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リリィが、またしても・・・・・・(グレイス視点)
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その水晶が割れ、黄金の小さな龍は、ゆっくりと明け放れた窓から外に出ていった。
私達は、後を追って、窓の外をみあげた。龍は、嬉しそうに天に昇りながら巨大になっていき、ゆったりと空を一回りした。
そうして、その大きな体を人の姿に変え窓から戻ってきた。
黄金の髪と瞳。日に焼けた小麦色の肌は、野性的でとても美しい男性だった。
「ふふふ。久しぶりに空を舞いました。私の名はミカエル。さて、私の主よ。貴方のお望みをお聞きしましょう」
ミカエル様は、アレクサ女公爵様にお尋ねになった。
アレクサ女公爵様は、事の経緯をご説明になる。
「あぁ、愚かな王子様だ。私が、ひねり潰してもいいのですがね。王宮ごと、この尾で吹き飛ばすか、王宮ごと火を吐いて焼いてしまいましょうか?」
「だめです! 王宮にはお父様がいますもの」
「そうですよ。兄上もいるし、王宮にはこの戦いには無縁な多くの侍女や使用人達がたくさんいますからね」
王女様とお義母様は、慌ててミカエル様を止めた。
「ふむ。ならば、私は人の姿のままで、戦いましょう。私に、適当な剣を下さいますか? あぁ、それで良いです」
ミカエル様が、剣を持つとその剣の刃のあたりが赤く色づいた。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
「この屋敷全体が王家の騎士達に取り囲まれました!」
影の報告で、また外を眺めると、騎士達の軍勢が屋敷をぐるりと取り囲み、火の矢を放ち始めていた。影達は、騎士が剣を振りかざす前に後ろに回り込み、攻撃する。皆、投げナイフの達人のようで、ナイフを立て続けに投げては身をかわし、その動きはとても素早かった。
圧倒的に、こちらの勝利かと思ったのも、つかのま、
「おい! アレクサンダーーー!これを見ろ! リリィが死んでもいいのか?」
総騎士団長のルシファー様が車椅子の方に剣を突きつけて叫んだ。
まだ充分には回復していないリリィが車椅子に縛られているのが見える。
まさか・・・・・・病院には護衛騎士を10人以上は配置していたのに・・・・・・
「ふふふ。残念でしたね? あの病院の医院長は私の昔からの友人よ?」
王妃様が、嬉しそうに言うと、リリィの怪我をしている足を蹴った。
「ほら。卑しい侍女よ。助けてくれ、と主に叫べ!」
王妃様は意地悪くおっしゃった。
リリィは叫んだ。
「私のことは、助けないでください! この命はグレイス様にいただいたものです。もう、一生分、幸せを味わえました。こんな私が侍女になれただけで充分なんです!」
「ふん。お涙ちょうだい茶番劇とはこのことだ。こんな侍女でも、お前らには大事なのだろう? その黒装束のやたら強い者どもに、戦うのをやめさせろ! 本当に殺すよ? この侍女、我慢強いみたいだが、試してみたい毒薬があるんだ。どれぐらい苦痛なのかな。あっははは」
小さな小瓶を開けてリリィに飲まそうとするふりをしながら、王子様が、愉快そうに笑ったのだった。
私達は、後を追って、窓の外をみあげた。龍は、嬉しそうに天に昇りながら巨大になっていき、ゆったりと空を一回りした。
そうして、その大きな体を人の姿に変え窓から戻ってきた。
黄金の髪と瞳。日に焼けた小麦色の肌は、野性的でとても美しい男性だった。
「ふふふ。久しぶりに空を舞いました。私の名はミカエル。さて、私の主よ。貴方のお望みをお聞きしましょう」
ミカエル様は、アレクサ女公爵様にお尋ねになった。
アレクサ女公爵様は、事の経緯をご説明になる。
「あぁ、愚かな王子様だ。私が、ひねり潰してもいいのですがね。王宮ごと、この尾で吹き飛ばすか、王宮ごと火を吐いて焼いてしまいましょうか?」
「だめです! 王宮にはお父様がいますもの」
「そうですよ。兄上もいるし、王宮にはこの戦いには無縁な多くの侍女や使用人達がたくさんいますからね」
王女様とお義母様は、慌ててミカエル様を止めた。
「ふむ。ならば、私は人の姿のままで、戦いましょう。私に、適当な剣を下さいますか? あぁ、それで良いです」
ミカエル様が、剣を持つとその剣の刃のあたりが赤く色づいた。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
「この屋敷全体が王家の騎士達に取り囲まれました!」
影の報告で、また外を眺めると、騎士達の軍勢が屋敷をぐるりと取り囲み、火の矢を放ち始めていた。影達は、騎士が剣を振りかざす前に後ろに回り込み、攻撃する。皆、投げナイフの達人のようで、ナイフを立て続けに投げては身をかわし、その動きはとても素早かった。
圧倒的に、こちらの勝利かと思ったのも、つかのま、
「おい! アレクサンダーーー!これを見ろ! リリィが死んでもいいのか?」
総騎士団長のルシファー様が車椅子の方に剣を突きつけて叫んだ。
まだ充分には回復していないリリィが車椅子に縛られているのが見える。
まさか・・・・・・病院には護衛騎士を10人以上は配置していたのに・・・・・・
「ふふふ。残念でしたね? あの病院の医院長は私の昔からの友人よ?」
王妃様が、嬉しそうに言うと、リリィの怪我をしている足を蹴った。
「ほら。卑しい侍女よ。助けてくれ、と主に叫べ!」
王妃様は意地悪くおっしゃった。
リリィは叫んだ。
「私のことは、助けないでください! この命はグレイス様にいただいたものです。もう、一生分、幸せを味わえました。こんな私が侍女になれただけで充分なんです!」
「ふん。お涙ちょうだい茶番劇とはこのことだ。こんな侍女でも、お前らには大事なのだろう? その黒装束のやたら強い者どもに、戦うのをやめさせろ! 本当に殺すよ? この侍女、我慢強いみたいだが、試してみたい毒薬があるんだ。どれぐらい苦痛なのかな。あっははは」
小さな小瓶を開けてリリィに飲まそうとするふりをしながら、王子様が、愉快そうに笑ったのだった。
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