3 / 19
第3章|目覚め「あなたはどなた?」
しおりを挟む
最初に戻ってきたのは、匂いだった。
薬草を煮出した甘い苦さ。清拭のためのアルコール。乾いたリネンの匂い。
そして、その奥に――かすかに混ざる、鉄と革と香木。
その匂いを嗅いだ瞬間、胸がきゅっと縮む。
(……なんで……)
目を開ける前から、涙が出そうになる。理由が分からない。思い出せない。
けれど身体だけが、知っているみたいに反応した。
セシリアはゆっくり瞼を持ち上げた。
白い天蓋。淡い光。王宮の医務室――豪奢な飾りはないが、必要以上に清潔で、静かで、息が詰まるほど整っている。
喉が渇いていた。舌が重い。
指先を動かすと、シーツが擦れて小さな音がした。
「……気がつかれましたか」
低い声。男の声。
視線を向けた先に、医官ユーリがいた。眼鏡の奥の目が、真剣にセシリアを観察する。
「ここは王宮医務室です。失神されましたが、命に別状はありません。……めまいは?」
セシリアは口を開こうとして、言葉が出ないことに気づく。喉の奥がひりつく。
目を瞬かせると、睫毛の先に光が溜まって、視界が滲んだ。
(舞踏会……)
思い出すだけで、胃の底が冷える。
婚約破棄。
リディアの涙。
ざわめき。
冷たい声。
指輪が床に落ちた音。
そこで記憶が途切れている。
――いや、途切れてなどいない。痛みだけが残っている。
セシリアが息を吸い直した、その時。
扉の向こうで、足音が止まった。
近づいてくる。
静かで、重い足音。規則的で、軍人の歩き方。
胸がまた、ぎゅっと痛む。
何かが来る。
何か――大事なものが。
扉が開いた。
入ってきたのは、漆黒の髪の男だった。
王宮の廊下に溶けるほど整った軍装。金糸の刺繍。肩章。重さのある外套。
王太子レイヴン・ヴァルドシュタイン。
――そうだ。彼だ。知っている。名前も肩書も顔も、全部分かる。
なのに。
セシリアの頭の中だけが、変だった。
彼を見た瞬間、胸の奥がひどく疼いて、息が詰まった。涙がこぼれそうになった。抱きしめられたくてたまらなくなった。
けれど、そこにあるはずの“思い出”が――ない。
何も浮かばない。
彼と笑った記憶も、手を繋いだ感触も、優しい声も。
空洞だけが、ぽっかりと開いている。
(……どうして?)
レイヴンの琥珀の瞳が、セシリアを捉えた。
冷たい光。
それでもその冷たさの下で、何かがひどく揺れている。
怒りではない。憎しみでもない。
――壊れそうな、痛み。
セシリアは、無意識にシーツの端を握りしめた。
握った指が震える。
医官ユーリが、気配を読んで一歩下がる。
「殿下。患者は目覚めました。会話は可能ですが、刺激は避けた方が――」
言い終える前に、レイヴンが手を上げた。
黙れ、という合図。静かで、絶対の。
医官は口を閉じる。
部屋に、二人きりの空気が落ちた。
レイヴンはベッドの傍へ近づいた。
近づくたび、セシリアの胸の痛みが強くなる。何かが呼び戻されそうで、怖い。
そして彼は――距離を詰める直前で、足を止めた。
手を伸ばせば触れられるのに、触れない。
触れたいのに、触れない。
その我慢が空気を張りつめさせる。
セシリアは唇を震わせた。
(この人は……)
王太子。
婚約者――だったはずの人。
でも、どうして?
どうして婚約破棄?
どうして私は倒れた?
どうして彼の前で、こんなに苦しい?
喉の奥に、言葉が溜まっていく。
問いが押し寄せる。
けれど、最初に出てきたのは――
「……あの」
声が掠れた。自分の声なのに、弱々しくて情けない。
レイヴンの眉が、ほんの僅かに動いた。
その小さな動きだけで、胸が締めつけられる。
セシリアは勇気を振り絞り、言葉を選んだ。
「失礼ですが……」
彼の視線が、セシリアの唇に落ちる。
次に言う言葉を、恐れるみたいに。
セシリアは、その瞳をまっすぐ見上げた。
「あなたは、どなたですか?」
――時間が止まった。
空気が凍り、息ができなくなる。
医務室の静けさが、さらに重くなる。
レイヴンの瞳の奥で、何かが砕けた。
琥珀の光が、ひどく暗く揺れた。
その揺れは、怒りではなく――喪失の色だった。
「……セシリア」
名前が呼ばれた。
けれどそれは、叱責ではない。呼びかけでもない。
喉の奥から絞り出した、痛みの塊のような声。
セシリアの胸が、理由もなく熱くなった。
泣きたくなる。
抱きしめたくなる。
思い出したくなる。
でも、思い出せない。
レイヴンは、目を伏せた。
長い睫毛の影が頬に落ち、完璧な王太子の仮面が、一瞬だけ外れる。
右鎖骨のあたりに、彼の指が触れる。薄い古傷を押さえる癖。
それをした瞬間、彼は――自分を立て直した。
次に顔を上げた時、そこには冷たい王太子がいた。
「……忘れたなら、それでいい」
セシリアは息を呑む。
「え……?」
理解できない。
忘れた? 何を?
彼を? どうして?
セシリアが身を起こそうとした瞬間、頭がぐらりと揺れた。
医官が慌てて手を伸ばす。
「動かないで――」
レイヴンの声が、それを制した。
「触れるな」
医官の手が止まる。
レイヴンは自分で、距離を保ったままセシリアを見下ろした。
セシリアの目には、彼が冷たい男にしか見えないはずなのに。
なぜか、その冷たさが“嘘”だと感じてしまう。
「殿下……私は……」
言葉が絡まる。
何を言えばいいのか分からない。
レイヴンは、答えを与えない。
ただ、必要なことだけを切り捨てるみたいに言う。
「……お前は、もう俺のことを思い出そうとするな」
セシリアは、凍りついた。
心臓が跳ね、胸が痛いほど締まる。
拒絶。
拒絶なのに、なぜか“懇願”のようにも聞こえる。
「なぜ……ですか」
セシリアの声は、震えていた。
「私は、あなたが誰かも分からないのに……。でも、胸が……苦しくて……」
言いながら、涙が溜まっていくのが分かる。
泣きたくないのに。
泣いたら負けなのに。
レイヴンの瞳が、一瞬だけ揺れた。
その揺れが、セシリアの涙腺を壊した。
涙が、こぼれた。
頬を伝う雫が、シーツに落ちる。
硝子みたいに透けた涙。
レイヴンの喉が、わずかに動いた。
言葉を飲み込む動き。
彼は、セシリアに一歩近づきかけて――止まった。
伸ばしかけた手を、拳にして握りしめた。
指の関節が白くなる。
「……泣くな」
命令の形をしているのに、声が痛い。
セシリアは、首を振る。
止められない。
「ごめんなさい……でも……」
言葉にならない。
胸が痛い。
理由が分からない。
レイヴンは、視線を逸らした。
セシリアの涙を見ていられないように。
「……医官」
呼ばれたユーリが、恐る恐る一歩前に出る。
「はい、殿下」
「この件は口外するな。……彼女の症状も、だ」
その言い方は、守っているようにも、隠しているようにも聞こえた。
セシリアが息を詰める。
「殿下、記憶喪失の可能性が――」
「黙れ」
低い声で切られる。
医官は唇を結び、深く頭を下げた。
レイヴンは、扉へ向かった。
去る。
また、去る。
セシリアは焦った。
この人が行ってしまったら、二度と真実に触れられない気がする。
自分の空白が、永遠に埋まらない気がする。
「待って……!」
咄嗟に声が出た。
掠れた叫び。
レイヴンの背中が止まった。
外套の裾が、わずかに揺れる。
セシリアは涙を拭うこともできず、必死に言葉を探した。
「私……あなたを……」
――思い出せないのに。
喉が詰まる。
胸が痛い。
涙が止まらない。
レイヴンは振り返らなかった。
振り返ったら、壊れてしまうのだと、背中が語っていた。
ただ、低く、短く言う。
「……忘れたままでいろ」
それは命令の形をした、祈りだった。
扉が閉まる音がした。
足音が遠ざかる。
セシリアは、涙の中で空白を抱えた。
――名前を知っているのに、思い出せない人。
――冷たい言葉を投げるのに、胸が痛む人。
ベッドの上で、彼女は小さく息を吸った。
吸った空気が、ひどく苦い。
「……あなたは、どなたですか……」
自分で言った言葉が、今さら胸に刺さる。
そしてセシリアは知らないまま、ひとつの真実だけを身体で感じていた。
この空白は、きっと――
“守られた代償”だということを。
薬草を煮出した甘い苦さ。清拭のためのアルコール。乾いたリネンの匂い。
そして、その奥に――かすかに混ざる、鉄と革と香木。
その匂いを嗅いだ瞬間、胸がきゅっと縮む。
(……なんで……)
目を開ける前から、涙が出そうになる。理由が分からない。思い出せない。
けれど身体だけが、知っているみたいに反応した。
セシリアはゆっくり瞼を持ち上げた。
白い天蓋。淡い光。王宮の医務室――豪奢な飾りはないが、必要以上に清潔で、静かで、息が詰まるほど整っている。
喉が渇いていた。舌が重い。
指先を動かすと、シーツが擦れて小さな音がした。
「……気がつかれましたか」
低い声。男の声。
