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第三章 王都リナージュ
第五話 ノーブルローズ
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王城の裏手から出ると城の真後ろに塔が立っていた。城に入る時にすでに後ろに見えていた塔、城よりも高くて見晴らしがいいなって思ってたんだ。この間、僕が作った塔より高いから40メートルはあるかもしれない。
塔に入っていくとティリス様が先に螺旋階段を上っていった。続いて登っていく、螺旋階段の間には窓が設置されているのでどの位上がってきたのかが分かる。レインの枝をとりだすと点滅が強くなっている。やっぱり、その花が関係しているかもしれない。
「ああ、なんて美しいのかしら」
頂上付近にくるとそんな声が聞こえてきた。螺旋階段が終わって部屋が広がるとそこには椅子や机があるだけで誰もいない。
「この上にお母様がいるはずだよ」
頂上の外側に更に階段があってティリス様が外に走っていった。
「ティリス。帰っていたのね」
「ただいま、お母様!」
何だか普通の親子の再会みたいになっているみたい。僕らも行こう。
「あら、お客様?」
「私の従者になってくれるかもしれないルークよ。とっても強いんだから」
「そうなの?そちらのお嬢様方も?」
「そうだよ」
ティリス様がアルテナ様の言葉を肯定していく、これは否定できない所までもっていかれそうだけど大丈夫かな?一応、ティリス様には一言、言っておこう。
「ティリス様、僕は従者になる予定はありませんからね」
「・・・分かってるわよ。話を進めやすいようにしてあげているんじゃない」
アルテナ様と抱き合っていたティリス様が離れたタイミングで注意したんだけど少しの間が怪しかった。これはあわよくばといった感じなのかもしれない。用心しよう。折角、英雄の道を外れたのにお姫様の従者じゃ同じような物になってしまうからね。
「ルーク、レイン様の枝を」
「あ、そうだったね」
ノーブルローズ様を探すために貰った枝を再度アイテムバッグから取り出した。枝は点滅してノーブルローズ様が近い事を告げている。
「ここら辺にいるみたいだね」
「でも、全部植木鉢にはいってるよ」
確かにここら辺にあるはずなんだけど全部、植木鉢に入る程度の物しかない。この中にノーブルローズ様がいるのだろうか?
「ルークさんといったかしら?それは何をしているの?」
「お母様、私達は世界樹を探しているのよ」
「・・世界樹?」
ティリス様の答えにアルテナ様は少し間をおいて首を傾げている。
「この中に世界樹の何かがあるはずなんです」
「その枝は?」
「これは私の故郷にある世界樹の枝です」
アルテナ様は興味津々に枝を見ている。ルナさんがアルテナ様の疑問に答えると眉間にしわを寄せて不機嫌な顔になった。
「世界樹が私以外に・・・」
「お母様?」
「ティリス、私はあの枝が欲しいわ。もらえないかしら?」
アルテナ様が小さな声で呟いた、それは聞き取れなかったけど、どうやら、この枝が欲しかったみたい。
「ルークお母様が欲しいって」
「凄く高価な物だと思うけどどうしよう?」
「ルークさんに任せますよ」
ティリス様が上目遣いで言ってきました。少女にそんな風に迫られると断りづらいね。ルナさんはどっちでもいいみたい。
「お金はお父様にいうから大丈夫」
「お金の問題でもないんだけど、まあいいですよ」
「・・・」
アルテナ様は僕らのやり取りを見ていて呆気に取られていました。枝を渡すと枝を睨みつけています。
「お母様?」
「ティリスは悪い子ね。こんな害虫を連れてくるなんて・・・」
そういったアルテナ様は手に持った枝を真っ二つに折った。何か気に入らなかったのかな?
「気に入らないのならあげませんよ。代わりの枝で探そ」
「ルーク・・・なんかおかしいよ」
その行動に憤りを覚えたけど王族の人なので口答えするのも問題になりそうだから、無視して世界樹を探します。その様子にモナーナはため息。レインの枝の点滅はアルテナ様に近づけると早くなり彼女に向けると点灯した。
「幾つも持っていたのか、その世界樹はとても大きいのだな」
「お母様どうしたの?」
「ティリス様下がってください」
アルテナ様が不穏な動きをし始めた。モナーナがティリス様をアルテナ様から遠ざける。
「私以外の世界樹などこの世にあってはならない。ノルディック様の意思は私だけが叶えられる」
「お母様!」
高笑いのように声を放ったアルテナ様。顔は青ざめてまるで魔族のようになってしまう。ティリス様はその様子に涙目になって呼んでいた。
「私はノーブルローズ、この世界、唯一の世界樹。なぜ、この世に世界樹が生まれた」
「お母様!元に戻って・・・キャ!」
「黙れ!お前の母はもういない。私に体を譲ったのだ。黙ってこちらの質問に答えろ」
アルテナ様改め、ノーブルローズはティリス様を周りの植木達を成長させてひっぱたいた。流石の速度にモナーナも反応できなかったみたい。ティリス様は顔を腫らせて涙している。
「質問に答えよ。答えぬのなら」
「では、私がお答えします」
ノーブルローズの要求にルナさんが答える。ルナさんは僕にウィンクしてきて僕はそれに応えて頷く。
「私達エルフは遠い昔から世界樹を隠してきました。元からもう一樹あったんです」
「そんな戯言、私が信じると思っているのか。私はノーブルローズなのだぞ」
「キャ」
ルナさんの答えに怒ったノーブルローズはティリス様と同じようにツタで攻撃をしてきた。ルナさんはティリス様よりも強力なビンタで手すりまで飛ばされてしまう。
「ノーブルローズ様、なんでそんなに怒っているんですか?同じ世界樹同士仲良くすればいいんじゃない?」
「同じではない。ノルディック様がお創りになられたのは私だけ、他のものに作られた者など信用なるものか!この国の王を裏で操りノルディック様の思想を植え付けてやろうと思ったのに余計な真似をしよって」
僕の提案に頷かないノーブルローズは大変ご立腹のようだ。この国を操って何をしようとしたのかな?
「ノルディック様の思想って恵みを分け合おうってやつだっけ?」
「そうじゃ、人間共は奪って奪って奪い合う汚らしい害虫じゃ。ノルディック様はいつも嘆いていた。私はそれを人間達を少しでも豊かにしようと頑張ってきたんじゃ。しかし、人間達は奪い合いをやめなかった。今は、平和であるが、すぐにそれもなくなる」
バルト様もアルテナ様もそれほど嫌っているような人種じゃないと思うけど。
「お母様には関係ない!お母様はいつも平和を祈っていてみんなに分け与えていたわ」
「・・そうよ。アルテナは私を受け入れた。だから、すんなり体をもらい受けることが出来た」
「じゃあ、お母様は進んで・・・なんで」
「アルテナも私と同じように苦しんでいたのだ。ノルディック様の教えを広めているのになぜ人の国は豊かにならないのか、とな」
聞いている限り悪い人じゃないと思う。いっちゃえばノルディック教がいけないんじゃないかな?広めている人が悪いことしている人が多いって事だよね。戦争は終結しているし、種族間の争いもないし。
「そんなに悪い人じゃないみたいだけど、了承を得たからって人の体を奪うのはよくないと思うよ」
「だ、黙れ。そんな事、言われなくとも分かっておる。だから、急いでこの美しい花達を育てて世界樹まで成長させて実を育み人間達に争わなくていい世界を作ろうとしているのではないか。私にはノルディック様ほどの力はないが。5000年もかければ私でも作れるはず」
「そんな、それじゃ。お母様は死ぬまであなたの依り代なの?」
聞くに堪えない子供のような言い分だね。仕方ないか。
「種にお戻り」
「な、何を!ああ、力が抜けていく。この力はノルディック様・・いや、それ以上の。あなた様は・・・」
ポロッ
アルテナ様の背中から種が落ちた。ノーブルローズはアルテナ様の背中に寄生していたみたい。
ルナさんが時間を稼いでいる時、僕は木属性の魔法スキルを7にしておいたんだ。木を自在に操れるようになって世界樹を種に戻したんだ。自分の思想を押し付けて他人の人生を狂わせちゃダメだよ。
「お母様!」
「・・ノーブルローズは失敗してしまったのね。私達の願いは叶わなかった」
アルテナ様は涙してそう話した。言っていた通りアルテナ様も世界を平和にしたい一心でノーブルローズに体を委ねたんだね。
「お母様の馬鹿!世界の平和なんていらない。私はお母様とお父様がいればいいのに」
「ティリス・・そうね。私が馬鹿だった。みんなで一緒に救っていけばいいのよね」
ノーブルローズは一つ勘違いをしている。自分の思想がどんなにすばらしくてもそれはその人の素晴らしい事なんだ。その思想の為にこんな親子の関係を壊していいはずがないんだよね。
「この光景を見て何とも思わない?」
「・・・」
種になったノーブルローズに僕は話しかける。種なので何も反応はないけど、何だか涙しているように見えて、僕は笑顔で頷いた。
塔に入っていくとティリス様が先に螺旋階段を上っていった。続いて登っていく、螺旋階段の間には窓が設置されているのでどの位上がってきたのかが分かる。レインの枝をとりだすと点滅が強くなっている。やっぱり、その花が関係しているかもしれない。
「ああ、なんて美しいのかしら」
頂上付近にくるとそんな声が聞こえてきた。螺旋階段が終わって部屋が広がるとそこには椅子や机があるだけで誰もいない。
「この上にお母様がいるはずだよ」
頂上の外側に更に階段があってティリス様が外に走っていった。
「ティリス。帰っていたのね」
「ただいま、お母様!」
何だか普通の親子の再会みたいになっているみたい。僕らも行こう。
「あら、お客様?」
「私の従者になってくれるかもしれないルークよ。とっても強いんだから」
「そうなの?そちらのお嬢様方も?」
「そうだよ」
ティリス様がアルテナ様の言葉を肯定していく、これは否定できない所までもっていかれそうだけど大丈夫かな?一応、ティリス様には一言、言っておこう。
「ティリス様、僕は従者になる予定はありませんからね」
「・・・分かってるわよ。話を進めやすいようにしてあげているんじゃない」
アルテナ様と抱き合っていたティリス様が離れたタイミングで注意したんだけど少しの間が怪しかった。これはあわよくばといった感じなのかもしれない。用心しよう。折角、英雄の道を外れたのにお姫様の従者じゃ同じような物になってしまうからね。
「ルーク、レイン様の枝を」
「あ、そうだったね」
ノーブルローズ様を探すために貰った枝を再度アイテムバッグから取り出した。枝は点滅してノーブルローズ様が近い事を告げている。
「ここら辺にいるみたいだね」
「でも、全部植木鉢にはいってるよ」
確かにここら辺にあるはずなんだけど全部、植木鉢に入る程度の物しかない。この中にノーブルローズ様がいるのだろうか?
「ルークさんといったかしら?それは何をしているの?」
「お母様、私達は世界樹を探しているのよ」
「・・世界樹?」
ティリス様の答えにアルテナ様は少し間をおいて首を傾げている。
「この中に世界樹の何かがあるはずなんです」
「その枝は?」
「これは私の故郷にある世界樹の枝です」
アルテナ様は興味津々に枝を見ている。ルナさんがアルテナ様の疑問に答えると眉間にしわを寄せて不機嫌な顔になった。
「世界樹が私以外に・・・」
「お母様?」
「ティリス、私はあの枝が欲しいわ。もらえないかしら?」
アルテナ様が小さな声で呟いた、それは聞き取れなかったけど、どうやら、この枝が欲しかったみたい。
「ルークお母様が欲しいって」
「凄く高価な物だと思うけどどうしよう?」
「ルークさんに任せますよ」
ティリス様が上目遣いで言ってきました。少女にそんな風に迫られると断りづらいね。ルナさんはどっちでもいいみたい。
「お金はお父様にいうから大丈夫」
「お金の問題でもないんだけど、まあいいですよ」
「・・・」
アルテナ様は僕らのやり取りを見ていて呆気に取られていました。枝を渡すと枝を睨みつけています。
「お母様?」
「ティリスは悪い子ね。こんな害虫を連れてくるなんて・・・」
そういったアルテナ様は手に持った枝を真っ二つに折った。何か気に入らなかったのかな?
「気に入らないのならあげませんよ。代わりの枝で探そ」
「ルーク・・・なんかおかしいよ」
その行動に憤りを覚えたけど王族の人なので口答えするのも問題になりそうだから、無視して世界樹を探します。その様子にモナーナはため息。レインの枝の点滅はアルテナ様に近づけると早くなり彼女に向けると点灯した。
「幾つも持っていたのか、その世界樹はとても大きいのだな」
「お母様どうしたの?」
「ティリス様下がってください」
アルテナ様が不穏な動きをし始めた。モナーナがティリス様をアルテナ様から遠ざける。
「私以外の世界樹などこの世にあってはならない。ノルディック様の意思は私だけが叶えられる」
「お母様!」
高笑いのように声を放ったアルテナ様。顔は青ざめてまるで魔族のようになってしまう。ティリス様はその様子に涙目になって呼んでいた。
「私はノーブルローズ、この世界、唯一の世界樹。なぜ、この世に世界樹が生まれた」
「お母様!元に戻って・・・キャ!」
「黙れ!お前の母はもういない。私に体を譲ったのだ。黙ってこちらの質問に答えろ」
アルテナ様改め、ノーブルローズはティリス様を周りの植木達を成長させてひっぱたいた。流石の速度にモナーナも反応できなかったみたい。ティリス様は顔を腫らせて涙している。
「質問に答えよ。答えぬのなら」
「では、私がお答えします」
ノーブルローズの要求にルナさんが答える。ルナさんは僕にウィンクしてきて僕はそれに応えて頷く。
「私達エルフは遠い昔から世界樹を隠してきました。元からもう一樹あったんです」
「そんな戯言、私が信じると思っているのか。私はノーブルローズなのだぞ」
「キャ」
ルナさんの答えに怒ったノーブルローズはティリス様と同じようにツタで攻撃をしてきた。ルナさんはティリス様よりも強力なビンタで手すりまで飛ばされてしまう。
「ノーブルローズ様、なんでそんなに怒っているんですか?同じ世界樹同士仲良くすればいいんじゃない?」
「同じではない。ノルディック様がお創りになられたのは私だけ、他のものに作られた者など信用なるものか!この国の王を裏で操りノルディック様の思想を植え付けてやろうと思ったのに余計な真似をしよって」
僕の提案に頷かないノーブルローズは大変ご立腹のようだ。この国を操って何をしようとしたのかな?
「ノルディック様の思想って恵みを分け合おうってやつだっけ?」
「そうじゃ、人間共は奪って奪って奪い合う汚らしい害虫じゃ。ノルディック様はいつも嘆いていた。私はそれを人間達を少しでも豊かにしようと頑張ってきたんじゃ。しかし、人間達は奪い合いをやめなかった。今は、平和であるが、すぐにそれもなくなる」
バルト様もアルテナ様もそれほど嫌っているような人種じゃないと思うけど。
「お母様には関係ない!お母様はいつも平和を祈っていてみんなに分け与えていたわ」
「・・そうよ。アルテナは私を受け入れた。だから、すんなり体をもらい受けることが出来た」
「じゃあ、お母様は進んで・・・なんで」
「アルテナも私と同じように苦しんでいたのだ。ノルディック様の教えを広めているのになぜ人の国は豊かにならないのか、とな」
聞いている限り悪い人じゃないと思う。いっちゃえばノルディック教がいけないんじゃないかな?広めている人が悪いことしている人が多いって事だよね。戦争は終結しているし、種族間の争いもないし。
「そんなに悪い人じゃないみたいだけど、了承を得たからって人の体を奪うのはよくないと思うよ」
「だ、黙れ。そんな事、言われなくとも分かっておる。だから、急いでこの美しい花達を育てて世界樹まで成長させて実を育み人間達に争わなくていい世界を作ろうとしているのではないか。私にはノルディック様ほどの力はないが。5000年もかければ私でも作れるはず」
「そんな、それじゃ。お母様は死ぬまであなたの依り代なの?」
聞くに堪えない子供のような言い分だね。仕方ないか。
「種にお戻り」
「な、何を!ああ、力が抜けていく。この力はノルディック様・・いや、それ以上の。あなた様は・・・」
ポロッ
アルテナ様の背中から種が落ちた。ノーブルローズはアルテナ様の背中に寄生していたみたい。
ルナさんが時間を稼いでいる時、僕は木属性の魔法スキルを7にしておいたんだ。木を自在に操れるようになって世界樹を種に戻したんだ。自分の思想を押し付けて他人の人生を狂わせちゃダメだよ。
「お母様!」
「・・ノーブルローズは失敗してしまったのね。私達の願いは叶わなかった」
アルテナ様は涙してそう話した。言っていた通りアルテナ様も世界を平和にしたい一心でノーブルローズに体を委ねたんだね。
「お母様の馬鹿!世界の平和なんていらない。私はお母様とお父様がいればいいのに」
「ティリス・・そうね。私が馬鹿だった。みんなで一緒に救っていけばいいのよね」
ノーブルローズは一つ勘違いをしている。自分の思想がどんなにすばらしくてもそれはその人の素晴らしい事なんだ。その思想の為にこんな親子の関係を壊していいはずがないんだよね。
「この光景を見て何とも思わない?」
「・・・」
種になったノーブルローズに僕は話しかける。種なので何も反応はないけど、何だか涙しているように見えて、僕は笑顔で頷いた。
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