愛しい番に愛されたいオメガなボクの奮闘記

天田れおぽん

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第25話 我が家は商会出張所 1

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 よく晴れた週末。
 我が家の応接間はちょっとしたお店屋さんになった。

 やってきたのはセインとカーティス、マキシムだ。
 あとからオズワルドも来る予定。
 オズワルドはボクが隙あらば呼ぶスタイルをとっているからね。
 週末は忙しいオズワルドも、だいたい休みだ。
 本来の目的とは関係ないけどわくわくしちゃう。

 応接間の椅子に座ったセインが紅茶をすすりながらぼやく。

「なんだか我たちはダシにされている気がするな?」
「いやセイン。君はカモだよ」

 セインがぶすっとした顔をして言うので、ボクは真実をつきつけておいた。

 セインは隣国の王子でオメガだ。
 オメガは、着飾るのが普通だから、お母さまは張り切って商品の準備をしていたよ。

「今日は君の国の駐在員さんも来てくれたし。たっぷりお金を落としていってよ」
「んー。我は……こういう装飾品とかはよくわからん。カーティスたちに任せる」

 セインは着飾ることには興味がないみたいだ。
 お母さまはセインの方をチラチラ見ながら、隣国の駐在員に商品を勧めている。

「我は何を着ていても素晴らしい男だからな」

 セインはふんすと鼻息荒くしながら、椅子に座ったまま胸を張る。

「ふーん」

 ボクは気のない返事をして紅茶をすすった。

 ボクとセイン、そしてマキシムは、応接間の椅子に座ってテーブルの上に用意された紅茶とお菓子を味わっていた。
 カーティスは隣国の駐在員と一緒に商会の人たちと話をしている。
 同じ8歳とは思えないなぁ。
 しっかりしている。
 
「このお菓子美味しいっ!」

 マキシムは手に取ったクッキーを一口かじってから、目を丸くして固まった。
 分かりにくいが、勘当で小さく震えている。
 ボクでなきゃ見逃しちゃうね。

 これが獣化しているときだったら、小さくキャンと鳴いて固まっちゃっているだろう。
 可愛いマキシムは、ボクの御眼鏡にかなう人物でなきゃ、任せられないなぁ。

「マキシムは自分で選ばなくていいの?」
「うん。僕、ああいうのは分からないから」

 マキシムはコクンとうなずきながら答えた。
 白い髪がふわっと揺れる。

 マキシムも服飾品には興味がないようだ。

 獣化したマキシムは、そのままが一番可愛いもんね。仕方ない。
 マキシムの物は、獣人国の駐在員が来ていて、お母さまと相談しながら決めている。

 赤い飾りのついたチョーカーは似合っているから、赤が似合うんじゃないかなぁ、とボクは思っているけど、お母さまたちが見ているのは青だ。
 瞳の色と合わせるみたい。
 それはそれでアリだね。

「あ! オズワルドが来た!」

 ボクは座っていた椅子からピョンと飛び上がって、応接間の入り口に駆け寄った。
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