103 / 165
第二章 黒煙
第五十九話 誰かいい人いないかな?
しおりを挟む
ワインプールに戻ってきました、ユアンが既に王都リナージュへ旅立ったことを聞いた。アレイストさんは別の用事でユアンと一緒にはいけなかったようだ。代わりに武器を作ってあげると言っていたんだけど、どうしようかな。全てユアンにまかせっきりで何だか申し訳ない。
「ユアンさんが寂しそうにしていたよ。王都へ連絡するために一日を要したんだけど、それでも帰ってこないもんだから行っちゃったんですよ。あ~可哀そうだったな~」
申し訳ない気持ちでいっぱいだった僕に追い打ちをかけるようにメイさんが揶揄ってきた。最近、僕の護衛をしないで子供達の相手をしてくれているので何も言えません。
「はあ、子供達も元気になってきましたし。そろそろ、人員が欲しい所です。あのチンピラ達では遊ぶことしかできていませんから、言葉や文字を教える人材が欲しい所です」
メイさんは大きくため息をついて今必要な物を上げていく。そうだよね。ラザラさんは家事をしているし、メイさんはお掃除なんかを積極的にしている。たぶん、メイさんも文字なんかを教えられるだろうから家事の人を余計に雇えればメイさんで代用が効くはず。
「ルザーに雇われていた者も雇用しようか迷っているのです。金を積まれれば汚れ仕事も受ける人達ですからね」
「ちょっとそれはやだね」
流石にああいった人達に雇われていた人を雇用するのはやだ。お金に眼がくらんでしまう人は信じられないからね。それに、石像を設置しているので悪意がある人はあそこに入れない。どうしようかな。
「新しい方ですか?本当にルークさんは見境がありませんね」
「そんなんじゃありませんよ。エルフの村のルナさんです。ある事情で一緒に来ることになってしまいました」
「よろしくお願いします。ルナと申します。ルークさんの妾としてやってきました」
メイさんの揶揄いに困っているとルナさんが一緒になって揶揄い始めました。この二人息が合っているかもしれない。モナーナとニャムさんがすっごい顔で僕の顔を覗いてくるんだけど、そんなつもりはないので潔白です。
「そんな事よりも領主の屋敷を作らないと~」
「ちょっとルーク」
「逃げちゃったにゃ」
僕はそそくさと領主の屋敷跡地に走った。あの空気の中いられるのはイケメンに限ります。ユアンだったらさらっと躱せたかもね。
屋敷跡地に来て、僕はすぐに建設に勤しんでいく。
「ダリルさんの性格だからそんなに金を使わないようにしよう」
悪趣味な金なんかはあんまり使わないようにして白を基調にした建物を作っていきます。敷地面積は孤児院と同じ100坪。一階だけでいいという要望だったけど地下の洞窟も活用しようと思います。
まずは水回りから、お風呂を4坪で建設。お湯はもちろん、お湯の湧く桶を設置。排水ももちろん浄化の魔道具で洞窟に流していく。洞窟の奥も調べると街の外に繋がってた。外に出ると湖だったので丁度いいんだけど魔物が入ってきたらたまったものじゃないのでミスリーの石像を設置する事にしました。これでここら辺の魔物は近づけないでしょう。
あとはキッチン、ここもそれほど大きくなくて大丈夫みたい。一応、30坪分でパーティールームみたいのを作るんだけどそれでも10坪のキッチンがあれば大丈夫でしょう。という事で10坪のキッチンをせっせこつくります。孤児院のキッチンもそうだけど、水は水がわく桶を改造して設置します。水をわざわざ井戸から汲まなくて済むから本当に便利、やっぱり作っておいてよかった。
キッチンからの裏手にパーティールーム、キッチンすぐに作った方が料理が温かいまま出せる。パーティーを開くときは貴族が相手の方が多くなりそうだからそう言った気遣いも大切だよね。
あとは書斎と応接室と寝室かな?でも、嗜む子牛亭で寝るはずだから要らないかなと思ったんだけど忙しい時は帰れないかもしれないから必要かな。20坪で庭を作る予定なのであと36坪分でこの三つの部屋を作っていく、均等に12坪ずつでもいいんだけど応接室は広い方がいいと思ったので応接室を少し大きめに作っていきます。
応接室を16坪で作っていく。あとは10坪ずつで書斎と寝室。普通以下の家庭で育った僕としてはこれでも広すぎです。
「ルーク君やってくれているね」
「ダリルさんどうしたんですか?」
屋敷を完成させるとダリルさんが労いに来てくれた。ミルクの入った瓶を持ってきてくれたみたいで僕に手渡す。
「屋敷を作ってくれてありがとう。これは屋敷の代金だよ」
「ええ、こんなに?でもいりませんよ。子供達の為に使ってください」
ダリルさんはポケットから革袋を取り出して僕に渡してきた。その中には白金貨がどっさりと入っていた。これが初めての白金貨だったら僕は即倒していたね。子供達の為に使ってほしいと僕が言うとダリルさんは首を横に振った。
「こう言う事はちゃんとけじめをつけないとダメだ。子供達の教育上悪いよ。やってもらったのにその代償を払わないなんてあっちゃいけない事だろ?」
「う~」
僕にとってお金ってそんなに必要じゃない物なんだよね。なので持っていてもしょうがないって気持ちが大きいんだけど。ダリルさんは頑なに受け取ってくれないので仕方なくアイテムバッグへしまっていく。しょうがないから子供達の服とか道具に使っていこうかな。
「ワティスさんに子供達の教育係を探しているって聞いたら心当たりがあるようなんだけど一緒に行ってくれるかな?私の一存で決めるのもおこがましいと思ってね」
「そうか、ワティスさんならそう言った情報をもっているかもしれませんね」
という事でワティスさんの家へダリルさんと向かうことになりました。良い人が見つかるといいんだけど。
「ユアンさんが寂しそうにしていたよ。王都へ連絡するために一日を要したんだけど、それでも帰ってこないもんだから行っちゃったんですよ。あ~可哀そうだったな~」
申し訳ない気持ちでいっぱいだった僕に追い打ちをかけるようにメイさんが揶揄ってきた。最近、僕の護衛をしないで子供達の相手をしてくれているので何も言えません。
「はあ、子供達も元気になってきましたし。そろそろ、人員が欲しい所です。あのチンピラ達では遊ぶことしかできていませんから、言葉や文字を教える人材が欲しい所です」
メイさんは大きくため息をついて今必要な物を上げていく。そうだよね。ラザラさんは家事をしているし、メイさんはお掃除なんかを積極的にしている。たぶん、メイさんも文字なんかを教えられるだろうから家事の人を余計に雇えればメイさんで代用が効くはず。
「ルザーに雇われていた者も雇用しようか迷っているのです。金を積まれれば汚れ仕事も受ける人達ですからね」
「ちょっとそれはやだね」
流石にああいった人達に雇われていた人を雇用するのはやだ。お金に眼がくらんでしまう人は信じられないからね。それに、石像を設置しているので悪意がある人はあそこに入れない。どうしようかな。
「新しい方ですか?本当にルークさんは見境がありませんね」
「そんなんじゃありませんよ。エルフの村のルナさんです。ある事情で一緒に来ることになってしまいました」
「よろしくお願いします。ルナと申します。ルークさんの妾としてやってきました」
メイさんの揶揄いに困っているとルナさんが一緒になって揶揄い始めました。この二人息が合っているかもしれない。モナーナとニャムさんがすっごい顔で僕の顔を覗いてくるんだけど、そんなつもりはないので潔白です。
「そんな事よりも領主の屋敷を作らないと~」
「ちょっとルーク」
「逃げちゃったにゃ」
僕はそそくさと領主の屋敷跡地に走った。あの空気の中いられるのはイケメンに限ります。ユアンだったらさらっと躱せたかもね。
屋敷跡地に来て、僕はすぐに建設に勤しんでいく。
「ダリルさんの性格だからそんなに金を使わないようにしよう」
悪趣味な金なんかはあんまり使わないようにして白を基調にした建物を作っていきます。敷地面積は孤児院と同じ100坪。一階だけでいいという要望だったけど地下の洞窟も活用しようと思います。
まずは水回りから、お風呂を4坪で建設。お湯はもちろん、お湯の湧く桶を設置。排水ももちろん浄化の魔道具で洞窟に流していく。洞窟の奥も調べると街の外に繋がってた。外に出ると湖だったので丁度いいんだけど魔物が入ってきたらたまったものじゃないのでミスリーの石像を設置する事にしました。これでここら辺の魔物は近づけないでしょう。
あとはキッチン、ここもそれほど大きくなくて大丈夫みたい。一応、30坪分でパーティールームみたいのを作るんだけどそれでも10坪のキッチンがあれば大丈夫でしょう。という事で10坪のキッチンをせっせこつくります。孤児院のキッチンもそうだけど、水は水がわく桶を改造して設置します。水をわざわざ井戸から汲まなくて済むから本当に便利、やっぱり作っておいてよかった。
キッチンからの裏手にパーティールーム、キッチンすぐに作った方が料理が温かいまま出せる。パーティーを開くときは貴族が相手の方が多くなりそうだからそう言った気遣いも大切だよね。
あとは書斎と応接室と寝室かな?でも、嗜む子牛亭で寝るはずだから要らないかなと思ったんだけど忙しい時は帰れないかもしれないから必要かな。20坪で庭を作る予定なのであと36坪分でこの三つの部屋を作っていく、均等に12坪ずつでもいいんだけど応接室は広い方がいいと思ったので応接室を少し大きめに作っていきます。
応接室を16坪で作っていく。あとは10坪ずつで書斎と寝室。普通以下の家庭で育った僕としてはこれでも広すぎです。
「ルーク君やってくれているね」
「ダリルさんどうしたんですか?」
屋敷を完成させるとダリルさんが労いに来てくれた。ミルクの入った瓶を持ってきてくれたみたいで僕に手渡す。
「屋敷を作ってくれてありがとう。これは屋敷の代金だよ」
「ええ、こんなに?でもいりませんよ。子供達の為に使ってください」
ダリルさんはポケットから革袋を取り出して僕に渡してきた。その中には白金貨がどっさりと入っていた。これが初めての白金貨だったら僕は即倒していたね。子供達の為に使ってほしいと僕が言うとダリルさんは首を横に振った。
「こう言う事はちゃんとけじめをつけないとダメだ。子供達の教育上悪いよ。やってもらったのにその代償を払わないなんてあっちゃいけない事だろ?」
「う~」
僕にとってお金ってそんなに必要じゃない物なんだよね。なので持っていてもしょうがないって気持ちが大きいんだけど。ダリルさんは頑なに受け取ってくれないので仕方なくアイテムバッグへしまっていく。しょうがないから子供達の服とか道具に使っていこうかな。
「ワティスさんに子供達の教育係を探しているって聞いたら心当たりがあるようなんだけど一緒に行ってくれるかな?私の一存で決めるのもおこがましいと思ってね」
「そうか、ワティスさんならそう言った情報をもっているかもしれませんね」
という事でワティスさんの家へダリルさんと向かうことになりました。良い人が見つかるといいんだけど。
83
あなたにおすすめの小説
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
幼馴染パーティーから追放された冒険者~所持していたユニークスキルは限界突破でした~レベル1から始まる成り上がりストーリー
すもも太郎
ファンタジー
この世界は個人ごとにレベルの上限が決まっていて、それが本人の資質として死ぬまで変えられません。(伝説の勇者でレベル65)
主人公テイジンは能力を封印されて生まれた。それはレベルキャップ1という特大のハンデだったが、それ故に幼馴染パーティーとの冒険によって莫大な経験値を積み上げる事が出来ていた。(ギャップボーナス最大化状態)
しかし、レベルは1から一切上がらないまま、免許の更新期限が過ぎてギルドを首になり絶望する。
命を投げ出す決意で訪れた死と再生の洞窟でテイジンの封印が解け、ユニークスキル”限界突破”を手にする。その後、自分の力を知らず知らずに発揮していき、周囲を驚かせながらも一人旅をつづけようとするが‥‥
※1話1500文字くらいで書いております
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。
もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる