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第三十六節「謀略回生 ぶつかり合う力 天と天が繋がる時」
~La vérité cachée <秘められた事実>~
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気付けばあの始まりから二年半の月日が流れていた。
仲間も増えて、切磋琢磨する事も出来て。
おかげで充実した毎日が送れていたからね。
ピューリーも気付けばその中に加わってたよ。
いつも暴れてばっかりだったのにさ。
僕らの活動は基本的に国内の魔者問題の解決だけ。
全てが片付いた今、ほとんどやる事は無く。
精々、新しい転移でやってきた魔者を対処するくらいさ。
なのに、デュゼローさんは考える時間が増える一方だった。
日を追うごとにどんどん思い悩んでいて。
時には机の物を叩き落としたり、荒れていた時もあったんだ。
何故考えてるのか聞いても、「まだ話せる段階ではない」って話す事を断られて。
でも政府関係者と話す時は、既に世界を救う話がちらほらと出始めていてさ。
そこから僕はデュゼローさんが何かを隠しているんじゃないかって思う様になっていた。
そしてそれから一か月後、遂にあの運命の時が訪れる。
その日、僕らの前に驚くべき出来事が起きたんだ。
デュゼローさんがなんと沢山の魔者達を率いてきたのさ。
大きな屋敷にさえ収まりきれないと思えるくらいの人数のね。
最初はびっくりしたよ。
何が起きたんだってさ。
でも訊くと、意外な答えが返って来た。
これは全部デュゼローさんとフランス政府が結託して起こした事なのだそう。
なんでも、彼等はフララジカが始まる前からデュゼローさんの仲間達だった魔者らしくて。
今までどこに隠れていたのかまではわからないけど、年月を掛けてこうして集まったのだと。
その中には以前に会っていたギューゼルさんやカノバトさんの姿もあったから安心出来たけどね。
どうやらデュゼローさんはずっと彼等を集める為に奔走していたらしい。
そこにフランス政府の助力も加わって、こうして実現出来たという訳だ。
空島なんて所から来た、なんて言われた時には驚くしかなかったけども。
でもなんで彼等を集めたのか。
そんな疑問をぶつけたら、ようやくデュゼローさんはその硬い口を開いてくれたんだ。
「これから私は彼等と共に行く。 世界を救う為にな。 ただ、その前に成さねばならぬ事が一つある。 それを成す為にも我々はこれから日本に向かうつもりだ」
事実上の、家出宣言だった。
デュゼローさんはこの時初めて、世界を救う為に必要な行いを教えてくれたよ。
人を憎み、怨み、否定する事で世界の融合が停滞するのだと。
その上で、世界の融合を推し進める謎の存在を探して倒すのだと。
だから【救世】を名乗り、敢えて世界を混乱に陥れるのだと。
全ては世界を救う時間稼ぎの為に。
正直信じられない事だったさ。
今まで僕らが仲良くしていた事も否定せず、ずっと見守ってくれていたのに。
それを否定する事が世界を救う事だなんて思っても見なかったから。
でもそれをわかっていたから、きっとデュゼローさんは最後まで教えてくれなかったんだと思う。
「なら……僕も連れて行ってください!! 必ず役に立つはずです!!」
「その必要は無い。 お前は優し過ぎるからな。 だからこれからはお前が望む形で、お前らしく生きろ。 責を負うのは私だけで十分だ」
きっとこの世界に来た時から、彼等はその責とやらを背負うつもりだったんだと思う。
その為に集まって来たのだから。
もちろん、混沌の世界そのものを望む魔者も居たけどね。
ただ、それでもこれだけはハッキリしている。
僕の傍に居続けたのは決して、これから起こる戦いに巻き込む為では無かったのだと。
「だがもし―――」
「えっ?」
「もしも私が失敗した時は……ミル坊、お前が世界を救ってくれ。 この力と共に」
それはきっと、自分達が世界を救った後に、新世界を導く者が必要だったから。
混沌とした世界で善意を汲み取れる者が必要だったから。
だからデュゼローさんは、僕に愛用の魔剣【アデ・リュプス】を託してくれた。
【黒双刃】の象徴とも言える漆黒の魔剣を。
この時、僕は有頂天になったものさ。
デュゼローさんが片時も手放さなかった魔剣を託してくれた事が嬉しくて。
最強と名高い魔剣を手に入れた事が誇らしくて。
けれど……僕は何故この時、問わなかったのだろう。
そこに裏の意図が隠されていたのに。
こうしてデュゼローさん達は旅立っていったんだ。
魔特隊と呼ばれる者達を倒して、世界の救済を一歩進める為に。
そして、彼等はもう帰っては来なかった。
僕らも動画でデュゼローさん達の戦いを応援していて。
最後に死ぬ所をその眼で見届けてしまったのさ。
これは決して嘘ではない、事実なのだと理解するには十分だったよ。
僕も仲間も哀しんだものさ。
ピューリーが昔の凶暴性を取り戻してしまうくらいに。
皆、デュゼローさん達と意思を汲み交わした仲だったから。
でもその出来事が、僕に決意と覚悟を誘う事となる。
発端は政府からの召集だ。
詳細は彼等も知らなかったから、必要な情報を求めて呼び出したのだ。
デュゼローさんが死んだ事で後ろ盾が無くなり、【救世】の理念を継ぐ者が居なくなって。
それに協力してきた政府も下手に理念を打ち出す訳にもいかない。
魔特隊が勝利した事は、それだけ世界情勢にも影響を与えていたから。
だから僕が―――私が立ち上がったのだ。
私が次の〝デューク=デュラン〟となり、政府と国を、そして世界を導く。
デュゼローさんが失敗した償いを果たす為に。
約束を果たす為に。
そうして私は新たな団体【救世同盟】を立ち上げた。
フランス政府の影なる協力の下に。
その思想の実現はまず、国を蝕む根源を断つ事から始まる。
犯罪者の撲滅と不法移民の廃絶、またその犯罪思考の徹底的根絶を基礎として。
効果は抜群だったよ。
国民は皆、それだけ怒りを溜め込んでいたから。
最初はそれだけ。
国を救うだけのつもりだった。
後は思想と理念が国民の心を救い、導くだけなのだと。
でもそこから、私達の影響が瞬く間に世界へと波及していく事となる。
それだけデュゼローさんの影響力は凄まじかったから。
あの演説が誰しもの心に深く刺さり、皆の心の枷を外していたから。
そこから北欧、中東、南東アジア、遂には北アメリカにまで影響が及ぶ事に。
人が多い地域ほど、その影響力は強く波及していったのだ。
そして気付けば世界が揺れる程に怒りの声は高まっていった。
たった二年で世界中を覆い尽くす程に。
私の心が悲鳴を上げようとも関係無く。
私の心にはずっと何かが引っかかっていた。
どうしてデュゼローさんは私に【アデ・リュプス】を託したのかと。
こうして跡を継いで世界を救う為に?
あれだけ真実を語るのを拒否していたのに?
そんな疑問が脳裏を過る度に、あの時のデュゼローさんの言葉を思い出す。
でもその度に、心の迷いはいけないと振り払って。
そうして打ち払い続けて固められてきた意思が今の信念となった。
でもやっと気付いてしまったのだ。
今こうしてデュゼローさんから受け取った一言で、全てが。
その一言は私の塗り固めて来た意思さえも簡単に打ち砕いたよ。
勘違いで醸成されてしまった意思を。
赤面してしまう程に恥ずかしく思える意思をね。
デュゼローさん……貴方はその事にずっと気付いていたんですね。
やはり貴方は凄い人だ。
だから私は―――僕には貴方になんてなれそうもない。
いや、きっと「ならないで欲しい」って、そう言いたかったんですよね―――デュゼローさん……。
―
――
――――
――――――
仲間も増えて、切磋琢磨する事も出来て。
おかげで充実した毎日が送れていたからね。
ピューリーも気付けばその中に加わってたよ。
いつも暴れてばっかりだったのにさ。
僕らの活動は基本的に国内の魔者問題の解決だけ。
全てが片付いた今、ほとんどやる事は無く。
精々、新しい転移でやってきた魔者を対処するくらいさ。
なのに、デュゼローさんは考える時間が増える一方だった。
日を追うごとにどんどん思い悩んでいて。
時には机の物を叩き落としたり、荒れていた時もあったんだ。
何故考えてるのか聞いても、「まだ話せる段階ではない」って話す事を断られて。
でも政府関係者と話す時は、既に世界を救う話がちらほらと出始めていてさ。
そこから僕はデュゼローさんが何かを隠しているんじゃないかって思う様になっていた。
そしてそれから一か月後、遂にあの運命の時が訪れる。
その日、僕らの前に驚くべき出来事が起きたんだ。
デュゼローさんがなんと沢山の魔者達を率いてきたのさ。
大きな屋敷にさえ収まりきれないと思えるくらいの人数のね。
最初はびっくりしたよ。
何が起きたんだってさ。
でも訊くと、意外な答えが返って来た。
これは全部デュゼローさんとフランス政府が結託して起こした事なのだそう。
なんでも、彼等はフララジカが始まる前からデュゼローさんの仲間達だった魔者らしくて。
今までどこに隠れていたのかまではわからないけど、年月を掛けてこうして集まったのだと。
その中には以前に会っていたギューゼルさんやカノバトさんの姿もあったから安心出来たけどね。
どうやらデュゼローさんはずっと彼等を集める為に奔走していたらしい。
そこにフランス政府の助力も加わって、こうして実現出来たという訳だ。
空島なんて所から来た、なんて言われた時には驚くしかなかったけども。
でもなんで彼等を集めたのか。
そんな疑問をぶつけたら、ようやくデュゼローさんはその硬い口を開いてくれたんだ。
「これから私は彼等と共に行く。 世界を救う為にな。 ただ、その前に成さねばならぬ事が一つある。 それを成す為にも我々はこれから日本に向かうつもりだ」
事実上の、家出宣言だった。
デュゼローさんはこの時初めて、世界を救う為に必要な行いを教えてくれたよ。
人を憎み、怨み、否定する事で世界の融合が停滞するのだと。
その上で、世界の融合を推し進める謎の存在を探して倒すのだと。
だから【救世】を名乗り、敢えて世界を混乱に陥れるのだと。
全ては世界を救う時間稼ぎの為に。
正直信じられない事だったさ。
今まで僕らが仲良くしていた事も否定せず、ずっと見守ってくれていたのに。
それを否定する事が世界を救う事だなんて思っても見なかったから。
でもそれをわかっていたから、きっとデュゼローさんは最後まで教えてくれなかったんだと思う。
「なら……僕も連れて行ってください!! 必ず役に立つはずです!!」
「その必要は無い。 お前は優し過ぎるからな。 だからこれからはお前が望む形で、お前らしく生きろ。 責を負うのは私だけで十分だ」
きっとこの世界に来た時から、彼等はその責とやらを背負うつもりだったんだと思う。
その為に集まって来たのだから。
もちろん、混沌の世界そのものを望む魔者も居たけどね。
ただ、それでもこれだけはハッキリしている。
僕の傍に居続けたのは決して、これから起こる戦いに巻き込む為では無かったのだと。
「だがもし―――」
「えっ?」
「もしも私が失敗した時は……ミル坊、お前が世界を救ってくれ。 この力と共に」
それはきっと、自分達が世界を救った後に、新世界を導く者が必要だったから。
混沌とした世界で善意を汲み取れる者が必要だったから。
だからデュゼローさんは、僕に愛用の魔剣【アデ・リュプス】を託してくれた。
【黒双刃】の象徴とも言える漆黒の魔剣を。
この時、僕は有頂天になったものさ。
デュゼローさんが片時も手放さなかった魔剣を託してくれた事が嬉しくて。
最強と名高い魔剣を手に入れた事が誇らしくて。
けれど……僕は何故この時、問わなかったのだろう。
そこに裏の意図が隠されていたのに。
こうしてデュゼローさん達は旅立っていったんだ。
魔特隊と呼ばれる者達を倒して、世界の救済を一歩進める為に。
そして、彼等はもう帰っては来なかった。
僕らも動画でデュゼローさん達の戦いを応援していて。
最後に死ぬ所をその眼で見届けてしまったのさ。
これは決して嘘ではない、事実なのだと理解するには十分だったよ。
僕も仲間も哀しんだものさ。
ピューリーが昔の凶暴性を取り戻してしまうくらいに。
皆、デュゼローさん達と意思を汲み交わした仲だったから。
でもその出来事が、僕に決意と覚悟を誘う事となる。
発端は政府からの召集だ。
詳細は彼等も知らなかったから、必要な情報を求めて呼び出したのだ。
デュゼローさんが死んだ事で後ろ盾が無くなり、【救世】の理念を継ぐ者が居なくなって。
それに協力してきた政府も下手に理念を打ち出す訳にもいかない。
魔特隊が勝利した事は、それだけ世界情勢にも影響を与えていたから。
だから僕が―――私が立ち上がったのだ。
私が次の〝デューク=デュラン〟となり、政府と国を、そして世界を導く。
デュゼローさんが失敗した償いを果たす為に。
約束を果たす為に。
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フランス政府の影なる協力の下に。
その思想の実現はまず、国を蝕む根源を断つ事から始まる。
犯罪者の撲滅と不法移民の廃絶、またその犯罪思考の徹底的根絶を基礎として。
効果は抜群だったよ。
国民は皆、それだけ怒りを溜め込んでいたから。
最初はそれだけ。
国を救うだけのつもりだった。
後は思想と理念が国民の心を救い、導くだけなのだと。
でもそこから、私達の影響が瞬く間に世界へと波及していく事となる。
それだけデュゼローさんの影響力は凄まじかったから。
あの演説が誰しもの心に深く刺さり、皆の心の枷を外していたから。
そこから北欧、中東、南東アジア、遂には北アメリカにまで影響が及ぶ事に。
人が多い地域ほど、その影響力は強く波及していったのだ。
そして気付けば世界が揺れる程に怒りの声は高まっていった。
たった二年で世界中を覆い尽くす程に。
私の心が悲鳴を上げようとも関係無く。
私の心にはずっと何かが引っかかっていた。
どうしてデュゼローさんは私に【アデ・リュプス】を託したのかと。
こうして跡を継いで世界を救う為に?
あれだけ真実を語るのを拒否していたのに?
そんな疑問が脳裏を過る度に、あの時のデュゼローさんの言葉を思い出す。
でもその度に、心の迷いはいけないと振り払って。
そうして打ち払い続けて固められてきた意思が今の信念となった。
でもやっと気付いてしまったのだ。
今こうしてデュゼローさんから受け取った一言で、全てが。
その一言は私の塗り固めて来た意思さえも簡単に打ち砕いたよ。
勘違いで醸成されてしまった意思を。
赤面してしまう程に恥ずかしく思える意思をね。
デュゼローさん……貴方はその事にずっと気付いていたんですね。
やはり貴方は凄い人だ。
だから私は―――僕には貴方になんてなれそうもない。
いや、きっと「ならないで欲しい」って、そう言いたかったんですよね―――デュゼローさん……。
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