10 / 19
10
しおりを挟む
私は、イルシャナお姉様とウェリリアお姉様と対峙していた。
彼女達は、私に対する態度を改めてきた。私とケルド様の話を聞いていて、私が聖なる者だったかもしれないということから、そうしてきたようだ。
私は、その二人の態度にかなり怒っていた。こういう風に手の平を返されると、いい気分にはなれないのである。
「と、とにかく、私達はあなたへの態度を改めることにするわ」
「え、ええ、そういうことよ」
「そういうこと……?」
二人の態度に、私はかなり頭にきていた。
今までの私なら、それだけだったかもしれない。だが、こういう時にどうすればいいのかは、セリーヌ様から言われて理解している。
こんな人たちに、負けてたまるか。そういう気持ちを持つのだ。私を虐めて、これで許される彼女達に負けてはいけない。
「ふざけないでください。それで、あなた達の今までの行いが亡くなると思っているんですか?」
「なっ……」
「あなた……」
私の言葉に、二人は驚いていた。恐らく、私が反論してくると思っていなかったのだろう。
今までの私は、こういう時に何も言えななかった。その認識は、彼女達にもあったのだろう。
「……」
「……こっちが、下に出ているからといって、いい気になっているのかしら?」
「ウェリリア? あなた……」
驚きながらも、イルシャナお姉様は何も言わなかった。だが、ウェリリアお姉様は反論してきた。どうやら、私の態度に我慢できなくなったようである。
「聖痕があるから、私達よりも上になったつもり? あなたなんて、例え聖痕があっても屑には変わりないのよ!」
「お姉様達は、いつもそうやって私のことを罵倒してきました。そうやって、人を馬鹿にするあなた達は、最低です!」
「最低? 私達が最低ですって? それなら、今まであなたを否定してきた全ての者が最低だったというの? あなたみたいな傷ありは、最低の屑だったのよ! それを批判した私達が悪だとでもいうの? 私達は、当然のことをしたまでよ!」
「私を批判していた人達は、皆最低の人達でした。いい人なんて、一人もいませんでした。当然のことだったなんて、自分達の行いを正当化しないでください!」
私は、ウェリリアお姉様に反論した。
深い考えなどなかった。ただ、負けたくない。その一心で、私は言葉を放ったのだ。
今までよりも、私の心は晴れやかだった。何も言い返さないよりも、対抗する方がすっきりすることを、私は今初めて理解した。
一つ気になったのは、イルシャナお姉様が何も言わないことである。彼女は、一体何を考えているのだろうか。
彼女達は、私に対する態度を改めてきた。私とケルド様の話を聞いていて、私が聖なる者だったかもしれないということから、そうしてきたようだ。
私は、その二人の態度にかなり怒っていた。こういう風に手の平を返されると、いい気分にはなれないのである。
「と、とにかく、私達はあなたへの態度を改めることにするわ」
「え、ええ、そういうことよ」
「そういうこと……?」
二人の態度に、私はかなり頭にきていた。
今までの私なら、それだけだったかもしれない。だが、こういう時にどうすればいいのかは、セリーヌ様から言われて理解している。
こんな人たちに、負けてたまるか。そういう気持ちを持つのだ。私を虐めて、これで許される彼女達に負けてはいけない。
「ふざけないでください。それで、あなた達の今までの行いが亡くなると思っているんですか?」
「なっ……」
「あなた……」
私の言葉に、二人は驚いていた。恐らく、私が反論してくると思っていなかったのだろう。
今までの私は、こういう時に何も言えななかった。その認識は、彼女達にもあったのだろう。
「……」
「……こっちが、下に出ているからといって、いい気になっているのかしら?」
「ウェリリア? あなた……」
驚きながらも、イルシャナお姉様は何も言わなかった。だが、ウェリリアお姉様は反論してきた。どうやら、私の態度に我慢できなくなったようである。
「聖痕があるから、私達よりも上になったつもり? あなたなんて、例え聖痕があっても屑には変わりないのよ!」
「お姉様達は、いつもそうやって私のことを罵倒してきました。そうやって、人を馬鹿にするあなた達は、最低です!」
「最低? 私達が最低ですって? それなら、今まであなたを否定してきた全ての者が最低だったというの? あなたみたいな傷ありは、最低の屑だったのよ! それを批判した私達が悪だとでもいうの? 私達は、当然のことをしたまでよ!」
「私を批判していた人達は、皆最低の人達でした。いい人なんて、一人もいませんでした。当然のことだったなんて、自分達の行いを正当化しないでください!」
私は、ウェリリアお姉様に反論した。
深い考えなどなかった。ただ、負けたくない。その一心で、私は言葉を放ったのだ。
今までよりも、私の心は晴れやかだった。何も言い返さないよりも、対抗する方がすっきりすることを、私は今初めて理解した。
一つ気になったのは、イルシャナお姉様が何も言わないことである。彼女は、一体何を考えているのだろうか。
122
あなたにおすすめの小説
完結 王族の醜聞がメシウマ過ぎる件
音爽(ネソウ)
恋愛
王太子は言う。
『お前みたいなつまらない女など要らない、だが優秀さはかってやろう。第二妃として存分に働けよ』
『ごめんなさぁい、貴女は私の代わりに公儀をやってねぇ。だってそれしか取り柄がないんだしぃ』
公務のほとんどを丸投げにする宣言をして、正妃になるはずのアンドレイナ・サンドリーニを蹴落とし正妃の座に就いたベネッタ・ルニッチは高笑いした。王太子は彼女を第二妃として迎えると宣言したのである。
もちろん、そんな事は罷りならないと王は反対したのだが、その言葉を退けて彼女は同意をしてしまう。
屈辱的なことを敢えて受け入れたアンドレイナの真意とは……
*表紙絵自作
「お前を愛することはない」と言われたお飾りの妻ですが、何か?
