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(番外編)空飛ぶ鷹に影は落ちるか
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夜更けに突然扉を叩いたにも関わらず、ファルケンは驚いた様子もなくあっさりと私を招き入れた。
寝台はきれいだった。まだ娼婦を呼んではいないようだ。
私は財布を男へと返した。ファルケンはそれをポンとテーブルの上に放った。
「なんか、拍子抜けしたな」
なみなみとワインを注いだグラスを私へ差し出しながら、男が言った。言葉通り、気の抜けたような声音だった。
「クラウス様の傍に居ることが、エミール様のしあわせです」
私がそう返すと、ファルケンが唇の端で笑った。
私の手に、グラスが押し付けられた。赤い色の液体が揺れて、こぼれる。私の手を濡らしたそれを、ファルケンが舐めた。
「あなたのグラスはそっちでしょう」
男の顔を押しのけたら、大した抵抗もなく離れていった。
ファルケンはテーブルに軽く腰をかけ、自分のグラスを半分ほど煽ると、大きな息を吐いた。
「クラウス様、やべぇな」
「騎士団長でいらっしゃいますからね」
「あのままやってたら、一太刀ぐらい浴びせられたと思うか?」
ファルケンの隻眼がこちらを向いた。
私が黙って肩を竦めると、彼は短髪をぐしゃりと掻き混ぜた。
「くっそ。情けねぇとこ見せた」
エミール様の前でクラウス様に圧倒されたことを言っているのだろうか?
クラウス様の、怒りに満ちたアルファの威圧を思い出し、みぞおちが冷やりとする。斬られることなく、五体満足でここに居るのが奇跡だと思えた。
下手な慰めも言えないので、すこし考えて口を開く。
「私と二人がかりなら、あるいは」
「……どっちにしろ情けねぇ……」
ファルケンがぼやいた。
顔の右側を覆っている眼帯を外してゆく様子を見るともなく眺めていたら、
「突っ立ってないでこっち来いよ」
と誘われた。
「するんですか?」
「しねぇの?」
質問に質問で返された。
「無様を晒した俺を慰めに来てくれたんじゃねぇの?」
なんで私が。
一瞬そう思ったけれど、今日ぐらいはやさしくしてやってもいいのかもしれない。
クラウス様に敗けてオメガを完全に奪われた憐れなアルファを、ベータの私が慰める。陳腐すぎて演劇の演目にもならないか。
はぁ、と溜め息をついたら、ファルケンが肩を揺らした。
「すげぇ嫌そうな顔」
アンタはいつも俺に容赦がないよな、と笑いながら言われた。
「そうですか?」
「自覚ねぇの?」
「特には」
「そ?」
男が小首を傾げて、私を手招いた。
私はグラスを持ったまま、ファルケンの前まで歩み寄った。手首を掴まれて、引き寄せられる。グラスがまた揺れた。こぼれたワインが、今度はファルケンの服に降りかかった。
「俺の前でだけ、素を出してるんだって思ってた」
「はぁ?」
「アンタの容赦のなさは、俺にとっては特別感があった」
「意味がわかりません」
いったいなんの時間なのだ、これは。
「そんな下手な世辞を言わなくても、慰めてあげますよ」
私は男の手をほどき、ワインを口に含むとファルケンと唇を合わせた。
舌に感じるすこしのざらつきごと、ファルケンへと注ぎ込む。
私の手からグラスが取り上げられた。コトリ、とテーブルにそれを置いたファルケンが、私の腰を引き寄せてくる。
口づけが深くなってきた。その段で私は、おっと、と思い出した。
「髪を、染めてあげましょうか」
これは嫌味や嫌がらせではなく、純粋なる親切のつもりだった。
エミール様を連れて逃げることはできなくなったから。
クラウス様からエミール様を奪うことはもう不可能だと骨身に沁みて理解しただろうファルケンに向けて、たとえ偽物だったとしても一度ぐらいエミール様を抱かせてやれば、失恋の傷もすこしは小さくなるのでは、と考えてそう申し出たのだけれど。
ファルケンの顔がみるみるうちに強張り、ひどく怒ったような表情になったので、私はなにか間違えたのだとわかった。
「……アンタさぁ、それ、どういうつもりで言ってんだよ」
猛禽を思わせる鋭い目が、私を射た。
私は眉を顰め、男の視線を受け止めた。
「ですから、慰めてあげます、と」
「それがなんで髪を染めるって話になるのかって聞いてんだよ!」
「大きな声を出さなくても聞こえてますよ。あなたがずっと手を出せなかったエミール様の代わりをしてあげるって言ってるんです」
「……っ、まだそんなこと言ってんのか」
ファルケンがひたいを押さえた。
「アンタさぁ、俺の気持ちはわかってるって言っただろ」
いつの話だ、と記憶を探ったら、「昨夜」と男が付け足した。
昨夜。この部屋で、ファルケンとエミール様を連れ出す策を練った。すこし記憶を巻き戻してみると、確かにそんな会話を交わしていた。
「言いましたね」
「じゃあ、」
「だから、髪を染めましょうかって言ってさしあげたんですよ」
「……? ちょっと待て。意味がわかんねぇ」
私はそんなに複雑な話をしているつもりはないので、なぜファルケンが怪訝な顔をしているのかがわからない。
それともわからないふりをしているのだろうか。
エミール様に、私を『影』と呼ぶなと言われたから、ここにエミール様が居なくても口にしたくはないのか。義理堅いことだ。
ファルケンは言えなくとも私が言うぶんには構わないだろうと判じて、私はさっさと口を開いた。
「あなたは私をエミール様の『影』として使いたかったんでしょう。『影』として、一生をあの方に尽くす。あなたに言われずとも私も同じ気持ちですよ。私は、私の罪を忘れたことはない」
ファルケンの隻眼がひくりと動いた。
金茶の瞳が見開かれる。そこに私の姿が映っていた。
「エミール様はクラウス様とともに在ることを選ばれた。とりあえず、当面は私の出番もないでしょうが、今後またエミール様のお気持ちが変わられたときには私は『影』として、」
「ちょ、ちょっと待て。色々おかしい」
ファルケンのてのひらが、私の口を覆った。
おかしい、と言われて私は腹立たしい思いで男の手を叩き落とした。
「なにがおかしいんですか」
「いや……なんでアンタがまた『影』をする前提になってるんだよ?」
「エミール様を逃がすために『影』が必要だから、私を誘ったんでしょう?」
いまさらなにをわかりきったことを。
呆れた目で男を見てみれば、ファルケンはひたいを押さえるどころか頭を抱えていた。
「待て待て。俺はひと言もそんなこと言ってないだろ」
「エミール様に釘を刺されたから言わなかっただけでしょう」
「はぁ? ……釘を刺されたって、あれか! おまえを影野郎と呼ぶなってやつか!」
男が唇を開閉させるたびに、顔の右側に走る傷痕も動いていた。
ふだん眼帯で隠している部分が見えているのは新鮮で、私はファルケンの傷痕を見つめながら頷いた。
ファルケンが頬を引きつらせながら、恐る恐るという態で問いかけてくる。
「アンタまさか……俺がエルを逃がすために、アンタを囮に使おうとしたとか本気でそう考えてるのか?」
「そのための『影』でしょう」
ファルケンはずっと私を『影』としてしか見ていなかった。スヴェンと呼ばずに影野郎と呼んでいたことからもそれは明白だ。
私がそう主張すると、ファルケンが情けなく眉を下げた。
「いやだからそれは……エルが……いや待てわかった、それは俺が悪かった。スヴェン、俺はアンタを『影』とは思ってない」
ではなぜ私を誘ったのだろう。
ファルケンの言動はあまりに不可解だ。
「……私に、贖罪をさせたいのではないのですか?」
「贖罪? なんの?」
「エミール様を、傷つけたことを」
金茶の瞳が細くなった。ファルケンの手が伸びてきて、私の髪を指先で梳いた。
「それを言うなら俺もアンタと同罪だ。エルをまもりきれなかった。でもそれはエルの前で言うなよ。あいつがかなしむ。エルはアンタのことが好きだから、傍に居てほしいって言ったんだ。罪を償ってほしいからじゃない」
「…………」
「俺も、一緒だ」
「…………」
「アンタが好きだから、一緒に来いって言ったんだ」
寝台はきれいだった。まだ娼婦を呼んではいないようだ。
私は財布を男へと返した。ファルケンはそれをポンとテーブルの上に放った。
「なんか、拍子抜けしたな」
なみなみとワインを注いだグラスを私へ差し出しながら、男が言った。言葉通り、気の抜けたような声音だった。
「クラウス様の傍に居ることが、エミール様のしあわせです」
私がそう返すと、ファルケンが唇の端で笑った。
私の手に、グラスが押し付けられた。赤い色の液体が揺れて、こぼれる。私の手を濡らしたそれを、ファルケンが舐めた。
「あなたのグラスはそっちでしょう」
男の顔を押しのけたら、大した抵抗もなく離れていった。
ファルケンはテーブルに軽く腰をかけ、自分のグラスを半分ほど煽ると、大きな息を吐いた。
「クラウス様、やべぇな」
「騎士団長でいらっしゃいますからね」
「あのままやってたら、一太刀ぐらい浴びせられたと思うか?」
ファルケンの隻眼がこちらを向いた。
私が黙って肩を竦めると、彼は短髪をぐしゃりと掻き混ぜた。
「くっそ。情けねぇとこ見せた」
エミール様の前でクラウス様に圧倒されたことを言っているのだろうか?
クラウス様の、怒りに満ちたアルファの威圧を思い出し、みぞおちが冷やりとする。斬られることなく、五体満足でここに居るのが奇跡だと思えた。
下手な慰めも言えないので、すこし考えて口を開く。
「私と二人がかりなら、あるいは」
「……どっちにしろ情けねぇ……」
ファルケンがぼやいた。
顔の右側を覆っている眼帯を外してゆく様子を見るともなく眺めていたら、
「突っ立ってないでこっち来いよ」
と誘われた。
「するんですか?」
「しねぇの?」
質問に質問で返された。
「無様を晒した俺を慰めに来てくれたんじゃねぇの?」
なんで私が。
一瞬そう思ったけれど、今日ぐらいはやさしくしてやってもいいのかもしれない。
クラウス様に敗けてオメガを完全に奪われた憐れなアルファを、ベータの私が慰める。陳腐すぎて演劇の演目にもならないか。
はぁ、と溜め息をついたら、ファルケンが肩を揺らした。
「すげぇ嫌そうな顔」
アンタはいつも俺に容赦がないよな、と笑いながら言われた。
「そうですか?」
「自覚ねぇの?」
「特には」
「そ?」
男が小首を傾げて、私を手招いた。
私はグラスを持ったまま、ファルケンの前まで歩み寄った。手首を掴まれて、引き寄せられる。グラスがまた揺れた。こぼれたワインが、今度はファルケンの服に降りかかった。
「俺の前でだけ、素を出してるんだって思ってた」
「はぁ?」
「アンタの容赦のなさは、俺にとっては特別感があった」
「意味がわかりません」
いったいなんの時間なのだ、これは。
「そんな下手な世辞を言わなくても、慰めてあげますよ」
私は男の手をほどき、ワインを口に含むとファルケンと唇を合わせた。
舌に感じるすこしのざらつきごと、ファルケンへと注ぎ込む。
私の手からグラスが取り上げられた。コトリ、とテーブルにそれを置いたファルケンが、私の腰を引き寄せてくる。
口づけが深くなってきた。その段で私は、おっと、と思い出した。
「髪を、染めてあげましょうか」
これは嫌味や嫌がらせではなく、純粋なる親切のつもりだった。
エミール様を連れて逃げることはできなくなったから。
クラウス様からエミール様を奪うことはもう不可能だと骨身に沁みて理解しただろうファルケンに向けて、たとえ偽物だったとしても一度ぐらいエミール様を抱かせてやれば、失恋の傷もすこしは小さくなるのでは、と考えてそう申し出たのだけれど。
ファルケンの顔がみるみるうちに強張り、ひどく怒ったような表情になったので、私はなにか間違えたのだとわかった。
「……アンタさぁ、それ、どういうつもりで言ってんだよ」
猛禽を思わせる鋭い目が、私を射た。
