俺様上司に今宵も激しく求められる。

美凪ましろ

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incredible fingers

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 とろとろになったそこの柔らかみを確かめるように彼の指は動く。着実に。誠実に。

「んぁ……」だらしなくよだれを垂らすあたし。もっと……欲しい。

 もっともっとなかのなかまで入り込んであたしをいじめ抜いて欲しい。

 外側ばかりいじっていないで。もっと、深く、突いて。

「――物欲しそうな顔をしている」ふう、とあたしの頬に息を吹きかけるあなたは、「水っぽい女だな。そんなに――欲しいのか」

 ああ、もっと、激しく突いて。

 あたしの最奥まで入り込んで、激しく、狂わせてよ。

「もう、駄目……蒔田さ……」泣きながらあたしが乞えば、あなたはあたしの涙をべろりと舐めあげて、

「ベッドのうえで、蒔田さん、はないだろう?」

「――っ、……一臣さん……」

「いい子だ。味わえ」

「……っ……!」入り込んでくる。望みに望んだ彼の指先が。胸の先がぴんと尖って痛いくらい。彼のことを欲している。

 なのに、――あなたは。

 じゅるりと、指を引き抜く。

「あああ!」とあたしが叫べばあなたは、「可愛い子だな。仕方ない」とあたしの頬に口づけて、存分に体重を預け、――ゆっくりと。あたしのなかで指を往復させる。

 脳がちぎれそう。自慰行為なんて、一切経験がないのに。

 彼と出会って、いままでのセックスはたわいもない男視点の遊びだったのではないかと思えるくらいに。満たされて。揺さぶられて。

「……絡みついてくる」引き抜いてまたゆっくりとスライドさせる。あたしの膣の柔らかみを確かめるような彼の動き。「ひくひくして可愛い。……紘花。なにか言え」

 恍惚に飲まれているあたしに更なるなにかを望むのだ。とんだどS。鬼畜。アンドロイド。

 いくらこころのなかで罵ろうが、あたしの本能は着実にあなたを追い求めているのだから仕方がない。どうにもならない、世界一の病にかかってしまっている。

「……気持ちいい……」

「いい子だ」ちゅ、とあたしのこめかみに口づけると、「今宵のおまえはなお一層可愛い。――ますます、可愛がってしまいたくなるよ」

 そうして顔の位置をずらすと今度はあたしの敏感な先端に吸い付く。「――あああ!」

「可愛い紘花……食べてしまいたい……」

 口の中であたしを弄ぶあなた。あたしの胸に顔を埋め。――もっと。

 もっと、いじめぬいて欲しい。おかしなことに。性行為なんて男の自己満足でしかないと思い込んでいたあたしの価値観をがらりと変えた男。蒔田一臣。

 職場での冷徹な顔が思い出される。無表情で。なにを考えているのか分からなくて。感情の読めない男。……それが。

 いつからか、無表情のなかに、なにかしらの感情を読み取れるようになった。

 相変わらず周囲から理解されず、一定の距離を保つあなたが急に……あたしのこころのなかに、入り込んできた。

 きつく、激しく吸われ、あたしは腰を揺らした。「蒔田さん……激しい……っ……」

 彼の小さな頭を包み込んであたしが言えば、あなたは、顔を起こし、

「また蒔田さんと言った。――罰だな」

 容赦なく指で握りつぶすようにする。ひとの叫びを面白がる、とんでもなく鬼畜な男。けどもあたしの最愛の男。
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