はっきり言ってカケラも興味はございません

みおな

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第七十六話

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「それで、皇帝陛下が謝罪されたということは、この件は片付いたということですか?」

 あら?でもお父様は、商会の知り合いに会いに行っているのでは?

「あら、エリザベス。謝罪とお詫びは別物なのよ。当然のことだけど、ちゃんとお詫びはしてもらうわ。それに、公爵家の方も片付けないといけないし」

「・・・私は二度と関わって来なければそれで良いのですけど」

「そうねぇ。なら、二度とクシュリナ王国に立ち入らないって約束させましょうか。あとは、公爵家の方ね。娘が馬鹿なだけなのか、親も馬鹿なのか。旦那様が情報を取ってくるはずよ」

 別にバルトフェルド帝国に嫌悪感があるわけではありませんけど、何でも力で解決されても困りますし、不可侵な状態がベストな気がします。

 それに、公爵令嬢が個人で暴走しているのか、それともご両親もそのつもりなのか、そこはちゃんと調べてから対処はなくてはいけませんね。

 どちらにしろ、他国の、しかも既婚者に求婚しているのです。

 お咎めなしというわけにはいきません。

「家ごと潰すか、本人だけ罰するか。知ってるかどうかで話は変わるわね」

「そうですね。どんな罰をお考えですの?」

「そんな面倒な令嬢は、さっさと嫁にやることにしたのよ」

 はい?
本人も嫌がるでしょうが、そもそもそのような方を嫁にしたい方なんていないのでは?

 アルバート様の隣を譲るつもりはありませんが、だからといって他人に押し付けるというのも・・・

「ふふふっ。それがちょうどいい相手がいるのよ。相手も是非にって言ってくれているし」

「え?そんな方がいらっしゃるのですか?」

「ええ。常識はなくても身分は公爵令嬢だし、それなりの教育は受けているみたいだから、最適なのよ。その相手にも、旦那様に会いに行ってもらっているの」

 お相手の方が望んでくださるのなら、いいの、かしら?

 お母様が勧めるということは、その婚姻は罰になるのでしょうし。

「理解りましたわ。お父様とお母様にお任せします。私はアルバート様に二度と関わって来ず、クシュリナ王国に害にならなければ、それでかまいませんから」

「仲良くやっているようで、安心したわ。世継ぎを授かるまでは周囲も煩いかもしれないけど、また何かあればいつでも相談してちょうだい」

「ふふっ。ありがとうございます。でも、こんなことしょっちゅうあっては困りますわ」

「それもそうね」

 やっぱり、お父様とお母様に相談して良かったですわ。

 クシュリナ王国としては、バルトフェルド帝国と揉めたいわけじゃありませんしね。
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