婚約者から婚約破棄されたら、王弟殿下に捕まった件

みおな

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証明すればいい話な件

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 結局のところ、キプロス侯爵令嬢とザイール伯爵令嬢は規律が厳しいと有名な、北の修道院へ。

 家族とはいえ、娘に暴力を振るったキプロス侯爵家は、伯爵家に降爵の上で賠償金金貨五百枚の支払い。

 ザイール伯爵家も賠償金金貨五百枚の支払いが決定した。

 侯爵も伯爵も随分と抵抗していたけど、それなら爵位を取り上げようか?と陛下に言われて、嫡男の未来を心配した夫人から、猛抗議にあって諦めたみたい。

 令嬢の教育がちゃんとできていなかったことを反省して、この先に活かして欲しいわ。

 令嬢たちは結局、謝罪しなかった。

 ま、上辺だけ謝罪されても意味がないからいいけど。

 でも今回のことは、いい見せしめになったわ。

 これで少なくとも表面上は、チェリー様のことを悪く言う人は出てこないはず。

 ランスロット殿下も、領地で頑張って矯正して来たみたいだし、これなら殿下とチェリー様のお子様を王太子に出来そうね。

 え?自分の子を王太子にしたくないのか、ですって?

 うーん、私は国王陛下のことも王妃殿下のことも、それからキッド様のことも好きなのよね。

 よくしていただいたことにも感謝してるし、出来るなら恩返しがしたいと思ってる。

 陛下も王妃殿下も、為政者として正しい判断をされたけど、唯一のお子様であるランスロット殿下に跡を継いで欲しかったはずなのよ。

 でも、ランスロット殿下が間違った言動をしたことと、ランスロット殿下が心から愛しているチェリー様に王太子妃は厳しいことから、王子妃のちの公爵夫人という判断になった。

「ふふっ。良かったですわね、チェリー様」

「る、ルチル様・・・」

「あんな熱烈な愛の告白をなさるなんて、ランスロット殿下は本当にチェリー様のことを愛されてるのですね」

 今思えば、ランスロット殿下と婚約を解消して本当に良かったわ。

 お互い、本当に想い合える相手と婚約出来たのだから。

「でも、あの方々のおっしゃったことは間違いではないのです。私のせいでランスロット様は・・・」

「それは違いますわ。確かにチェリー様が公爵令嬢で、しかも優秀な方だったなら、ランスロット殿下は王太子の座から外されることはなかったかもしれません。ですが、殿下がおっしゃった通り、間違った言動をしたのは殿下なのです。あの言動が王太子に相応しくない、そう判断されたのです。それに・・・これから二人で、この選択が間違いではないことを皆んなに知らしめれば良いではないですか。仲睦まじく、誰もが羨む二人になればいいではないですか」

 そうすれば誰も、チェリー様のことを疫病神だなんて言わなくなるわ。
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