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本編
トラウマを乗り越えろ!
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「嫌・・・嫌だ・・・」
獅子丸「陽翔!?」
僕は思い出してしまっていた
母『こんな匂いを出して・・・獣人たらしが!』
バシンッ!
父『この匂いのせいでご近所の方々が困るだろう!』
バシンッ!
『ごめんなさい!ごめんなさい!』
母『謝るなら匂いを何とかしなさい!』
バシンッ!
父『チッ!こい!!』
そういわれ僕は身体を引きずられて外の倉庫に放り込まれた
父『発情期の間はここで過ごせ!もし獣人が来ても俺たちは知らん!!』
と真っ暗な倉庫に閉じ込められた・・・
『ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・』
これが・・・僕の心の奥底に焼き付いている恐怖・・・
身体が熱くて動きづらいのに無理やり倉庫に・・・
怖い・・・暗い・・・寂しい・・・辛い・・・
獅子丸「陽翔!!」
「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」
僕は叩かれないように頭を抱えて謝った
「お願い!叩かないで!!閉じ込めないで!!!」
獅子丸「そんなことしない!だから落ち着け!!っ!?」
僕は先輩に触られ暴れた
その拍子に先輩を殴ってしまった
「ごめんなさい!ごめんなさい!!」
獅子丸「・・・」
もう嫌だ・・・
こんな体に産まれなければよかった・・・
オメガに産まれなければよかった・・・
人間に産まれなければよかった・・・
「ごめんなさい・・・うぅ・・・閉じ込めないで・・・殴らないで・・・」
獅子丸「大丈夫だ・・・俺は・・・俺だけはお前を閉じ込めない。殴らない」
「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
僕はうずくまり泣くしかできない
怖い・・・
また・・・暗い倉庫に・・・
獅子丸「俺を見ろ」
「ごめんなさい・・・殴らないで・・・」
獅子丸「・・・」
先輩は僕の頬を両手でつかんできた
僕は怖くなり暴れた
そして
獅子丸「すまない!」
そういうと僕を押し倒し馬乗りになった
先輩は足で僕の両腕を抑え頬を掴んできた
獅子丸「俺をみろ!!!」
「嫌・・・嫌だ・・・」
獅子丸「俺がわかるか!俺が見えるか!!」
「ごめんなさい・・・お父さん・・・お母さん・・・」
獅子丸「陽翔!!陽翔!!!」
「っ!!」
獅子丸「俺だ・・・わかるよな?」
「せ、んぱい・・・?」
獅子丸「ああ・・・」
「うぅ・・・ごめんなさい・・・」
先輩は鼻血を出していた
「ごめんなさい・・・ごめん・・・なさい・・・」
獅子丸「いいんだ。気にするな」
「僕・・・先輩を・・・」
獅子丸「気にするな」
「でも・・・」
獅子丸「たかが鼻血だ。お前の傷に比べればなんてことはない」
「傷・・・っ!?ごめんなさい!!」
獅子丸「落ち着け!!ここには俺とお前しかいない!!」
背中の傷を思い出して怖くなる
今までここまで怖く感じたことなんてなかったのに・・・
なんで・・・先輩の前で・・・思い出すの・・・
獅子丸「陽翔!!!」
「っ!?」
先輩の顔が目の前にある
息がかかる距離に・・・
獅子丸「ここに誰がいる?」
「僕と・・・先輩・・・」
獅子丸「ほかに誰かいるか?」
「い、ない・・・?」
獅子丸「ああ。俺とお前だけだ。だから怖がるな」
「うぅ・・・うわぁぁぁぁん!!!」
僕は大声を出して泣き先輩にしがみ付いた
獅子丸「俺が守ってやる。お前の敵から・・・親から・・・」
「うぅ・・・先輩!!」
獅子丸「お前は俺の傍で笑顔でいてくれればそれでいい・・・それだけでいいんだ・・・」
「閉じ込められたくない!暗いのは嫌だ!!先輩から離れたくない!!」
獅子丸「閉じ込めない。暗い場所に一人にしない。俺もお前の傍を離れない」
「うぅ・・・ぅ・・・」
ドンドンドンドン!!
その時扉をたたく音が聞こえた
熊下「俺だ!熊下だ!大丈夫か!」
「うぅ・・・来ないで・・・嫌だ・・・」
声が小さくて多分向こうには聞こえてない・・・
獅子丸「来るな!!」
熊下「え!?獅子丸先輩?いつの間に!?」
獅子丸「今は入ってくるな!!」
熊下「何があったんですか!!」
獅子丸「陽翔は今発情期だ!お前は来るな!」
熊下「・・・わかりました」
そういうと扉の前から気配が消えた
「うぅ・・・ぅ・・・」
獅子丸「大丈夫だ・・・俺が守って見せる。絶対・・・」
「先輩・・・先輩!!!」
獅子丸「陽翔・・・」
「うぅ・・・」
父『この獣人たらし!』
「僕は・・・」
母『はしたない・・・』
「獣人たらしじゃ・・・ない・・・」
獅子丸「そうだ。お前はそんな存在じゃない。俺の大切な嫁だ」
父『なんでこんなのが産まれたんだ・・・』
「なんで・・・生まれたの・・・」
獅子丸「それは俺のためだ」
「先輩の・・・ため・・・?」
獅子丸「俺のつがいになるために産まれてきてくれたんだ」
母『お前が産んだ子供なんて見たくない!!』
「子供・・・」
獅子丸「俺の子供をいつか産んでくれないか?」
「欲しいの・・・?」
獅子丸「お前との間に生まれる子供だ。欲しいに決まってるだろう!」
「うぅ・・・」
獅子丸「お前が今まで親に何を言われて何をされたかは知らない。でも、お前は俺のつがいでとても大切な存在なんだ・・・そんなお前を傷つける奴は許さない!俺が必ずやり返してやる!だからお前は俺の傍にいろ!」
「うぅ・・・」
父『お前を必要とするやつなんていない!!』
(嘘だ・・・僕を必要としてくれてる人がいる・・・)
母『あなたが楽しい人生を歩めるわけないじゃない!』
(違う・・・僕は・・・これから歩むんだ・・・先輩と・・・)
父・母『お前は出来損ないの生きる価値のない存在だ!!』
「違う!!僕は!!僕は先輩と生きるんだ!!!お前たちに勝手に決められてたまるか!!先輩と未来を歩むんだ!!邪魔をするな!!!!!」
僕は声が出る限り出し叫んだ
そして心がすっきりした・・・
というより、何かがはじけたみたいに軽くなった気がした
そして
獅子丸「ああ!!俺と一緒に未来を歩もう!!」
そういい抱きしめてくれた
その時、僕の心に光が差し込んだ気がした
獅子丸一輝という輝かしい一筋の光が・・・
「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・」
獅子丸「大丈夫か?」
「ハァ、ハァ、ハァ・・・はい・・・大丈夫です・・・」
獅子丸「ホントか?」
「はい・・・ちょっと・・・身体が・・・暑い・・・ですが・・・」
獅子丸「それは発情期だからだろうw薬はどこだ?」
「あの鞄の中に・・・」
そういうと先輩は僕を抱え鞄の所に向かい薬を出した
獅子丸「おいおい・・・これ、古いやつじゃないか・・・」
「古い・・・?」
獅子丸「今はもっといい薬が売られてるぞ?・・・二年以上前のじゃないか!」
「はい・・・親から・・・渡された物です・・・」
獅子丸「・・・親から渡されてる物はこれで全部か?」
「え、いえ、鞄もです」
獅子丸「それ以外は?」
「あとは先輩が処分したもので全部です」
獅子丸「そうか・・・」
そういうとキスをしてきた
「んっ!」
気持ちよくて身体がビクッとなる
獅子丸「少しだけ・・・待てるか?」
「はい・・・」
獅子丸「じゃあ、待っててくれ」
そういうとお薬と鞄を持って窓に向かって行く
「鞄・・・」
獅子丸「俺が新しいもっといい物を買ってやる。これは処分する。いいな?」
「はい」
獅子丸「待ってろよ。すぐ戻る」
「先輩・・・」
獅子丸「ん?」
「いえ・・・」
獅子丸「・・・」
「・・・!?」
その時頭になにかを被せられた
それは先輩の着ていたブレザーだった
獅子丸「これを抱えて待っててくれ」
「はい」
そういうと窓から飛び出した
「・・・」
僕は先輩のブレザーに顔を埋めた
「先輩の・・・匂い・・・」
汗と獣の匂い・・・
その奥からは先輩特有の匂いがする
「先輩・・・」
僕は先輩が戻ってくるのを待った・・・
獅子丸「陽翔!?」
僕は思い出してしまっていた
母『こんな匂いを出して・・・獣人たらしが!』
バシンッ!
父『この匂いのせいでご近所の方々が困るだろう!』
バシンッ!
『ごめんなさい!ごめんなさい!』
母『謝るなら匂いを何とかしなさい!』
バシンッ!
父『チッ!こい!!』
そういわれ僕は身体を引きずられて外の倉庫に放り込まれた
父『発情期の間はここで過ごせ!もし獣人が来ても俺たちは知らん!!』
と真っ暗な倉庫に閉じ込められた・・・
『ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・』
これが・・・僕の心の奥底に焼き付いている恐怖・・・
身体が熱くて動きづらいのに無理やり倉庫に・・・
怖い・・・暗い・・・寂しい・・・辛い・・・
獅子丸「陽翔!!」
「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」
僕は叩かれないように頭を抱えて謝った
「お願い!叩かないで!!閉じ込めないで!!!」
獅子丸「そんなことしない!だから落ち着け!!っ!?」
僕は先輩に触られ暴れた
その拍子に先輩を殴ってしまった
「ごめんなさい!ごめんなさい!!」
獅子丸「・・・」
もう嫌だ・・・
こんな体に産まれなければよかった・・・
オメガに産まれなければよかった・・・
人間に産まれなければよかった・・・
「ごめんなさい・・・うぅ・・・閉じ込めないで・・・殴らないで・・・」
獅子丸「大丈夫だ・・・俺は・・・俺だけはお前を閉じ込めない。殴らない」
「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
僕はうずくまり泣くしかできない
怖い・・・
また・・・暗い倉庫に・・・
獅子丸「俺を見ろ」
「ごめんなさい・・・殴らないで・・・」
獅子丸「・・・」
先輩は僕の頬を両手でつかんできた
僕は怖くなり暴れた
そして
獅子丸「すまない!」
そういうと僕を押し倒し馬乗りになった
先輩は足で僕の両腕を抑え頬を掴んできた
獅子丸「俺をみろ!!!」
「嫌・・・嫌だ・・・」
獅子丸「俺がわかるか!俺が見えるか!!」
「ごめんなさい・・・お父さん・・・お母さん・・・」
獅子丸「陽翔!!陽翔!!!」
「っ!!」
獅子丸「俺だ・・・わかるよな?」
「せ、んぱい・・・?」
獅子丸「ああ・・・」
「うぅ・・・ごめんなさい・・・」
先輩は鼻血を出していた
「ごめんなさい・・・ごめん・・・なさい・・・」
獅子丸「いいんだ。気にするな」
「僕・・・先輩を・・・」
獅子丸「気にするな」
「でも・・・」
獅子丸「たかが鼻血だ。お前の傷に比べればなんてことはない」
「傷・・・っ!?ごめんなさい!!」
獅子丸「落ち着け!!ここには俺とお前しかいない!!」
背中の傷を思い出して怖くなる
今までここまで怖く感じたことなんてなかったのに・・・
なんで・・・先輩の前で・・・思い出すの・・・
獅子丸「陽翔!!!」
「っ!?」
先輩の顔が目の前にある
息がかかる距離に・・・
獅子丸「ここに誰がいる?」
「僕と・・・先輩・・・」
獅子丸「ほかに誰かいるか?」
「い、ない・・・?」
獅子丸「ああ。俺とお前だけだ。だから怖がるな」
「うぅ・・・うわぁぁぁぁん!!!」
僕は大声を出して泣き先輩にしがみ付いた
獅子丸「俺が守ってやる。お前の敵から・・・親から・・・」
「うぅ・・・先輩!!」
獅子丸「お前は俺の傍で笑顔でいてくれればそれでいい・・・それだけでいいんだ・・・」
「閉じ込められたくない!暗いのは嫌だ!!先輩から離れたくない!!」
獅子丸「閉じ込めない。暗い場所に一人にしない。俺もお前の傍を離れない」
「うぅ・・・ぅ・・・」
ドンドンドンドン!!
その時扉をたたく音が聞こえた
熊下「俺だ!熊下だ!大丈夫か!」
「うぅ・・・来ないで・・・嫌だ・・・」
声が小さくて多分向こうには聞こえてない・・・
獅子丸「来るな!!」
熊下「え!?獅子丸先輩?いつの間に!?」
獅子丸「今は入ってくるな!!」
熊下「何があったんですか!!」
獅子丸「陽翔は今発情期だ!お前は来るな!」
熊下「・・・わかりました」
そういうと扉の前から気配が消えた
「うぅ・・・ぅ・・・」
獅子丸「大丈夫だ・・・俺が守って見せる。絶対・・・」
「先輩・・・先輩!!!」
獅子丸「陽翔・・・」
「うぅ・・・」
父『この獣人たらし!』
「僕は・・・」
母『はしたない・・・』
「獣人たらしじゃ・・・ない・・・」
獅子丸「そうだ。お前はそんな存在じゃない。俺の大切な嫁だ」
父『なんでこんなのが産まれたんだ・・・』
「なんで・・・生まれたの・・・」
獅子丸「それは俺のためだ」
「先輩の・・・ため・・・?」
獅子丸「俺のつがいになるために産まれてきてくれたんだ」
母『お前が産んだ子供なんて見たくない!!』
「子供・・・」
獅子丸「俺の子供をいつか産んでくれないか?」
「欲しいの・・・?」
獅子丸「お前との間に生まれる子供だ。欲しいに決まってるだろう!」
「うぅ・・・」
獅子丸「お前が今まで親に何を言われて何をされたかは知らない。でも、お前は俺のつがいでとても大切な存在なんだ・・・そんなお前を傷つける奴は許さない!俺が必ずやり返してやる!だからお前は俺の傍にいろ!」
「うぅ・・・」
父『お前を必要とするやつなんていない!!』
(嘘だ・・・僕を必要としてくれてる人がいる・・・)
母『あなたが楽しい人生を歩めるわけないじゃない!』
(違う・・・僕は・・・これから歩むんだ・・・先輩と・・・)
父・母『お前は出来損ないの生きる価値のない存在だ!!』
「違う!!僕は!!僕は先輩と生きるんだ!!!お前たちに勝手に決められてたまるか!!先輩と未来を歩むんだ!!邪魔をするな!!!!!」
僕は声が出る限り出し叫んだ
そして心がすっきりした・・・
というより、何かがはじけたみたいに軽くなった気がした
そして
獅子丸「ああ!!俺と一緒に未来を歩もう!!」
そういい抱きしめてくれた
その時、僕の心に光が差し込んだ気がした
獅子丸一輝という輝かしい一筋の光が・・・
「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・」
獅子丸「大丈夫か?」
「ハァ、ハァ、ハァ・・・はい・・・大丈夫です・・・」
獅子丸「ホントか?」
「はい・・・ちょっと・・・身体が・・・暑い・・・ですが・・・」
獅子丸「それは発情期だからだろうw薬はどこだ?」
「あの鞄の中に・・・」
そういうと先輩は僕を抱え鞄の所に向かい薬を出した
獅子丸「おいおい・・・これ、古いやつじゃないか・・・」
「古い・・・?」
獅子丸「今はもっといい薬が売られてるぞ?・・・二年以上前のじゃないか!」
「はい・・・親から・・・渡された物です・・・」
獅子丸「・・・親から渡されてる物はこれで全部か?」
「え、いえ、鞄もです」
獅子丸「それ以外は?」
「あとは先輩が処分したもので全部です」
獅子丸「そうか・・・」
そういうとキスをしてきた
「んっ!」
気持ちよくて身体がビクッとなる
獅子丸「少しだけ・・・待てるか?」
「はい・・・」
獅子丸「じゃあ、待っててくれ」
そういうとお薬と鞄を持って窓に向かって行く
「鞄・・・」
獅子丸「俺が新しいもっといい物を買ってやる。これは処分する。いいな?」
「はい」
獅子丸「待ってろよ。すぐ戻る」
「先輩・・・」
獅子丸「ん?」
「いえ・・・」
獅子丸「・・・」
「・・・!?」
その時頭になにかを被せられた
それは先輩の着ていたブレザーだった
獅子丸「これを抱えて待っててくれ」
「はい」
そういうと窓から飛び出した
「・・・」
僕は先輩のブレザーに顔を埋めた
「先輩の・・・匂い・・・」
汗と獣の匂い・・・
その奥からは先輩特有の匂いがする
「先輩・・・」
僕は先輩が戻ってくるのを待った・・・
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