婚約者から婚約破棄されたら、王弟殿下に捕まった件

みおな

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幸せの定義〜第一王子ランスロット視点〜

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 愛しいチェリーのことを疫病神と罵った、ランパス侯爵令嬢とザイール伯爵令嬢。

 悪いのは僕だと言っても、あの二人は認めようとしなかった。

 だけど各公爵家当主と叔父上が、二人を北の修道院行き。

 ランパス侯爵家は伯爵家に降爵。

 そして二家共に、賠償金支払いを決められた。

 やっぱり、叔父上の方が王太子として相応しい。

 僕だったら私情で動いてしまったかもしれないな。

 各公爵たちが異議を唱えなかったことで、ランパス侯爵もザイール伯爵も抵抗していたけど、決定が覆ることはなかった。

 むしろ父上に、ならお家取り潰しにするか?と言われて、夫人から猛抗議を受けてたくらいだ。

 クォーツ公爵令嬢は、これでチェリーを軽視する馬鹿も減るだろうと言っていた。

 自分のせいで、僕が王太子でなくなったと気に病んでいたチェリー。

 違うのに。

 間違ったのは僕であって、チェリーは悪くないのに。

 僕チェリーでなければならなかったんだ。

 王太子であることよりも、チェリーの隣に居たかったんだ。

 チェリーはクォーツ公爵令嬢から、皆んなが納得するような幸せな夫婦になれと言われたそうだ。

 それが僕が幸せな選択をしたということの、一番の証になるからと。

 そうだ。
チェリーがいつも笑顔でいられるように、僕が大切に大切にすればいいんだ。

 チェリーが笑顔でいてくれれば、僕はそれだけで幸せになれる。

 僕が幸せになれば、誰もチェリーを疫病神だなんて言えなくなる。

 王太子でいることが幸せなんじゃない。

 大切な誰かと、笑顔で過ごせることが幸せなんだ。

 もちろん、父上と母上の唯一の子供である僕が、父上のあとを継げないことは申し訳ないと思う。

 この先、出来る限りの親孝行をしなければとも思っている。

 叔父上にそう言ったら「第一王子としてしっかり公務をし、公爵位を賜ったら公爵としてしっかりと領地を治めるんだ。分からないことは人に尋ね、人に頼ることも大切だ。あとは、孫を抱かせてあげれば兄上も義姉上も喜ぶさ」と言われた。

 孫・・・か。
僕とチェリーの子供・・・。

 叔父上は、最低でも三人は子供を産んで欲しいと言った。

 一人は、僕の公爵位を継ぐ子供。

 もう一人は、王家を継ぐ子供。

 そして、その二人が望まない場合に、どちらかの代わりになる子供。

 叔父上はクォーツ公爵令嬢との子供を、王弟領の後継にすると言った。

 それが、叔父上の願いなのだと。

 もちろん、僕の子供が嫌だと言って、叔父上の子供が優秀で継ぐ意思がある場合は叔父上の子供が王太子になる。

 まだまだ先の話だ。

 今は、大切なチェリーを笑顔にするために、頑張ろう。



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