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アリスティア編
17才の誕生日
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今日は朝から大忙し、屋敷の者があちこちに行き来している。
私も早朝から侍女たちに支度をさせられている。体を念入りに表れ、肌をマッサージされている。顔にはパックまでしている。
今日、私は17才になった。この国の17才は正式に成人となる。家の跡取りはこの日にお披露目を兼ねている。当然、婚約者の発表や家の権限を渡される事も多いが、私は女子なので、結婚するまで家の権限は最小限の物だけが譲られる。
その最小限のものが、屋敷の使用人の人事や管理だった。まだ領地にや商団の方は任せてはもらえない。どうやらレイラン様が商団の方を担当して領地は今まで通り、祖父が担当するようだ。
ドレスはレイラン様の髪と目の色に合わせて、全体を白を基調としたマーメイドラインの大人っぽいドレス。ドレープの部分には金色の刺繍が施され、青い薔薇をイメージした布が左肩から裾までつけられている。アクセサリーは母が残した宝石を祖父がリメイクしたもので、先祖代々受け継がれているものだと言われた。
髪は緩めに結い上げ、髪飾りは王妃殿下から頂いた蝶をモチーフにしたものだった。あのデビュタントでつけていたものに近かった。誕生日の祝いに頂いた物だった。
パーティーが始まる前、父が何か言ったが、それは会場の音楽や人のざわめき声に消された。
父にエスコートされて入った広間に招待客の視線が集まる。それもそのはず、未だかつて、父にエスコートされて社交界の集まりに出席したことがない。
皆、関心があるのだ。
「和解したのかしら」「珍しい」
口々に囁き合っている。それに疑問の声も上がっている。
いつも連れている愛人と娘がいない事に。
父はまだあの女と娘と生活を共にしている。私には父の考えている事は分からない。
広間の中心で私の手をレイラン様に渡すと父の役目は終わりだ。後は婚約者がパートナーを務める。
祖父の挨拶の声でパーティーが始まり、私を改めて見た貴族からは亡き母の姿を重ねて、新たな社交界の赤い薔薇のイメージを勝手に作り上げていた。
「本日は孫のアリスティアの誕生パーティーと婚約発表の場にお越し頂きありがとうございます。17才の成人を迎え、婚約者であるレイラン王弟殿下とこれからも公爵家を盛り立ててくれるでしょう」
「アリスティア・クロムウェルです。本日はお忙しいところ、私のような若輩者の為にお越し下さった事にお礼を申し上げます。まだ未熟な点があるかと思いますが、今後ともに宜しくお願いします」
父は、次々と挨拶に訪れる貴族達を相手にしながら、まるで別れを告げているように見えた。
母の遺言に似た手紙には父の今後の身の振り方についても記されていて、伯爵家の事業を手伝ってはどうかと書いてあった。それを受けるかどうかは解らないが、受けなければ路頭に迷う事間違いない。
ダンスが始まると私はファーストダンスをレイラン様と次に祖父と踊った後、父が手を差し出し、初めて父とダンスを踊った。
「アリスティア、今日のお前を見れて良かった。もうこれで思い残すことはない」
「えっ?」
父の言葉はまるで永遠の別れの様に聞こえた。その後、何事もなくパーティーは終わり、招待客を見送った後、疲れた私はベットに身を沈めたのだった。
父が言ったあの言葉は何だったのだろう?
その答えを知ったのは、二日後の事だった。
私も早朝から侍女たちに支度をさせられている。体を念入りに表れ、肌をマッサージされている。顔にはパックまでしている。
今日、私は17才になった。この国の17才は正式に成人となる。家の跡取りはこの日にお披露目を兼ねている。当然、婚約者の発表や家の権限を渡される事も多いが、私は女子なので、結婚するまで家の権限は最小限の物だけが譲られる。
その最小限のものが、屋敷の使用人の人事や管理だった。まだ領地にや商団の方は任せてはもらえない。どうやらレイラン様が商団の方を担当して領地は今まで通り、祖父が担当するようだ。
ドレスはレイラン様の髪と目の色に合わせて、全体を白を基調としたマーメイドラインの大人っぽいドレス。ドレープの部分には金色の刺繍が施され、青い薔薇をイメージした布が左肩から裾までつけられている。アクセサリーは母が残した宝石を祖父がリメイクしたもので、先祖代々受け継がれているものだと言われた。
髪は緩めに結い上げ、髪飾りは王妃殿下から頂いた蝶をモチーフにしたものだった。あのデビュタントでつけていたものに近かった。誕生日の祝いに頂いた物だった。
パーティーが始まる前、父が何か言ったが、それは会場の音楽や人のざわめき声に消された。
父にエスコートされて入った広間に招待客の視線が集まる。それもそのはず、未だかつて、父にエスコートされて社交界の集まりに出席したことがない。
皆、関心があるのだ。
「和解したのかしら」「珍しい」
口々に囁き合っている。それに疑問の声も上がっている。
いつも連れている愛人と娘がいない事に。
父はまだあの女と娘と生活を共にしている。私には父の考えている事は分からない。
広間の中心で私の手をレイラン様に渡すと父の役目は終わりだ。後は婚約者がパートナーを務める。
祖父の挨拶の声でパーティーが始まり、私を改めて見た貴族からは亡き母の姿を重ねて、新たな社交界の赤い薔薇のイメージを勝手に作り上げていた。
「本日は孫のアリスティアの誕生パーティーと婚約発表の場にお越し頂きありがとうございます。17才の成人を迎え、婚約者であるレイラン王弟殿下とこれからも公爵家を盛り立ててくれるでしょう」
「アリスティア・クロムウェルです。本日はお忙しいところ、私のような若輩者の為にお越し下さった事にお礼を申し上げます。まだ未熟な点があるかと思いますが、今後ともに宜しくお願いします」
父は、次々と挨拶に訪れる貴族達を相手にしながら、まるで別れを告げているように見えた。
母の遺言に似た手紙には父の今後の身の振り方についても記されていて、伯爵家の事業を手伝ってはどうかと書いてあった。それを受けるかどうかは解らないが、受けなければ路頭に迷う事間違いない。
ダンスが始まると私はファーストダンスをレイラン様と次に祖父と踊った後、父が手を差し出し、初めて父とダンスを踊った。
「アリスティア、今日のお前を見れて良かった。もうこれで思い残すことはない」
「えっ?」
父の言葉はまるで永遠の別れの様に聞こえた。その後、何事もなくパーティーは終わり、招待客を見送った後、疲れた私はベットに身を沈めたのだった。
父が言ったあの言葉は何だったのだろう?
その答えを知ったのは、二日後の事だった。
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