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第8話 予想外の出会い 真鈴視点(2)
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2日前に書店で助けた、あの女の子。消えたその時の姿で、ニッコリ笑ってる。
「…………ニコニコ笑いながら、こっちに手を振って…………ペコッと頭を下げてくれて……。左にある道を、指差してる……」
挨拶をされてるみたいだから私も手を振り返して、指の先を見てみる。
ひだり……。私達からだと右、あっちに行って欲しいってこと……?
「市川さん、今度ははっきりと聞こえました。美緒さんは、『お兄ちゃん、お姉ちゃん、あの時はありがとー。あのね、こっちに行ってみて』と言っています」
「やっぱり。そうなんだ」
美緒ちゃんは、そっちに行って欲しがってる。
「その方向に、なにがあるんだろう? 水前寺くん」
「ええ、尋ねてみます。近くに行ってみましょ――ぁ」
近づこうとしていたら美緒ちゃんの身体が白くキラキラ光り始めて、5秒もなかったと思う。私達が近寄る前に、パッと消えてしまったのだった。
「消える直前、『もう時間が来ちゃった。ない』と言っていました。こちらに来るに関して、制限時間があったようですね」
「『ない』……。美緒ちゃん、なにを伝えようとしてたんだろ……?」
あの笑顔には全然悪意はなかったし、あの光は成仏する時に出てた光。絶対に美緒ちゃんの真似をした悪霊じゃない。
私も水前寺くんも本物だと確信していて、揃って首を傾けた。
「…………考えてても、しょうがないね。行ってみよっか」
「美緒さんが指差す先に、危険はないでしょうしね。行って確かめてみましょう」
わざわざ来てくれたんだから、寄り道してでも確かめないといけない。私達は歩く方向を真っすぐから右に変えて、『何か』を見つけるまで進んでみる。
「……………………」
「……………………」
私は目、水前寺くんは耳に集中して、調べていく。
どちらも一言も喋らないようにして、ちょっとしたことも見逃さないようにして歩いていって――
「うぇえええええええええええええええええん!!」
――4階建てのディスカウントストアの入り口前で、大声で泣いている女の子を見つけたのでした。
「…………ニコニコ笑いながら、こっちに手を振って…………ペコッと頭を下げてくれて……。左にある道を、指差してる……」
挨拶をされてるみたいだから私も手を振り返して、指の先を見てみる。
ひだり……。私達からだと右、あっちに行って欲しいってこと……?
「市川さん、今度ははっきりと聞こえました。美緒さんは、『お兄ちゃん、お姉ちゃん、あの時はありがとー。あのね、こっちに行ってみて』と言っています」
「やっぱり。そうなんだ」
美緒ちゃんは、そっちに行って欲しがってる。
「その方向に、なにがあるんだろう? 水前寺くん」
「ええ、尋ねてみます。近くに行ってみましょ――ぁ」
近づこうとしていたら美緒ちゃんの身体が白くキラキラ光り始めて、5秒もなかったと思う。私達が近寄る前に、パッと消えてしまったのだった。
「消える直前、『もう時間が来ちゃった。ない』と言っていました。こちらに来るに関して、制限時間があったようですね」
「『ない』……。美緒ちゃん、なにを伝えようとしてたんだろ……?」
あの笑顔には全然悪意はなかったし、あの光は成仏する時に出てた光。絶対に美緒ちゃんの真似をした悪霊じゃない。
私も水前寺くんも本物だと確信していて、揃って首を傾けた。
「…………考えてても、しょうがないね。行ってみよっか」
「美緒さんが指差す先に、危険はないでしょうしね。行って確かめてみましょう」
わざわざ来てくれたんだから、寄り道してでも確かめないといけない。私達は歩く方向を真っすぐから右に変えて、『何か』を見つけるまで進んでみる。
「……………………」
「……………………」
私は目、水前寺くんは耳に集中して、調べていく。
どちらも一言も喋らないようにして、ちょっとしたことも見逃さないようにして歩いていって――
「うぇえええええええええええええええええん!!」
――4階建てのディスカウントストアの入り口前で、大声で泣いている女の子を見つけたのでした。
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