『選ばれし乙女』ではありませんが、私で良いのでしょうか?私、地味で目立たない風属性ですよ?

ミミリン

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侍女が居ない

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私に付いてくれていた侍女が突然いなくなった。


異動になったと言っていた。



彼女からもっと教えてもらいたいことがあり頼りにしていたのに、挨拶もなく別の部署に行ってしまった。



彼女が元気でいてくれたら良いんだけど…。



という事で私はコテージでの生活を一人でこなす事になった。


まあ、これまでも自分の事は自分で出来ていたのでそこまで困る事はないかな。



マナーで分からないことがあれば、学園の図書室でマナー本を借りて詳しい事は本を写したうえで貴族マナー教科の先生に聞きに行った。


何で伯爵家の婚約者がこんな事を聞いてくるのか初めは先生も首をかしげていたけど、貴族として恥ずかしくない振る舞いを身に着けたいとしっかり伝えたら都度熱心に教えてくださるようになった。



ドレスの支度は流石に一人では難しいので友達のロレッタに協力してもらいロレッタの家で着飾ってからパーティに出席することで何とかなった。



貴族ってこんなに大変だったんだ。


私も一応貴族だけど、これまで見ていた景色は本当に限られた世界だったんだ。


相変わらずピーター様とは会場で一瞬揃うだけであとは別行動だった。


私が着ているドレスに関心を持ってくれる貴族にロレッタの商会を紹介することでロレッタのご両親には感謝していただいた。



ちなみに、毎回ロレッタが
「本当はもっとセレナを美しく着飾れるんだからね。まだこれは30%よ。
これだけのポテンシャルがあるんだから貴婦人にもなれるわ。」

と言ってくれる。

お世辞がうまいんだから。



あまりに着飾るとまたピーター様の機嫌を損ねるからドレスや化粧、ヘアセットは失礼のない範囲で控えめにしてもらい、もちろん靴は間抜けにならない程度にヒールの低いものを選んでもらった。

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