55 / 61
第54話 瘴気はらうよ!
しおりを挟む
サラは無限収納庫を開けっ放しにして叫んだ。
「使えそうな物はテキトーに持ってって! 女神さまからもらったものだけど、このわたし、サラの名においてそれを許すっ!」
サラは無限収納庫から使えそうな物を片っ端から引っ張り出して、あたりにばら撒いた。
近くにいた兵士たちがワラワラと集まってきて、適当に使えそうな物を手にして去っていく。
サラの身長くらいありそうな長い剣も引っ張り出しておいたら、魔獣を相手にして剣が折れてしまったミハイルが持って行った。
「あー、ココに人が集まっちゃうと身動きできなくなっちゃうね。オカメちゃん。人間でも使えそうな物を空から適当に配ってくれない?」
「ピッ!」
バーンズの角にとまっていたオカメちゃんは、心得たとばかりに地面に散らばった道具をくちばしに咥えて空へと飛び立った。
それを見送りながらクロが聞く。
『ねぇ、サラ。ボクたちはどうすればいい?』
他の聖獣たちもサラの指示を待っていた。
(わたしが司令塔か。3歳児だけど!)
サラは首をちょっと傾げて、悩みつつ聞く。
「クロたちもシローネみたいに瘴気払いできるの?」
『うん。できるよ。魔獣も倒せるよ』
クロがコクリと頷いて答える。
他の聖獣たちもコクコクと頷いた。
「ならお願い。瘴気払いして、魔獣がいたら倒しちゃって」
『サラにお願いされちゃった。ボク、頑張るね』
クロは目を輝かせて頷いた。
ピカードやバーンズ、シルヴィもサラに頷いてみせてから、それぞれ違う方向へと散っていった。
(おお。さっそく瘴気がはらわれて浄化されていくぅ~)
聖獣たちは全身から銀色に近い白い光を放っている。
鳴き声で浄化できるのも皆同じようだ。
聖獣たちの放つ光に当たると瘴気は浄化されて薄墨色の空間が一瞬で透明になっていった。
(あーでも、ダメだぁー。すぐに瘴気で灰色になっちゃう)
根本的な解決にはならない浄化程度では、瘴気をはらうのは無理だ。
「えーとぉー。何かあるかなー?」
サラは無限収納庫をゴソゴソと漁る。
「武器っぽいものは……ないかぁ。ん?」
サラは女神がくれた、大きなリボンのついた子ども用のカラフルで派手なメイクボックスみたいなケースに気付いた。
「そう言えば、コレに色々と入っていたような……」
サラは派手なリボンのついた蓋をパカッと開けた。
中に入っている物を、サラは3歳児の細くて短い指でそっと取り出した。
「おっ⁉」
ケースから取り出したミニチュアの玩具のような物が、ポンッと音を立てて元の大きさになった。
「これは虫眼鏡か」
サラが虫眼鏡を覗いて空を見上げると、その方向にピカーと白い光が走って薄墨色の空気が透明になった。
「おお。これも浄化に使えるんだ」
サラは虫眼鏡のレンズが空に向くように角度をつけて地面にエイッと突き刺した。
薄墨色の空気は白い光の効果で透明になるが、空気が流れて新しい薄墨色が流れ込めば再び瘴気で満たされる。
一ケ所だけ透明になっても効果は薄いため、もっといい道具がないかサラは探した。
ケースの中からは短剣やポーションの瓶などが出てきたが、正直、サラには使い道が分からない。
空に向かって投げればオカメちゃんが器用に受け取って、使えそうな人のところまで届けてくれる。
(便利だな)
サラはそう思いながら、道具をチェックする。
周囲では兵士たちや聖獣たちがギャーギャー騒いでいるが、集中しているサラの耳には届かない。
騒ぎをよそに聖衣姿のサラは地面に足を延ばしてペチャンと座って真剣に道具を見ていた。
「んー、コレはなんだろう? 口紅とアイシャドウかな?」
アイシャドウの容器の蓋をパカッと開けると、そこから空に向かって白い光がパァァァァァッと昇っていった。
「おっ? これはもしや浄化作用のある化粧品?」
試しに魔法でミハイルの目元に真っ青なアイシャドウを塗ってみた。
「うわっ⁉ なんだこれ⁉」
ミハイルは目元から突然、ビームのような白い光が出たことに驚いて声を上げた。
「キャハハ。おもろ」
サラは口紅も光を放つことを確認してから、ミハイルに真っ赤な口紅を塗ってみた。
「うわっ⁉ 今度は唇から光がっ⁉」
口紅で真っ赤になった唇から白いビームを放つ王子さまは、なかなかシュールである。
サラは調子に乗って、頬紅も塗ってみた。
「うわっ⁉ なんだこれはーーーっ⁉」
ミハイルは訳が分からず、叫んでいる。
兵士たちも顔面をピカピカ光らせている王子さまに驚いているようだ。
「もちろん、他の皆にも塗ってあげるね」
サラは魔法で次から次に兵士たちの顔へ化粧を施していく。
「うっわ⁉ お前なんだその顔は⁉」
「お前こそなんだよっ! 顔光ってるぞ⁉」
「えっ⁉」
顔をピカピカ光らせた男たちが、右往左往しながらワーワー騒いでいる。
「おもろー」
サラは手を叩いて大笑いする。
だが浄化の方はといえば、進んでいるようでいてそうでもない。
「おもろい光景ではあるけど、瘴気の混ざった薄墨色の空気にすぐ戻っちゃうね」
サラはペタンと地面に座ったまま、空を見上げた。
この世界がどのような仕組みになっているのかは知らないが、墨を落としたような曇り空をどうにかしないことには先に進めそうにない。
「んー、なんかないかなぁ~」
サラは細くて短い指を顎の下に置いて考える。
もちろん考えているだけでは何も進まない。
(分かんないもんは分かんないんだから、トライアンドエラーでやるっきゃないねっ!)
サラは無限収納庫を漁った。
そして見つけた。
「お⁉ なんだこの掃除機みたいなのは」
サラが小さな玩具サイズの掃除機を人差し指と親指でつまむようにして外に出すと、それはボンッと音を立て、白い煙を吐きながら大きくなった。
「おおっ! これは期待の新人っ!」
あっという間に自分よりも大きくなった掃除機の周りをグルッと一周する。
卓上タイプのノズルが短い掃除機のような形をしている道具には、ゴミをためるような透明の容器がくっついていた。
「もしかして瘴気も吸引できる?」
サラよりも背が高くなってしまった掃除機に手を置いて呟くと、掃除機は頷いたような気がした。
「ま、ここは異世界。魔法の使える世界だし、これは女神さまのくれたものだからね。なんでもアリだよ。うん。そんな能力がなかったとしても、わたしの聖力でなんとかなるっしょ」
サラは目前にある自分の顔ほどの大きさの白いスイッチを眺めながら呟いた。
「えーい、なるようになれっ! スイッチ、オン」
サラは両手を白いスイッチの上に置き、全体重をかけるようにして押した。
「使えそうな物はテキトーに持ってって! 女神さまからもらったものだけど、このわたし、サラの名においてそれを許すっ!」
サラは無限収納庫から使えそうな物を片っ端から引っ張り出して、あたりにばら撒いた。
近くにいた兵士たちがワラワラと集まってきて、適当に使えそうな物を手にして去っていく。
サラの身長くらいありそうな長い剣も引っ張り出しておいたら、魔獣を相手にして剣が折れてしまったミハイルが持って行った。
「あー、ココに人が集まっちゃうと身動きできなくなっちゃうね。オカメちゃん。人間でも使えそうな物を空から適当に配ってくれない?」
「ピッ!」
バーンズの角にとまっていたオカメちゃんは、心得たとばかりに地面に散らばった道具をくちばしに咥えて空へと飛び立った。
それを見送りながらクロが聞く。
『ねぇ、サラ。ボクたちはどうすればいい?』
他の聖獣たちもサラの指示を待っていた。
(わたしが司令塔か。3歳児だけど!)
サラは首をちょっと傾げて、悩みつつ聞く。
「クロたちもシローネみたいに瘴気払いできるの?」
『うん。できるよ。魔獣も倒せるよ』
クロがコクリと頷いて答える。
他の聖獣たちもコクコクと頷いた。
「ならお願い。瘴気払いして、魔獣がいたら倒しちゃって」
『サラにお願いされちゃった。ボク、頑張るね』
クロは目を輝かせて頷いた。
ピカードやバーンズ、シルヴィもサラに頷いてみせてから、それぞれ違う方向へと散っていった。
(おお。さっそく瘴気がはらわれて浄化されていくぅ~)
聖獣たちは全身から銀色に近い白い光を放っている。
鳴き声で浄化できるのも皆同じようだ。
聖獣たちの放つ光に当たると瘴気は浄化されて薄墨色の空間が一瞬で透明になっていった。
(あーでも、ダメだぁー。すぐに瘴気で灰色になっちゃう)
根本的な解決にはならない浄化程度では、瘴気をはらうのは無理だ。
「えーとぉー。何かあるかなー?」
サラは無限収納庫をゴソゴソと漁る。
「武器っぽいものは……ないかぁ。ん?」
サラは女神がくれた、大きなリボンのついた子ども用のカラフルで派手なメイクボックスみたいなケースに気付いた。
「そう言えば、コレに色々と入っていたような……」
サラは派手なリボンのついた蓋をパカッと開けた。
中に入っている物を、サラは3歳児の細くて短い指でそっと取り出した。
「おっ⁉」
ケースから取り出したミニチュアの玩具のような物が、ポンッと音を立てて元の大きさになった。
「これは虫眼鏡か」
サラが虫眼鏡を覗いて空を見上げると、その方向にピカーと白い光が走って薄墨色の空気が透明になった。
「おお。これも浄化に使えるんだ」
サラは虫眼鏡のレンズが空に向くように角度をつけて地面にエイッと突き刺した。
薄墨色の空気は白い光の効果で透明になるが、空気が流れて新しい薄墨色が流れ込めば再び瘴気で満たされる。
一ケ所だけ透明になっても効果は薄いため、もっといい道具がないかサラは探した。
ケースの中からは短剣やポーションの瓶などが出てきたが、正直、サラには使い道が分からない。
空に向かって投げればオカメちゃんが器用に受け取って、使えそうな人のところまで届けてくれる。
(便利だな)
サラはそう思いながら、道具をチェックする。
周囲では兵士たちや聖獣たちがギャーギャー騒いでいるが、集中しているサラの耳には届かない。
騒ぎをよそに聖衣姿のサラは地面に足を延ばしてペチャンと座って真剣に道具を見ていた。
「んー、コレはなんだろう? 口紅とアイシャドウかな?」
アイシャドウの容器の蓋をパカッと開けると、そこから空に向かって白い光がパァァァァァッと昇っていった。
「おっ? これはもしや浄化作用のある化粧品?」
試しに魔法でミハイルの目元に真っ青なアイシャドウを塗ってみた。
「うわっ⁉ なんだこれ⁉」
ミハイルは目元から突然、ビームのような白い光が出たことに驚いて声を上げた。
「キャハハ。おもろ」
サラは口紅も光を放つことを確認してから、ミハイルに真っ赤な口紅を塗ってみた。
「うわっ⁉ 今度は唇から光がっ⁉」
口紅で真っ赤になった唇から白いビームを放つ王子さまは、なかなかシュールである。
サラは調子に乗って、頬紅も塗ってみた。
「うわっ⁉ なんだこれはーーーっ⁉」
ミハイルは訳が分からず、叫んでいる。
兵士たちも顔面をピカピカ光らせている王子さまに驚いているようだ。
「もちろん、他の皆にも塗ってあげるね」
サラは魔法で次から次に兵士たちの顔へ化粧を施していく。
「うっわ⁉ お前なんだその顔は⁉」
「お前こそなんだよっ! 顔光ってるぞ⁉」
「えっ⁉」
顔をピカピカ光らせた男たちが、右往左往しながらワーワー騒いでいる。
「おもろー」
サラは手を叩いて大笑いする。
だが浄化の方はといえば、進んでいるようでいてそうでもない。
「おもろい光景ではあるけど、瘴気の混ざった薄墨色の空気にすぐ戻っちゃうね」
サラはペタンと地面に座ったまま、空を見上げた。
この世界がどのような仕組みになっているのかは知らないが、墨を落としたような曇り空をどうにかしないことには先に進めそうにない。
「んー、なんかないかなぁ~」
サラは細くて短い指を顎の下に置いて考える。
もちろん考えているだけでは何も進まない。
(分かんないもんは分かんないんだから、トライアンドエラーでやるっきゃないねっ!)
サラは無限収納庫を漁った。
そして見つけた。
「お⁉ なんだこの掃除機みたいなのは」
サラが小さな玩具サイズの掃除機を人差し指と親指でつまむようにして外に出すと、それはボンッと音を立て、白い煙を吐きながら大きくなった。
「おおっ! これは期待の新人っ!」
あっという間に自分よりも大きくなった掃除機の周りをグルッと一周する。
卓上タイプのノズルが短い掃除機のような形をしている道具には、ゴミをためるような透明の容器がくっついていた。
「もしかして瘴気も吸引できる?」
サラよりも背が高くなってしまった掃除機に手を置いて呟くと、掃除機は頷いたような気がした。
「ま、ここは異世界。魔法の使える世界だし、これは女神さまのくれたものだからね。なんでもアリだよ。うん。そんな能力がなかったとしても、わたしの聖力でなんとかなるっしょ」
サラは目前にある自分の顔ほどの大きさの白いスイッチを眺めながら呟いた。
「えーい、なるようになれっ! スイッチ、オン」
サラは両手を白いスイッチの上に置き、全体重をかけるようにして押した。
147
あなたにおすすめの小説
転生幼女は幸せを得る。
泡沫 呉羽
ファンタジー
私は死んだはずだった。だけど何故か赤ちゃんに!?
今度こそ、幸せになろうと誓ったはずなのに、求められてたのは魔法の素質がある跡取りの男の子だった。私は4歳で家を出され、森に捨てられた!?幸せなんてきっと無いんだ。そんな私に幸せをくれたのは王太子だった−−
『追放令嬢は薬草(ハーブ)に夢中 ~前世の知識でポーションを作っていたら、聖女様より崇められ、私を捨てた王太子が泣きついてきました~』
とびぃ
ファンタジー
追放悪役令嬢の薬学スローライフ ~断罪されたら、そこは未知の薬草宝庫(ランクS)でした。知識チートでポーション作ってたら、王都のパンデミックを救う羽目に~
-第二部(11章~20章)追加しました-
【あらすじ】
「貴様を追放する! 魔物の巣窟『霧深き森』で、朽ち果てるがいい!」
王太子の婚約者ソフィアは、卒業パーティーで断罪された。 しかし、その顔に絶望はなかった。なぜなら、その「断罪劇」こそが、彼女の完璧な計画だったからだ。
彼女の魂は、前世で薬学研究に没頭し過労死した、日本の研究者。 王妃の座も権力闘争も、彼女には退屈な枷でしかない。 彼女が求めたのはただ一つ——誰にも邪魔されず、未知の植物を研究できる「アトリエ」だった。
追放先『霧深き森』は「死の土地」。 だが、チート能力【植物図鑑インターフェイス】を持つソフィアにとって、そこは未知の薬草が群生する、最高の「研究フィールド(ランクS)」だった!
石造りの廃屋を「アトリエ」に改造し、ガラクタから蒸留器を自作。村人を救い、薬師様と慕われ、理想のスローライフ(研究生活)が始まる。 だが、その平穏は長く続かない。 王都では、王宮薬師長の陰謀により、聖女の奇跡すら効かないパンデミック『紫死病』が発生していた。 ソフィアが開発した『特製回復ポーション』の噂が王都に届くとき、彼女の「研究成果」を巡る、新たな戦いが幕を開ける——。
【主な登場人物】
ソフィア・フォン・クライネルト 本作の主人公。元・侯爵令嬢。魂は日本の薬学研究者。 合理的かつ冷徹な思考で、スローライフ(研究)を妨げる障害を「薬学」で排除する。未知の薬草の解析が至上の喜び。
ギルバート・ヴァイス 王宮魔術師団・研究室所属の魔術師。 ソフィアの「科学(薬学)」に魅了され、助手(兼・共同研究者)としてアトリエに入り浸る知的な理解者。
アルベルト王太子 ソフィアの元婚約者。愚かな「正義」でソフィアを追放した張本人。王都の危機に際し、薬を強奪しに来るが……。
リリア 無力な「聖女」。アルベルトに庇護されるが、本物の災厄の前では無力な「駒」。
ロイド・バルトロメウス 『天秤と剣(スケイル&ソード)商会』の会頭。ソフィアに命を救われ、彼女の「薬学」の価値を見抜くビジネスパートナー。
【読みどころ】
「悪役令嬢追放」から始まる、痛快な「ざまぁ」展開! そして、知識チートを駆使した本格的な「薬学(ものづくり)」と、理想の「アトリエ」開拓。 科学と魔法が融合し、パンデミックというシリアスな災厄に立ち向かう、読み応え抜群の薬学ファンタジーをお楽しみください。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
転生幼女は追放先で総愛され生活を満喫中。前世で私を虐げていた姉が異世界から召喚されたので、聖女見習いは不要のようです。
桜城恋詠
ファンタジー
聖女見習いのロルティ(6)は、五月雨瑠衣としての前世の記憶を思い出す。
異世界から召喚された聖女が、自身を虐げてきた前世の姉だと気づいたからだ。
彼女は神官に聖女は2人もいらないと教会から追放。
迷いの森に捨てられるが――そこで重傷のアンゴラウサギと生き別れた実父に出会う。
「絶対、誰にも渡さない」
「君を深く愛している」
「あなたは私の、最愛の娘よ」
公爵家の娘になった幼子は腹違いの兄と血の繋がった父と母、2匹のもふもふにたくさんの愛を注がれて暮らす。
そんな中、養父や前世の姉から命を奪われそうになって……?
命乞いをしたって、もう遅い。
あなたたちは絶対に、許さないんだから!
☆ ☆ ☆
★ベリーズカフェ(別タイトル)・小説家になろう(同タイトル)掲載した作品を加筆修正したものになります。
こちらはトゥルーエンドとなり、内容が異なります。
※9/28 誤字修正
結婚しても別居して私は楽しくくらしたいので、どうぞ好きな女性を作ってください
シンさん
ファンタジー
サナス伯爵の娘、ニーナは隣国のアルデーテ王国の王太子との婚約が決まる。
国に行ったはいいけど、王都から程遠い別邸に放置され、1度も会いに来る事はない。
溺愛する女性がいるとの噂も!
それって最高!好きでもない男の子供をつくらなくていいかもしれないし。
それに私は、最初から別居して楽しく暮らしたかったんだから!
そんな別居願望たっぷりの伯爵令嬢と王子の恋愛ストーリー
最後まで書きあがっていますので、随時更新します。
表紙はエブリスタでBeeさんに描いて頂きました!綺麗なイラストが沢山ございます。リンク貼らせていただきました。
めんどくさがり屋の異世界転生〜自由に生きる〜
ゆずゆ
ファンタジー
※ 話の前半を間違えて消してしまいました
誠に申し訳ございません。
—————————————————
前世100歳にして幸せに生涯を遂げた女性がいた。
名前は山梨 花。
他人に話したことはなかったが、もし亡くなったら剣と魔法の世界に転生したいなと夢見ていた。もちろん前世の記憶持ちのままで。
動くがめんどくさい時は、魔法で移動したいなとか、
転移魔法とか使えたらもっと寝れるのに、
休みの前の日に時間止めたいなと考えていた。
それは物心ついた時から生涯を終えるまで。
このお話はめんどくさがり屋で夢見がちな女性が夢の異世界転生をして生きていくお話。
—————————————————
最後まで読んでくださりありがとうございました!!
お言葉ですが今さらです
MIRICO
ファンタジー
アンリエットは祖父であるスファルツ国王に呼び出されると、いきなり用無しになったから出て行けと言われた。
次の王となるはずだった伯父が行方不明となり後継者がいなくなってしまったため、隣国に嫁いだ母親の反対を押し切りアンリエットに後継者となるべく多くを押し付けてきたのに、今更用無しだとは。
しかも、幼い頃に婚約者となったエダンとの婚約破棄も決まっていた。呆然としたアンリエットの後ろで、エダンが女性をエスコートしてやってきた。
アンリエットに継承権がなくなり用無しになれば、エダンに利などない。あれだけ早く結婚したいと言っていたのに、本物の王女が見つかれば、アンリエットとの婚約など簡単に解消してしまうのだ。
失意の中、アンリエットは一人両親のいる国に戻り、アンリエットは新しい生活を過ごすことになる。
そんな中、悪漢に襲われそうになったアンリエットを助ける男がいた。その男がこの国の王子だとは。その上、王子のもとで働くことになり。
お気に入り、ご感想等ありがとうございます。ネタバレ等ありますので、返信控えさせていただく場合があります。
内容が恋愛よりファンタジー多めになったので、ファンタジーに変更しました。
他社サイト様投稿済み。
この優しさには絶対に裏がある!~激甘待遇に転生幼女は混乱中~
たちばな立花
ファンタジー
処刑された魔女が目を覚ますと、敵国の王女レティシアに逆行転生していた。
しかも自分は――愛され王女!?
前世とは違う扱いに戸惑うレティシア。
「この人たちが私に優しくするのは絶対に何か裏があるはず!」
いつも優しい両親や兄。
戸惑いながらも、心は少しずつ溶けていく。
これは罠? それとも本物の“家族の愛”?
愛を知らないレティシアは、家族の無償の愛に翻弄されながらも成長していく。
疑り深い転生幼女が、初めて“幸せ”と出会う――
じんわり心あたたまる、愛されファンタジー。
他サイトでも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる