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「お祖母様、お母様!!見て下さい!!私が釣りました!!」
じゃーん!と手に持った大きなターイを二人に見せ付ける。人生初の自分自慢だ。これくらいは許されるだろう。
「凄いじゃないか!!立派なターイだ!」
「まぁ!ティアラが釣ったの!?今朝慌ててたのは、釣りに行く為?」
お祖母様もお母様も「凄い凄い」と褒めてくれる。やっぱりたまには褒められたいわよね!!でもこれは自分でも凄いと思うわ!!
「夜に食べれる様に料理長に渡して来ますね」
「ありがとう、モニカ!」
うきうきとターイを手に、モニカは厨房へ行った。お祖母様とお母様がにこにこしながら話しかけてくる。
「いつの間に釣りが出来るようになったの?」
「ここに来てから始めたんですけど、いい師匠をテオが紹介してくれたんです」
「へぇ?テオが?」
「リーン様…リーンハルト・ジェラス様といって、ジェラス商会のご子息なの」
「あぁ!あの赤毛の!!」
「お祖母様はご存知なんですね」
ぱん!と手を叩いてお祖母様が思い出したように言う。割と大きな商会だし、お祖母様は領地の事を把握しているから当然か。
「あぁ、テオが結婚したから超優良物件だと噂だよ」
「優良物件?」
「あぁ、結婚相手に選びたい相手だって事だ」
「あ、なるほど」
確かに、カッコいいし、優しいし、実家は大きな商会だし…それに釣りもうまいしね!
「ティアラも狙ってみる?」
「狙うって…魚じゃあるまいし…」
「今日はターイが釣れた以外は何もなかったの?」
「え?はい、何も…」
なかったわよね?むしろターイで気分が上がったから美味しく頂いてそのまま寝たいわ。良い夢見れそうじゃない?
「お嬢様、あったじゃないですか?」
「モニカ、え?何かあった?」
「リーン様と何か芽生えたりしませんでしたか?」
「リーン様と…」
ふと思い出したのは、真っ赤なリーン様の顔。しわりと頬が赤くなる。あれで芽生えたのは羞恥心ね、恥ずかしかったわ…。
「芽生えたわね、確かに…」
「え!?ティアラ、何が芽生えたの?」
「ふふ、ターイを釣り上げた時に転けてしまって、人生最大級の羞恥が芽生えましたわ」
「羞恥!?…あ、そう、そうね、羞恥ね」
「はい、すっごく恥ずかしかったです」
「マリアーヌ…顔、顔がすんってなってるよ」
お祖母様が残念そうにお母様に言っている。淑女としてダメよね、転けたら。あぁ、恥ずかしいわ…。
「あ、ダメだこれ」
モニカが諦めたように呟いたけど、私は目の前のお菓子に手を伸ばした。これはきっと我が家の天才料理長の焼いたクッキーだわ!!お母様が持って来てくれたのね!!
「お母様、これはジェームスのクッキーですか?」
「そうよ、ジェームスからティアラにプレゼントですって」
「嬉しい!私、何度やっても上手に焼けなくて…」
「あぁ、練習してたわね」
「そうなんです、失敗しすぎて自分じゃどうにも食べきれなくて…アリーシャにあげてました」
「…そう、アリーシャにね」
お祖母様とお母様が一瞬微妙な顔をしたけど、ダメだったのかしら?まぁ、いいか、昔の事だし!サクサクとしたこの食感が難しいのよね…。またジェームスに教えてもらおう。
「アリーシャと言えば…その、私の婚約は今…どうなっていますか?」
「今はまだ継続してるわ。でもティアラが解消したいと言えばそうできるわよ」
「そうですか…」
「まぁ…一度はきちんと話し合った方が良いんじゃない?」
そうよね、言いたい事もあるし、好き放題言って嫌われてもいいわ。そんなクズな男はこちらから願い下げよ!!
でも…冷静に話が出来るかしら…。色々と込み上げて泣いてしまいそう。
「そう、ですね…私も、言いたい事は沢山あります」
「ふふ…実はね、あの子もうこの地に着いてるの」
「えっ…呼んでたんですか?」
「まさか!勝手に来たのよ!」
「そうなんですね」
この領地に、リュダールが……いる。
記憶にある限りではこんなに長く会っていないのは今までに無かった。
ここに、彼がいると聞いて。
私はどう感じた?
嫌だ逃げたい…絶対に許さない…今更何を話すの…どれでもない。
ただ…真実を聞きたい、あなたから。
「…話が、聞きたいです。本当の事を、何を思っていたのかを」
テオが言っていた一言が頭にこだまする。
『言わないとわかんねぇし、聞かないとわかんねぇよ。そっから頭二つ使って解決策を考える』
私に足りていなかったのは、聞く勇気と話す勇気だ。テオの言う通り、頭が二つあれば考えも二つ。
何があって、どうしてそうなったのか…聞かなきゃわからない。
その上で、私も意見を出して結論を出せば良い。
「リュダールを、呼んでください」
私は、彼に会う覚悟を決めた。
じゃーん!と手に持った大きなターイを二人に見せ付ける。人生初の自分自慢だ。これくらいは許されるだろう。
「凄いじゃないか!!立派なターイだ!」
「まぁ!ティアラが釣ったの!?今朝慌ててたのは、釣りに行く為?」
お祖母様もお母様も「凄い凄い」と褒めてくれる。やっぱりたまには褒められたいわよね!!でもこれは自分でも凄いと思うわ!!
「夜に食べれる様に料理長に渡して来ますね」
「ありがとう、モニカ!」
うきうきとターイを手に、モニカは厨房へ行った。お祖母様とお母様がにこにこしながら話しかけてくる。
「いつの間に釣りが出来るようになったの?」
「ここに来てから始めたんですけど、いい師匠をテオが紹介してくれたんです」
「へぇ?テオが?」
「リーン様…リーンハルト・ジェラス様といって、ジェラス商会のご子息なの」
「あぁ!あの赤毛の!!」
「お祖母様はご存知なんですね」
ぱん!と手を叩いてお祖母様が思い出したように言う。割と大きな商会だし、お祖母様は領地の事を把握しているから当然か。
「あぁ、テオが結婚したから超優良物件だと噂だよ」
「優良物件?」
「あぁ、結婚相手に選びたい相手だって事だ」
「あ、なるほど」
確かに、カッコいいし、優しいし、実家は大きな商会だし…それに釣りもうまいしね!
「ティアラも狙ってみる?」
「狙うって…魚じゃあるまいし…」
「今日はターイが釣れた以外は何もなかったの?」
「え?はい、何も…」
なかったわよね?むしろターイで気分が上がったから美味しく頂いてそのまま寝たいわ。良い夢見れそうじゃない?
「お嬢様、あったじゃないですか?」
「モニカ、え?何かあった?」
「リーン様と何か芽生えたりしませんでしたか?」
「リーン様と…」
ふと思い出したのは、真っ赤なリーン様の顔。しわりと頬が赤くなる。あれで芽生えたのは羞恥心ね、恥ずかしかったわ…。
「芽生えたわね、確かに…」
「え!?ティアラ、何が芽生えたの?」
「ふふ、ターイを釣り上げた時に転けてしまって、人生最大級の羞恥が芽生えましたわ」
「羞恥!?…あ、そう、そうね、羞恥ね」
「はい、すっごく恥ずかしかったです」
「マリアーヌ…顔、顔がすんってなってるよ」
お祖母様が残念そうにお母様に言っている。淑女としてダメよね、転けたら。あぁ、恥ずかしいわ…。
「あ、ダメだこれ」
モニカが諦めたように呟いたけど、私は目の前のお菓子に手を伸ばした。これはきっと我が家の天才料理長の焼いたクッキーだわ!!お母様が持って来てくれたのね!!
「お母様、これはジェームスのクッキーですか?」
「そうよ、ジェームスからティアラにプレゼントですって」
「嬉しい!私、何度やっても上手に焼けなくて…」
「あぁ、練習してたわね」
「そうなんです、失敗しすぎて自分じゃどうにも食べきれなくて…アリーシャにあげてました」
「…そう、アリーシャにね」
お祖母様とお母様が一瞬微妙な顔をしたけど、ダメだったのかしら?まぁ、いいか、昔の事だし!サクサクとしたこの食感が難しいのよね…。またジェームスに教えてもらおう。
「アリーシャと言えば…その、私の婚約は今…どうなっていますか?」
「今はまだ継続してるわ。でもティアラが解消したいと言えばそうできるわよ」
「そうですか…」
「まぁ…一度はきちんと話し合った方が良いんじゃない?」
そうよね、言いたい事もあるし、好き放題言って嫌われてもいいわ。そんなクズな男はこちらから願い下げよ!!
でも…冷静に話が出来るかしら…。色々と込み上げて泣いてしまいそう。
「そう、ですね…私も、言いたい事は沢山あります」
「ふふ…実はね、あの子もうこの地に着いてるの」
「えっ…呼んでたんですか?」
「まさか!勝手に来たのよ!」
「そうなんですね」
この領地に、リュダールが……いる。
記憶にある限りではこんなに長く会っていないのは今までに無かった。
ここに、彼がいると聞いて。
私はどう感じた?
嫌だ逃げたい…絶対に許さない…今更何を話すの…どれでもない。
ただ…真実を聞きたい、あなたから。
「…話が、聞きたいです。本当の事を、何を思っていたのかを」
テオが言っていた一言が頭にこだまする。
『言わないとわかんねぇし、聞かないとわかんねぇよ。そっから頭二つ使って解決策を考える』
私に足りていなかったのは、聞く勇気と話す勇気だ。テオの言う通り、頭が二つあれば考えも二つ。
何があって、どうしてそうなったのか…聞かなきゃわからない。
その上で、私も意見を出して結論を出せば良い。
「リュダールを、呼んでください」
私は、彼に会う覚悟を決めた。
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