89 / 170
第三部第二章 ダンジョン
巻き物
しおりを挟む
すると、魔族の後ろにあった壁が崩れて一室の部屋が見えた。
多分あれが巻き物・・・・・。
突然、ルドラが倒れた。私とは三メートルほど離れているところで倒れている。うつ伏せに彼は、倒れた。
バタンという音と同時に埃が舞った。そして、石畳に挟まっていた土がルドラは土に返したということを物語っていた。
「どうして・・・・・?」
私の心無しな言葉が何故か反響して、アンも黙ったままになってしまった。
こんな声誰にも聞いてほしくなかった。
こんな無惨な声もうダメだよ。
ルドラはまだ死んでないかもしれないじゃん。
私がルドラに詰め寄るとアンも詰め寄る。そして、仰向けにして、息をしているのか確認する。
息をしていないのに、息がしていると錯覚してしまうが、心臓が動いていないことは分かった。だから息をしていないということが分かった。
「なんでよ・・・・・。なんでヨォぉぉぉーー! またなんでよういうことになっちゃうのよ! 意味が分からない・・・」
唇を噛み締めると血が出てきた。当たり前だけど今日は怪我を少ししただけだ。理由はルドラが守っていてくれてたからだ。
「み、ミア、あ、アン。私が死んだのは、呪いだったからだよ・・・・・」虫の息で彼は微笑んだ。そして今度こそ死んでしまった。
呪いとはなんだったのか、分からないまま息を引き取った、彼の顔には微笑えんでおり忠誠を持っているようにして、胸に手を置いていた。
最期の最後まで人生を没頭したこの人。同胞を人間側に殺されたことを憎んで生きていただろうに。
それでも、人間の私に味方してくれたこのお方。
巻き物のかけらで生き返らせることができるにだろうか? 複数人も生き返らせることができるのなら、私の望みが叶ったようだ。
そして、私はもう一室に向かったのであった。
その部屋に入ったら意外と快適だったけど、巻き物はなくある扉だけがあった。アンもそのドアをただ見つめている。何か歪な魔力を感じるし、その上には大天使サムエルの生き返えりの巻き物と書いてあった。
もしかしたら巻き物というのは嘘でこの扉を開けたらどこかに転生するということなのだろうか? じゃあ、どうやって戻るの? いや何かを組み合わせのかもしれないな?
よく分からない。
「ミア、ここに書いてるよ? この扉を開けて数十秒待つ。するとある、大天使が出てきて戦闘になるであろう。そして大天使を倒せた場合にだけ生き返りの巻き物をやろう。完全体の巻き物であろう。大天使サムエルの伝言」
私は一瞬言葉を失った。扉に書かれている内容は、想像を超えるものだった。大天使との戦闘…?それに勝たなければ、ルドラを生き返らせることはできないというのか。
「アン、これ・・・・・本当にやるしかないの?」
アンは目を伏せ、そしてゆっくりと頷いた。彼女も同じように動揺しているのがわかる。ルドラが呪いで命を落とし、今ここにいるのは私たち二人だけ。彼を助けるためには、この扉の向こうにいる大天使サムエルを倒さなければならない。
「ルドラが・・・・・これを望んでいたかはわからないけど・・・でも、私たちにはもうこれしか残ってない」
自分の言葉に、重みを感じた。ルドラが死んでしまった理由が呪いだというなら、その呪いを断ち切る方法が目の前にある。たとえそれがどんなに危険であろうと、引き返すことはできない。
「ミア、やるなら覚悟を決めて。これはただの戦闘じゃない、大天使を相手にするんだ」
アンの声には決意が込められていた。彼女もまた、ここで引くつもりはないのだろう。私も同じだ。ルドラの死を無駄にしないために、彼のために、そして私たち自身のために。
「・・・やろう、アン。私たちで大天使を倒して、プランス、ルドラを生き返らせる」
私は扉に手を伸ばし、深く息を吸い込む。全身に緊張が走るが、今は後悔している暇などない。扉の向こうに待つ運命に、立ち向かうしかない。
扉を開けると、目の前に広がるのは純白の空間だった。空気が澄み渡り、重厚な静けさが漂っている。その中心には、一人の天使が浮かび上がっていた。眩い光に包まれたその姿は、圧倒的な威圧感を放っている。
「・・・・・来たか。凡人どもよ」
大天使サムエルは、冷ややかな声で私たちを見下ろしていた。その声はまるで、すべてを見透かしているかのようだ。
「貴様らが望むのは、命の再生か?しかしそれは容易ではない。我を倒すことができれば・・・その望み、叶えてやろう」
彼の言葉に、私は強く拳を握りしめた。圧倒的な存在感に押しつぶされそうになるが、ここで引くわけにはいかない。
「私たちは・・・必ず勝つ。プランス、ルドラを生き返らせるために!」
私はアンと共に、大天使サムエルに向かって突き進む。
多分あれが巻き物・・・・・。
突然、ルドラが倒れた。私とは三メートルほど離れているところで倒れている。うつ伏せに彼は、倒れた。
バタンという音と同時に埃が舞った。そして、石畳に挟まっていた土がルドラは土に返したということを物語っていた。
「どうして・・・・・?」
私の心無しな言葉が何故か反響して、アンも黙ったままになってしまった。
こんな声誰にも聞いてほしくなかった。
こんな無惨な声もうダメだよ。
ルドラはまだ死んでないかもしれないじゃん。
私がルドラに詰め寄るとアンも詰め寄る。そして、仰向けにして、息をしているのか確認する。
息をしていないのに、息がしていると錯覚してしまうが、心臓が動いていないことは分かった。だから息をしていないということが分かった。
「なんでよ・・・・・。なんでヨォぉぉぉーー! またなんでよういうことになっちゃうのよ! 意味が分からない・・・」
唇を噛み締めると血が出てきた。当たり前だけど今日は怪我を少ししただけだ。理由はルドラが守っていてくれてたからだ。
「み、ミア、あ、アン。私が死んだのは、呪いだったからだよ・・・・・」虫の息で彼は微笑んだ。そして今度こそ死んでしまった。
呪いとはなんだったのか、分からないまま息を引き取った、彼の顔には微笑えんでおり忠誠を持っているようにして、胸に手を置いていた。
最期の最後まで人生を没頭したこの人。同胞を人間側に殺されたことを憎んで生きていただろうに。
それでも、人間の私に味方してくれたこのお方。
巻き物のかけらで生き返らせることができるにだろうか? 複数人も生き返らせることができるのなら、私の望みが叶ったようだ。
そして、私はもう一室に向かったのであった。
その部屋に入ったら意外と快適だったけど、巻き物はなくある扉だけがあった。アンもそのドアをただ見つめている。何か歪な魔力を感じるし、その上には大天使サムエルの生き返えりの巻き物と書いてあった。
もしかしたら巻き物というのは嘘でこの扉を開けたらどこかに転生するということなのだろうか? じゃあ、どうやって戻るの? いや何かを組み合わせのかもしれないな?
よく分からない。
「ミア、ここに書いてるよ? この扉を開けて数十秒待つ。するとある、大天使が出てきて戦闘になるであろう。そして大天使を倒せた場合にだけ生き返りの巻き物をやろう。完全体の巻き物であろう。大天使サムエルの伝言」
私は一瞬言葉を失った。扉に書かれている内容は、想像を超えるものだった。大天使との戦闘…?それに勝たなければ、ルドラを生き返らせることはできないというのか。
「アン、これ・・・・・本当にやるしかないの?」
アンは目を伏せ、そしてゆっくりと頷いた。彼女も同じように動揺しているのがわかる。ルドラが呪いで命を落とし、今ここにいるのは私たち二人だけ。彼を助けるためには、この扉の向こうにいる大天使サムエルを倒さなければならない。
「ルドラが・・・・・これを望んでいたかはわからないけど・・・でも、私たちにはもうこれしか残ってない」
自分の言葉に、重みを感じた。ルドラが死んでしまった理由が呪いだというなら、その呪いを断ち切る方法が目の前にある。たとえそれがどんなに危険であろうと、引き返すことはできない。
「ミア、やるなら覚悟を決めて。これはただの戦闘じゃない、大天使を相手にするんだ」
アンの声には決意が込められていた。彼女もまた、ここで引くつもりはないのだろう。私も同じだ。ルドラの死を無駄にしないために、彼のために、そして私たち自身のために。
「・・・やろう、アン。私たちで大天使を倒して、プランス、ルドラを生き返らせる」
私は扉に手を伸ばし、深く息を吸い込む。全身に緊張が走るが、今は後悔している暇などない。扉の向こうに待つ運命に、立ち向かうしかない。
扉を開けると、目の前に広がるのは純白の空間だった。空気が澄み渡り、重厚な静けさが漂っている。その中心には、一人の天使が浮かび上がっていた。眩い光に包まれたその姿は、圧倒的な威圧感を放っている。
「・・・・・来たか。凡人どもよ」
大天使サムエルは、冷ややかな声で私たちを見下ろしていた。その声はまるで、すべてを見透かしているかのようだ。
「貴様らが望むのは、命の再生か?しかしそれは容易ではない。我を倒すことができれば・・・その望み、叶えてやろう」
彼の言葉に、私は強く拳を握りしめた。圧倒的な存在感に押しつぶされそうになるが、ここで引くわけにはいかない。
「私たちは・・・必ず勝つ。プランス、ルドラを生き返らせるために!」
私はアンと共に、大天使サムエルに向かって突き進む。
11
あなたにおすすめの小説
三年の想いは小瓶の中に
月山 歩
恋愛
結婚三周年の記念日だと、邸の者達がお膳立てしてくれた二人だけのお祝いなのに、その中心で一人夫が帰らない現実を受け入れる。もう彼を諦める潮時かもしれない。だったらこれからは自分の人生を大切にしよう。アレシアは離縁も覚悟し、邸を出る。
※こちらの作品は契約上、内容の変更は不可であることを、ご理解ください。
私が生きていたことは秘密にしてください
月山 歩
恋愛
メイベルは婚約者と妹によって、崖に突き落とされ、公爵家の領地に倒れていた。
見つけてくれた彼は一見優しそうだが、行方不明のまま隠れて生きて行こうとする私に驚くような提案をする。
「少年の世話係になってくれ。けれど人に話したら消す。」
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
わたくしがお父様に疎まれている?いいえ、目に入れても痛くない程溺愛されております。
織り子
ファンタジー
王国貴族院の卒業記念パーティーの場で、大公家の令嬢ルクレツィア・アーヴェントは王太子エドワードから突然の婚約破棄を告げられる。
父であるアーヴェント大公に疎まれている――
噂を知った王太子は、彼女を公衆の面前で侮辱する。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
そんなに嫌いなら、私は消えることを選びます。
秋月一花
恋愛
「お前はいつものろまで、クズで、私の引き立て役なのよ、お姉様」
私を蔑む視線を向けて、双子の妹がそう言った。
「本当、お前と違ってジュリーは賢くて、裁縫も刺繍も天才的だよ」
愛しそうな表情を浮かべて、妹を抱きしめるお父様。
「――あなたは、この家に要らないのよ」
扇子で私の頬を叩くお母様。
……そんなに私のことが嫌いなら、消えることを選びます。
消えた先で、私は『愛』を知ることが出来た。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる