婚約破棄されたので、隠していた力を解放します

ミィタソ

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この世界で生きていくには

二十七話 声を味方に

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「王宮の布告が出た翌日から、街の空気が変わった」

 ライオットが酒場の席に腰掛けながら、そんなことを呟いた。

「どういう意味ですか?」

 私が尋ねると、彼はニヤリと笑って指を一本立てた。

「ギルドと取引してる商人連中が、こぞって客に王宮の横暴を吹聴してるって話だ」

「思ったより早いですね」

 私は満足げに頷いた。

「それだけ商人たちの危機感が強いってことだな。もしギルドとの取引が制限されたら、王都の経済そのものが停滞するのは目に見えてる」

「そうですね。だからこそ、今のうちに動きを加速させましょう」

***

 数日後――

 王都の市場は、以前よりも活気を増していた。

 それもそのはず、ギルドの商人たちが積極的に動き、市民たちに訴えかけていたからだ。

「今、王宮がギルドに圧力をかけているんですよ」

「え? なんで?」

「ギルドが商売を続けられなくなったら、私たちの店の商品も値上がりするし、物が手に入りにくくなるんです」

「そんなの困る!」

「そうでしょう? だから、王宮の動きには気をつけないと」

 こんな会話が市場のあちこちで交わされるようになっていた。

 当然、市民の間でも「王宮は何をしているんだ?」という疑問が広がり始める。

 王宮が”ギルドを弾圧している”という認識が広まれば、彼らも簡単には動けなくなるはずだ。

「うまくいってるみたいだな」

 ライオットが満足そうに呟く。

「ええ。でも、王宮がこれを見過ごすとは思えません」

 ここからは慎重に動かないと。
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