視線を向けた先に、医官ユーリがいた。眼鏡の奥の目が、真剣にセシリアを観察する。
「ここは王宮医務室です。失神されましたが、命に別状はありません。……めまいは?」
セシリアは口を開こうとして、言葉が出ないことに気づく。喉の奥がひりつく。
目を瞬かせると、睫毛の先に光が溜まって、視界が滲んだ。
(舞踏会……)
思い出すだけで、胃の底が冷える。
婚約破棄。
リディアの涙。
ざわめき。
冷たい声。
指輪が床に落ちた音。
そこで記憶が途切れている。
――いや、途切れてなどいない。痛みだけが残っている。
セシリアが息を吸い直した、その時。
扉の向こうで、足音が止まった。
近づいてくる。
静かで、重い足音。規則的で、軍人の歩き方。
胸がまた、ぎゅっと痛む。
何かが来る。
何か――大事なものが。
扉が開いた。
入ってきたのは、漆黒の髪の男だった。
王宮の廊下に溶けるほど整った軍装。金糸の刺繍。肩章。重さのある外套。
王太子レイヴン・ヴァルドシュタイン。
――そうだ。彼だ。知っている。名前も肩書も顔も、全部分かる。
なのに。
セシリアの頭の中だけが、変だった。
彼を見た瞬間、胸の奥がひどく疼いて、息が詰まった。涙がこぼれそうになった。抱きしめられたくてたまらなくなった。
けれど、そこにあるはずの“思い出”が――ない。
何も浮かばない。
彼と笑った記憶も、手を繋いだ感触も、優しい声も。
空洞だけが、ぽっかりと開いている。
(……どうして?)
レイヴンの琥珀の瞳が、セシリアを捉えた。
冷たい光。
それでもその冷たさの下で、何かがひどく揺れている。
怒りではない。憎しみでもない。
――壊れそうな、痛み。
セシリアは、無意識にシーツの端を握りしめた。
握った指が震える。
医官ユーリが、気配を読んで一歩下がる。
「殿下。患者は目覚めました。会話は可能ですが、刺激は避けた方が――」
言い終える前に、レイヴンが手を上げた。
黙れ、という合図。静かで、絶対の。
医官は口を閉じる。
部屋に、二人きりの空気が落ちた。
レイヴンはベッドの傍へ近づいた。
近づくたび、セシリアの胸の痛みが強くなる。何かが呼び戻されそうで、怖い。
そして彼は――距離を詰める直前で、足を止めた。
手を伸ばせば触れられるのに、触れない。
触れたいのに、触れない。
その我慢が空気を張りつめさせる。
セシリアは唇を震わせた。
(この人は……)
王太子。
婚約者――だったはずの人。
でも、どうして?
どうして婚約破棄?
どうして私は倒れた?
どうして彼の前で、こんなに苦しい?
喉の奥に、言葉が溜まっていく。
問いが押し寄せる。
けれど、最初に出てきたのは――
「……あの」
声が掠れた。自分の声なのに、弱々しくて情けない。
レイヴンの眉が、ほんの僅かに動いた。
その小さな動きだけで、胸が締めつけられる。
セシリアは勇気を振り絞り、言葉を選んだ。
「失礼ですが……」
彼の視線が、セシリアの唇に落ちる。
次に言う言葉を、恐れるみたいに。
セシリアは、その瞳をまっすぐ見上げた。
「あなたは、どなたですか?」
――時間が止まった。
空気が凍り、息ができなくなる。
医務室の静けさが、さらに重くなる。
レイヴンの瞳の奥で、何かが砕けた。
琥珀の光が、ひどく暗く揺れた。
その揺れは、怒りではなく――喪失の色だった。
「……セシリア」
名前が呼ばれた。
けれどそれは、叱責ではない。呼びかけでもない。
喉の奥から絞り出した、痛みの塊のような声。
セシリアの胸が、理由もなく熱くなった。
泣きたくなる。
抱きしめたくなる。
思い出したくなる。
でも、思い出せない。
レイヴンは、目を伏せた。
長い睫毛の影が頬に落ち、完璧な王太子の仮面が、一瞬だけ外れる。
右鎖骨のあたりに、彼の指が触れる。薄い古傷を押さえる癖。
それをした瞬間、彼は――自分を立て直した。
次に顔を上げた時、そこには冷たい王太子がいた。
「……忘れたなら、それでいい」
セシリアは息を呑む。
「え……?」
理解できない。
忘れた? 何を?
彼を? どうして?
セシリアが身を起こそうとした瞬間、頭がぐらりと揺れた。
医官が慌てて手を伸ばす。
「動かないで――」
レイヴンの声が、それを制した。
「触れるな」
医官の手が止まる。
レイヴンは自分で、距離を保ったままセシリアを見下ろした。
セシリアの目には、彼が冷たい男にしか見えないはずなのに。
なぜか、その冷たさが“嘘”だと感じてしまう。
「殿下……私は……」
言葉が絡まる。
何を言えばいいのか分からない。
レイヴンは、答えを与えない。
ただ、必要なことだけを切り捨てるみたいに言う。
「……お前は、もう俺のことを思い出そうとするな」
セシリアは、凍りついた。
心臓が跳ね、胸が痛いほど締まる。
拒絶。
拒絶なのに、なぜか“懇願”のようにも聞こえる。
「なぜ……ですか」
セシリアの声は、震えていた。
「私は、あなたが誰かも分からないのに……。でも、胸が……苦しくて……」
言いながら、涙が溜まっていくのが分かる。
泣きたくないのに。
泣いたら負けなのに。
レイヴンの瞳が、一瞬だけ揺れた。
その揺れが、セシリアの涙腺を壊した。
涙が、こぼれた。
頬を伝う雫が、シーツに落ちる。
硝子みたいに透けた涙。
レイヴンの喉が、わずかに動いた。
言葉を飲み込む動き。
彼は、セシリアに一歩近づきかけて――止まった。
伸ばしかけた手を、拳にして握りしめた。
指の関節が白くなる。
「……泣くな」
命令の形をしているのに、声が痛い。
セシリアは、首を振る。
止められない。
「ごめんなさい……でも……」
言葉にならない。
胸が痛い。
理由が分からない。
レイヴンは、視線を逸らした。
セシリアの涙を見ていられないように。
「……医官」
呼ばれたユーリが、恐る恐る一歩前に出る。
「はい、殿下」
「この件は口外するな。……彼女の症状も、だ」
その言い方は、守っているようにも、隠しているようにも聞こえた。
セシリアが息を詰める。
「殿下、記憶喪失の可能性が――」
「黙れ」
低い声で切られる。
医官は唇を結び、深く頭を下げた。
レイヴンは、扉へ向かった。
去る。
また、去る。
セシリアは焦った。
この人が行ってしまったら、二度と真実に触れられない気がする。
自分の空白が、永遠に埋まらない気がする。
「待って……!」
咄嗟に声が出た。
掠れた叫び。
レイヴンの背中が止まった。
外套の裾が、わずかに揺れる。
セシリアは涙を拭うこともできず、必死に言葉を探した。
「私……あなたを……」
――思い出せないのに。
喉が詰まる。
胸が痛い。
涙が止まらない。
レイヴンは振り返らなかった。
振り返ったら、壊れてしまうのだと、背中が語っていた。
ただ、低く、短く言う。
「……忘れたままでいろ」
それは命令の形をした、祈りだった。
扉が閉まる音がした。
足音が遠ざかる。
セシリアは、涙の中で空白を抱えた。
――名前を知っているのに、思い出せない人。
――冷たい言葉を投げるのに、胸が痛む人。
ベッドの上で、彼女は小さく息を吸った。
吸った空気が、ひどく苦い。
「……あなたは、どなたですか……」
自分で言った言葉が、今さら胸に刺さる。
そしてセシリアは知らないまま、ひとつの真実だけを身体で感じていた。
この空白は、きっと――
“守られた代償”だということを。
90
あなたにおすすめの小説
私たちの離婚幸福論
桔梗
ファンタジー
ヴェルディア帝国の皇后として、順風満帆な人生を歩んでいたルシェル。
しかし、彼女の平穏な日々は、ノアの突然の記憶喪失によって崩れ去る。
彼はルシェルとの記憶だけを失い、代わりに”愛する女性”としてイザベルを迎え入れたのだった。
信じていた愛が消え、冷たく突き放されるルシェル。
だがそこに、隣国アンダルシア王国の皇太子ゼノンが現れ、驚くべき提案を持ちかける。
それは救済か、あるいは——
真実を覆う闇の中、ルシェルの新たな運命が幕を開ける。
素敵な人が私の婚約者ですか?すみません、他に好きな人がいる婚約者様とは将来を約束出来ませんので婚約破棄をお願いします。
クロユキ
恋愛
「あの…貴方は誰ですか?」
森の中で倒れていた私は婚約者のアレン様を私は覚えていません、記憶喪失だそうです。彼には別に好きな人がいたようなのです。私、マリーナ・クレールは婚約破棄をしました。
彼の事は覚えていませんので私の事は気にしないで下さい。
誤字脱字があります。更新が不定期ですがよろしくお願いします。
殿下の婚約者は、記憶喪失です。
有沢真尋
恋愛
王太子の婚約者である公爵令嬢アメリアは、いつも微笑みの影に疲労を蓄えているように見えた。
王太子リチャードは、アメリアがその献身を止めたら烈火の如く怒り狂うのは想像に難くない。自分の行動にアメリアが口を出すのも絶対に許さない。たとえば結婚前に派手な女遊びはやめて欲しい、という願いでさえも。
たとえ王太子妃になれるとしても、幸せとは無縁そうに見えたアメリア。
彼女は高熱にうなされた後、すべてを忘れてしまっていた。
※ざまあ要素はありません。
※表紙はかんたん表紙メーカーさま
私は彼に選ばれなかった令嬢。なら、自分の思う通りに生きますわ
みゅー
恋愛
私の名前はアレクサンドラ・デュカス。
婚約者の座は得たのに、愛されたのは別の令嬢。社交界の噂に翻弄され、命の危険にさらされ絶望の淵で私は前世の記憶を思い出した。
これは、誰かに決められた物語。ならば私は、自分の手で運命を変える。
愛も権力も裏切りも、すべて巻き込み、私は私の道を生きてみせる。
毎日20時30分に投稿
[完結]「私が婚約者だったはずなのに」愛する人が別の人と婚約するとしたら〜恋する二人を切り裂く政略結婚の行方は〜
h.h
恋愛
王子グレンの婚約者候補であったはずのルーラ。互いに想いあう二人だったが、政略結婚によりグレンは隣国の王女と結婚することになる。そしてルーラもまた別の人と婚約することに……。「将来僕のお嫁さんになって」そんな約束を記憶の奥にしまいこんで、二人は国のために自らの心を犠牲にしようとしていた。ある日、隣国の王女に関する重大な秘密を知ってしまったルーラは、一人真実を解明するために動き出す。「国のためと言いながら、本当はグレン様を取られたくなだけなのかもしれないの」「国のためと言いながら、彼女を俺のものにしたくて抗っているみたいだ」
二人は再び手を取り合うことができるのか……。
全23話で完結(すでに完結済みで投稿しています)
婚約破棄をしておけば
あんど もあ
ファンタジー
王太子アントワーヌの婚約者のレアリゼは、アントワーヌに嫌われていた。男を立てぬ女らしくないレアリゼが悪い、と皆に思われて孤立無援なレアリゼ。彼女は報われぬままひたすら国のために働いた……と思われていたが実は……。
好きでした、婚約破棄を受け入れます
たぬきち25番
恋愛
シャルロッテ子爵令嬢には、幼い頃から愛し合っている婚約者がいた。優しくて自分を大切にしてくれる婚約者のハンス。彼と結婚できる幸せな未来を、心待ちにして努力していた。ところがそんな未来に暗雲が立ち込める。永遠の愛を信じて、傷つき、涙するシャルロッテの運命はいかに……?
※十章を改稿しました。エンディングが変わりました。
殿下、もう何もかも手遅れです
魚谷
恋愛
偉大なる国王が崩御した。
葬儀の場で、王太子アドルフォスは、父王が病床にいるのを良いことに国を思うがままにしようとする、婚約者である公爵令嬢ロザリンデと、その父である宰相を断罪しようと決意する。
全ては自分が次の王に相応しいことを、その場にいる全ての貴族たちに示すため。
アドルフォスは自分の勝利を信じて疑わなかった。
自分には、麗しい子爵令嬢で、数百年に一度生まれる聖女の力に覚醒したエレインという心強い味方がいるのだから。
勝利は揺るぎないはずだった……そう、アドルフォスの頭の中では。
これはひとつの国の終わりの物語。
★他のサイトにも掲載しております
★13000字程度でサクッとお読み頂けます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる