4 / 29
第1話 水面下で行われていたこと~真実~ ティナ視点(2)
しおりを挟む
『クロード様と結婚させるように、誘導する』。それが、一週間後に誕生した作戦でした。
「マルグリットはあんな性格だから、いずれ爆発する時が来る。自分が上手くいかないのを人のせいにして、激しく君に八つ当たりをすることになるだろう」
「はい、その懸念はありました。ですので」
「そこを利用しよう」
爆発したら、私に何かしらをして鬱憤を晴らそうとします。ですのでそれまでに『学院のために意見をしていたら睨まれるようになってしまった』『以降厳しい対応が続いている』など『クロード様が苦手』と思っていると認識させておいて、クロード様との結婚を計画させる。
そして同時期にクロード様のお父様が『ティナ』を気に入っているという噂を流し、それによりお父様は成功を確信。自信を持って動き出し、嬉々として交際などを演出してくれるようになるのです。
「これなら安心して関係を持てるし、なにより、八つ当たりで君の心身が傷つくことがなくなる。その部分もカバーできるものが出来上がって、よかった」
「そちらが叶ったのは、クロード様のおかげでございます。痛み入ります」
この方は私の安全を第一に考えてくださっていて、そんな有難い御意思が名案誕生の一番の切っ掛けとなっていました。ですので私は背を深く折り曲げ、心より感謝をお伝えしました。
「大切な人を想い案じるのは、当たり前だよ。だからそれ以上のお礼は不要で、だから――。三人へのお仕置きも、考えてあるんだよ」
理不尽な真似をして許せない。そんな思いでもう一つアイディアを用意してくださっていて、そちらを丁寧に説明していただきました。
「こうしておけば報いを受けさせられるし、君が気にしていた『家』や領民へのアレコレも達成されると思うんだよ。どうかな?」
「す、素晴らしいものだと思います……! そのようなことが、可能なのですね」
「僕は次期会頭だから色々と『武器』を持っているし、こういう策を練るのは得意なんだよ。じゃあ、作戦はこの二つで決まりだね」
「はいっ。よろしくお願い致します」
そうして私達はまず作戦1を始め、そちらは大成功。お姉様は告白の失敗を評判のせいと感じて爆発し、私を苦しめるためクロード様との結婚話を持ち上げ進めました。
その結果私達は無事関係を持てるようになり、昨日ついに夫婦となりました。ですのでここからは、作戦2の始まりとなり――
「お姉様たちは、私がクロード様を苦手だと思っていましたよね? 実を言いますと、そちらは大間違い。私はずっとクロード様をお慕いしており、私にとってあの方は最愛の人なのですよ」
そちらの開始に必要な台詞を、はっきりと言葉にしたのでした。
「マルグリットはあんな性格だから、いずれ爆発する時が来る。自分が上手くいかないのを人のせいにして、激しく君に八つ当たりをすることになるだろう」
「はい、その懸念はありました。ですので」
「そこを利用しよう」
爆発したら、私に何かしらをして鬱憤を晴らそうとします。ですのでそれまでに『学院のために意見をしていたら睨まれるようになってしまった』『以降厳しい対応が続いている』など『クロード様が苦手』と思っていると認識させておいて、クロード様との結婚を計画させる。
そして同時期にクロード様のお父様が『ティナ』を気に入っているという噂を流し、それによりお父様は成功を確信。自信を持って動き出し、嬉々として交際などを演出してくれるようになるのです。
「これなら安心して関係を持てるし、なにより、八つ当たりで君の心身が傷つくことがなくなる。その部分もカバーできるものが出来上がって、よかった」
「そちらが叶ったのは、クロード様のおかげでございます。痛み入ります」
この方は私の安全を第一に考えてくださっていて、そんな有難い御意思が名案誕生の一番の切っ掛けとなっていました。ですので私は背を深く折り曲げ、心より感謝をお伝えしました。
「大切な人を想い案じるのは、当たり前だよ。だからそれ以上のお礼は不要で、だから――。三人へのお仕置きも、考えてあるんだよ」
理不尽な真似をして許せない。そんな思いでもう一つアイディアを用意してくださっていて、そちらを丁寧に説明していただきました。
「こうしておけば報いを受けさせられるし、君が気にしていた『家』や領民へのアレコレも達成されると思うんだよ。どうかな?」
「す、素晴らしいものだと思います……! そのようなことが、可能なのですね」
「僕は次期会頭だから色々と『武器』を持っているし、こういう策を練るのは得意なんだよ。じゃあ、作戦はこの二つで決まりだね」
「はいっ。よろしくお願い致します」
そうして私達はまず作戦1を始め、そちらは大成功。お姉様は告白の失敗を評判のせいと感じて爆発し、私を苦しめるためクロード様との結婚話を持ち上げ進めました。
その結果私達は無事関係を持てるようになり、昨日ついに夫婦となりました。ですのでここからは、作戦2の始まりとなり――
「お姉様たちは、私がクロード様を苦手だと思っていましたよね? 実を言いますと、そちらは大間違い。私はずっとクロード様をお慕いしており、私にとってあの方は最愛の人なのですよ」
そちらの開始に必要な台詞を、はっきりと言葉にしたのでした。
326
あなたにおすすめの小説
【完結】姉の婚約者を奪った私は悪女と呼ばれています
春野オカリナ
恋愛
エミリー・ブラウンは、姉の婚約者だった。アルフレッド・スタンレー伯爵子息と結婚した。
社交界では、彼女は「姉の婚約者を奪った悪女」と呼ばれていた。
王太子様には優秀な妹の方がお似合いですから、いつまでも私にこだわる必要なんてありませんよ?
木山楽斗
恋愛
公爵令嬢であるラルリアは、優秀な妹に比べて平凡な人間であった。
これといって秀でた点がない彼女は、いつも妹と比較されて、時には罵倒されていたのである。
しかしそんなラルリアはある時、王太子の婚約者に選ばれた。
それに誰よりも驚いたのは、彼女自身である。仮に公爵家と王家の婚約がなされるとしても、その対象となるのは妹だと思っていたからだ。
事実として、社交界ではその婚約は非難されていた。
妹の方を王家に嫁がせる方が有益であると、有力者達は考えていたのだ。
故にラルリアも、婚約者である王太子アドルヴに婚約を変更するように進言した。しかし彼は、頑なにラルリアとの婚約を望んでいた。どうやらこの婚約自体、彼が提案したものであるようなのだ。
【完結】悪女を押し付けられていた第一王女は、愛する公爵に処刑されて幸せを得る
甘海そら
恋愛
第一王女、メアリ・ブラントは悪女だった。
家族から、あらゆる悪事の責任を押し付けられればそうなった。
国王の政務の怠慢。
母と妹の浪費。
兄の女癖の悪さによる乱行。
王家の汚点の全てを押し付けられてきた。
そんな彼女はついに望むのだった。
「どうか死なせて」
応える者は確かにあった。
「メアリ・ブラント。貴様の罪、もはや死をもって以外あがなうことは出来んぞ」
幼年からの想い人であるキシオン・シュラネス。
公爵にして法務卿である彼に死を請われればメアリは笑みを浮かべる。
そして、3日後。
彼女は処刑された。
醜い私は妹の恋人に騙され恥をかかされたので、好きな人と旅立つことにしました
つばめ
恋愛
幼い頃に妹により火傷をおわされた私はとても醜い。だから両親は妹ばかりをかわいがってきた。伯爵家の長女だけれど、こんな私に婿は来てくれないと思い、領地運営を手伝っている。
けれど婚約者を見つけるデェビュタントに参加できるのは今年が最後。どうしようか迷っていると、公爵家の次男の男性と出会い、火傷痕なんて気にしないで参加しようと誘われる。思い切って参加すると、その男性はなんと妹をエスコートしてきて……どうやら妹の恋人だったらしく、周りからお前ごときが略奪できると思ったのかと責められる。
会場から逃げ出し失意のどん底の私は、当てもなく王都をさ迷った。ぼろぼろになり路地裏にうずくまっていると、小さい頃に虐げられていたのをかばってくれた、商家の男性が現れて……
とある令嬢の優雅な別れ方 〜婚約破棄されたので、笑顔で地獄へお送りいたします〜
入多麗夜
恋愛
【完結まで執筆済!】
社交界を賑わせた婚約披露の茶会。
令嬢セリーヌ・リュミエールは、婚約者から突きつけられる。
「真実の愛を見つけたんだ」
それは、信じた誠実も、築いてきた未来も踏みにじる裏切りだった。だが、彼女は微笑んだ。
愛よりも冷たく、そして美しく。
笑顔で地獄へお送りいたします――
【完結】妹に存在を奪われた令嬢は知らない 〜彼女が刺繍に託した「たすけて」に、彼が気付いてくれていたことを〜
桜野なつみ
恋愛
存在を消された伯爵家の長女・ビオラ。声を失った彼女が、唯一想いを託せたのは針と糸だった。
白いビオラの刺繍に縫い込まれた「たすけて」の影文字。
それを見つけたのは、彼女の母の刺繍に人生を変えられた青年だった──。
言葉を失った少女と、針の声を聴く男が紡ぐ、静かな愛の物語。
虐げられた令嬢は、耐える必要がなくなりました
天宮有
恋愛
伯爵令嬢の私アニカは、妹と違い婚約者がいなかった。
妹レモノは侯爵令息との婚約が決まり、私を見下すようになる。
その後……私はレモノの嘘によって、家族から虐げられていた。
家族の命令で外に出ることとなり、私は公爵令息のジェイドと偶然出会う。
ジェイドは私を心配して、守るから耐える必要はないと言ってくれる。
耐える必要がなくなった私は、家族に反撃します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる