婚約破棄ですか? それはこれから、私が貴方に行うものですよ?

柚木ゆず

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第5話 その後のイザック達 俯瞰視点(1)

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(イザック……っ。レスティア……っ。分かっているな……っ?)
(ええ、あなた。もちろんよっ!)
(今だけは、全てのプライドを捨てるさ……!)

 カフェテリア内で罪を明るみされ、5億ルピオスの支払いが確定的になったリトラン家。父である当主ダ―ゼル、妻であり母のレスティア、息子であるイザック。一家3人はその翌日、清潔感漂う室内にあるソファにー――ハーテンス子爵家邸内にある、応接室にいました。

(労働なんて、ごめんだ……っ。なんとしても、どんなことをしても5億を調達する……!)

 鉱山での作業などで稼ごうとすると、365日過酷な環境で働いたとしても、何十年もかかってしまう。そうすればその間は仕事以外をできず、人生の大半を棒に振ってしまいます。
 イザック達はそれを回避するべく、支援の依頼を行いに来ていたのです。

(1人から1000万程度借りることができれば、50人で5億に到達する……!)
(そうよね……っ。そして幸いにも、わたくし達には知り合いが沢山いるわ……っ)
(全員は無理でも、2分の1、いや3分の1は協力してくれるはず。充分に狙える額だ……っ!)

 3人は顔を見合わせて、頭の中で計算。夢ではないという答えをはじき出し、大きく頷き合いました。
 そしてそれが終わると、傍にある人気店のスイーツを――当主夫人の好物が入った箱を御機嫌取りの道具を仲良く一瞥し、もう一度大きく頷き合います。

 これらがあれば、成功間違いなし!
 快く貸してくれて、最高のスタートを切れる!

 3人は改めて確信をし、当主の到着を待ちます。そうして、6分が経過した頃でした。応接室の扉がガチャリと開き――

「「「え……?」」」

 イザック。ダ―ゼル。レスティア。急いで立ち上がっていた3人は、固まってしまいます。
 なぜなら。部屋に入ってきたのは、

「「「え……?」」」

 ライアン。アヴァ。それに、マイリス。
 タユレス家の、3人だったからです。

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