お前なんかに会いにくることは二度とない。そう言って去った元婚約者が、1年後に泣き付いてきました

柚木ゆず

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第7話 吉報? ガエル視点

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「ガエル様っ! よかった、お目覚めになられたのですね……!」
「ここは…………俺の部屋……。なぜここに――っっ。そうかっ、そうだった……!」

 目を覚ましてすぐ、思い出した。
 父上と母上。俺は家のためにも動いていたのに、あの2人に気絶させられたんだった……!

「くそっ、時間と体力を無駄にしただけだった……! 従者リックっ、今は何時だっ?」
「現在は、午後9時7分となっております」

 ちっ、3時間近く倒れてしまっていたのか……! この時間からは、作戦その3を実行できない……! 

「続きは、明日か。明日の昼から、動き始めるとしよう」
「ガエル様。明日、なのですが。旦那様からお言付けを預かっております」

 明日午後の1時~3時の好きな時間に、レステラ侯爵家邸わたくしの部屋に来て欲しい。今日の誤解を解いた後、今日出来なかったお喋りをしたい。
 ファスティーヌが父上に、そう伝るよう頼んでいたらしい。

「旦那様によりますと、レステラ様は本日の行動を悲しまれていたそうです。貴方様が自ら仰られていたように、実際にレステラ様は素晴らしい御方ですので。やはり洗脳云々は、勘違いなのでは――」
「馬鹿者っ、騙されるな!! これはあの女の作戦だ!!」

 誤解を解くだとっ? 大方自分の陣地に招いて、俺も洗脳して黙らせるつもりなんだろう。
 本来は今日行うつもりだったが――。俺の好判断によって、それは失敗。今度こそ成功させようとしているんだっ。

「こんな誘いには乗れない。代わりに、断りを入れておけ――と、言いたいところだが。いいだろう。招待されてやる」

 そうしてあの女のもとに行き、薬か液体を出した瞬間奪い取る。そうして治安所に駆け込めば、全ては解決だ!

「はっはっは。策士策に溺れる、だな」

 ファスティーヌ。なぜ100%成功すると思っているんだ?
 お前は悪女だと理解しているのだから、当然、警戒を行う。

 ――掌で踊らされているのは、貴様の方――。

 明日は、罠を仕掛けた側が罠に嵌まる日だ!

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