お姉様。ずっと隠していたことをお伝えしますね ~私は不幸ではなく幸せですよ~

柚木ゆず

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第1話 水面下で行われていたこと~真実~ ティナ視点(2)

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『クロード様と結婚させるように、誘導する』。それが、一週間後に誕生した作戦でした。

「マルグリットはあんな性格だから、いずれ爆発する時が来る。自分が上手くいかないのを人のせいにして、激しく君に八つ当たりをすることになるだろう」
「はい、その懸念はありました。ですので」
「そこを利用しよう」

 爆発したら、私に何かしらをして鬱憤を晴らそうとします。ですのでそれまでに『学院のために意見をしていたら睨まれるようになってしまった』『以降厳しい対応が続いている』など『クロード様が苦手』と思っていると認識させておいて、クロード様との結婚を計画させる。
 そして同時期にクロード様のお父様が『ティナ』を気に入っているという噂を流し、それによりお父様は成功を確信。自信を持って動き出し、嬉々として交際などを演出してくれるようになるのです。

「これなら安心して関係を持てるし、なにより、八つ当たりで君の心身が傷つくことがなくなる。その部分もカバーできるものが出来上がって、よかった」
「そちらが叶ったのは、クロード様のおかげでございます。痛み入ります」

 この方は私の安全を第一に考えてくださっていて、そんな有難い御意思が名案誕生の一番の切っ掛けとなっていました。ですので私は背を深く折り曲げ、心より感謝をお伝えしました。

「大切な人を想い案じるのは、当たり前だよ。だからそれ以上のお礼は不要で、だから――。三人へのお仕置きも、考えてあるんだよ」

 理不尽な真似をして許せない。そんな思いでもう一つアイディアを用意してくださっていて、そちらを丁寧に説明していただきました。

「こうしておけば報いを受けさせられるし、君が気にしていた『家』や領民へのアレコレも達成されると思うんだよ。どうかな?」
「す、素晴らしいものだと思います……! そのようなことが、可能なのですね」
「僕は次期会頭だから色々と『武器』を持っているし、こういう策・・・・・を練るのは得意なんだよ。じゃあ、作戦はこの二つで決まりだね」
「はいっ。よろしくお願い致します」

 そうして私達はまず作戦1を始め、そちらは大成功。お姉様は告白の失敗を評判のせいと感じて爆発し、私を苦しめるためクロード様との結婚話を持ち上げ進めました。
 その結果私達は無事関係を持てるようになり、昨日ついに夫婦となりました。ですのでここからは、作戦2の始まりとなり――

「お姉様たちは、私がクロード様を苦手だと思っていましたよね? 実を言いますと、そちらは大間違い。私はずっとクロード様をお慕いしており、私にとってあの方は最愛の人なのですよ」

 そちらの開始に必要な台詞を、はっきりと言葉にしたのでした。

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