81 / 127
狼と名もなき墓標
14
しおりを挟む
国王シュラウドはマリウスの報告を聞き、しばらく沈思していた。
マリウスにもまだこの騒動の全容が見えていないのだ。それゆえ国王へ奏上した内容も整然としたものにはならなかった。だがシュラウドもマリウス同様、なんらかの引っ掛かりを覚えたようで、顎髭を撫でながら小さな唸り声を上げた。
私が出た方がいいか、と問われ、マリウスはいいえと否定した。
クラウス率いる騎士団第一部隊の行方が掴めていないとは言え、ことはまだ、なにも起こっていない。情報こそ錯綜しているものの、国にとっての実害は出ていないのである。
おのれの思考に、マリウスはまた首を捻った。なんだ。なにかが引っ掛かっている。俺はなにかを見落としているのか。自問したが、答えはまだ出てこなかった。
「エミールの件はどう対応する」
「ひとまずは、時間を稼ぎます。その間にクラウスを呼び戻す」
「クラウスは無事か」
「なにかがあれば俺に連絡が入ります。なにもない、というのが無事である証拠だ」
マリウスの言葉に、シュラウドが二度頷いた。
「クラウスが戻るまで、エミールは一旦安全な場所へと逃がします」
「そうだな、それがいい」
父との打ち合わせを手短に終え、マリウスはスヴェンを待たせている部屋へと戻った。そこにはすでにアマーリエの姿があり、彼女は手紙を握りしめて「これはわたくしの書いたものではありませんわ!」とスヴェンに食って掛かっているところだった。
憤る妻を宥めながら、マリウスはアマーリエの手にある書簡を流し見た。
「アマル。おまえが書いた手紙は誰に預けた」
「わたくしの侍女ですわ」
アマーリエはひとりの侍女の名を口にした。アマーリエにいつも付き従っている中のひとりだ。呼ぶまでもなく外に控えていた彼女を入室させ、アマーリエから預かった手紙をどのようにエミールの元へ届けたかを尋ねた。
王太子直々の詰問に、侍女は真っ青になりながらも、懇意にしている尚書係に至急クラウス邸のエミールの元へと告げて預けたと答えた。
尚書係は書簡や書状の仕分けをする部署だ。密書を扱うこともする。だから侍女の行動に不審な点はない。
マリウスは侍女へと、その尚書係を連れてくるよう命じた。その際、マリウスの側近を侍女に同行させた。侍女や尚書係を見張るためだ。
おのれの侍女が疑われていると悟ったアマーリエは頬を強張らせていたが、手紙がすり替えられていた以上致し方無いと唇を引き結んだ。
侍女が席を外している間に、マリウスはスヴェンへと大まかな状況を伝えた。
エミールに掛けられた嫌疑について言及すると、スヴェンは眉を顰め、「なぜそんな疑いが」と独りごちた。当然の疑問である。説明しているマリウスにもわからない。
これまでのエミールの振る舞いに不審な点はなかった。彼はクラウスのつがいとして、目立ちすぎることもなく、敵を作ることもなく、うまく立ち回っていたはずだ。それなのに。
なぜ、いま、造反の意思ありという噂が涌き出たのか。
「エミールはいまどこに居る。屋敷か」
「はい。私が王城へ行っている間、部屋で休んでおくようお伝えしています」
「それでいい。いいか、この疑惑についての出どころは俺が探っておく。おまえは急ぎエミールの元へ戻れ」
「はい」
「クラウスから有事に際しての指示は」
「ございます。いざというときは、」
「言うな」
マリウスはスヴェンの声を遮った。
「俺はなにも聞いてない。そういう態で行く」
スヴェンがハッとしたように目を瞠り、すぐに「はい」と頷いた。
「スヴェン。俺もできる限り動く。だが、俺を以ってしてもどうにもならんと思ったときは、おまえの判断でクラウスの命令を遂行しろ」
「承知いたしました」
「よし、行け」
マリウスの発した声の語尾が消えぬ内に、スヴェンの姿が消えた。
アマーリエが「まぁ!」と小さく叫ぶ。彼女はしばらく室内をきょろきょろと見回していたが、やがて不安そうに吐息した。
「いったいなにが起きてますの?」
「俺もそれが知りたい。アマル、おまえも戻っていいぞ。あとは侍女に聞く」
「立ち会いますわ」
「ならん。ことと次第によってはおまえの侍女の、」
「立ち会いますわ」
凛とした声でアマーリエが繰り返した。背筋をスッと伸ばしたきれいな立ち姿に彼女の意思の強さを見て取り、マリウスは苦笑いを漏らした。
「まったく頑固な姫だな、アマル」
「頑固さではいい勝負ですわよ、お互いに」
軽口の応酬にすこし気がほぐれる。
だがその間も思考することはやめなかった。
やがて侍女が戻ってきた。後ろから尚書係も入ってくる。最後に扉を閉めた側近へ眼差しで問いかけると、彼は小さく首を横に動かした。不審な動きはなかったということである。
早速尚書係の男に手紙について尋ねたが、彼の返答に怪しむべき点はなかった。
この男が直接早馬を走らせ、クラウスの屋敷へ赴いたと言っていたので、手紙に触れたのはアマーリエを除くと、侍女と尚書係の二人ということになる。
この二人のどちらかが、手紙をすり替えたのだ。だが、二人はともに嘘をついている様子はなかった。
「ではおまえは、そこの侍女から預かった手紙を誰にも見せることなく、そのまま直にエミールの元へ届けたというわけだな」
マリウスの念押しに、尚書係の男が頷いた……が、ふと思い当たったように、「あ、えっと……」と口ごもった。
「どうした」
「は、はい。あの、我々は、お預かりした書簡に関しては、尚書官様に報告をすることになっておりまして」
尚書係の上官には貴族が配され、それを総じて尚書官と呼ぶ。その上が尚書長官だ。
密書を扱うことも多い尚書係は少数精鋭で固められ、情報の扱いについてもかなり厳しい訓練を受ける。そのため、日々山ほど舞い込む書簡やら書状やらは重要度を仕分けし、ひとつひとつについて必ず上官に報告するものとされていた。
もちろん、中身は見ない。ただ、尚書官や尚書長官ともなれば中身を検めることもある。
「おまえが報告したのはどの尚書官だ」
「はいっ。私が報告したのは……」
尚書係の男はしゃちほこばった声で、ひとりの貴族の名を告げた。マリウスも知っている男だ。彼の職務に忠実で生真面目な性格は尚書官にぴったりだと思ったことがある。
マリウスは顎に指を置いて目を細めた。
彼が手紙のすり替えなどという職務違反を犯すはずがない。というか、そんなことをする利点が思い当たらない。
「わかった。もう仕事に戻っていい。ご苦労だったな」
マリウスは侍女と尚書係の二人を解放した。これ以上はなにも聞き出せないだろうとの判断だった。
「尚書官がすり替えたということですの?」
アマーリエが首を傾げながらつぶやいた。
マリウスはもどかしい気持ちで髪をぐしゃりとかき回した。
くそ、と小さく吐き捨てると、マリウスの俗語を聞いたアマーリエが鼻筋にしわを寄せた。
「子どもの前ではやめてちょうだいよ。真似するようになったら困りますわ。ねぇ」
おかしな言葉は覚えないでね、と妻が下腹部を撫でながら、胎の子に話しかけた。
その光景を目にした途端、マリウスの頭の中でなにかが弾けた気がした。
なんだ。なにかがわかりかけた気がする。俺はいま、なにを考えた?
一瞬にして霧散してしまった思考を手繰り寄せようとするが、上手くいかない。
まだ足りない。欠けているピースがあるのだ。
だが、きっかけは『これ』で間違いないだろう。
マリウスは深く息を吸いこみ、アマーリエのお腹にてのひらを置いた。ふくらみのあるその下に、おのれの子が居る。それを実感しながら、マリウスは一度目を閉じた。
「俺は議会へ戻る。おまえは休んでいろ」
「エミールになにかあれば、隠さずに教えてくれると約束してちょうだい」
「アマル」
妻の赤みがかった瞳が、ひたとこちらへ向けられる。その目じりにキスをして、マリウスは「わかった」と請け負った。
外では雨が降り始めたようで、雨粒が窓を叩く音がまばらに響いていた。
マリウスにもまだこの騒動の全容が見えていないのだ。それゆえ国王へ奏上した内容も整然としたものにはならなかった。だがシュラウドもマリウス同様、なんらかの引っ掛かりを覚えたようで、顎髭を撫でながら小さな唸り声を上げた。
私が出た方がいいか、と問われ、マリウスはいいえと否定した。
クラウス率いる騎士団第一部隊の行方が掴めていないとは言え、ことはまだ、なにも起こっていない。情報こそ錯綜しているものの、国にとっての実害は出ていないのである。
おのれの思考に、マリウスはまた首を捻った。なんだ。なにかが引っ掛かっている。俺はなにかを見落としているのか。自問したが、答えはまだ出てこなかった。
「エミールの件はどう対応する」
「ひとまずは、時間を稼ぎます。その間にクラウスを呼び戻す」
「クラウスは無事か」
「なにかがあれば俺に連絡が入ります。なにもない、というのが無事である証拠だ」
マリウスの言葉に、シュラウドが二度頷いた。
「クラウスが戻るまで、エミールは一旦安全な場所へと逃がします」
「そうだな、それがいい」
父との打ち合わせを手短に終え、マリウスはスヴェンを待たせている部屋へと戻った。そこにはすでにアマーリエの姿があり、彼女は手紙を握りしめて「これはわたくしの書いたものではありませんわ!」とスヴェンに食って掛かっているところだった。
憤る妻を宥めながら、マリウスはアマーリエの手にある書簡を流し見た。
「アマル。おまえが書いた手紙は誰に預けた」
「わたくしの侍女ですわ」
アマーリエはひとりの侍女の名を口にした。アマーリエにいつも付き従っている中のひとりだ。呼ぶまでもなく外に控えていた彼女を入室させ、アマーリエから預かった手紙をどのようにエミールの元へ届けたかを尋ねた。
王太子直々の詰問に、侍女は真っ青になりながらも、懇意にしている尚書係に至急クラウス邸のエミールの元へと告げて預けたと答えた。
尚書係は書簡や書状の仕分けをする部署だ。密書を扱うこともする。だから侍女の行動に不審な点はない。
マリウスは侍女へと、その尚書係を連れてくるよう命じた。その際、マリウスの側近を侍女に同行させた。侍女や尚書係を見張るためだ。
おのれの侍女が疑われていると悟ったアマーリエは頬を強張らせていたが、手紙がすり替えられていた以上致し方無いと唇を引き結んだ。
侍女が席を外している間に、マリウスはスヴェンへと大まかな状況を伝えた。
エミールに掛けられた嫌疑について言及すると、スヴェンは眉を顰め、「なぜそんな疑いが」と独りごちた。当然の疑問である。説明しているマリウスにもわからない。
これまでのエミールの振る舞いに不審な点はなかった。彼はクラウスのつがいとして、目立ちすぎることもなく、敵を作ることもなく、うまく立ち回っていたはずだ。それなのに。
なぜ、いま、造反の意思ありという噂が涌き出たのか。
「エミールはいまどこに居る。屋敷か」
「はい。私が王城へ行っている間、部屋で休んでおくようお伝えしています」
「それでいい。いいか、この疑惑についての出どころは俺が探っておく。おまえは急ぎエミールの元へ戻れ」
「はい」
「クラウスから有事に際しての指示は」
「ございます。いざというときは、」
「言うな」
マリウスはスヴェンの声を遮った。
「俺はなにも聞いてない。そういう態で行く」
スヴェンがハッとしたように目を瞠り、すぐに「はい」と頷いた。
「スヴェン。俺もできる限り動く。だが、俺を以ってしてもどうにもならんと思ったときは、おまえの判断でクラウスの命令を遂行しろ」
「承知いたしました」
「よし、行け」
マリウスの発した声の語尾が消えぬ内に、スヴェンの姿が消えた。
アマーリエが「まぁ!」と小さく叫ぶ。彼女はしばらく室内をきょろきょろと見回していたが、やがて不安そうに吐息した。
「いったいなにが起きてますの?」
「俺もそれが知りたい。アマル、おまえも戻っていいぞ。あとは侍女に聞く」
「立ち会いますわ」
「ならん。ことと次第によってはおまえの侍女の、」
「立ち会いますわ」
凛とした声でアマーリエが繰り返した。背筋をスッと伸ばしたきれいな立ち姿に彼女の意思の強さを見て取り、マリウスは苦笑いを漏らした。
「まったく頑固な姫だな、アマル」
「頑固さではいい勝負ですわよ、お互いに」
軽口の応酬にすこし気がほぐれる。
だがその間も思考することはやめなかった。
やがて侍女が戻ってきた。後ろから尚書係も入ってくる。最後に扉を閉めた側近へ眼差しで問いかけると、彼は小さく首を横に動かした。不審な動きはなかったということである。
早速尚書係の男に手紙について尋ねたが、彼の返答に怪しむべき点はなかった。
この男が直接早馬を走らせ、クラウスの屋敷へ赴いたと言っていたので、手紙に触れたのはアマーリエを除くと、侍女と尚書係の二人ということになる。
この二人のどちらかが、手紙をすり替えたのだ。だが、二人はともに嘘をついている様子はなかった。
「ではおまえは、そこの侍女から預かった手紙を誰にも見せることなく、そのまま直にエミールの元へ届けたというわけだな」
マリウスの念押しに、尚書係の男が頷いた……が、ふと思い当たったように、「あ、えっと……」と口ごもった。
「どうした」
「は、はい。あの、我々は、お預かりした書簡に関しては、尚書官様に報告をすることになっておりまして」
尚書係の上官には貴族が配され、それを総じて尚書官と呼ぶ。その上が尚書長官だ。
密書を扱うことも多い尚書係は少数精鋭で固められ、情報の扱いについてもかなり厳しい訓練を受ける。そのため、日々山ほど舞い込む書簡やら書状やらは重要度を仕分けし、ひとつひとつについて必ず上官に報告するものとされていた。
もちろん、中身は見ない。ただ、尚書官や尚書長官ともなれば中身を検めることもある。
「おまえが報告したのはどの尚書官だ」
「はいっ。私が報告したのは……」
