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第3話 把握と返事 エメリー視点(2)
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「……え? 俺、だから……?」
「一方的な婚約解消。『わざわざ2番を選ぶ酔狂なヤツはいない』。『お前なんかに会いに来ることは、二度とない』。貴方様あの日、平然とそう仰ったのですよ? そんな方に親身になるはずがありませんよ」
散々なことをしておいて、困った時だけやって来る。そんな人を助けるつもりはありません。
「い、いやっ、あれは違うんだよっ! 一時の気の迷いなんだよっ! つい調子に乗ってしまって、実はずっと反省していたんだよ!! ずっと気にかけていたんだよ!!」
「……そうだったのですね。でしたら、おかしいですね。解消直後に『前回の婚約は大失敗だった』、友人がそう耳にしたのは聞き間違いだったのでしょうか?」
「そ、それは…………きっ、聞き間違えに決まっているじゃないか!! もしもう一度会えることができたなら真っ先に謝罪をしたい!! そう思い続けていたんだよ!!」
「……そうなのですか。真っ先に、なのですね」
「ぁっっ! すっ、済まない気が動転して言い損ねていた!! あの頃は申し訳なかったっ! 本当は誰よりも素晴らしい内外を持っているのに、あんな暴言を吐いてしまった!! 許してくれ!! この通りだ!!」
オーレン様は慌てて地面に額をこすり付けますが、心境に変化はありません。これらもまた、偽りの言葉と行動ですから。
「どうかこの俺にっ、一度だけチャンスを与えて欲しい!! 償うチャンスを与えてくれっっつ!! 今回の件で、ようやく目が覚めたんだっ!! エメリーこそが心から愛すべき人だと理解したんだ!! どうかっ、どうかっっ、心を込めたお詫びを行うチャンスっ、やり直すチャンスを与えてくれっ、ください!!」
「……貴様……! やり直す、だと……!? いけしゃあしゃあと――」
「お父様。私はまったく腹が立ってはおりません。お気になさらないでください」
「エメリー!! それはつまりっ、チャンスをくれるということだね!?」
「……どうしてそんな結論になるのですか? 違いますよ。そんな感情すら湧いてこないほどに、貴方様に呆れ果てているのですよ」
私は今、新しい発見をしました。あまりに呆れてしまうと、怒りさえも生まれないようです。
「お詫びをしていただきたいと微塵も思っていませんし、やり直す。そちらは非常に迷惑ですので、止めてください。私にはもう、素敵な方がおりますので」
「……え……? え……!? 素敵な、方……!? まっ、まさか――っっっ!! そのリングっ、婚約しているのか!?」
「ずっと気にかけていたはずなのに、ご存じなかったのですね。ええ。私は婚約をしております」
「だっ、誰としているんだっ!? まっ、待てっ! 待ってくれっ! そんなヤツより俺の方がいい男だ!! 考え直すんだっ!! 絶対にそうだから――…………」
目をむき喚いていたオーレン様は、急に静かになりました。
なぜなら、2頭立ての豪華な馬車が現れ――。やがてそちらから、白馬の王子様然とした方が降りていらしたからです。
「一方的な婚約解消。『わざわざ2番を選ぶ酔狂なヤツはいない』。『お前なんかに会いに来ることは、二度とない』。貴方様あの日、平然とそう仰ったのですよ? そんな方に親身になるはずがありませんよ」
散々なことをしておいて、困った時だけやって来る。そんな人を助けるつもりはありません。
「い、いやっ、あれは違うんだよっ! 一時の気の迷いなんだよっ! つい調子に乗ってしまって、実はずっと反省していたんだよ!! ずっと気にかけていたんだよ!!」
「……そうだったのですね。でしたら、おかしいですね。解消直後に『前回の婚約は大失敗だった』、友人がそう耳にしたのは聞き間違いだったのでしょうか?」
「そ、それは…………きっ、聞き間違えに決まっているじゃないか!! もしもう一度会えることができたなら真っ先に謝罪をしたい!! そう思い続けていたんだよ!!」
「……そうなのですか。真っ先に、なのですね」
「ぁっっ! すっ、済まない気が動転して言い損ねていた!! あの頃は申し訳なかったっ! 本当は誰よりも素晴らしい内外を持っているのに、あんな暴言を吐いてしまった!! 許してくれ!! この通りだ!!」
オーレン様は慌てて地面に額をこすり付けますが、心境に変化はありません。これらもまた、偽りの言葉と行動ですから。
「どうかこの俺にっ、一度だけチャンスを与えて欲しい!! 償うチャンスを与えてくれっっつ!! 今回の件で、ようやく目が覚めたんだっ!! エメリーこそが心から愛すべき人だと理解したんだ!! どうかっ、どうかっっ、心を込めたお詫びを行うチャンスっ、やり直すチャンスを与えてくれっ、ください!!」
「……貴様……! やり直す、だと……!? いけしゃあしゃあと――」
「お父様。私はまったく腹が立ってはおりません。お気になさらないでください」
「エメリー!! それはつまりっ、チャンスをくれるということだね!?」
「……どうしてそんな結論になるのですか? 違いますよ。そんな感情すら湧いてこないほどに、貴方様に呆れ果てているのですよ」
私は今、新しい発見をしました。あまりに呆れてしまうと、怒りさえも生まれないようです。
「お詫びをしていただきたいと微塵も思っていませんし、やり直す。そちらは非常に迷惑ですので、止めてください。私にはもう、素敵な方がおりますので」
「……え……? え……!? 素敵な、方……!? まっ、まさか――っっっ!! そのリングっ、婚約しているのか!?」
「ずっと気にかけていたはずなのに、ご存じなかったのですね。ええ。私は婚約をしております」
「だっ、誰としているんだっ!? まっ、待てっ! 待ってくれっ! そんなヤツより俺の方がいい男だ!! 考え直すんだっ!! 絶対にそうだから――…………」
目をむき喚いていたオーレン様は、急に静かになりました。
なぜなら、2頭立ての豪華な馬車が現れ――。やがてそちらから、白馬の王子様然とした方が降りていらしたからです。
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