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ゴブリンキング編
帝都に帰還
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――転移石から発動された転移魔法陣が光り輝いた瞬間、レナ達は一瞬で周囲が建物に覆われた広間に辿り着く。無事に帝都に帰還出来たらしく、時間帯は深夜を迎えてはいるが周囲には数多くの人間が賑わっていた。先に転移石で帰還した人間以外にも帝国軍の兵士や陽光教会の治癒魔導士が存在し、広間に現れたレナ達に駆け寄る。
「大丈夫ですか!?怪我を負っている方はこちらに!!」
「おい!!すぐに食べ物を用意しろ!!大分疲弊しているぞ!!」
「やった!!あんた達も戻って来れたんだな!!」
「凄いよあんた!!皆助かったんだ!!」
大勢の人間にレナ達は囲まれ、中には転移石で先に帰還した人間も存在し、すぐに兵士達がパンとスープが入った木造のコップを渡す。すぐに全員が食事を行い、一息を吐く。怪我人や病人は治癒魔導士の元に運ばれ、すぐに回復魔法と薬品の治療を行う。
「助かった……みたいですね」
「ああっ……だけど、ワルキューレ騎士団に報告しないといけなかったのに……」
「それは他の人に任せましょう。今は身体を休めて下さい……あれ?コトミンさんは何処に……」
「……ただいま」
「あ、後ろに居たんですか……あれ?身体が元に戻ってませんか!?」
「そこで水分を補給してきた」
コトミンの姿が見えない事にアイリィは疑問を抱くが、後方から声を掛けられて振り返ると通常状態に戻った彼女の姿があり、彼女は広間に存在する噴水広場を指差し、水圧砲で消費した水を補給して元に戻ったらしい。アイリィとコトミンは倒れているレナを2人で担ぎ、陽光教会に向かう。現在はミキとテンは教会にはいないがヨウカは滞在中のはずであり、彼女に事情を話してアラン炭鉱の近辺に存在する森の中に待機しているワルキューレ騎士団を呼び戻さなければならない。人質の大部分は解放に成功したが、それでもまだ捕まっている人間は存在するため、レナも身体が回復次第に鉱山に戻るつもりだった。
「あ、すいません!!まだ事情聴取が終わっていない方は……」
「私達は陽光教会の関係者です。先に教会に報告を行いますので失礼します」
「きょ、教会の……?」
帝国軍の兵士がレナ達を引き留めようとするが、陽光教会の名前を出すと立ち止まる。帝国にとって陽光教会は特別な存在であり、レナ達は帝都中央の広間を離れる。最後にレナは後方を振り返り、自分たちが転移した場所には台座が存在し、空中に浮かぶ巨大な転移石の塊を発見する。この塊こそが「転移結晶」であり、これを利用してレナ達は引き返すことが出来た。
「教会に戻った後、どうする……?」
「まずはレナさんは休んでください。後の事は私達が何とかしますから……」
「レナは頑張った……いい子いい子」
「止めんかっ」
頭を撫でてくるコトミンにレナは恥ずかしさを誤魔化すために首を反らし、夜空を見上げると月の光が降り注ぐ。固有スキルの「月光」のお蔭でステータスが上昇し、身体が軽くなった感覚に陥る。それでも疲労感までは残っており、今回は体力を消耗し過ぎて身体が動かない。
レナの疲労は最後に食堂で習得した三つのスキルが関係しており、肉体に影響を与える腕力強化と剛力を覚えたばかりで激しい運動を行ったのが限界であり、まだ完全に身体が馴染んでいない。それでも時間が経過すれば二つのスキルも完全に扱えるようになり、今は一刻も身体を休ませる必要があった。
――陽光教会に到着し、3人だけで戻ってきた事をヨウカに驚かれるが、すぐに彼女はレナを休ませるために病人用の個室を用意する。レナはベッドに横になるとすぐに眠ってしまい、その間にアイリィはこれまでに何か起きたのかを教会側に説明を行い、すぐにヨウカはワルキューレ騎士団の撤退を命じる。
今回の件でアラン炭鉱の人質をほぼ全員救い出せたのはレナの功績であり、残された人質はゴンゾウだけとなる。ゴブリンキングが鉱山に存在する以上、アラン炭鉱から魔石の発掘は出来ないため、帝国軍も急いで軍を編成して討伐隊の準備を行う。
一方でワルキューレ騎士団は出動したにも関わらず、偵察に向かったはずのレナ達が人質を救出し、更に武器として利用される可能性が高い冒険者の荷物を奪い返し、しかもゴブリンナイトを2体も葬ったという報告に驚きを隠せなかった。報告を受けたミキはレナ達の行動に驚いたが、同時に自分たちに報告もせずに無茶な行動を取った彼等を叱りつけようとした。
だが、もしも彼等が行動していなければ70人近くの人間がクド草の毒によって死亡していたのは間違いなく、レナ達がいなければ大勢の人間の命が失われていた。それに自分たちの態度が非協力的のも自覚しており、彼女としても彼等の行動の一端は自分たちの責任があるのではないかと考えていた。
結果としてワルキューレ騎士団は1人も犠牲も出さずに退却し、陽光教会に引き返す。3人に救われた人間達は帝国軍の事情聴取を受け、アラン炭鉱の状況を事細かに訪ねられる。そしてゴブリンキングが出現してから3日後、遂に帝国軍の討伐隊が編成され、アラン炭鉱に向けて出発した――
「大丈夫ですか!?怪我を負っている方はこちらに!!」
「おい!!すぐに食べ物を用意しろ!!大分疲弊しているぞ!!」
「やった!!あんた達も戻って来れたんだな!!」
「凄いよあんた!!皆助かったんだ!!」
大勢の人間にレナ達は囲まれ、中には転移石で先に帰還した人間も存在し、すぐに兵士達がパンとスープが入った木造のコップを渡す。すぐに全員が食事を行い、一息を吐く。怪我人や病人は治癒魔導士の元に運ばれ、すぐに回復魔法と薬品の治療を行う。
「助かった……みたいですね」
「ああっ……だけど、ワルキューレ騎士団に報告しないといけなかったのに……」
「それは他の人に任せましょう。今は身体を休めて下さい……あれ?コトミンさんは何処に……」
「……ただいま」
「あ、後ろに居たんですか……あれ?身体が元に戻ってませんか!?」
「そこで水分を補給してきた」
コトミンの姿が見えない事にアイリィは疑問を抱くが、後方から声を掛けられて振り返ると通常状態に戻った彼女の姿があり、彼女は広間に存在する噴水広場を指差し、水圧砲で消費した水を補給して元に戻ったらしい。アイリィとコトミンは倒れているレナを2人で担ぎ、陽光教会に向かう。現在はミキとテンは教会にはいないがヨウカは滞在中のはずであり、彼女に事情を話してアラン炭鉱の近辺に存在する森の中に待機しているワルキューレ騎士団を呼び戻さなければならない。人質の大部分は解放に成功したが、それでもまだ捕まっている人間は存在するため、レナも身体が回復次第に鉱山に戻るつもりだった。
「あ、すいません!!まだ事情聴取が終わっていない方は……」
「私達は陽光教会の関係者です。先に教会に報告を行いますので失礼します」
「きょ、教会の……?」
帝国軍の兵士がレナ達を引き留めようとするが、陽光教会の名前を出すと立ち止まる。帝国にとって陽光教会は特別な存在であり、レナ達は帝都中央の広間を離れる。最後にレナは後方を振り返り、自分たちが転移した場所には台座が存在し、空中に浮かぶ巨大な転移石の塊を発見する。この塊こそが「転移結晶」であり、これを利用してレナ達は引き返すことが出来た。
「教会に戻った後、どうする……?」
「まずはレナさんは休んでください。後の事は私達が何とかしますから……」
「レナは頑張った……いい子いい子」
「止めんかっ」
頭を撫でてくるコトミンにレナは恥ずかしさを誤魔化すために首を反らし、夜空を見上げると月の光が降り注ぐ。固有スキルの「月光」のお蔭でステータスが上昇し、身体が軽くなった感覚に陥る。それでも疲労感までは残っており、今回は体力を消耗し過ぎて身体が動かない。
レナの疲労は最後に食堂で習得した三つのスキルが関係しており、肉体に影響を与える腕力強化と剛力を覚えたばかりで激しい運動を行ったのが限界であり、まだ完全に身体が馴染んでいない。それでも時間が経過すれば二つのスキルも完全に扱えるようになり、今は一刻も身体を休ませる必要があった。
――陽光教会に到着し、3人だけで戻ってきた事をヨウカに驚かれるが、すぐに彼女はレナを休ませるために病人用の個室を用意する。レナはベッドに横になるとすぐに眠ってしまい、その間にアイリィはこれまでに何か起きたのかを教会側に説明を行い、すぐにヨウカはワルキューレ騎士団の撤退を命じる。
今回の件でアラン炭鉱の人質をほぼ全員救い出せたのはレナの功績であり、残された人質はゴンゾウだけとなる。ゴブリンキングが鉱山に存在する以上、アラン炭鉱から魔石の発掘は出来ないため、帝国軍も急いで軍を編成して討伐隊の準備を行う。
一方でワルキューレ騎士団は出動したにも関わらず、偵察に向かったはずのレナ達が人質を救出し、更に武器として利用される可能性が高い冒険者の荷物を奪い返し、しかもゴブリンナイトを2体も葬ったという報告に驚きを隠せなかった。報告を受けたミキはレナ達の行動に驚いたが、同時に自分たちに報告もせずに無茶な行動を取った彼等を叱りつけようとした。
だが、もしも彼等が行動していなければ70人近くの人間がクド草の毒によって死亡していたのは間違いなく、レナ達がいなければ大勢の人間の命が失われていた。それに自分たちの態度が非協力的のも自覚しており、彼女としても彼等の行動の一端は自分たちの責任があるのではないかと考えていた。
結果としてワルキューレ騎士団は1人も犠牲も出さずに退却し、陽光教会に引き返す。3人に救われた人間達は帝国軍の事情聴取を受け、アラン炭鉱の状況を事細かに訪ねられる。そしてゴブリンキングが出現してから3日後、遂に帝国軍の討伐隊が編成され、アラン炭鉱に向けて出発した――
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