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第7章 神の手のひらの上で
【61】神の膝下で
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「あーあ…だから言ったじゃない」
寝転びながらモニター?らしき映像を見るボク。
そこには廃神殿で剣を手にするオーディンの姿が見えた。
コーラとファンタグレープを飲みながらポテチ(もちろん うすしお味!)とぼんち揚を貪り食うボクの横には恐怖に震える神様がいた。
そう、ここは神にはじめて出会った空間だ。
「ねぇ?カラムーチョも欲しいんだけど。あ、細長いやつね?ひらべったいのはダメだよ」
指先を舐めながら言うが神は聞いていないかのようにモニターに釘付けだ。
「そんなバカな…歴史が変わるじゃないか」
モニターの中でオーディンが自死しようとしているようだ。
神に向かって叫ぶオーディン、はぁ モニター越しでもカッコヨス。
あれは数時間前…
タイマーが0になった瞬間、やっぱりボクは死んだようだ。
気づくとボクはここにいて、目の前にはふんぞり返った神がいた。
「こんな簡単な勝負なのにまさか勝てるとはな」憎ったらしいことこの上ない。
だけどボクは悔しくなかった。だって勝負よりも何よりもオーディンに出会えて愛し愛されたことのほうが大事だったからだ。
「そうだね、エーリスにいた頃はボクもまさか負けるとは思ってなかったよ」
コーラを飲み干した。くぅーっ!この久々の喉越しタマラン!
高笑いをしながら喜び、じゃあさっさと次の輪廻の渦に飲み込まれろと言う神に1つの提案をした。
「オーディンが自死しないか心配だから、もうちょっとだけここにいさせて?」と。
すると神は
「そんな心配はいらない。この男の未来は歴史で決まっていて、これから大偉業を成して86歳になるまで死なないから」だって。ホントかなぁ…
だったら―――
「勝負しない?今日中にオーディンが死のうとしたらボクの勝ちで、そのときはボクのお願いきいてくれるってことで。今日中に死ななかったら神の勝ちでボクは輪廻に飲まれるよ、どう?」
「なんだその勝負は、歴史で決まってるって言っただろ?この男は死なない」
「だったらいいよね?勝負しよ」
こうして始まった神との2回戦、ボクは負ける気はしなかった。
歴史で決まってる?そんなことは知らない。けどボクはオーディンがどういう男かを知ってる。
できれば後追い自殺なんてさせたくないと色々布石は打っておいた。遺書にも書いた。
だけどね…
やっぱりオーディンは熱烈ストーカーなんだよ。いつまでたってもシルヴァリオンマニアで頭の中は常にボクでいっぱいなんだ。本人はバレテないつもりだろうけど、皇子宮の一室にボクに関するコレクション部屋を造ってるのも知ってる。そこにはボクが地面に落とした綿あめの残骸や初めてのデートの時に履いてた靴や変装に使ったカツラ、一体誰が隠し撮りしたのか学園でのボクの様子が写された写真などが所狭しと並べられてるんだ。ボクが少しでも触れたもの、脱いだ服も山盛りだよ?
死ななければそれでいい。そのほうがいい。
そしたらここでオーディンが86歳になるまでゴロゴロして待ってよう。負けたら輪廻の渦に飲み込まれる約束?そんなことシラネ。オーディンがここに来るその日までぜーーーーったいに動かないんだから!
モニター(?)の中のオーディンが神に向かって剣を振り上げたのが見える。
『私の最愛のシルヴァリオンがお前との勝負を捨てて私を選んでくれたというのに…』
アレー?知ってたの?なんでも知っててボクちょっと怖いよ…
『神だかなんだか知らぬがお前を決して許しはしない』
ヒィッ…隣で小さな悲鳴が上がる。ねぇ?カラムーチョまだぁ?
『待っていろ…今スグそっちに行って、お前を殺す。そしてシルヴィを取り戻す!』
ヒャァ!!ちょっと抱きつかないでよ!ボクこう見えても人妻なんだしっ!
「たっ、たすけて…!この人ここに来て私を殺すって言ってる!」
ウン、そうだね言ってるね。
「オーディンの記憶からボクを消すとか出来ないの?いなかったことにするとか」
「そんな高等技術まだ習ってない!あわわわわ剣で胸を刺そうとしてるよ?なんでだ!歴史っ!!変わっちゃう!怒られるよ!?」
あわてふためく神。威厳なさすぎてワラウ。
「その前にココに来たオーディンに殺されるんじゃ?ボクはスグに会えて嬉しいけど死ぬ瞬間は見たくないなぁ、痛そうだし」
寝そべったまま空になったポテチの袋を口につけ傾けるがもうカスすらなかった。ちぇ、おかわりちょーだい今度はコンソメパンチでね!
「やめ…!あーっ!!帰れ!お前スグにあの体に帰れ!」モニターとボクを交互に指差す神。
「えーもう2回も死んだのに…じゃボクの勝ちってことでOK?お願い聞いてくれる?」
「聞くっ!なんでも聞くからっ!」
ふわっと体が持ち上がったと思ったら、ものすごい勢いでどこぞに飛ばされた。
あぁ、大好きなファンタグレープよ、さようなら…。
こうしてボクは神との勝負にようやく勝てた。
心残りはカラムーチョ…まぁいいや、またあの店主と二人で研究してソックリなのを作ろうっと。
寝転びながらモニター?らしき映像を見るボク。
そこには廃神殿で剣を手にするオーディンの姿が見えた。
コーラとファンタグレープを飲みながらポテチ(もちろん うすしお味!)とぼんち揚を貪り食うボクの横には恐怖に震える神様がいた。
そう、ここは神にはじめて出会った空間だ。
「ねぇ?カラムーチョも欲しいんだけど。あ、細長いやつね?ひらべったいのはダメだよ」
指先を舐めながら言うが神は聞いていないかのようにモニターに釘付けだ。
「そんなバカな…歴史が変わるじゃないか」
モニターの中でオーディンが自死しようとしているようだ。
神に向かって叫ぶオーディン、はぁ モニター越しでもカッコヨス。
あれは数時間前…
タイマーが0になった瞬間、やっぱりボクは死んだようだ。
気づくとボクはここにいて、目の前にはふんぞり返った神がいた。
「こんな簡単な勝負なのにまさか勝てるとはな」憎ったらしいことこの上ない。
だけどボクは悔しくなかった。だって勝負よりも何よりもオーディンに出会えて愛し愛されたことのほうが大事だったからだ。
「そうだね、エーリスにいた頃はボクもまさか負けるとは思ってなかったよ」
コーラを飲み干した。くぅーっ!この久々の喉越しタマラン!
高笑いをしながら喜び、じゃあさっさと次の輪廻の渦に飲み込まれろと言う神に1つの提案をした。
「オーディンが自死しないか心配だから、もうちょっとだけここにいさせて?」と。
すると神は
「そんな心配はいらない。この男の未来は歴史で決まっていて、これから大偉業を成して86歳になるまで死なないから」だって。ホントかなぁ…
だったら―――
「勝負しない?今日中にオーディンが死のうとしたらボクの勝ちで、そのときはボクのお願いきいてくれるってことで。今日中に死ななかったら神の勝ちでボクは輪廻に飲まれるよ、どう?」
「なんだその勝負は、歴史で決まってるって言っただろ?この男は死なない」
「だったらいいよね?勝負しよ」
こうして始まった神との2回戦、ボクは負ける気はしなかった。
歴史で決まってる?そんなことは知らない。けどボクはオーディンがどういう男かを知ってる。
できれば後追い自殺なんてさせたくないと色々布石は打っておいた。遺書にも書いた。
だけどね…
やっぱりオーディンは熱烈ストーカーなんだよ。いつまでたってもシルヴァリオンマニアで頭の中は常にボクでいっぱいなんだ。本人はバレテないつもりだろうけど、皇子宮の一室にボクに関するコレクション部屋を造ってるのも知ってる。そこにはボクが地面に落とした綿あめの残骸や初めてのデートの時に履いてた靴や変装に使ったカツラ、一体誰が隠し撮りしたのか学園でのボクの様子が写された写真などが所狭しと並べられてるんだ。ボクが少しでも触れたもの、脱いだ服も山盛りだよ?
死ななければそれでいい。そのほうがいい。
そしたらここでオーディンが86歳になるまでゴロゴロして待ってよう。負けたら輪廻の渦に飲み込まれる約束?そんなことシラネ。オーディンがここに来るその日までぜーーーーったいに動かないんだから!
モニター(?)の中のオーディンが神に向かって剣を振り上げたのが見える。
『私の最愛のシルヴァリオンがお前との勝負を捨てて私を選んでくれたというのに…』
アレー?知ってたの?なんでも知っててボクちょっと怖いよ…
『神だかなんだか知らぬがお前を決して許しはしない』
ヒィッ…隣で小さな悲鳴が上がる。ねぇ?カラムーチョまだぁ?
『待っていろ…今スグそっちに行って、お前を殺す。そしてシルヴィを取り戻す!』
ヒャァ!!ちょっと抱きつかないでよ!ボクこう見えても人妻なんだしっ!
「たっ、たすけて…!この人ここに来て私を殺すって言ってる!」
ウン、そうだね言ってるね。
「オーディンの記憶からボクを消すとか出来ないの?いなかったことにするとか」
「そんな高等技術まだ習ってない!あわわわわ剣で胸を刺そうとしてるよ?なんでだ!歴史っ!!変わっちゃう!怒られるよ!?」
あわてふためく神。威厳なさすぎてワラウ。
「その前にココに来たオーディンに殺されるんじゃ?ボクはスグに会えて嬉しいけど死ぬ瞬間は見たくないなぁ、痛そうだし」
寝そべったまま空になったポテチの袋を口につけ傾けるがもうカスすらなかった。ちぇ、おかわりちょーだい今度はコンソメパンチでね!
「やめ…!あーっ!!帰れ!お前スグにあの体に帰れ!」モニターとボクを交互に指差す神。
「えーもう2回も死んだのに…じゃボクの勝ちってことでOK?お願い聞いてくれる?」
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あぁ、大好きなファンタグレープよ、さようなら…。
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