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第1話 水面下で行われていたこと~真実~ ティナ視点(1)
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「ティナ副会長、僕は貴方に恋をしている。結婚を前提とした交際を、行ってはいただけないでしょうか?」
「……私もずっと、貴方様をお慕いしておりました。喜んでお受けいたします」
クロード様と私は生徒会長と副会長に選出され、多くの時間を共に過ごしてきました。それによってお互いに理解が深まり、人間性など素敵な部分をたくさん知り、お互いに恋をしていて。
今から、およそ1年前半前のことでした。生徒会室で告白をいただき、私達は恋人となっていたのです。
「ありがとう。では出来るだけ早く、ご挨拶に伺わないといけないね。当主ご夫妻にその件を――? 表情が優れないね。僕が挨拶を行うと、何かしら問題があるのかな?」
「申し訳ございません。実を言いますと、懸念材料が存在しております」
私の姉である、マルグリットお姉様。お姉様は、私を酷く怨んでいました。
――ティナが目立つせいで自分は目立てない――。
私は『家』の発展、ひいては領民の生活環境の向上を目指し、懸命に勉学やダンスなど『自分磨き』に励んできました。その結果学院や社交界で良い評価をいただけるようになったのですが、お姉様はソコに目立てない原因があると思われているのです。
『ティナ、一歩引きなさい。姉を立てるのが妹の務めよ』
ですのでこのように仰るのですが、一歩下がってお姉様を立てるわけにはいきません。なぜならそうした場合、『中の下』までレベルを下げざるをえなくなってしまうからなのです。
――私の見立てでは、マルグリットお姉様は素晴らしい才を持っています――。
まず間違いなくお姉様は、私以上のポテンシャルをお持ちです。けれど、ダイヤモンドとて磨かなければ光らない。マルグリットお姉様は努力を嫌うため、このような立ち位置となってしまっているのです。
『お姉様、原石は研磨によって輝きます。ですのでどうか、努力をなされ――』
『わたしに指図するだなんて、いい身分ね。……お父様お母様、またティナが生意気なことを言ってきたの。どうにかして』
そこで何度も訴えたのですが、返ってくるのは怒り含みの嘆息とビンタ。そのため私はお姉様たちに呆れ、説得は諦めました。このままでは身が持たないため仕方なく『怒り出さない』『現状に支障が出ない』ギリギリのラインを探り、まるで綱渡りのような日々を送っていたのです。
「ですのでクロード様との交際を知ったら、現在お相手がいないお姉様はますます激昂し……。当主の権限を使い、認められることはありません」
「……なるほど……」
「ですが、私は貴方様との関係を諦めたくはありません」
強きをくじき弱きを助ける。持つべき者は他者に手を差し伸べる義務がある。見返りなど要らない。などなど。
クロード様の持つお考えは素晴らしく、この方と人生を歩きたいと強く思っていました。そしてクロード様もまた、同じことを強く思ってくださっていました。
ですので――
「僕も協力させてもらおう。二人で考えれば、きっと名案が浮かぶはずだよ」
――私達は秘密裏に相談を始め、やがてそのお言葉は現実のものとなるのでした。
「……私もずっと、貴方様をお慕いしておりました。喜んでお受けいたします」
クロード様と私は生徒会長と副会長に選出され、多くの時間を共に過ごしてきました。それによってお互いに理解が深まり、人間性など素敵な部分をたくさん知り、お互いに恋をしていて。
今から、およそ1年前半前のことでした。生徒会室で告白をいただき、私達は恋人となっていたのです。
「ありがとう。では出来るだけ早く、ご挨拶に伺わないといけないね。当主ご夫妻にその件を――? 表情が優れないね。僕が挨拶を行うと、何かしら問題があるのかな?」
「申し訳ございません。実を言いますと、懸念材料が存在しております」
私の姉である、マルグリットお姉様。お姉様は、私を酷く怨んでいました。
――ティナが目立つせいで自分は目立てない――。
私は『家』の発展、ひいては領民の生活環境の向上を目指し、懸命に勉学やダンスなど『自分磨き』に励んできました。その結果学院や社交界で良い評価をいただけるようになったのですが、お姉様はソコに目立てない原因があると思われているのです。
『ティナ、一歩引きなさい。姉を立てるのが妹の務めよ』
ですのでこのように仰るのですが、一歩下がってお姉様を立てるわけにはいきません。なぜならそうした場合、『中の下』までレベルを下げざるをえなくなってしまうからなのです。
――私の見立てでは、マルグリットお姉様は素晴らしい才を持っています――。
まず間違いなくお姉様は、私以上のポテンシャルをお持ちです。けれど、ダイヤモンドとて磨かなければ光らない。マルグリットお姉様は努力を嫌うため、このような立ち位置となってしまっているのです。
『お姉様、原石は研磨によって輝きます。ですのでどうか、努力をなされ――』
『わたしに指図するだなんて、いい身分ね。……お父様お母様、またティナが生意気なことを言ってきたの。どうにかして』
そこで何度も訴えたのですが、返ってくるのは怒り含みの嘆息とビンタ。そのため私はお姉様たちに呆れ、説得は諦めました。このままでは身が持たないため仕方なく『怒り出さない』『現状に支障が出ない』ギリギリのラインを探り、まるで綱渡りのような日々を送っていたのです。
「ですのでクロード様との交際を知ったら、現在お相手がいないお姉様はますます激昂し……。当主の権限を使い、認められることはありません」
「……なるほど……」
「ですが、私は貴方様との関係を諦めたくはありません」
強きをくじき弱きを助ける。持つべき者は他者に手を差し伸べる義務がある。見返りなど要らない。などなど。
クロード様の持つお考えは素晴らしく、この方と人生を歩きたいと強く思っていました。そしてクロード様もまた、同じことを強く思ってくださっていました。
ですので――
「僕も協力させてもらおう。二人で考えれば、きっと名案が浮かぶはずだよ」
――私達は秘密裏に相談を始め、やがてそのお言葉は現実のものとなるのでした。
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