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33.好きです
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「ゼイン。私はお前の気持ちをよくわかっているつもりだよ」
カーディンは静かに語り始めた。
「幼い頃からそうだった。いつも無表情で何も言わないお前が、ハルに会うと見違えるほどの笑顔をみせた。ハルと遊んでいるときのお前だけは年相応の子どもに見えたよ。幼いお前に重圧を背負わせてしまっていることに気がついていたが、その才能に頼るしかなかった。ゼインは我が国のために本当によくやってくれている。今も昔もな」
カーディンの言葉を聞いて、さっきまであんなに雄弁だったゼインは急に黙ってしまった。
「しかし、ハルをオルフェウスの婚約者と決めたときは、まだお前の気持ちに気がつかなかった。成長するにつれ、ゼインはさらに感情を表さなくなっていっただろう? だから私もオルフェウスに言われるまでお前の気持ちがわからなかった」
「オルフェウスが、いったい何を……」
ゼインの声のトーンが明らかに変わった。
「私に婚約者変更を申し出たのはオルフェウスだ。オルフェウスの病状が悪化して、王太子としての務めが難しいという話が出たときに、ゼインを王太子にして、ハルの婚約者もゼインに変更しようと言い出したのだ。そのタイミングならば婚約者が変わっても周囲に変に思われないという思惑もあった」
「なぜそんな……!」
「ふたりは両想いだとオルフェウスは言っていた。特にゼインはハルがいないと生きていけない、王太子としての激務に耐えられないと言葉を付け加えていたよ」
「違う……そんなはずはない……」
ゼインの声は震えている。思ってもみなかったカーディンの言葉に、ハルは勇気を出してそっと顔を上げる。
ゼインはあきらかに狼狽していた。
「リディアックの娘はずっとお前に求婚してきて、それを断り続けていた相手じゃないか。和平のためとはいえ、あんな我が儘で強欲な娘をうちに迎えるものか。その話は王である私が許さない」
カーディンの言葉には迷いがなかった。
「なぜハルと番わないのかと疑問に思っていたが、ゼイン、お前は離縁したあとハルが再婚できるように守っていたのだな」
カーディンに言われても、ゼインはそれを首を横に振って否定した。
「ゼイン。もう自分を犠牲にしなくてよい。私が言ったことが違うというなら、お前はなぜそんな顔をしている?」
ゼインは何も言わなかった。ただ静かに左腕で顔を覆う。
「ハルの気持ちがわからぬなら、本人に聞いてみればよい。さっきからお前の後ろで、悲壮な顔をしておる。可哀想に……あれがお前との離縁を望んでいる顔か?」
カーディンに言われてゼインがこちらを振り返る。
ゼインの顔を見た途端に、こらえきれない涙が溢れてきた。
ゼインも、今にも泣き出しそうな顔をしている。
この表情を見たことがある。いつかの日にハルが背中からゼインに抱きついたとき、鏡に映っていた表情だ。
「ゼインさまっ」
ハルはゼインに抱きついた。
「離縁など嫌です! 今よりも、もっと、もっと頑張りますから、どうかお考え直しくださいっ」
「ハル……」
「なぜおひとりで決めてしまわれたのですかっ? ひと言くらい言ってくれてもいいじゃありませんか!」
「俺は、ハルが離縁を望んでいると思っていたから……」
「望んでなんかいませんよ! 大好きな人と結婚しているのに別れたくありません! なのに、どうして、どうして……」
ハルはゼインの胸板を叩く。
このわからずやの王太子が許せない。勝手な思い込みで離縁させられるなんて絶対に嫌だ。
「これは、どういう……夢みたいだ……」
「夢じゃありません! 私はゼインさまを本気でお慕いしているのに……」
ハルは涙目でゼインを見上げる。
「ハルが、俺を好き? そんな嬉しいことがあるのか? まだ信じられない……」
ゼインは人目も憚らず、ハルに熱い視線をぶつけてくる。
「好きです。心からお慕い申し上げております」
ゼインのことを嫌いなわけがないのに、どうしてゼインはわかってくれなかったのだろう。こんなにかっこよくて勇敢で優しいアルファに惹かれないはずがない。
「俺と離縁したくないと?」
「はい。したくありません。ゼインさまのおそばにいたいです」
ハルがきっぱりと申し出ると、ゼインがいきなりハルを強く抱きしめてきた。
「嘘だろう? ハルが俺と離縁したくないなんて!」
ゼインはハルを抱きしめる腕に力を込めた。
「俺も好きだ。初めて会ったときから、ずっとハルのことが好きだ」
「ゼインさま……」
ハルの目から涙が止まらない。
初めて本当の言葉で「好き」と言ってもらえた。ゼインから愛情を返してもらえた。
嬉しい。
ゼインとずっと一緒にいられる。
「いいのか、ハル。俺が夫でも」
「はい。ゼインさまがいいです」
「ハルと別れなくていいのか……? ずっと一緒だぞ?」
「はい。ふつつか者ですが、よろしくお願いいたします」
「ふつつか者などではない。ハルは俺の最愛の人だ」
ゼインはハルを抱きしめ離さない。
ゼインの愛の言葉が嬉しい。強く抱きしめてくれることも嬉しい。
だが気になるのは、周囲の目だ。「殿下が泣いているところを初めて見た」だの「殿下、妃殿下にベタ惚れだったんだ」だの、ちょっと恥ずかしくなるような声が聞こえてくる。
「こら、ゼイン。それ以上は部屋でやりなさい」
案の定、ゼインはカーディンに叱られる。
「かしこまりました、父上」
当然だ。人前でイチャイチャするのはゼインも恥ずかしいと思ったのだろう。それをわかってくれたのだと思った瞬間だった。
ゼインはハルの膝の裏に手を差し入れ、ハルを軽々と持ち上げ横抱きにした。
ゼインにお姫さま抱っこをされて、あまりの羞恥にハルは慌てる。
「ちょっ……ゼインさまっ」
「すまない。今ハルと離れる気にならない」
「でもっ、皆が見てますっ!」
「見たいなら勝手に見ればいい。なんなら今すぐハルにキスしてみせようか?」
「ダメですっ、今はダメ……」
大勢が注目している中で、ゼインに横抱きにされキスまでされたらたまったものじゃない。
「とにかく降ろしてくださいっ。自分で歩けますよ、子どもじゃないんだからっ」
「無理だ。諦めて早く俺の首に抱きつけ」
ゼインに連れ去られながら、ハルは心の中で叫ぶ。
ついさっきまで離縁するって大声で叫んでいたくせに、この豹変ぶりはなんだ!
カーディンは静かに語り始めた。
「幼い頃からそうだった。いつも無表情で何も言わないお前が、ハルに会うと見違えるほどの笑顔をみせた。ハルと遊んでいるときのお前だけは年相応の子どもに見えたよ。幼いお前に重圧を背負わせてしまっていることに気がついていたが、その才能に頼るしかなかった。ゼインは我が国のために本当によくやってくれている。今も昔もな」
カーディンの言葉を聞いて、さっきまであんなに雄弁だったゼインは急に黙ってしまった。
「しかし、ハルをオルフェウスの婚約者と決めたときは、まだお前の気持ちに気がつかなかった。成長するにつれ、ゼインはさらに感情を表さなくなっていっただろう? だから私もオルフェウスに言われるまでお前の気持ちがわからなかった」
「オルフェウスが、いったい何を……」
ゼインの声のトーンが明らかに変わった。
「私に婚約者変更を申し出たのはオルフェウスだ。オルフェウスの病状が悪化して、王太子としての務めが難しいという話が出たときに、ゼインを王太子にして、ハルの婚約者もゼインに変更しようと言い出したのだ。そのタイミングならば婚約者が変わっても周囲に変に思われないという思惑もあった」
「なぜそんな……!」
「ふたりは両想いだとオルフェウスは言っていた。特にゼインはハルがいないと生きていけない、王太子としての激務に耐えられないと言葉を付け加えていたよ」
「違う……そんなはずはない……」
ゼインの声は震えている。思ってもみなかったカーディンの言葉に、ハルは勇気を出してそっと顔を上げる。
ゼインはあきらかに狼狽していた。
「リディアックの娘はずっとお前に求婚してきて、それを断り続けていた相手じゃないか。和平のためとはいえ、あんな我が儘で強欲な娘をうちに迎えるものか。その話は王である私が許さない」
カーディンの言葉には迷いがなかった。
「なぜハルと番わないのかと疑問に思っていたが、ゼイン、お前は離縁したあとハルが再婚できるように守っていたのだな」
カーディンに言われても、ゼインはそれを首を横に振って否定した。
「ゼイン。もう自分を犠牲にしなくてよい。私が言ったことが違うというなら、お前はなぜそんな顔をしている?」
ゼインは何も言わなかった。ただ静かに左腕で顔を覆う。
「ハルの気持ちがわからぬなら、本人に聞いてみればよい。さっきからお前の後ろで、悲壮な顔をしておる。可哀想に……あれがお前との離縁を望んでいる顔か?」
カーディンに言われてゼインがこちらを振り返る。
ゼインの顔を見た途端に、こらえきれない涙が溢れてきた。
ゼインも、今にも泣き出しそうな顔をしている。
この表情を見たことがある。いつかの日にハルが背中からゼインに抱きついたとき、鏡に映っていた表情だ。
「ゼインさまっ」
ハルはゼインに抱きついた。
「離縁など嫌です! 今よりも、もっと、もっと頑張りますから、どうかお考え直しくださいっ」
「ハル……」
「なぜおひとりで決めてしまわれたのですかっ? ひと言くらい言ってくれてもいいじゃありませんか!」
「俺は、ハルが離縁を望んでいると思っていたから……」
「望んでなんかいませんよ! 大好きな人と結婚しているのに別れたくありません! なのに、どうして、どうして……」
ハルはゼインの胸板を叩く。
このわからずやの王太子が許せない。勝手な思い込みで離縁させられるなんて絶対に嫌だ。
「これは、どういう……夢みたいだ……」
「夢じゃありません! 私はゼインさまを本気でお慕いしているのに……」
ハルは涙目でゼインを見上げる。
「ハルが、俺を好き? そんな嬉しいことがあるのか? まだ信じられない……」
ゼインは人目も憚らず、ハルに熱い視線をぶつけてくる。
「好きです。心からお慕い申し上げております」
ゼインのことを嫌いなわけがないのに、どうしてゼインはわかってくれなかったのだろう。こんなにかっこよくて勇敢で優しいアルファに惹かれないはずがない。
「俺と離縁したくないと?」
「はい。したくありません。ゼインさまのおそばにいたいです」
ハルがきっぱりと申し出ると、ゼインがいきなりハルを強く抱きしめてきた。
「嘘だろう? ハルが俺と離縁したくないなんて!」
ゼインはハルを抱きしめる腕に力を込めた。
「俺も好きだ。初めて会ったときから、ずっとハルのことが好きだ」
「ゼインさま……」
ハルの目から涙が止まらない。
初めて本当の言葉で「好き」と言ってもらえた。ゼインから愛情を返してもらえた。
嬉しい。
ゼインとずっと一緒にいられる。
「いいのか、ハル。俺が夫でも」
「はい。ゼインさまがいいです」
「ハルと別れなくていいのか……? ずっと一緒だぞ?」
「はい。ふつつか者ですが、よろしくお願いいたします」
「ふつつか者などではない。ハルは俺の最愛の人だ」
ゼインはハルを抱きしめ離さない。
ゼインの愛の言葉が嬉しい。強く抱きしめてくれることも嬉しい。
だが気になるのは、周囲の目だ。「殿下が泣いているところを初めて見た」だの「殿下、妃殿下にベタ惚れだったんだ」だの、ちょっと恥ずかしくなるような声が聞こえてくる。
「こら、ゼイン。それ以上は部屋でやりなさい」
案の定、ゼインはカーディンに叱られる。
「かしこまりました、父上」
当然だ。人前でイチャイチャするのはゼインも恥ずかしいと思ったのだろう。それをわかってくれたのだと思った瞬間だった。
ゼインはハルの膝の裏に手を差し入れ、ハルを軽々と持ち上げ横抱きにした。
ゼインにお姫さま抱っこをされて、あまりの羞恥にハルは慌てる。
「ちょっ……ゼインさまっ」
「すまない。今ハルと離れる気にならない」
「でもっ、皆が見てますっ!」
「見たいなら勝手に見ればいい。なんなら今すぐハルにキスしてみせようか?」
「ダメですっ、今はダメ……」
大勢が注目している中で、ゼインに横抱きにされキスまでされたらたまったものじゃない。
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