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しおりを挟むニコラスと昼食まで一緒に過ごし、ルビーナは午睡をすることにした。
慣れないことをして、まだ体に怠さがある。
ニコラスはエドワードに報告に行くとご機嫌だった。
眠りに落ちながら、ふと頭をよぎった。『もし私が子供を産めなかったらどうするの?』
そんなことを考えたのに熟睡した自分って…神経も性格も図太いのかな?
夕食はエドワードとニコラスと一緒にとり、ニコラスの機嫌の良さにエドワードが呆れていた。
「ルビーナ、ちょっとうっとおしいかもしれないが、ニックをよろしく。」
呆れながらも嬉しいのか、表情が柔らかい。
「はい。…あの、聞きたいことができたのですが今言っても大丈夫ですか?」
周りを伺いながら聞いた。
「大丈夫だが、後でお茶を飲みながら聞こうか。食べてしまおう。」
「わかりました。」
相変わらず、ここの食事は美味しい。
太るんじゃないかと思っていたけど、少し苦しくなったのは胸回り…なぜ?
別室に移動してお茶を入れてもらった後、三人だけになった。
「聞きたいことって?」
「もし、私が子供を産めなかったら離婚ですか?」
「あー、それはない。ルビーナは私の妻でニックの恋人。これはもう変わらない。
離婚することがあれば、ニックが捨てられた時かな。」
ニコラスがしがみつくのを引き離した。
「では後継は?」
「ルビーナは責任感が強いな。もしその時が来るなら話そうとは思っていたが。
その時は、金で子供を産んでくれる令嬢を探すことになるだろう。
方法は同じだな。子種を入れて妊娠すれば産んでもらう。
愛人が子供を産んで子供は引き取るみたいな感じだな。
金が欲しければ誰の子種なんか知らないまま産むだろう。」
なるほど。確かにいそうだ。金額によっては私も引き受けたかも?
「ルビーナ、自分も引き受けたかもって今、思わなかった?」
ニコラスに言われ、びっくりした。
「世の中は需要と供給で成り立っているからね。仕事と割り切ればいくらでもいるんだよ。」
「昔は本当に抱いて孕ませるしか方法がなかった。
妻を愛しているのに後継のために仕方なく愛人を抱くという貴族もいたんだ。
愛人は産んで金を貰って去っていく。子供は妻が実子として育てるんだ。
友人が作ったあの張り形は、既に妊娠した実績がある。
できれば30歳になるまでには欲しい。
とりあえず、3年くらいを目途に実を結ぶのを気長に待とう。」
…意外と気長な計画だった。
食事と入浴を終え、本を読んでいるとニコラスがやってきた。…部屋の中続きの扉からね。
「ルビーナ、そろそろ寝よう?」
髪が濡れたままで、待ちきれないといった感じだった。
仕方なくニコラスの肩にあったタオルで髪の水分をとっていく。
最後に指で髪を梳いて整えるとニコラスは嬉しそうだった。
5歳上のはずなのに、可愛いと思った。絆されているなぁと感じる。
寝室に入り、ベッドに横たわるとニコラスの腕の中だ。
額に口づけをされる。…そういえば今日は額ばかりで唇にはしない。なぜか聞いてみた。
「唇にすると舌を絡めたくなる。そうするとルビーナが色っぽくなるから触りたくなる。」
本当は3日待たなければいけないわけではない。
自分の子種が実を結ぶことはないから。
しかし、エドワードの子種が頑張ってるのを邪魔したくない。
だから我慢なんだそうだ。なるほど。
ニコラスの腕の中は安心する。そう思えることが嬉しかった。
少し話をした。
私は両親のことと弟のこと。
エドワードとニコラスの母はニコラスが8歳の時に亡くなったこと。
義母が最悪だったこと。
父は侯爵としては仕事はできたが、男としては最低なこと。
胸糞悪くなる話だからまた後日となった。
眠りに落ちながら、再びふと思った。『なんでこんな状況に私は順応してるの?』
…コロコロ転がって流されている最中であるからだ。
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