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第11話 気が付くと 俯瞰視点(3)
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「そんな目的が、あっただなんて……。こ、ここはなんなのだ……!? おっ、おかしすぎる!! 本当に個人がやっているのか!?」
「ご明察。ホライザは『ノルエット家』が創業して15代に渡って経営していることになっていますが、全ての始まりは王家であり、ローフェルンド大公閣下という御方なのですよ」
その時代は今まで以上に国が不安定で、王家としては少しでも多く危険な芽を摘んでおきたかった。そこで当時の国王が実弟であるローフェルンドに相談し、彼が中心となってアイディアを練って建築。大公が最も信頼していた腹心に、ホライザを一任していたのです。
「「「た、たいこう……。おうけ……」」」
「さて、お話を戻しましょうか。貴方がたの場合は、目的の三つ目に当たります。犯罪として認定されていない罪を過去に犯しておりましたので、スタッフとして迎え入れ見極めを行っていたのですよ」
「我々が罪を!? そんなバカな!!」
「認めますっ、確かに魔が差して懐に入れてしまいました! ですがっ、それ以外は行っておりません!」
「過去って……! 私達は当主一家として真面目に生きてきました! なのに叔父に陥れられてしまってっ! 全てを失ってしまったのです!」
自分達は可哀想な人間なんだ――。声を揃って訴えました。
「断言っ、明言できます! 我々は過去に罪など犯してはおりませぬ!!」
「いいえ、貴方がたは犯していますよ。とある経緯で貴方がたの過去を詳細に把握しており、知っているのです」
「「「その情報は間違っています!!」」」
「間違っていませんよ。間違えるはずがありませんよ」
だって情報元は、レアナ。三人が濡れ衣を着せ追放した、元家族なのですから。
「過去を反省する様子も後悔する様子もありませんでしたが、それでも痛い思いによって真っ当に生きる可能性もありました。実際貴方がたは路頭に迷ったことにより、真摯に労働を行っていました。……しかしながら、貴方がたは変わってしまった」
「「「変わっていません!!」」」
「嘘、ですよね? やがて手を抜くようになり、担当者であるオズアや指導指摘をした者を逆恨みにするようになったではありませんか」
気付かれないように手を抜き始めたこと。コーヒーに唾液を入れて渡していたこと。オズアから届いた情報を、本人達に伝えました。
「貴方がたは一つ目の振り分けて『パターンE』となり、それにより次の調査へと移行。ワザと落とし物を落して、反応を確認していたのですよ」
「なんだって!?」「「なんですって!?」」
「その結果貴方がたは『盗む』、『しらを切る』、『逃走』、更には『人質を取ろうとする』という行動まで取りました。ですので最終的に『パターン18』と判断され、そちらに合わせた対応をするためこの場にお連れしたのですよ」
そう告げるとヴァランタンは懐から取り出した鈴を3回鳴らし、そうすると屈強な男達が三人――王家が派遣した人間が、部屋に入ってきたのでした。
「ご明察。ホライザは『ノルエット家』が創業して15代に渡って経営していることになっていますが、全ての始まりは王家であり、ローフェルンド大公閣下という御方なのですよ」
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