あんど もあ
ファンタジー
「お前を愛することはない!」「そんな事を言うために女性の寝室に押し入ったのですか? もう寝るつもりで化粧を落として髪をほどいて寝着に着替えてるのに! 最っ低!」
仕事大好き女が「お飾りの妻最高!」と恋愛感情無しで結婚したらこうなるよね、というお話。
天使のように愛らしい妹に婚約者を奪われましたが…彼女の悪行を、神様は見ていました。
coco
恋愛
我儘だけど、皆に愛される天使の様に愛らしい妹。
そんな彼女に、ついに婚約者まで奪われてしまった私は、神に祈りを捧げた─。
【完結】「お前に聖女の資格はない!」→じゃあ隣国で王妃になりますね
ぽんぽこ@3/28新作発売!!
恋愛
【全7話完結保証!】
聖王国の誇り高き聖女リリエルは、突如として婚約者であるルヴェール王国のルシアン王子から「偽聖女」の烙印を押され追放されてしまう。傷つきながらも母国へ帰ろうとするが、運命のいたずらで隣国エストレア新王国の策士と名高いエリオット王子と出会う。
「僕が君を守る代わりに、その力で僕を助けてほしい」
甘く微笑む彼に導かれ、戸惑いながらも新しい人生を歩み始めたリリエル。けれど、彼女を追い詰めた隣国の陰謀が再び迫り――!?
追放された聖女と策略家の王子が織りなす、甘く切ない逆転ロマンス・ファンタジー。
妹に婚約者を奪われたので、田舎暮らしを始めます
tartan321
恋愛
最後の結末は??????
本編は完結いたしました。お読み頂きましてありがとうございます。一度完結といたします。これからは、後日談を書いていきます。
魔の森に捨てられた伯爵令嬢は、幸福になって復讐を果たす
三谷朱花
恋愛
ルーナ・メソフィスは、あの冷たく悲しい日のことを忘れはしない。
ルーナの信じてきた世界そのものが否定された日。
伯爵令嬢としての身分も、温かい我が家も奪われた。そして信じていた人たちも、それが幻想だったのだと知った。
そして、告げられた両親の死の真相。
家督を継ぐために父の異母弟である叔父が、両親の死に関わっていた。そして、メソフィス家の財産を独占するために、ルーナの存在を不要とした。
絶望しかなかった。
涙すら出なかった。人間は本当の絶望の前では涙がでないのだとルーナは初めて知った。
雪が積もる冷たい森の中で、この命が果ててしまった方がよほど幸福だとすら感じていた。
そもそも魔の森と呼ばれ恐れられている森だ。誰の助けも期待はできないし、ここに放置した人間たちは、見たこともない魔獣にルーナが食い殺されるのを期待していた。
ルーナは死を待つしか他になかった。
途切れそうになる意識の中で、ルーナは温かい温もりに包まれた夢を見ていた。
そして、ルーナがその温もりを感じた日。
ルーナ・メソフィス伯爵令嬢は亡くなったと公式に発表された。
心を病んでいるという嘘をつかれ追放された私、調香の才能で見返したら調香が社交界追放されました
er
恋愛
心を病んだと濡れ衣を着せられ、夫アンドレに離縁されたセリーヌ。愛人と結婚したかった夫の陰謀だったが、誰も信じてくれない。失意の中、亡き母から受け継いだ調香の才能に目覚めた彼女は、東の別邸で香水作りに没頭する。やがて「春風の工房」として王都で評判になり、冷酷な北方公爵マグナスの目に留まる。マグナスの支援で宮廷調香師に推薦された矢先、元夫が妨害工作を仕掛けてきたのだが?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる