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第4話 婚約破棄 ナタン視点(5)
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「カインっ、お前に聞いてるんじゃない! お前は引っ込んでいろ!!」
不意に俺の前にやって来た、中性的な見た目の小柄な男――弟を鋭く睨みつけ、コイツがさっきまで立っていた場所を鋭く指差した。
「俺はルーラと話をしているんだ! ルーラを問い質しているんだ! 関係のない者が出てくるなっ、部外者は下がっていろ!!」
「兄上、でしたらその言葉には従えません。なぜならば僕は、部外者ではないのですから」
……なんだって? ではない、だと?
「お前まで何を言って――ああ、そういうことか。お前は、まったく空気を読めないらしいな。今は、そういうことを言ってるんじゃない!!」
どうせコイツは、家族だから、と思って口にしているんだ。俺の言う『部外者』の意味を理解できずに――
「いいえ兄上、僕はちゃんと理解できていますよ。家族だから、そんな理由でこうしてはいませんよ」
――…………。カインも父上のように、俺の心を読んで首を左右に振った。
そうじゃ、ないだって……?
「ふぅん、だったら教えてもらおうじゃないか。カイン。お前はどういった理由で、自分は部外者じゃないと主張するんだ?」
「……僕がそう主張している理由。それは今日までの2・5か月間は、僕の我が儘によって生まれたものだからですよ」
「はっ、冗談も休み休み言え。くだらない。そんな言い訳で騙されるはずがないだろう」
コイツは昔から泣き虫で弱虫で、欠点だらけの人間。唯一ある長所は、誰に対しても思いやりがあるところ、な人間だ。
ルーラの形勢が悪くなって、急いで庇ってあげようとしているんだろう。
「いえ、こちらは冗談でも言い訳でもありません。紛れもない事実ですよ」
「ほぉ、じゃあ詳しく教えてくれよ。その我が儘の中身をな」
「分かりました。ではその先について詳説させていだきますが、そうしておいた方が把握をしやすいと思いますので。まずは単刀直入に、結論をお伝えします」
カインは動揺すると思っていたが、まったくしない。ヤツは何一つ慌てることなく、ん? ルーラの隣へと移動を行い――な……!?
そうしてコイツは、信じられないことを口にしたのだった……。
「実は昨日(さくじつ)、ルーラ様と婚約を結んでいただけることになったのですよ」
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……なんだって? ではない、だと?
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そうじゃ、ないだって……?
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「……僕がそう主張している理由。それは今日までの2・5か月間は、僕の我が儘によって生まれたものだからですよ」
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「ほぉ、じゃあ詳しく教えてくれよ。その我が儘の中身をな」
「分かりました。ではその先について詳説させていだきますが、そうしておいた方が把握をしやすいと思いますので。まずは単刀直入に、結論をお伝えします」
カインは動揺すると思っていたが、まったくしない。ヤツは何一つ慌てることなく、ん? ルーラの隣へと移動を行い――な……!?
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