わたしは婚約者の不倫の隠れ蓑
第一王子スミスと婚約した公爵令嬢のマリア。ところが、スミスが魅力された女は他にいた。同じく公爵令嬢のエリーゼ。マリアはスミスとエリーゼの密会に気が付いて……。
もう終わりにするしかない。そう確信したマリアだった。
本編終了しました。
もう終わりにするしかない。そう確信したマリアだった。
本編終了しました。
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢として、愛し合う二人の邪魔をしてきた報いは受けましょう──ですが、少々しつこすぎやしませんか。
「──いい加減、ぼくにつきまとうのはやめろ!」
ぱんっ。
愛する人にはじめて頬を打たれたマイナの心臓が、どくん、と大きく跳ねた。
甘やかされて育ってきたマイナにとって、それはとてつもない衝撃だったのだろう。そのショックからか。前世のものであろう記憶が、マイナの頭の中を一気にぐるぐると駆け巡った。
──え?
打たれた衝撃で横を向いていた顔を、真正面に向ける。王立学園の廊下には大勢の生徒が集まり、その中心には、三つの人影があった。一人は、マイナ。目の前には、この国の第一王子──ローランドがいて、その隣では、ローランドの愛する婚約者、伯爵令嬢のリリアンが怒りで目を吊り上げていた。
幼馴染みに恋愛感情がないのは本当みたいですが、だからと言って何をしても許されるとは思わないでくださいね。
「女性の中で一番愛しているのはきみだけど、すべての人間の中で一番好きなのは、アデラかな」
婚約者のネイトは何の悪びれもなく、そう言って笑った。
ネイトの元恋人から、どうしてネイトと別れたのかを聞かされたエリンの心が揺らぐ。けれどネイトは、僅かに残る想いを見事にぶった斬ってくれた。
「ねえ、ネイト。わたし、公爵令嬢なんですよ。知っていましたか?」
別れ話をしましょうか。
大好きな婚約者であるアールとのデート。けれど、デージーは楽しめない。そんな心の余裕などない。今日、アールから別れを告げられることを、知っていたから。
お芝居を見て、昼食もすませた。でも、アールはまだ別れ話を口にしない。
──あなたは優しい。だからきっと、言えないのですね。わたしを哀しませてしまうから。わたしがあなたを愛していることを、知っているから。
でも。その優しさが、いまは辛い。
だからいっそ、わたしから告げてしまおう。
「お別れしましょう、アール様」
デージーの声は、少しだけ、震えていた。
この作品は、小説家になろう様にも掲載しています。
聖女の婚約者と妹は、聖女の死を望んでいる。
聖女エリノアには、魔物討伐部隊隊長の、アントンという婚約者がいる。そして、たった一人の家族である妹のリビーは、聖女候補として、同じ教会に住んでいた。
エリノアにとって二人は、かけがえのない大切な存在だった。二人も、同じように想ってくれていると信じていた。
──でも。
「……お姉ちゃんなんか、魔物に殺されてしまえばいいのに!!」
「そうだね。エリノアさえいなければ、聖女には、きみがなっていたのにね」
深夜に密会していた二人の会話を聞いてしまったエリノアは、愕然とした。泣いて。泣いて。それでも他に居場所のないエリノアは、口を閉ざすことを選んだ。
けれど。
ある事件がきっかけで、エリノアの心が、限界を迎えることになる。
全てがどうでもよくなった私は理想郷へ旅立つ
「ああ、やっぱりあなたはまたそうして私を責めるのね‥‥」
ジュリア・タリアヴィーニは公爵令嬢。そして、婚約者は自国の王太子。
でも私が殿下と結婚することはない。だってあなたは他の人を選んだのだもの。『前』と変わらず━━
これはとある能力を持つ一族に産まれた令嬢と自身に掛けられた封印に縛られる王太子の遠回りな物語。
※なろう様で投稿済みの作品です。
※画像はジュリアの婚約披露の時のイメージです。
悪夢から目覚めたわたしは、気付かないふりをやめることにした。
ある日、オリヴィアは夢を見た。婚約者のデイルが、義妹のグレースを好きだと言い、グレースも、デイルが好きだったと打ち明けられる夢。
さらに怪我を負い、命の灯火が消えようとするオリヴィアを、家族も婚約者も、誰も助けようとしない悪夢から目覚めたオリヴィアは、思ってしまった。
──これはただの悪夢ではなく、正夢ではないか、と。
※この作品は、小説家になろう様にも掲載しています。
もっと傲慢でいてください、殿下。──わたしのために。
「クラリス。すまないが、今日も仕事を頼まれてくれないか?」
王立学園に入学して十ヶ月が経った放課後。生徒会室に向かう途中の廊下で、この国の王子であるイライジャが、並んで歩く婚約者のクラリスに言った。クラリスが、ですが、と困ったように呟く。
「やはり、生徒会長であるイライジャ殿下に与えられた仕事ですので、ご自分でなされたほうが、殿下のためにもよろしいのではないでしょうか……?」
「そうしたいのはやまやまだが、側妃候補のご令嬢たちと、お茶をする約束をしてしまったんだ。ぼくが王となったときのためにも、愛想はよくしていた方がいいだろう?」
「……それはそうかもしれませんが」
「クラリス。まだぐだぐだ言うようなら──わかっているよね?」
イライジャは足を止め、クラリスに一歩、近付いた。
「王子であるぼくの命に逆らうのなら、きみとの婚約は、破棄させてもらうよ?」
こう言えば、イライジャを愛しているクラリスが、どんな頼み事も断れないとわかったうえでの脅しだった。現に、クラリスは焦ったように顔をあげた。
「そ、それは嫌です!」
「うん。なら、お願いするね。大丈夫。ぼくが一番に愛しているのは、きみだから。それだけは信じて」
イライジャが抱き締めると、クラリスは、はい、と嬉しそうに笑った。
──ああ。何て扱いやすく、便利な婚約者なのだろう。
イライジャはそっと、口角をあげた。
だが。
そんなイライジャの学園生活は、それから僅か二ヶ月後に、幕を閉じることになる。