巻き込まれ召喚のモブの私だけが還れなかった件について

みん

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第七章ー隣国ー

安心の王太后様

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パルヴァン様とゼンさんは、国王様と王太子様と共に国王様の執務室へ。ミヤさんと私は、シルヴィア様と王妃様の部屋へと向かった。







「此度の事、すまなかったのう。」

「本当に、ごめんなさいね?」




と、王太后様と王妃様に謝られました─。



この国は、男尊女卑と言う訳ではないけど、政治の世界に女性が居ない。政治は男、社交界は女と、自然と分かれている。ただ、時代の流れから、女性も政治に必要なのでは?と、度々話しは上がっていたらしい。

と言うのも─

「先程の老害タヌキが問題でな?先代の陛下の元で、我が国をより良くさせた者達であったのだが。どんどん頭が固くなって─と言うか、古い考えのまま来ておるのだろう。“1人の犠牲で、100を助ける”と言う考え方じゃな?その“1人”が自分なら立派だろうが…。そろそろお役御免─と思うておったところでのコレだ。丁度良いタイミングだったが─。そなたらには、迷惑を掛けてしまったな。すまなかったな。だが、コレでもう、文句も言わせず領地へ送り込んでやれるわ!」

と、王太后様は笑顔で意気込んでいる。


「政治に女性を─と、これも良いタイミングになったけど…陛下と…愚息がごめんなさいね?ちょっと…教育し直しかしらね?」

王妃様、可愛らしい顔をしているけど、きっとミヤさん達と同じタイプなんだろうなぁ…。王太子様、頑張って下さい。

「それで、そなたの扱いだがな?グレンやシルヴィアが後ろ楯となるなら、国の管理下におらんでも大丈夫であろう。寧ろ、老害タヌキの方を、管理下に置くべきではないかのう?置きたくもないがな─。兎に角、そなたは心配せずとも良いからな?我が国のせいで巻き込まれて、更に迷惑を掛けてしもうて…本当にすまなかった─。」

「私、今迄通り、パルヴァン付きの薬師として、この国で過ごして良い─と言う事でしょうか?」

「勿論じゃ。そなたは、かなり優秀な薬師と聞いておる。何かあった時は、私も世話になるやも知れんがのう。」

「はい!その時は、すぐに駆け付けます!ありがとうございます!」

ー良かった─本当に良かった!ー

「それと、聖女様は─」

と、王太后様が、ミヤさんに視線を向ける。

「私は、この国に穢れが出たら、それを祓うつもりでいます。ですが─私も国の管理下に入るのは嫌です。今回は、ハルにこの国に連れて来てもらったので、私はハルと共にありたいと思っています。」

ミヤさんがそう言うと、王太后様も王妃様も優しく微笑んで─

「それで良かろう。また穢れが出た時は、宜しく頼みます。」

「ふふっ。この事、鹿は─ショックを受けるでしょうね。聖女は王城に住むのが当たり前─と思ってそうだから。本当に…お馬鹿よね?父親に…似たのかしらね?」

王太后様と王妃様が良いと言ってくれるなら、おそらく─いや、絶対大丈夫だろう。この2人に、国王様と王太子様が、勝てる筈がない─よね?

「ミヤ様、ハル殿、良かったな。王太后様と王妃様が仰るなら─違える事はないから。」

と、シルヴィア様もニコリと笑う。

ゼンさんが言っていた『が出てくれるなら大丈夫でしょう。』とは、王太后様の事だったんだろう。

ーうん。安心感しかない!ー

「「王太后様、王妃陛下、ありがとうございます。」」





『隣国の事が落ち着いたら、フェンリルを連れて、お茶をしましょうね?ベラから聞いて、一度会ってみたいと思っていたの。約束ね?』


と、最後に王妃様と約束をして、その部屋を後にした。





「パルヴァン様は、まだ国王陛下の執務室にいらっしゃいます。そちらへ案内するように言付かっております。」

と、王城付きの女官に言われて、シルヴィア様とミヤさんと共に国王様の執務室迄やって来た。






「ハル殿─!!」

執務室に入るなり、名前を呼ばれ、ビクッとなったけど─

「ダルシニアン様?」

「本当に、戻って来てたんだね!?この事、エディオルは知ってるの?と言うか、本当にハル殿?」

と言いながら、ダルシニアン様は自身の顎に手をあてて、ジッと私を品定め?するように見て来る。

「ふふっ。ハルです。あの、聖女召喚に巻き込まれて来たハルです。えっと─エディオル様も知ってますよ?色々お騒がせして、すみませんでした。」

こんなやり取り、前にもあったなぁ─と思いながらダルシニアン様に答えると、ダルシニアン様は目をパチクリとさせた後

「─かっ───。んんっ…戻って来れて…本当に良かった。ハル殿、おかえり─。それに、ハル殿が謝る必要なんて、全く無いからね?」

と、ダルシニアン様は笑顔で言ってくれた。

ーダルシニアン様の“かっ”って、口癖なんだろうか?ー

首を傾げて、そのままダルシニアン様を見る。と言うか…何で、皆エディオル様の事を私に訊いて来るんだろう??



(“外堀が埋められているから”と言う事を、ハルは知らない。)









首を傾げて私を見上げるハル殿は─

本当に可愛いよな…。うん。久し振りに癒された。うんうん。本当に、良かったな─エディオル。お前も…早く帰って来いよ?









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