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最終章 永遠に
【62】リターン
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それはすさまじい衝撃だった。
叩きつけられるように元の体に戻されたボクは身動き1つできないでいた。
(神のバカ…死後硬直!脳死!)止まっていた体の隅々に血液が流れ出す。
オーディンの叫び声が聞こえる。早く止めないと…なのに指1本すら動かない。
あ…?目がちょっと開いたよ?ナイス!
綿さん!泣いてないで見て!?ボクを見て―――!!
「ひぁあああああああああああ!ひぃ…ひぃっ…妃殿下がっ!?」
後ろに倒れ腰を抜かしたように座り込む綿さん。
ひぁああああああ ってひどくなーい?そんなオバケ見たみたいな。失礼しちゃう。
グギギギ…首を動かすのも苦労するなぁ、ああ、やっと見えたオーディン。
「シル…………」
剣を落とした、あーよかったボクの愛するオーディンのきれいな顔や体は無事そうだ。
震える手がボクの頬を触る。
「夢…か?」
ようやく動くようになった腕をオーディンに伸ばす。
あーあ人前なのにこんなに泣いちゃって…。二度と見れないであろうオーディンの泣き顔を堪能する。
「夢じゃないよ、ただいまオーディン」
オーディンの頭を抱き寄せボクの胸に沈め、トクントクンと鳴る心臓の音を聞かせる。
「神がさ…帰れって。オーディンが怖すぎたみたい、フフッ」
「医師を!医師を呼べ!」ボクを抱き起こしオーディンが叫ぶ。
オーディンに抱き上げられ腕の中に収まったボクは服の袖を使ってオーディンの頬に残る涙を拭いながら口をとがらせ言う。
「やだよ、だいじょうぶだから。もう注射は死ぬまでしないよ」
あ…の形に開いたままオーディンの唇が固まる。
「だいじょうぶ。ボクはもうだいじょうぶだから。神と約束したからね?オーディンより先には死なないよ、絶対に」
ニッコリと微笑むと、またオーディンの両目から涙があふれた。
も~威厳なくなっちゃうから。オーディンの顔を抱き寄せボクの肩に埋めさせ泣き顔を隠した。
黒服さんたちも抱き合いながら泣いてくれてる。よかったこの世界に帰ってこれて。
祭壇の神を見上げる。
これも全部神様の計画通りだったりして?
(どこまでも優しいんだから…ありがとね神様)
月明かりに照らされた神が笑ってるように見えた。
叩きつけられるように元の体に戻されたボクは身動き1つできないでいた。
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あ…?目がちょっと開いたよ?ナイス!
綿さん!泣いてないで見て!?ボクを見て―――!!
「ひぁあああああああああああ!ひぃ…ひぃっ…妃殿下がっ!?」
後ろに倒れ腰を抜かしたように座り込む綿さん。
ひぁああああああ ってひどくなーい?そんなオバケ見たみたいな。失礼しちゃう。
グギギギ…首を動かすのも苦労するなぁ、ああ、やっと見えたオーディン。
「シル…………」
剣を落とした、あーよかったボクの愛するオーディンのきれいな顔や体は無事そうだ。
震える手がボクの頬を触る。
「夢…か?」
ようやく動くようになった腕をオーディンに伸ばす。
あーあ人前なのにこんなに泣いちゃって…。二度と見れないであろうオーディンの泣き顔を堪能する。
「夢じゃないよ、ただいまオーディン」
オーディンの頭を抱き寄せボクの胸に沈め、トクントクンと鳴る心臓の音を聞かせる。
「神がさ…帰れって。オーディンが怖すぎたみたい、フフッ」
「医師を!医師を呼べ!」ボクを抱き起こしオーディンが叫ぶ。
オーディンに抱き上げられ腕の中に収まったボクは服の袖を使ってオーディンの頬に残る涙を拭いながら口をとがらせ言う。
「やだよ、だいじょうぶだから。もう注射は死ぬまでしないよ」
あ…の形に開いたままオーディンの唇が固まる。
「だいじょうぶ。ボクはもうだいじょうぶだから。神と約束したからね?オーディンより先には死なないよ、絶対に」
ニッコリと微笑むと、またオーディンの両目から涙があふれた。
も~威厳なくなっちゃうから。オーディンの顔を抱き寄せボクの肩に埋めさせ泣き顔を隠した。
黒服さんたちも抱き合いながら泣いてくれてる。よかったこの世界に帰ってこれて。
祭壇の神を見上げる。
これも全部神様の計画通りだったりして?
(どこまでも優しいんだから…ありがとね神様)
月明かりに照らされた神が笑ってるように見えた。
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