【修正版】何でも欲しがる妹?お姉様が飽き性なだけですよね?

水江 蓮

文字の大きさ
44 / 45

44

しおりを挟む
「アンリ!貴女どこに行ってたの!?私…心配したんだから!!」

涙ながら近づいてきた(元)お姉様でしたが、私がワインで濡れていることに気づいて手を引っ込めました。
そりゃあ触りたくないですよね~。
私も嫌ですよ…濡れてる本人ですけどね?
大体(元)お姉様が心配したのは私の安否ではなく、レポートの心配でしょうに…。
いや、やりませんけどね?
レポートは自分でするものですよ?

「(元)お姉様随分とゆっくりとした到着ですね?もう夜会は始まってますよ?早く中に入られた方がいいのではないですか?私はもうこのようにワインで汚れてしまったので帰宅しますけどね。あ、心配していただかなくても大丈夫ですよ?ちゃんと生活できておりますので。それでは失礼します。」

そう言って軽く会釈し去ろうとしたが、(元)お父様に手首を掴まれた。
おい!そここの前お姉様に握り潰されそうになった所!
やっと治ってきた所なの!
私が(元)お父様を睨むと、

「なんだその目は!?キャロットが心配していたのになんて事を言うんだ!?それに会えたなら丁度いい。お前の婚約者を紹介する。」


……はい?
婚約者?
何故(元)お父様が?
もう貴方に決める権利ないですよ?

「キャロットの婚約者を譲って欲しいと言ったそうだな!キャロットが譲ると言ってきた。優しい姉に感謝するんだな!」


いえいえ!?
頼んでませんし、要りませんよ?
受け取り拒否します!!
大体その人カルサイト家の婿に入ってくれる予定でしたよね?
婚約者にちゃんと説明したんですか?
家を継ぐのはお姉様であり、私と(お姉様から譲られる予定の)婚約者はお姉様の仕事の代わりをする居候になりますよって…。

ないないないない!!!
絶対無理!
いや、もう物理的に無理なんですけどね?
向こうだって拒否するだろうよ…。
ため息をつきながら腕を離して貰うように(元)お父様に訴えます。


「(元)お父様、手を離してください。先日怪我をしてやっと治ってきていた所なんです。悪化したらどうしてくれるんですか?」

「お前!?口答えするな!!悪化も何もお前怪我なんてするはずないだろ!?」

なんですかね…その暴論。
私だって怪我するわ!
私をなんだと思っているんだ!?
お姉様はリンゴ潰せるような握力なんだぞ!?
怪我して当たり前じゃないか!!
口答えするなと言われても…ねぇ…。

「(元)お父様?私は今ワインで汚れています。こんな姿で会場に入れるはずがないでしょう?何よりドレスや宝飾品の手入れを急がなければなりません。また会う日があればその時に(お姉様の婚約者として)紹介してください。」

「うるさい!!会場に入れないと言うならここに来てもらえばいいだけだ!ここで待ってろ!お前が汚れてようがどうでもいい!大して変わらない!!」

そう言い残すと(元)お父様達は急いで会場に向かって行った。
いや、待てと言われて素直に待ちませんよ?
だって関係ない人達だもの…。
それにこのドレスや宝飾品の手入れの方が大事なんだから!!
私とエマは無言で頷くと、用意してもらっていた馬車に乗り込み逃げるようにその場から去ったのだった。


大体ワインに濡れてる状態の娘を紹介するとかそこからしておかしいんだって。
気付こうよ?
お姉様に少しでもワインがかかると大騒ぎするのにさぁ…。
あれが血縁関係にある人間達だなんて…本当に恥ずかしい…。

私が帰宅後に騒いでなかったかお父様達に確認しなきゃな…。

とりあえず生贄としての活動は成功したと思ってもいいかな?
もう疲れたから帰宅したら寝よう…。
お手入れメイドさん達に任せて寝よう。
申し訳ないけども…。

今日は2ラウンドもあったから限界だよ…。

こうして私は馬車の中でついうたた寝をしてしまったのだった。



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

皆様明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い致します。



ここで報告(?)宣伝(?)

この作品の他にも完結している作品や、連載している作品もありますので、お時間があれば見ていただけると幸いです。

皆様が今年1年素敵な時間を過ごせますように(ღ*ˇ ˇ*)。o
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。

三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。 何度も断罪を回避しようとしたのに! では、こんな国など出ていきます!

覚悟は良いですか、お父様? ―虐げられた娘はお家乗っ取りを企んだ婿の父とその愛人の娘である異母妹をまとめて追い出す―

Erin
恋愛
【完結済・全3話】伯爵令嬢のカメリアは母が死んだ直後に、父が屋敷に連れ込んだ愛人とその子に虐げられていた。その挙句、カメリアが十六歳の成人後に継ぐ予定の伯爵家から追い出し、伯爵家の血を一滴も引かない異母妹に継がせると言い出す。後を継がないカメリアには嗜虐趣味のある男に嫁がられることになった。絶対に父たちの言いなりになりたくないカメリアは家を出て復讐することにした。7/6に最終話投稿予定。

おかしくなったのは、彼女が我が家にやってきてからでした。

ましゅぺちーの
恋愛
公爵家の令嬢であるリリスは家族と婚約者に愛されて幸せの中にいた。 そんな時、リリスの父の弟夫婦が不慮の事故で亡くなり、その娘を我が家で引き取ることになった。 娘の名前はシルビア。天使のように可愛らしく愛嬌のある彼女はすぐに一家に馴染んでいった。 それに対してリリスは次第に家で孤立していき、シルビアに嫌がらせをしているとの噂までたち始めた。 婚約者もシルビアに奪われ、父からは勘当を言い渡される。 リリスは平民として第二の人生を歩み始める。 全8話。完結まで執筆済みです。 この作品は小説家になろう様にも掲載しています。

【完結】結婚して12年一度も会った事ありませんけど? それでも旦那様は全てが欲しいそうです

との
恋愛
結婚して12年目のシエナは白い結婚継続中。 白い結婚を理由に離婚したら、全てを失うシエナは漸く離婚に向けて動けるチャンスを見つけ・・  沈黙を続けていたルカが、 「新しく商会を作って、その先は?」 ーーーーーー 題名 少し改変しました

神託の聖女様~偽義妹を置き去りにすることにしました

青の雀
恋愛
半年前に両親を亡くした公爵令嬢のバレンシアは、相続権を王位から認められ、晴れて公爵位を叙勲されることになった。 それから半年後、突如現れた義妹と称する女に王太子殿下との婚約まで奪われることになったため、怒りに任せて家出をするはずが、公爵家の使用人もろとも家を出ることに……。

婚約者が選んだのは私から魔力を盗んだ妹でした

今川幸乃
恋愛
バートン伯爵家のミアの婚約者、パーシーはいつも「魔法が使える人がいい」とばかり言っていた。 実はミアは幼いころに水の精霊と親しくなり、魔法も得意だった。 妹のリリーが怪我した時に母親に「リリーが可哀想だから魔法ぐらい譲ってあげなさい」と言われ、精霊を譲っていたのだった。 リリーはとっくに怪我が治っているというのにずっと仮病を使っていて一向に精霊を返すつもりはない。 それでもミアはずっと我慢していたが、ある日パーシーとリリーが仲良くしているのを見かける。 パーシーによると「怪我しているのに頑張っていてすごい」ということらしく、リリーも満更ではなさそうだった。 そのためミアはついに彼女から精霊を取り戻すことを決意する。

悪役断罪?そもそも何かしましたか?

SHIN
恋愛
明日から王城に最終王妃教育のために登城する、懇談会パーティーに参加中の私の目の前では多人数の男性に囲まれてちやほやされている少女がいた。 男性はたしか婚約者がいたり妻がいたりするのだけど、良いのかしら。 あら、あそこに居ますのは第二王子では、ないですか。 えっ、婚約破棄?別に構いませんが、怒られますよ。 勘違い王子と企み少女に巻き込まれたある少女の話し。

【完】あの、……どなたでしょうか?

桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー  爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」 見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は……… 「あの、……どなたのことでしょうか?」 まさかの意味不明発言!! 今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!! 結末やいかに!! ******************* 執筆終了済みです。

処理中です...