私は眉を顰め、男の視線を受け止めた。
「ですから、慰めてあげます、と」
「それがなんで髪を染めるって話になるのかって聞いてんだよ!」
「大きな声を出さなくても聞こえてますよ。あなたがずっと手を出せなかったエミール様の代わりをしてあげるって言ってるんです」
「……っ、まだそんなこと言ってんのか」
ファルケンがひたいを押さえた。
「アンタさぁ、俺の気持ちはわかってるって言っただろ」
いつの話だ、と記憶を探ったら、「昨夜」と男が付け足した。
昨夜。この部屋で、ファルケンとエミール様を連れ出す策を練った。すこし記憶を巻き戻してみると、確かにそんな会話を交わしていた。
「言いましたね」
「じゃあ、」
「だから、髪を染めましょうかって言ってさしあげたんですよ」
「……? ちょっと待て。意味がわかんねぇ」
私はそんなに複雑な話をしているつもりはないので、なぜファルケンが怪訝な顔をしているのかがわからない。
それともわからないふりをしているのだろうか。
エミール様に、私を『影』と呼ぶなと言われたから、ここにエミール様が居なくても口にしたくはないのか。義理堅いことだ。
ファルケンは言えなくとも私が言うぶんには構わないだろうと判じて、私はさっさと口を開いた。
「あなたは私をエミール様の『影』として使いたかったんでしょう。『影』として、一生をあの方に尽くす。あなたに言われずとも私も同じ気持ちですよ。私は、私の罪を忘れたことはない」
ファルケンの隻眼がひくりと動いた。
金茶の瞳が見開かれる。そこに私の姿が映っていた。
「エミール様はクラウス様とともに在ることを選ばれた。とりあえず、当面は私の出番もないでしょうが、今後またエミール様のお気持ちが変わられたときには私は『影』として、」
「ちょ、ちょっと待て。色々おかしい」
ファルケンのてのひらが、私の口を覆った。
おかしい、と言われて私は腹立たしい思いで男の手を叩き落とした。
「なにがおかしいんですか」
「いや……なんでアンタがまた『影』をする前提になってるんだよ?」
「エミール様を逃がすために『影』が必要だから、私を誘ったんでしょう?」
いまさらなにをわかりきったことを。
呆れた目で男を見てみれば、ファルケンはひたいを押さえるどころか頭を抱えていた。
「待て待て。俺はひと言もそんなこと言ってないだろ」
「エミール様に釘を刺されたから言わなかっただけでしょう」
「はぁ? ……釘を刺されたって、あれか! おまえを影野郎と呼ぶなってやつか!」
男が唇を開閉させるたびに、顔の右側に走る傷痕も動いていた。
ふだん眼帯で隠している部分が見えているのは新鮮で、私はファルケンの傷痕を見つめながら頷いた。
ファルケンが頬を引きつらせながら、恐る恐るという態で問いかけてくる。
「アンタまさか……俺がエルを逃がすために、アンタを囮に使おうとしたとか本気でそう考えてるのか?」
「そのための『影』でしょう」
ファルケンはずっと私を『影』としてしか見ていなかった。スヴェンと呼ばずに影野郎と呼んでいたことからもそれは明白だ。
私がそう主張すると、ファルケンが情けなく眉を下げた。
「いやだからそれは……エルが……いや待てわかった、それは俺が悪かった。スヴェン、俺はアンタを『影』とは思ってない」
ではなぜ私を誘ったのだろう。
ファルケンの言動はあまりに不可解だ。
「……私に、贖罪をさせたいのではないのですか?」
「贖罪? なんの?」
「エミール様を、傷つけたことを」
金茶の瞳が細くなった。ファルケンの手が伸びてきて、私の髪を指先で梳いた。
「それを言うなら俺もアンタと同罪だ。エルをまもりきれなかった。でもそれはエルの前で言うなよ。あいつがかなしむ。エルはアンタのことが好きだから、傍に居てほしいって言ったんだ。罪を償ってほしいからじゃない」
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