尚書係の男はしゃちほこばった声で、ひとりの貴族の名を告げた。マリウスも知っている男だ。彼の職務に忠実で生真面目な性格は尚書官にぴったりだと思ったことがある。
マリウスは顎に指を置いて目を細めた。
彼が手紙のすり替えなどという職務違反を犯すはずがない。というか、そんなことをする利点が思い当たらない。
「わかった。もう仕事に戻っていい。ご苦労だったな」
マリウスは侍女と尚書係の二人を解放した。これ以上はなにも聞き出せないだろうとの判断だった。
「尚書官がすり替えたということですの?」
アマーリエが首を傾げながらつぶやいた。
マリウスはもどかしい気持ちで髪をぐしゃりとかき回した。
くそ、と小さく吐き捨てると、マリウスの俗語を聞いたアマーリエが鼻筋にしわを寄せた。
「子どもの前ではやめてちょうだいよ。真似するようになったら困りますわ。ねぇ」
おかしな言葉は覚えないでね、と妻が下腹部を撫でながら、胎の子に話しかけた。
その光景を目にした途端、マリウスの頭の中でなにかが弾けた気がした。
なんだ。なにかがわかりかけた気がする。俺はいま、なにを考えた?
一瞬にして霧散してしまった思考を手繰り寄せようとするが、上手くいかない。
まだ足りない。欠けているピースがあるのだ。
だが、きっかけは『これ』で間違いないだろう。
マリウスは深く息を吸いこみ、アマーリエのお腹にてのひらを置いた。ふくらみのあるその下に、おのれの子が居る。それを実感しながら、マリウスは一度目を閉じた。
「俺は議会へ戻る。おまえは休んでいろ」
「エミールになにかあれば、隠さずに教えてくれると約束してちょうだい」
「アマル」
妻の赤みがかった瞳が、ひたとこちらへ向けられる。その目じりにキスをして、マリウスは「わかった」と請け負った。
外では雨が降り始めたようで、雨粒が窓を叩く音がまばらに響いていた。
341
あなたにおすすめの小説
逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦
雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、
隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。
しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです…
オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が
なかたのでした。
本当の花嫁じゃない。
だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、
だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という
お話です。よろしくお願いします<(_ _)>
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
愛する公爵と番になりましたが、大切な人がいるようなので身を引きます
まんまる
BL
メルン伯爵家の次男ナーシュは、10歳の時Ωだと分かる。
するとすぐに18歳のタザキル公爵家の嫡男アランから求婚があり、あっという間に婚約が整う。
初めて会った時からお互い惹かれ合っていると思っていた。
しかしアランにはナーシュが知らない愛する人がいて、それを知ったナーシュはアランに離婚を申し出る。
でもナーシュがアランの愛人だと思っていたのは⋯。
執着系α×天然Ω
年の差夫夫のすれ違い(?)からのハッピーエンドのお話です。
Rシーンは※付けます
※画像は男の子メーカーpicrewさんよりお借りしました。
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*本編完結しました
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
殿下に婚約終了と言われたので城を出ようとしたら、何かおかしいんですが!?
krm
BL
「俺達の婚約は今日で終わりにする」
突然の婚約終了宣言。心がぐしゃぐしゃになった僕は、荷物を抱えて城を出る決意をした。
なのに、何故か殿下が追いかけてきて――いやいやいや、どういうこと!?
全力すれ違いラブコメファンタジーBL!
支部の企画投稿用に書いたショートショートです。前後編二話完結です。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる