、先ほど紹介されたアルバートの婚約者について語り合うのは、フォールスの双子である。
やっと待ち望んだ婚約者の来国に、主人であるアルバートは浮かれっぱなしだった。
その様子に呆れはあるものの、やっと手に入れることが出来たのだから仕方ないかと双子も納得した。
そして紹介された婚約者様は、とても可憐で綺麗だけど愛らしい方だった。
そしてそして何よりも。
セインとセイラを間違わずに見分けてくれたのだ。
さすがに両親とフォールス家の使用人は間違わないが、初見でどちらがセインでどちらがセイラなのかを見分けたのは、アーノルドだけだった。
「背が高くて、大人っぽいドレスが似合いそうなの羨ましいって言ってくれたわ」
「鍛錬を頑張ってるのねって、手袋で隠してた剣だこに気付いてくれたんだ」
いつもいつも、背が高くて凛々しいからセインだと言われて来たセイラ。
小柄で筋肉のつきにくい体質のせいで華奢だから、セイラだと言われて来たセイン。
ずっとコンプレックスだったそれを、普通に見抜いてそして肯定してくれたアルバート。
だからアルバートのために、それを利用してハニートラップを仕掛ける役目をこなして来た。
ずっと、そのままの自分でいいと認めて欲しかった。
好きで背が高くなったわけじゃない。
好きで小柄なままじゃない。
背が少しでも低く見えるように、ペタンコ靴を履いたり。
背が高くなるという迷信の、食べ物や飲み物をたくさん取ってお腹を壊したり。
胸が大きくなると聞いて、ミルクをたくさん飲みすぎてお腹を壊したり。
せめて筋肉を付けようと鍛錬をして、やりすぎて倒れて寝込む羽目になったり。
本人たちなりに必死で努力して、努力して、傷ついていたのだ。
だから、自分自身をそのまま認めてくれたアルバートを心から慕っていた。
そして、そのアルバートの最愛であり妃になる人が、アルバートと同じように自分たちを認めてくれた。
それが双子にとって、何よりも嬉しかった。
「これから、エリザベスを傷つける人が現れないように、絶対に守ってみせるわ」
「そうだね。アルバート様と僕達がいれば大丈夫!エリザベス様にはいつも笑顔でいて欲しいからね」
どうやら双子にとっては、主人であるアルバートとエリザベスの幸せが一番大切な事柄のようだ。
この二人に、幸せな春がやって来るのは、もう少し先のことである。
「うん。可憐だったね、エリザベス様」
隣に寄り添って座り、先ほど紹介されたアルバートの婚約者について語り合うのは、フォールスの双子である。
やっと待ち望んだ婚約者の来国に、主人であるアルバートは浮かれっぱなしだった。
その様子に呆れはあるものの、やっと手に入れることが出来たのだから仕方ないかと双子も納得した。
そして紹介された婚約者様は、とても可憐で綺麗だけど愛らしい方だった。
そしてそして何よりも。
セインとセイラを間違わずに見分けてくれたのだ。
さすがに両親とフォールス家の使用人は間違わないが、初見でどちらがセインでどちらがセイラなのかを見分けたのは、アーノルドだけだった。
「背が高くて、大人っぽいドレスが似合いそうなの羨ましいって言ってくれたわ」
「鍛錬を頑張ってるのねって、手袋で隠してた剣だこに気付いてくれたんだ」
いつもいつも、背が高くて凛々しいからセインだと言われて来たセイラ。
小柄で筋肉のつきにくい体質のせいで華奢だから、セイラだと言われて来たセイン。
ずっとコンプレックスだったそれを、普通に見抜いてそして肯定してくれたアルバート。
だからアルバートのために、それを利用してハニートラップを仕掛ける役目をこなして来た。
ずっと、そのままの自分でいいと認めて欲しかった。
好きで背が高くなったわけじゃない。
好きで小柄なままじゃない。
背が少しでも低く見えるように、ペタンコ靴を履いたり。
背が高くなるという迷信の、食べ物や飲み物をたくさん取ってお腹を壊したり。
胸が大きくなると聞いて、ミルクをたくさん飲みすぎてお腹を壊したり。
せめて筋肉を付けようと鍛錬をして、やりすぎて倒れて寝込む羽目になったり。
本人たちなりに必死で努力して、努力して、傷ついていたのだ。
だから、自分自身をそのまま認めてくれたアルバートを心から慕っていた。
そして、そのアルバートの最愛であり妃になる人が、アルバートと同じように自分たちを認めてくれた。
それが双子にとって、何よりも嬉しかった。
「これから、エリザベスを傷つける人が現れないように、絶対に守ってみせるわ」
「そうだね。アルバート様と僕達がいれば大丈夫!エリザベス様にはいつも笑顔でいて欲しいからね」
どうやら双子にとっては、主人であるアルバートとエリザベスの幸せが一番大切な事柄のようだ。
この二人に、幸せな春がやって来るのは、もう少し先のことである。
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