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「リュダール、ティアラ、お前達の挙式をいつにするか決めようと思う」
パーティーの夜、お父様達が私達にそう言った。リュダールは春から王立騎士団に入隊していて、今年学園に入学した第二王子のサイラス殿下付きになっている。仕事にも慣れて来た所で殿下が学生である今のうちに結婚させてしまおうという事らしい。
「俺は早い方が良いですけど」
リュダールははっきりと両親に希望を告げる。ただ、私のお父様は「学園を卒業しての方が良いだろう」と譲らなかった。通常であれば後一年で卒業となるが、妊娠する事を危惧しているのだろうと予想がつく。
「結婚式の準備に一年はかかるので、どのみち卒業と同時期になりますね」
「あー、そうだった。ドレスとか先に手を付けておけば良かった…」
「まぁ、リュダールったら。ティアラと早く暮らしたいからって…」
お義母様がリュダールを揶揄うと、顔を真っ赤にした彼が「待ちくたびれたんだよ」とそっぽを向いている。その様子はとても可愛らしいが、本当にこのまま進んで良いのだろうか。幸せの合間に先程の光景がふと浮かんでは、水を差してくる。
「ティアラは卒業の為の単位はもう取り終わるだろ?だったら早めに卒業して、式までうちで暮らすのは?」
「リュダール、それはお前の希望だろう。ティアラの意見も聞きなさい」
「う、そうだな。ごめん、ティアラ…勝手な事ばっかり」
お義父様にリュダール様が叱られて、しゅんとなってしまった。こんな人が浮気…するのかしら…?学園の友達が前に言った事を思い出す。
『いい?ティアラ、一見真面目そうな、こんな人が!?っていう人に限って裏で色々やってるものよ?そういう人は、息をするみたいに嘘を吐くのよ』
まさに今の状況じゃないの!!!まるで無かった事になっているけれど、密会はしていたのよね。
「ティアラはどうしたい?」
「え……あぁ…卒業の単位が取れたら考えようかな」
「そうだよな、まだ取得しなきゃいけないだろうし…通常の授業の上に勉強して試験も…ティアラ、無理はするなよ?」
「えぇ…最終のは少し難しいからそう簡単には行かないわ」
「うん、俺はいつまでも待つから」
真っ直ぐな目で私を見つめるリュダールを信じたいな、と思っている。小さな綻びを、見て見ぬふりをする方にどうしても流されてしまう。
見たくない、アリーシャに愛を囁く彼を。それを受け取るアリーシャも。私に罪悪感を感じながらも燃え上がる二人など、目にしてしまったら。
私はどうなってしまうんだろうか。
それを私は見たくない。自分がどのような行動に出るのか、予測もつかないから。気持ちが真剣であればあるほど、その代償は大きいものだ。
ごくり、と息を呑んだ。もし、私が狂ってしまったら……と想像したら、震えが来る。
「ティアラ?ドレスは一緒にデザイン見ような」
「うん、そうね」
「どうした?ぼーっとして」
「あ…リュダールとの生活が楽しみすぎて…」
「ははは!俺もだよ!!」
その場は明るい笑い声が響き、終始和やかに終わった。リュダールは、今、私の部屋で夢中で私の唇を貪っている。
「ティアラ…ずっと一緒にいたい…」
「まぁ、せっかちさんね」
「ティアラは俺のだから…全部俺のだから…」
「あら、私は私のものよ?」
「それすら許したくない。ティアラ…」
切なげに言いながらぎゅうぎゅうと抱き締めてくるリュダールを心から愛おしいと思う。
「サイラス殿下が学園にいる間はリュダールも護衛につくの?」
「いや、俺は学園には行けない。団長が行かせてくれないんだ」
「どうして?」
「ティアラを見たらお前は殿下より、ティアラに色目を使う男を排除する方を選ぶから…だってさ」
「まぁ…そんなこと…ありえないわ」
私に言い寄ってくる男性なんて皆無だもの。余計な心配をしているのね、団長様は。
「……ティアラの自己評価は低すぎるんだよ。デビュタントの頃から、お前を狙う奴は多かったんだ」
「えぇ!?」
「すでに俺と婚約してたから、実際に言いよる奴はいなかったけどな」
「…そんな…」
「まぁ、お前は褒められても謙遜しまくってたからな」
「知らなかったわ…」
そんな事、あるのね。私はリュダールしか見てなかったから余計に知らないけど。
「だから気をつけろよ」
「え、うん…」
リュダールの真剣な表情に、私は素直に頷いた。
パーティーの夜、お父様達が私達にそう言った。リュダールは春から王立騎士団に入隊していて、今年学園に入学した第二王子のサイラス殿下付きになっている。仕事にも慣れて来た所で殿下が学生である今のうちに結婚させてしまおうという事らしい。
「俺は早い方が良いですけど」
リュダールははっきりと両親に希望を告げる。ただ、私のお父様は「学園を卒業しての方が良いだろう」と譲らなかった。通常であれば後一年で卒業となるが、妊娠する事を危惧しているのだろうと予想がつく。
「結婚式の準備に一年はかかるので、どのみち卒業と同時期になりますね」
「あー、そうだった。ドレスとか先に手を付けておけば良かった…」
「まぁ、リュダールったら。ティアラと早く暮らしたいからって…」
お義母様がリュダールを揶揄うと、顔を真っ赤にした彼が「待ちくたびれたんだよ」とそっぽを向いている。その様子はとても可愛らしいが、本当にこのまま進んで良いのだろうか。幸せの合間に先程の光景がふと浮かんでは、水を差してくる。
「ティアラは卒業の為の単位はもう取り終わるだろ?だったら早めに卒業して、式までうちで暮らすのは?」
「リュダール、それはお前の希望だろう。ティアラの意見も聞きなさい」
「う、そうだな。ごめん、ティアラ…勝手な事ばっかり」
お義父様にリュダール様が叱られて、しゅんとなってしまった。こんな人が浮気…するのかしら…?学園の友達が前に言った事を思い出す。
『いい?ティアラ、一見真面目そうな、こんな人が!?っていう人に限って裏で色々やってるものよ?そういう人は、息をするみたいに嘘を吐くのよ』
まさに今の状況じゃないの!!!まるで無かった事になっているけれど、密会はしていたのよね。
「ティアラはどうしたい?」
「え……あぁ…卒業の単位が取れたら考えようかな」
「そうだよな、まだ取得しなきゃいけないだろうし…通常の授業の上に勉強して試験も…ティアラ、無理はするなよ?」
「えぇ…最終のは少し難しいからそう簡単には行かないわ」
「うん、俺はいつまでも待つから」
真っ直ぐな目で私を見つめるリュダールを信じたいな、と思っている。小さな綻びを、見て見ぬふりをする方にどうしても流されてしまう。
見たくない、アリーシャに愛を囁く彼を。それを受け取るアリーシャも。私に罪悪感を感じながらも燃え上がる二人など、目にしてしまったら。
私はどうなってしまうんだろうか。
それを私は見たくない。自分がどのような行動に出るのか、予測もつかないから。気持ちが真剣であればあるほど、その代償は大きいものだ。
ごくり、と息を呑んだ。もし、私が狂ってしまったら……と想像したら、震えが来る。
「ティアラ?ドレスは一緒にデザイン見ような」
「うん、そうね」
「どうした?ぼーっとして」
「あ…リュダールとの生活が楽しみすぎて…」
「ははは!俺もだよ!!」
その場は明るい笑い声が響き、終始和やかに終わった。リュダールは、今、私の部屋で夢中で私の唇を貪っている。
「ティアラ…ずっと一緒にいたい…」
「まぁ、せっかちさんね」
「ティアラは俺のだから…全部俺のだから…」
「あら、私は私のものよ?」
「それすら許したくない。ティアラ…」
切なげに言いながらぎゅうぎゅうと抱き締めてくるリュダールを心から愛おしいと思う。
「サイラス殿下が学園にいる間はリュダールも護衛につくの?」
「いや、俺は学園には行けない。団長が行かせてくれないんだ」
「どうして?」
「ティアラを見たらお前は殿下より、ティアラに色目を使う男を排除する方を選ぶから…だってさ」
「まぁ…そんなこと…ありえないわ」
私に言い寄ってくる男性なんて皆無だもの。余計な心配をしているのね、団長様は。
「……ティアラの自己評価は低すぎるんだよ。デビュタントの頃から、お前を狙う奴は多かったんだ」
「えぇ!?」
「すでに俺と婚約してたから、実際に言いよる奴はいなかったけどな」
「…そんな…」
「まぁ、お前は褒められても謙遜しまくってたからな」
「知らなかったわ…」
そんな事、あるのね。私はリュダールしか見てなかったから余計に知らないけど。
「だから気をつけろよ」
「え、うん…」
リュダールの真剣な表情に、私は素直に頷いた。
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